たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神々のつなぎ役

2018-10-27 09:45:57 |  出雲の神話

<揖夜神社 いやじんじゃ>

 

先日のブログ内で記事にした「雄略天皇の一件」で、

雄略天皇が葛城山で出会った一言主神という神様は、

実は事代主神のことではないかとも言われています。

雄略天皇の分身として現れた一言主神も、

鳥のあそびや天の逆手を施した事代主神も、

シャーマンとしての側面を持つだけでなく、

「あの世」とのつながりが深い神様ですね。

 

ここで思い出すのは、事代主神と同様、

何処からともなく美保の岬に現れ、

自ら常世の国へと旅立っていった

少彦名神という謎の神様です。

禁厭(まじない)を得意とし、

海の向こうへと去っていく二神からは、

異国の空気が濃厚に漂ってきます。

 

しかし、出雲神話を彩る神々であるにも関わらず、

なぜか両者ともに出雲における存在感は薄く、

二神を主祭神として祀る神社はほとんどありません。

事代主神と少彦名神にまつわるこれらの事実は、

いったい何を指し示しているのでしょうか……。

もしかすると彼らは、何らかの事情により、

本当の名前を伏せられた可能性もありそうです。