たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

使者の本心

2018-10-09 09:39:49 |  出雲の神話

<阿須伎神社 あすきじんじゃ>

 

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アメノホヒが天上界に戻らないため、
天照太御神(およびタカミムスビ)は再び神々と話し合い、
二番目の使者である「アメノワカヒコ」に弓と矢を与え、
地上へと送り出しました。しかし、アメノワカヒコは、
大国主神の娘・シタテルヒメを娶っただけでなく、
大国主神の後継者として地上界の主となる野心を抱き、
八年たっても任務を遂行しようとしなかったのです。

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次に地上界に送り込まれたアメノワカヒコという神も、

やはり天の意向を無視して地上界に留まり続けます。

アメノホヒのみならず、二番目の使者である

アメノワカヒコまでもが出雲側についた背景には、

いったいどんな理由が隠されているのでしょうか……。

 

「出雲があまりにも住み心地がよかったから」

「大国主神の人柄が素晴らしかったから」など、

様々な推測が成されておりますが、

そのような私的かつ短絡的な理由で、

彼らが天上界を裏切ったとも思えません。

 

恐らく、天津神の元へと戻らなかった(戻れなかった)のは、

地上に漂うスサノオの霊威を感じ取ったからなのでしょう。

もしかすると、アメノホヒもアメノワカヒコも、

もともとはスサノオを信奉する人々であり、

天孫族(皇室)とは別の部族だった可能性もあります。