<出雲大社 いずもたいしゃ>
***** 出雲の神話2 *****
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大国主神が地上界を治めるようになったころ、
天上界では天照太御神(およびタカミムスビ)が、
「地上界は私の御子であるアメノオシホミミに
統治させよう」という方針を固めていました。
そして、八百万の神々を集めて、
「まずは地上界の荒ぶる神々を平定したいが、
誰かを派遣したらよいか?」と尋ねたところ、
「アメノホヒがよい」という答えが返ってきます。
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ここで登場するアメノホヒという神こそが、
出雲国造家、つまり現在の出雲大社の
宮司家(千家家)の祖先だと言われています。
この謎多き出雲国造家については、
改めて項目を設けるつもりでおりますが、
大国主神をお祀りする出雲国造家が、
「天津神」の系譜だったという記述は、
出雲そして出雲大社という存在を考える上で、
重要なキーワードのひとつです。
ちなみに、この後アメノホヒは、
「大国主神に媚びへつらって、
三年たっても役目を果たさなかった」 と、
記紀神話には書かれております。
一方で、出雲国造家に伝わる
『出雲国造神賀詞』という奏上文の中では、
「アメノホヒは自分の子・天の夷鳥にフツヌシを副え、
地上界に跋扈する荒ぶる神々を成敗した」
という記述が残されていました。
どちらが正しいのかはともかく、
出雲国造家という古い家系には、
一筋縄では解けない深い史実が
潜んでいるのは確かなのでしょう。