たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

出雲と三輪山

2018-10-04 09:30:55 |  出雲の神話

<出雲市多伎町>

 

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少彦名神という協力者を失い、
途方に暮れていた大国主神のもとに、
海上を照らしながら近寄ってくる神がありました。
その神は、「私は汝(大国主神)の幸魂・奇魂である。
私の御魂を祀ったなら、国造りを後押ししよう」と告げたのです。
この神は現在、大物主神という名で奈良の三輪山に鎮座しています。

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日本書紀(および古事記)のこれらの記述が元となり、

三輪山=出雲系の神と広く認知されるようになりました。

しかし、いくら神話とは言っても、

唐突に自分の分身が現れるという流れは、

非常に不可解にも感じます。

 

ちなみに、出雲国造家に伝わる『出雲国造神賀詞』には、

大国主神は国譲りをしたのち、自らの御魂を三輪山へ、

自分の子であるアジスキタカヒコネの御魂を葛城へ、

同じく事代主神の御魂を雲梯(橿原)へ、

そしてカヤナルミの御魂を飛鳥へと住まわせ、

天皇の守り神として奉ったという部分があるそうです。

 

これらの内容を踏まえると、三輪山(およびその周辺)に、

天津神に平定された「イズモの首長たち」

の御魂が祀られているのは確かでしょう。

少彦名神が何らかの理由でいなくなったのち、

大国主神は天孫族への「国譲り」の時期、

そして「ヤマト」の時代が迫っていることを悟り、

三輪山に自らの魂を移すことを決めたのでしょうか……。