<柳谷・滝神社 やなぎだにたきじんじゃ>
神川町の柳谷という集落にある神社を目指し、
川沿いの参道をほんの数分歩いたところで、
川の両岸を結ぶようにしてかけられた
細く長いしめ縄が視界に入りました。
白い幣束と房のついた藁飾りが、
規則正しい間隔で結び付けられ、
川面を渡る涼やかな風に揺れています。
「滝神社」の名が示す通り、この神社のご神体は、
しめ縄の向こうに流れ落ちる滝なのでしょう。
訪れた日はかなり水の量も少なく、
川底の岩が見えているような状態でしたが、
ひとたび大雨に見舞われれば、
瞬時にして別の顔をむき出しにするような、
危うい二面性も漂わせる場所です。
二手に分かれた参道の一方を選び、
さらに山の中へと進んで行くと、
想像以上に広々とした境内に出ます。
森を整備している途中なのか、
周囲の木々は倒され枯れているものの、
整然と掃き清められてた神域は、
薄布で覆われているかのように、
白々と浮き上がって見えました。