<県道52号線>
というわけで、今回の旅の記事のほとんどを、
「目的地までの道路事情」に割いておりますが、
決して地図には載っていない荒れた登山道や、
未舗装のオフロードを利用したわけではなく、
あくまでも生活道として使われている道が大部分ゆえ、
ある程度運転に慣れている方であれば、
さほど問題なく通行できるとは思います。
これらの話の中でお伝えしたいのは、
熊野という土地の厳しい環境と、
「聖地」を物見遊山の感覚で訪れることへの危うさです。
私自身、細く険しい山道に対峙する中で、
「本当に行っていいものだろうか…」という疑問が、
頭の中に浮かび上がり、聖地に対する甘い考えを
自分自身に問いただした場面が何度もあります。
言うなれば、こうして自問自答することこそが、
「神社参拝」「聖地巡礼」の意義のひとつであり、
「お参り」の一環なのでしょう。
「どのような準備期間を経てこの場所に来たか」
「どのような気持ちで神社を参拝したか」を、
神様は遠くから見ているのかもしれません。