たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

傀儡子舞

2016-02-05 11:26:58 | 西日本の神社

<宇佐神宮 うさじんぐう>

 

宇佐神宮をはじめとする全国の八幡神社には、

放生会(ほうじょうえ)というお祭りがあります。

放生会というのは、捕獲した魚や鳥獣を野に放し、

殺生を戒める宗教儀式のことで、

宇佐神宮の放生会は、放生会の起源ともされ、

宇佐神宮を代表する重要な祭礼です。

 

由緒によりますと、戦乱で亡くなった

隼人の霊を慰めるために始められたそうですが、

注目すべきは、この放生会のクライマックスで行われる、

傀儡子舞(くぐつのまい)という一風変わったお祭りのこと。

 

傀儡子舞は、傀儡子(くぐつ)という操り人形を使い、

舞や芝居や相撲など順次に披露するもので、

安曇族の祖人である磯良神(いそらのかみ)や、

住吉族の祖神である住吉大神などが登場します。

そして物語の終盤には、東軍と西軍に分かれた相撲の勝負が、

住吉大神の活躍により、西軍勝利で幕を下ろすのだそうです。

 

不思議なことに、宇佐神宮の重要祭礼で活躍するのは、

ご祭神の八幡神ではなく住吉大神なのですね。