<宇佐神宮 うさじんぐう>
宇佐神宮というのは古代より、
「神託」と縁のある場所でした。
有名なところでは、奈良時代の僧で、
皇位継承を画策していた
弓削道鏡(ゆげのどうきょう)と、
それを阻止するために
和気清麻呂(わけのきよまろ)に降りたふたつの神託。
また、東大寺建立の際には、
聖武天皇に下った神託により、
宇佐八幡の神がヤマトに手向山八幡宮の神として
勧請されたという経緯もあります。
なぜ、伊勢神宮や出雲大社など、
ヤマト朝廷に「近い」神社を指し置いて、
宇佐神宮といういわば地方の神が託宣し、
朝廷側もそれに従ったかは定かではありませんが、
当時の宇佐神宮のある場所はかなりの大都市で、
有能な「呪術者」が数多く集まっていたそうです。
宇佐神宮が古墳の上に建てられているという事実から考えても、
宇佐神宮周辺は、三輪山に引けをとらないほど大規模な
シャーマニズムの聖地だったのかもしれません。