ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

ほのぼの親子

2012-02-26 23:39:48 | 日常
台所の床が夏の湿気でカビていたのを貼り替えて貰った。


貼り替え工事に来たおにっちゃんにはお子がいて、
奥さんが姉の出産で突如病院に駆け付けたために急遽自分が子供を見なければならず、
私の部屋の台所を貼る作業の間、4歳の子を外の車で待たせてあると言った。
それはいけない、ここに来て貰いましょうと言ったら
すみませんと恐縮しながら4歳の女の子を連れて来た。


4歳の女の子は知らない人の家に連れて来られて緊張した面持ちで
おとなしく勧めた椅子にちんまり座っていたが、
こちらから話しかけていると慣れてきていろいろ喋り始めた。


「あたしお金貯める。お金貯めてパパに車と家買ったげる。」


を3回くらい言っていた。
この小さい女の子は親の生活の苦労をちゃんと見ている。
そしてパパが大好きなのである。
「今は少し落ち着いていられるようになったけど、
 ちょっと前まではまとわり着いて大変でした。」
この年頃の子供は本当に喋る事が面白くて可愛い。
言われた通り邪魔にならない場所で座ってパパのする作業をじっと見つめている。


当のパパは今料理にはまっているそうだ。
4歳の女の子のパパであるおにっちゃんは家事何でもやるが、
最近料理にはまってフランス料理を作ろうとしたが、
ワイン入れて煮込んだら不味くなったと言う。
(入れ過ぎだな。)
ワインはもうこりごり、でもこのままじゃ悔しいから
肉じゃがとか奥さんが普通に作る和食とは違う、
奥さんの作れない料理を何か作って見返したいと言う。
特にパスタを美味く作りたいというので
私が贔屓にするイタ飯屋のシェフに聞いた技を教えた。
「やってみます!」と言っていた。


おにっちゃんは奥さんから
「あんたは私がいなくても一人で生きていけるよねー」と言われたそうだ。
それはどうかわからないが生活力はあると思われる。


私が昔使った料理雑誌を貰ってもらった。
あれにはパスタを美味しく作る基本手順が載っている。
私は既に習得しているので不要、活用して頂く事になった。


私や私の親の世代のような飯も炊かない自分の履くパンツの在り処も知らない
何でもやって貰って当然の使えねー男達と違って、
かの若い衆は普通に設備工の仕事やって家事も育児もする、料理もする、
生活に自分の創意工夫を注ぎ込む事に楽しみを見出しているのが聡明で大変良い。


料理美味くなるよきっと。
こういう人が料理やると何でもどんどん美味くなるんだよ。
素敵なパパである。
4歳の女の子はパパの作業をいつも見ているのか、
完了するとにこにこ見回し「できた。」と誇らしげに言った。


微笑ましい親子だったな。
人が生き延びる事すら難しい世の中であるが、
こんな風に一生懸命生きている若い人達に、本当に幸せになって欲しいと思う。