晴れ。
風は強いが出掛ける。
雲がええ具合にちぎれて飛ばされて行く。
橋の上は吹き曝しだ。
オオセグロカモメが風に乗っている。
所用を片付けファミレスに来た。
朝昼飯、いつも同じサラダ2皿とイカ唐揚げと酸っぱい林檎ジュース。
食後に何だか甘いぐるぐる巻きの乗っかった温かい珈琲を頼んだ。
バスが来るまで押田成人師の本を読む。
十字架の事。
「私の杯を、私から遠ざけてください」というのが、すべての人間の本来の願いであることを、
私は短い人生の中で知りました。
誰にでも、ほかの人のではない、その人の十字架というものがあります。
その証拠に、人びとは、必ず、こう告白します。
「ほかの十字架ならば、どんなに重くとも、引き受ける覚悟がある。
しかし、この十字架だけは、引き受けられない」と。
そのひとの十字架とは、この引き受けられない十字架なのです。
十字架とは、そういうものです。
(押田成人著『ばらのまどい』思草庵 1965)
・・・・・
午後は教会に行ってイザヤ書を読む会に参加した。
道を歩きながらさっき読んだ押田師の本の文言を反芻した。
橋の下の通路を潜る。
まだ太陽が高いなぁ。
岸壁を1時間近くもうろうろするうちに太陽が傾いて来た。
そろそろ日没30分前。
観光客やカメラ持つ人々が続々橋の上に集まり始めた。
間もなく太陽が沈む。
陽が沈むのは当たり前の事なのに、何かイベントか映画の上映でも始まるかの如き賑わい。
港に沈む太陽。
雲の中に落ちた。
空の色相が変わった。
帰り道、建物の屋根すれすれの低い所に爪切りの屑みたいな月がいた。
随分歩いたので眠い。
風は強いが出掛ける。
雲がええ具合にちぎれて飛ばされて行く。
橋の上は吹き曝しだ。
オオセグロカモメが風に乗っている。
所用を片付けファミレスに来た。
朝昼飯、いつも同じサラダ2皿とイカ唐揚げと酸っぱい林檎ジュース。
食後に何だか甘いぐるぐる巻きの乗っかった温かい珈琲を頼んだ。
バスが来るまで押田成人師の本を読む。
十字架の事。
「私の杯を、私から遠ざけてください」というのが、すべての人間の本来の願いであることを、
私は短い人生の中で知りました。
誰にでも、ほかの人のではない、その人の十字架というものがあります。
その証拠に、人びとは、必ず、こう告白します。
「ほかの十字架ならば、どんなに重くとも、引き受ける覚悟がある。
しかし、この十字架だけは、引き受けられない」と。
そのひとの十字架とは、この引き受けられない十字架なのです。
十字架とは、そういうものです。
(押田成人著『ばらのまどい』思草庵 1965)
・・・・・
午後は教会に行ってイザヤ書を読む会に参加した。
道を歩きながらさっき読んだ押田師の本の文言を反芻した。
橋の下の通路を潜る。
まだ太陽が高いなぁ。
岸壁を1時間近くもうろうろするうちに太陽が傾いて来た。
そろそろ日没30分前。
観光客やカメラ持つ人々が続々橋の上に集まり始めた。
間もなく太陽が沈む。
陽が沈むのは当たり前の事なのに、何かイベントか映画の上映でも始まるかの如き賑わい。
港に沈む太陽。
雲の中に落ちた。
空の色相が変わった。
帰り道、建物の屋根すれすれの低い所に爪切りの屑みたいな月がいた。
随分歩いたので眠い。