右下一番奥の大臼歯である。
ちと生々しいが、抜いてそのままの画像。
途中何度か片顎が外れ、
歯根に病巣があって麻酔の効きが悪く、
両顎を手で押さえながら、
操作を少しやっては何度も中断して顎関節を休ませ、
繰り返し麻酔の注射を追加しながら
3時間がかりでやっと抜いた。
15年前に、この歯の一つ手前の大臼歯を抜いた時、
欠損部を挟んでブリッジを作るために一番奥のこの歯を根治治療して
金属冠を被せたのだった。
金属ブリッジは頑丈で15年以上も保ったが、
中の大臼歯の方が先に腐食し、虫歯になって
脆くなり、欠けて食べ難くなり、歯茎が腫れた。
レントゲン画像を見ると、
この歯の根は他の歯と違って半透明で薄く写っていた。
腐食して材質が脆くなっていたからである。
歯科医が顎関節症と麻酔の効き難さに配慮して
抜歯の操作を慎重に少しずつ進めたために
出血は驚くほど少なかったが、
出血が多い方が良いらしい。
血餅が創部の蓋になって感染し難いからだそうだ。
歯根部に病巣があったので、これだけ長時間の抜歯作業でも出血が少なく、
治りが遅いと予想される。