豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

木材の特性と大工の技能にこそ神秘性がある…北斗市

2009-07-27 18:05:47 | ファース本部
私達が家づくりに使用している木材は、様々な神秘的要素があるようです。
写真は家具などに使用するイチイの木の断面ですが27枚の年輪を見る事が出来ます。

木材の中心に近い色の濃い部分を心材(しんざい)または、赤身(あかみ)と言います。樹皮の方に近い外側の色の薄い部分を辺材(へんざい)または白太(しらた)と言います。赤身とか白太という呼び名は、中心部が赤っぽい色、外辺部が白っぽい色だからでしょう。

しかし木の種類によっては中心部と外辺部で色の違いがなく心材と辺材の区別が出来ないものもあります。また木材の中心部を髄(ずい)または樹心(じゅしん)と呼んでいます。樹木は生物でなので様々な新陳代謝を繰り返して成長し大きくなります。この樹木が生物としての活発な新陳代謝をしている部分が、外辺の辺材(形成層と呼ばれる)部分です。

成長した細胞が死んで新陳代謝を終えた部分が中心に近い心材となるのだそうです。  辺材部分は生命活動を行う必要性から栄養分や水分が多いのでとても腐りやすく、シロアリなどの害虫の被害にも遭いやすいようです。

心材はフェノールと呼ばれる抽出成分を多く含んでいるため、耐朽性にも優れており、太陽の紫外線や風雨に当たる外面などの部材などに多く使用されます。また建物の重量を支える構造材としては、髄を持った心材の部分の角材が利用される事になります。しかしこの部分は、収縮変形が大きいため十分に乾燥させる事が必要でしょう。

写真を見ますと年輪に広い部分と狭い部分が見てとれます。南面などの日当たりの良い部分は、新陳代謝が活発化され幅広になります。腕利きの大工は、この年輪を見て切り込みを行い、収縮度の大きな幅広部分と小さな部分との整合継ぎ手で組み立てたと言います。

この年輪の広さや狭さを読んで、木材の表面が東西南北のどちらの面に向いているかを判断し、墨付けや切込みを行ったと言います。木材の神秘性にも驚きですが、それを使いこなした古の大工棟梁の技能にも神秘性を感じます。

何気に木ごしらえを行っている大工さん達ですが、特性の奥深い木材を神秘の技を用いて家づくりを行っている事を、今一度、深慮したいものです。

今日も雨天の北斗市でしたが未だに夏らしい日は一日もありません。このまま夏が過ぎ去るのでしょうか。函館山も今日は一度も姿を見せてくれませんでした。
明日は、いまだに梅雨明けにならない、関西方面に移動する予定です。

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