すずめ通信

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第1173号 ボストン爆破テロ事件

2013-04-21 14:48:41 | Mie Report
【Mie】昨日、逃亡中の2人目の犯人が捕まった。15日に事件が発生してから僅か5日目に犯人逮捕という超スピード解決だった。そこには事件解決に向けたアメリカの国を挙げての執念を感じる。オバマ大統領が「国の威信にかけても事件解決に全力を挙げる…」という言葉どおりの展開となった。

ボストンというアメリカの古い歴史のある街で行われた「ボストンマラソン」。このマラソン大会は第1回オリンピックの翌年(1897)から開催された歴史の古い大会で、世界各地から参加者が集まり、世界的もたいへん知名度が高い。

その大会のゴール付近という最も観客の多い場所で発生した今回の爆破テロ事件は、アメリカだけでなく世界中に大きな衝撃を与えた。爆破シーンはおそらく世界中のTVニュースで繰り返し流され、世界的に注目を集めたに違いない。

犠牲者は若い女性と子供だけの3人で、うち一人は外国人の中国人留学生。そして犠牲となった男の子の母親と妹も重症を負い、他にも180人以上の負傷者を出すという大変痛ましい事件となった。追悼式にはオバマ大統領も出席して、亡くなった人たち1人づつの名前を挙げて冥福を祈ったという。

折りしも時を同じくして、大統領や上院議員の封書に猛毒のリシンが検出され、テキサスの肥料工場では大爆発が起こって多くの死傷者が出るなど、テロの連鎖を疑わせるような出来事が続いて、アメリカでは9.11の同時多発テロ事件以来の大きな衝撃が走った。

それにしても、FBIや警察など大規模な捜査体制によって、こんなにも早く犯人を逮捕することができたのは賞賛に値する。地下鉄やバス、タクシーなど公共交通をすべて止めるという、日本では到底考えられないほど徹底した捜査体制が、結果として超スピード解決に繋がったに違いない。

これはまさにハリウッド映画を地でいった事件で、「事実は小説より奇なり」とはこのことだろう。私は映画好きなので、犯人を追い詰めていくこのような場面を映画の中で数多く観てきた。空にはヘリコプター、地上には自動小銃を携えた軍や武装警官、装甲車両などなど。

私がアメリカをすごい国だと思うのは、まさにこのようなところである。国家の威信をかけて大きな目標を達成するために、総力を挙げて徹底した体制を敷き、市民もそれに協力をする。それを可能にするには、組織のトップの強力なリーダーシップが不可欠だろう。

それに引き換え、日本の警察は何とも頼りない。警察庁のトップである国松警察庁長官(当時)が狙撃されて瀕死の重傷を負った事件はいまだに未解決だし、「グリコ森永事件」の犯人である「きつね目の男」も警察の不手際で取り逃がした上、いまだに犯人を検挙できていない。

他にも警察の怠慢や後手後手に回って事件を起こしたり、犠牲者を増やして事件を大きくしてしまうなど不祥事が後を絶たない。後になって遺族に謝罪しても、犠牲者は帰ってこない。こうしてみると、日本にもアメリカのFBIのような各県警の垣根を越えた捜査体制を可能とする組織が必要ではないか。

(冒頭写真はYouTubeの事件映像より)





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