まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

農家ウォッチング

2017年05月09日 | 日記

自転車で10分ほど走ったところに
昔ながらの農家がある。
敷地は広く木々が生い茂る森の中にちらりと屋根が見えて
かなりの大規模農家だったことが知れる。

私の自宅周辺は都心ではないが
それでも農家を見かけることはめったになくなった。
ここを含めてせいぜい二、三軒だろうか。
周辺の農地には残らずマンションや新興住宅が建ってしまっただけに
農家の豊かな森は都会のオアシスを思わせる。
そのたたずまいに惹かれていつも立ち止まってしまう。



イチョウの大木に囲まれた裏手が倉庫になっている。
大きな脚立は果樹の摘果用だろうか。
敷地内にはさまざまな種類の柑橘類が栽培してあって
出荷する光景も見かけたことがある。
なかなか豊かな森なのである。

昔懐かしい「耕運機」も見える。
積み上げられたセメント袋のようなものは肥料だろうか。
私の島根県の実家は農家ではなかったが
周囲は農家ばかりで耕運機や脱穀機はよく見かけたものだ。
自分で耕運機を運転して「田起こし」をするのが
少年時代からの夢だった。



耕運機にまじって小型の「ユンボ」も見える。
これ一つとってもかなりの規模の農家だったのではなかろうか。
今でこそ野菜や果樹を手がけるだけの近郊農家だが
かつては米作りも盛んだったに違いない。
ただ、数ある農機具もほこりをかぶっていもの古いが多く
ここでも「後継者不足」の現実が透けて見える。

家の前の畑には青物が芽を出している。
小松菜かほうれん草か、丁寧にビニールがけがしてあって
丹精込めている様子がうかがえる。
こういう光景を見るとつい
農家の息子に生まれてもよかったなあ、などと思ってしまう。(笑)
もちろん農業はそんな甘っちょろいものではないが
そういう人生もあったなあと思うのである。