鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

地ビールとオリジナルウイスキーで地域おこし

2024年07月29日 | 議会活動
令和6年7月29日(月)

 三島市と沼津市、静岡クラフトビール協同組合は、「東駿河湾クラフトビール地域循環共生圏推進協議会」を立ち上げており、その関係者からお話を伺う機会がありました。いわゆる地ビールで地域おこしが行われており、その製造過程で出る残渣(モルトかす)の再利用や、ワーケーションにもつなげる取り組みです。

 1994年の酒税法改正により、地ビール製造が解禁となり、静岡県内では各地で様々な小規模ビール製造所が誕生しています。
 本県は、ビールを造る環境として、豊富できれいな水があり、原料となる農作物、市場としての関東や関西方面などとの繋がり(人流も)の良さがこの普及の後押しとなっているようです。
 主原料はホップや大麦ですが、国産で揃えるのはまだ十分ではなく、輸入品に頼っているとも聞いています。しかし、地ビールの風味の特徴を出すためには、果実や野菜などを混ぜることによりその微妙な違いが出るといい、地ビールはまさに製造される地域の材料が独特の風味を出しています。
 県内では柑橘類が多種生産されており、これらの活用が県産地ビールの特性にも生かされています。

 消費については、市場に出荷しているものもありますが、多くは製造したその地域で消費されており、地元の料理などと同様、その地に行かなければ味わえないものも少なくありません。
 このことは、観光振興において、地域の独自性を表しているものであり、地ビールを楽しむことを観光の一つの目的として訪れる人も増えているようで、それぞれ特徴のある地ビールがエリア内にいくつもあることで、誘客への大きな効果を上げているようです。

 説明していただいた関係者からは、「静岡クラフトビールマップ」をいただき、その中身を見たところ、予想を超える数の地ビール製造所が誕生していることに驚きました。私の地元富士市にもあり、一度、飲んでみたいと思います。

 製造過程で出る残渣(モルトかす)は、堆肥として農家に還元し、地ビール製造と連携した農業の環境に配慮したSDGsとしての取り組みにも貢献することになり、その話題性もあります。

 地ビールを製造しているメーカーは、飲食店と一緒になっているような小規模なもので、商店街の古い建物をリノベーションして食事と地ビールが楽しめる場所となっており、地域おこしにも大きく貢献しています。何よりも若い人たちが挑戦している姿に、感銘を受けました。

 このほか、三島市内で初のウイスキー蒸留所を運営する会社にも訪問し、「まちなかでつくるこだわりのウイスキーづくり」について、お話を伺いました。製造品種、製造方法、資金集め、商品の流通など、どれも独自のこだわりと斬新な取り組みです。


(こだわりのウイスキーづくりは、まちなかの古い建物を活用)

 内閣府の関係人口創出・拡大を目指すモデル事業にも選定され、地元外の企業がこの地の良さにこだわり、まちの賑わい等の発展に大きく貢献し始めた事例は、今後の人口減少対策や地域活性化を推進していくための刺激になりました。
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