道端のよく見かけるスミレで有茎群の代表はタチツボスミレ:立坪菫(スミレ科スミレ属)でしょう。
茎には卵形の葉がまばらにつき、葉の脇から花柄が伸びます、葉の柄の基部の左右に托葉と呼ばれる付属体があり、タチツボスミレではこれが櫛の歯状に切れ込むのが特徴です。
地上の茎がありますが、最初はあまりのびず、花が終わる頃にのびて高さ30cmほどにもなります。花は4月、葉とともに開き、花後は閉鎖花を多数つけます。花の色や形態に変化が多く、西日本には全体が小形のコタチツボスミレが多く、ほかに葉が細長くて長さが幅の2~3.5倍あるナガバノタチツボスミレや、香りのよいニオイタチツボスミレなど多くの変種があります。