稔りはじめた稲田のへりにハギ:萩(マメ科ハギ属)が咲いています。いわゆる「萩」はハギ属のうちのヤマハギ亞属の総称で、日本産の木本の大部分を含みます。ハギ属は日本に13種自生し、そのうち花序を作るハギらしいハギは、ヤマハギ、マルバハギ、キハギ、ツクシハギ、ミヤギノハギ、ニシキハギ、マキエハギなどが代表的です。
桜よりも梅よりも、万葉人は、庭で、野山で、なぜかこの花が小さくてすぐ散ってしまうハギに深い思い入れを抱いたようです。
萩は万葉集に出てくる約170種の植物中ハギは142首も歌われていて、ほかの花をおさえて堂々の第1位となっています。
“夜一夜降り明かしつる雨の、今朝はやみて、朝日いとけざやかにさし出たるに、前夜の露のこぼるるばかりぬれかかりたるも、いとをかし。”(枕草子130段)に似た様子を再現しようと、昨日、朝方の小雨がやんですぐに写真の場所へ行きましたが、そううまくは撮れませんでした。