ひよりの音楽自己満足

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KENSO 76/77

2010-04-16 23:21:44 | KENSO
 日本プログレッシブ・ロック界の最高峰に君臨する、現役歯科医師でギタリストでもある<清水義央さん>率いる<KENSO>。自分が知ったのはほんの数年前。このブログを始めてからこの素晴らしいバンドのことを知り、全アルバムを通販や某オクで買い集めました。スタジオアルバムはこれまでに全て紹介させていただき、ライブアルバムもおそらく全てを手にいれたつもりではありますが、自分の知るなかでまだ手に入れていないアルバムが1枚だけあったんです。
 実はこのアルバム、以前に某CD店の中古コーナーで見かけたことはあったんですけど、デビュー以前の音源ということもあってそのときは買わなかったんですよね。でも後になってやっぱりほしくなって某オク等でも探したんですけど見当たらず。なのでほとんどあきらめていたんですが・・・
 先日(2010年2月21日)の<清水義央とカイコーズ>のライブのときに何気に物販コーナーを覗いてみたら・・・なんと新品を売っているじゃありませんか!もうビックリです。もちろん速攻で購入。それがこのアルバム<KENSO 76/77>です。
 このアルバムはタイトルの年代に清水さんが他メンバーと大学の軽音楽部の部室でカセットデッキで一発録りされた“青春時代の思い出”が収録されているそうです。この音源を作った直後にメジャーレーベルから夢であったレコードデビューのお話もあったそうで。またこの音源を後輩が清水さんにナイショで某ロックコンテストに応募したところ、予選を通過して決勝まであがったそうで。しかし清水さんを含め、他メンバーも学業等が忙しくなってレコードデビューは叶わなかったとか。
 この音源は、当初発表するかどうかずいぶん葛藤があったそうですが、他メンバーの意見も聞いて<KENSO>結成25周年という節目の年である2000年に発表されたそうです。
 演奏参加メンバーは清水さんの他、ヴォーカルの<塚平喜昭さん>、キーボードの<大矢亨さん>、ベースの<田中政行さん>、ドラムスの<二宮朗さん>です。当時はインストバンドではなくヴォーカルがいらしたんですねぇ。
 アルバム1曲目は「オルガン奏者の悲劇」。エコーの効いたヴォーカルからゆったりと幻想的にはじまって、哀愁ただようメロウでダイナミックなフレーズがながれて。とってもドラマティックな曲ですね。中盤にはシンセサウンドをバックにエモーショナルな泣きのギターソロが。この曲は77年頃に作られたものの未完成だったために今回多少手が加えられたそうで。
 2曲目は「さすらいの値」。当時の英国ハードロックに影響されて作った曲だそうです。めっちゃパワフルなリフからいきなりはじまってアップテンポで勢いよく展開していきます。ハイトーンのヴォーカル、かっくいいっすね。ドラムもベースもパワフルで凄いっす。サビはゆったりとメロウに聴かせてくれますね。間奏まずはテクニカルなキーボードソロ、そしてギターとのユニゾントリルからそのままアグレッシブなギターソロへ。後のシンフォニック・メタル顔負けですね。凄いっす。ラストはパワフルに盛り上がってFin。
 3曲目は「ふりおろされた刃」。1stアルバム収録曲のオリジナルバージョンだそうです。早いパッセージのギターリフからスリリングにはじまって、パワフルにダイナミックに展開していきます。ハードなYESような感もありますね。中盤にはテンポダウンしてメロウなギターソロがたっぷりと。そしてミステリアスなシンセソロのあと、テクニカルなユニゾンリフからゆったりと雄大なフレーズがながれ、再びアップテンポでハードロックしていきます。ラストはゆったりとFin。
 4曲目は「Maybe I dream on」。中期ZEPを目指して作られたとか。ソフトなヴォーカルからゆったりとのどかにはじまって、そしてパワフルなリフがはいって。音の広がりというかスケールの大きさを感じますね。サビではダイナミックに盛り上がって、ヴォーカルはシャウトしまくり。凄いパワーっす。中盤にはミドルテンポのヘヴィリフからワウの聴いたエモーショナルなギターソロ、スペーシーなシンセソロと続きます。これもドラマティックな曲ですね。ラストにはメロウなギターソロがゆったりとながれてFin。
 5曲目は「Sunshine Again」。YESの影響を受けて作られたそうで。はじまって、すぐにゆったりと浮遊感のあるメロディに。そして再びミドルテンポのパワフルでヘヴィなリフがはいってスリリングに展開していきます。ヴァースのあとの間奏まずはムーグソロ、そしてテクニカルなリフのあと、ゆったりと穏やかなメロディが幻想的にながれ、再びヘヴィロックモードに。面白い展開で、聴いていてめっちゃ楽しいっす。終盤にはアグレッシブなギターソロ、そしてちょこっとドラムソロもあり、ラストはめっちゃ盛り上がってFin。
 6曲目は「墓場へと向かう足」。めっちゃパワフルにダイナミックにはじまります。初期のZEPみたいなサウンドのミドルテンポのド迫力のヘヴィロック、超かっくいいっす。中盤ではややメロウな感じにゆったりと聴かせてくれます。間奏ではミステリアスなフレーズがながれ、そしてアップテンポになってノリノリでハードに展開していきます。ヒステリックなシャウトもかっくいいっすね。その後パワフルなリズムをバックにキーボードとギターの白熱バトルの掛け合いが。ベースもうねりまくってますね。終盤では再びミドルテンポのヘヴィロック調に戻ってパワフルにFin。
 7曲目は「かすかなる始動」。パワフルなリフからアップテンポでリズミカルにはじまり、どんどん突き進んでいきます。すごい勢いとパワーに圧倒されちゃいますね。間奏まずはアグレッシブなギターソロ、続いてエモーショナルなキーボードソロも。ドラムも叩きまくりで、ベースもうねっていてかっくいいっす。終盤も勢いそのままにパワフルにダイナミックにFin。
 8曲目は「極楽にいけたら」。ギターのウォーミングアップからはじまるライブ音源です。ダイナミックなドラムとリフからはじまって、ミドルテンポのパワフルながらブルージーなヴァースが。そしてドラマティックに盛り上がっていきます。間奏まずはエモーショナルでダークなギターソロが。絶叫シャウトのあと、ギターリフからテンポアップしてシャッフルリズムでパワフルにノリノリに。そしてバンドリフとギターフィルの掛け合い、やヴォーカルのシャウトも。ラストもめっちゃ盛り上がってFin。そして再びRock’n Rollのリフがはじまって・・・でも残念ながらFede out。もっと聴きたいっす。
 
 清水先生の“青春時代の思い出”、凄すぎです。バリバリのハードロックたっぷり。荒削りなサウンドながら、あの時代にアマチュアで、音質は別にしてもこれほどの完成度を誇る楽曲が作られていたとは驚異ですね。これらが礎となって、その後<KENSO>が活躍していくわけですね。でもなんか初々しくていいですね。

 音楽をやったことのある大方のひとは、こういった学生時代に部室で録音したものや、文化祭・学祭でのライブ音源などの“青春の思い出”のカセットテープ等をお持ちでしょうね。自分もあります。もちろんあまりにも下手すぎるので絶対に表にはだせませんが。でもほんとあの頃が懐かしいっす。楽しかったなぁ・・・

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
sunshine again (あざみ)
2016-07-01 01:13:09
私が中学生のころ、相模原青少年会館でKENSO(当時はまだ学生さんでしょうか)のライブをよく見ました。
特にsunshine againという曲は今でも所々口ずさめる程よく覚えています。
清水さんの弟さんも県相ではなく麻溝台高校でバンドをやっていてスーパーベーシストでした。
私の先輩です。このアルバムどこかで手に入りますかね~?
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ありがとうございます。 (ひより)
2016-07-01 09:00:35
 わぁ!あざみさま、いらっしゃいませ!
コメントを書いてくださってありがとうございます。めっちゃ嬉しいっす!
 おぉ!KENSOの初期の頃のライブをよく観ておられたとは、なんて羨ましいんでしょう。
 弟さまのこと、初めて知りました。貴重な情報をありがとうございます。
 さて、このアルバム76/77は、書いてある通りに自分はライブ会場の物販コーナーで購入しました。普通に手に入れるには次のライブを待つしかないようですね。バンドHPでも通販等はないような。ただ、どうしてもということであれば、ヤフオク等のオークションでしょうか。先ほど確認したら出品されていました。あるいは音源だけでもとなると、もしかするとyoutube等にUPされているかもしれません。手に入るといいですね。
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