ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

人間椅子 22th 苦楽

2021-09-12 18:09:33 | 人間椅子
 初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。メンバーはギター&ヴォーカル<和嶋慎治さん>とベース&ヴォーカル<鈴木研一さん>、そして4代目ドラム&ヴォーカル<ナカジマ・ノブさん>です。
 “イカ天”で上々のデビューを果たすも、その後は下火に。しかし徐々に人気が回復し始め、2013年のOZZ FEST JAPAN出演で人気爆発!改めて一般HR/HMファンにもその名を知らしめ、大活躍ばく進中の<人間椅子>。2015年1月にはなんと渋谷公会堂をsoldout!で、そのライブ映像がBSで放映され、DVD/BRで発売。さらに<筋肉少女帯>とのコラボミニアルバム「地獄のアロハ」も発表。同年11月に再び開催されたOZZ FEST JAPAN 2015に2回連続で出演し、 2016年2月「怪談 そして死とエロス」を、続いて2017年10月にスタジオアルバム通算20枚目となる「異次元への咆哮」を発表し、バンドが30周年を迎える2019年、新たな元号である令和元年にスタジオ通算21枚目となるアルバム「新青年」を発表されます。内容も素晴らしく、レコ発全国ツアーはどこも大盛況!ツアーラストは遂に中野サンプラザを制覇!さらに2020年初頭になんと!ドイツとイギリスで3公演の海外ツアー決定!!もう超ビックリ!さらにはアメリカでのフェス参加のお話も!もう驚きのニュースいっぱいで感涙っす!で、そのツアー前に新曲も含めたベストアルバム「人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤」を発表され、準備万端!と盛り上がってきたのですが・・・コロナの影が忍び寄って・・・それでも2020年初頭のドイツ・イギリスツアーはギリギリのタイミングで敢行され、どこも大盛況!その模様は一部Youtubeで公開されて、もうガイジンさんが♪シャバダバディアァ~なんて大合唱にはもう号泣してしまうくらいに感動しました。しかし・・・その後世界的にコロナが蔓延してライブ活動が困難な状況に・・・これから世界で大活躍!というときに・・・本当に残念でなりません。
 で、活動自粛のなか、アルバム「無限の住人」が、同タイトルのアニメ「無限の住人-IMMORTAL」の第2クールの主題歌「無限の住人-武闘編-」と、かつてアルバムに未収録だった「桜下温度」が追加収録されて再発売!そして昨年の中野サンプラザ公演とドイツ・イギリスツアーの一部を含めたドキュメンタリー映像がなんと映画化!これにもビックリしました。ただ、残ながら、せっかく公開されたにも係わらず、映画館自体が自粛方向で、人数制限等もあって大盛況とはいかなかったようで。
 ライブ活動の出来ないメンバーの皆さんはそれぞれに多方面に活動され、ライブが出来ないならひょっとして新作が・・・と思っていたところ、期待通りにやってくれました。2021年8月にスタジオアルバム通算22枚目となるアルバム「苦楽」を発表されました。近未来的な仏像アンドロイドのジャケット、インパクトあります。リンゴを持っているというのも奥が深いですね。
 アルバム1曲目は「杜子春」。ギターのカッティングリフからゆったりはじまって、のびやかなコーラスが壮大にながれて。そしてギターのミステリアスなリフからドラが鳴り響いて。その後ギターのヘヴィダークリフから和嶋さんの力強いヴォーカルが。♪お父さ~ん!ってHM/HRらしからぬ歌詞にビックリ!<世界に花束を>を思い出しますね。中盤ではアップテンポのヘヴィリフからギターのテクニカルなソロが。その後ミドルテンポになって和嶋さんがのびやかで力強いヴォーカルが。終盤ではアップテンポの力強い行進リズムから明るいリズミカルリフがはいって、ギターのエモーショナルなソロ、そしてQUEEN風のギター多重コーラスが盛大にながれて。
 2曲目は「神々の行進」。ダイナミックリフからミドルテンポのヘヴィリフがはいって、鈴木さんのパワフルなヴォーカルが。和風パワーメタルというか、あるいは軍歌に近いような凄い迫力ですね。♪エイエイオー!って掛け声も♪いざ行け!って歌詞も凄いっす。中盤ではドラが鳴り響き、さらに爆発音のように響き、そこから破壊力たっぷりのギターソロが。終盤ではアップテンポで疾走してギターのテクニカルなソロへ。
 3曲目は「悪魔の処方箋」。ミドルテンポのヘヴィリフからアップテンポのヘヴィダークリフにのって和嶋さんのパワフルなヴォーカルが。これもパワーメタル風で、中盤では和嶋さんが力強く歌い上げて。その後ギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。
 4曲目は「暗黒王」。ミドルテンポのダークヘヴィリフから鈴木さんの力強いヴォーカルがはいって。中盤ではギターのエモーショナルなソロが。終盤ではアップテンポになって、鈴木さんの地獄の雄叫びが。凄い迫力です。
 5曲目は「人間ロボット」。ミドルテンポのマーチングドラムからギターリフがはいって、そこからパワフルなアップテンポになって和嶋さんのヴォーカルがはいって、その後ミドルテンポに。ちょっとコミカルな感じかな?中盤ではメロウになって、そこからギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。
 6曲目は「宇宙海賊」。スペーシーなシーケンサーサウンドからミステリアスにはじまって、ミドルテンポのヘヴィリフにのって鈴木さんの力強いヴォーカルが。どことなくHAWKWINDを彷彿させるリズムが気持ちいいっす。さらに鈴木さんと和嶋さんの掛け合いヴォーカルも。中盤ではミドルテンポでテルミンのミステリアスな音色と、鈴木さんの不気味な笑いも響いて、そこからギター&テルミンソロが。
 7曲目は「疾れGT」。アップテンポのドライブ感たっぷりのノリノリモードではじまって、和嶋さんのリズミカルなヴォーカルがはいって。間奏では昭和の“族”の“レ・ミゼラブル”風のホーンのような音色のメロディが響いて。懐かしいっす。中盤ではミドルテンポで♪ガソリンマンタン!ヨーイドン!って掛け声からギターの弾きまくりソロが。終盤では再びアップテンポのノリノリモードで盛り上がって。
 8曲目は「世紀末ジンタ」。アップテンポのヘヴィリフからはじまるも、ミドルテンポのヨコノリモードになって、鈴木さんのパワフルなヴォーカルがはいって、サビではアップテンポのノリノリで♪ジンタッタ!って。中盤ではミドルテンポのヘヴィダークリフから鈴木さんの力強いヴォーカルがはいって、そしてアップテンポのノリノリモードになってギターのテクニカルなスライドソロが。終盤ではミドルテンポになって鈴木さんのヴォーカルが力強くのびやかに。
 9曲目は「悩みをつき抜けて歓喜に到れ」。アップテンポのダイナミックリフからパワフルなタムドラムがはいって、和嶋さんのパワフルなヴォーカルが。サビでは♪オーオーオー!って掛け声が。ライブでめっちゃ盛り上がりそう!その後パワフルなタムドラムからギターのテクニカルなソロへ。
 10曲目は「恍惚の蟷螂」。アップテンポのリズミカルなリフから鈴木さんの早口ヴォーカルがはいって、サビでは♪ソレソレ!ホラホラ!って掛け声が。そして鈴木さんの力強い雄叫びからギターのテクニカルなソロが。<ダイナマイト>ように一気に突っ走る2分半の曲です。アンコールで盛り上がりそう!
 11曲目は「至上の唇」。アップテンポのドライブ感たっぷりのノリノリのノブさんヴォーカルの楽しい曲。サビはライブはいいけど、普通に聴くには恥ずかしいかな。間奏ではテクニカルなギターソロが、終盤ではちょと短いけどドラムソロが。ライブではもちょっと長めにドラムソロやってくれると嬉しいかも。
 12曲目は「肉体の亡霊」。ミドルテンポのヘヴィダークリフからはじまって、鈴木さんの力強くのびやかなヴォーカルがはいって、サビでは和嶋さんのヴォーカルもはいって掛け合いを。そしてBメロでは和嶋さんが歌って。その後ギターのエフェクトのかかったテクニカルなソロが。終盤ではアップテンポのドライブモードで盛り上がって、鈴木さんが雄叫びを。
 13曲目は「夜明け」。ギターの哀愁「たっぷりのリフからはじまるも、ダイナミックリフからミドルテンポのヘヴィダークリフがはいって、そして一旦止まってから和嶋さんの一字一句力強く歌うアカペラヴォーカルがはいって、そしてヘヴィリフがはいってと、ZEPの<Black Dog>のような展開を。中盤ではQUEENの<We Will Rock You>のような♪ドンドンタン!のドラムにのって力強いコーラスが響き、そしてダイナミックリフからパワフルな叩きまくりドラムにのってギターのテクニカルなソロが。ラストはダイナミックリフからドラムが叩きまくってFin。
 ちょっとアレな曲もあるものの、ヘヴィダークやパワーメタルが大半を占めていて、”こうでなくちゃ!と大変満足しております。そして最後の曲のなかの♪明けない夜はない、♪もうすぐ夜が明ける、という歌詞はまさに今の皆の希望そのものですね。
 8月20日の長野から全国ツアーがスタートしました。当初の予定からコロナの影響で、人数制限やキャンセルもあるのかもしれませんが、とにかく無事成功をお祈りします。

人間椅子  人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤

2021-09-11 17:22:50 | 人間椅子
 初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。メンバーはギター&ヴォーカル<和嶋慎治さん>とベース&ヴォーカル<鈴木研一さん>、そして4代目ドラム&ヴォーカル<ナカジマ・ノブさん>です。
 “イカ天”で上々のデビューを果たすも、その後は下火に。しかし徐々に人気が回復し始め、2013年のOZZ FEST JAPAN出演で人気爆発!改めて一般HR/HMファンにもその名を知らしめ、大活躍ばく進中の<人間椅子>。2015年1月にはなんと渋谷公会堂をsoldout!で、そのライブ映像がBSで放映され、DVD/BRで発売。さらに<筋肉少女帯>とのコラボミニアルバム「地獄のアロハ」も発表。同年11月に再び開催されたOZZ FEST JAPAN 2015に2回連続で出演し、 2016年2月「怪談 そして死とエロス」を、続いて2017年10月にスタジオアルバム通算20枚目となる「異次元への咆哮」を発表し、バンドが30周年を迎える2019年、新たな元号である令和元年にスタジオ通算21枚目となるアルバム「新青年」を発表されます。内容も素晴らしく、レコ発全国ツアーはどこも大盛況!ツアーラストは遂に中野サンプラザを制覇!さらに2020年初頭になんと!ドイツとイギリスで3公演の海外ツアー決定!!もう超ビックリ!さらにはアメリカでのフェス参加のお話も!もう驚きのニュースいっぱいで感涙っす!で、そのツアー前に今回紹介させていただく、新曲も含めた2枚組のベストアルバム「人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤」を発表されました。
 収録曲はDISK1「命売ります」。「陰獣」。「針の山」。「なまはげ」。「芳一受難」。「人面瘡」。「羅生門」。「品川心中」。「りんごの泪」。「雪女」。「賽の河原」。「異端者の悲しみ」。「ダイナマイト」。「どっとはらい」。DISK2「愛のニルヴァーナ」「悪夢の序章」「宇宙からの色」。「洗礼」。「相剋の家」。「地獄」。「深淵」。「芋虫」。「無情のスキャット」。
 で紹介させていただくのはまず、DISK1の1曲目「命売ります」。2018年BSドラマ<三島由紀夫 命売ります>の主題歌です。ダークヘヴィリフからスラッシュモードで疾走していき、和嶋さんのリズミカルなヴォーカルがはいってスリリングに、そしてBメロでは力強くのびやかにメロウに。サビではミドルテンポで♪バラババンバ~ってリズミカルに。中盤ではアップテンポで鈴木さんのパワフルなヴォーカルから、ギターのテクニカルなソロへ。ライブではヘドバンの嵐で、サビでは大合唱!で盛り上がったのでしょう。行きたかったなぁ。
で今回の新曲は、DISK2の1曲目の「愛のニルヴァーナ」。ダークなアルペジオリフからミステリアスにはじまって、アップテンポのヘヴィダークリフから和嶋さんのリズミカルなヴォーカルが。その後ミドルテンポのなって、お経のようなのびやかで不気味なヴォーカルが。そしてギターのテクニカルなソロが。
 DISK2の2曲目の「悪夢の序章」。ミドルテンポのヘヴィダークリフから、ドライブ感たっぷりのベースリフにのって鈴木さんのパワフルなヴォーカルがはいって、サビでは和嶋さんとコーラスで。その後、ブレイクリフと、気合いの叫び!が交互に。そしてギターのテクニカルなソロへ。終盤では和嶋さんのコーラスに、鈴木さんが不気味な合いの手を入れて、そして再びコーラスで。3分ちょいながらもどんどん展開していきますね。
 このベストアルバムを引っ提げての2020年初頭のドイツ・イギリスツアーは大成功!ギリギリのタイミングでヨーロッパツアーライブ敢行できて本当に良かったですね。

NegAcoustika SAKUHO

2021-09-09 23:42:24 | 21th J-プログレ
 <川崎薫さん>率いる伝説のプログレバンド<Negasphere>。80年代にもっとも活躍され、スタジオアルバムも2枚発表されるも活動休止。その後とある音楽ブログでのレスのやり取りから復活への機運が高まり、2012年12月に遂に復活ライブが!もう感涙っす!そして不定期ながらもライブ活動を継続され、さらにファン待望の80年代に発表されたアルバムが遂にCD化!高額取引されていたレコードを買うか迷っていましたから、ほんと助かりました。
 で、今回紹介させていただくのは、本体<Negasphere>とは別に<Negasphere>の楽曲をアコースティック編成で演奏されるユニット<NegAcoustika>です。2013年に川崎さんとシンガーソングライターのギター・ヴォーカル<KOWさん>が「NegasohereDuo」として共演されたことがきっかけとなり、そこに元メンバーのベーシスト<坂野誠治さん>が加わって<NegAcoustika>として活動されます。その後ライブ活動を重ね、チェロ<星衛さん>と、パーカッション<高橋克典さん>が参加されて現在の編成になったそうで。
 そして待望のスタジオアルバムが!このアルバム、20世紀初頭にドイツ・ベルリンで製造された幻のスタインベルグのグランドピアノを有する長野県佐久穂メリアホールで、ピアノ、アコースティクギター&ヴォーカル、アコースティックベースギター、チェロ、パーカッションの5人編成での2チャンネルのマイクだけのリミックスで、オーバーダブ無しの一発録音にてライブレコーディングされたそうで。そして2020年7月に発表された「SAKUHO」。
 アルバム1曲目は「AT THE LAST MOMENT」。ピアノの綺麗な音色がきらびやかに響き、明るく爽やかなリズミカルリフからチェロがのびやかに奏で、そしてフレットレスベースの音色ものびやかにながれて。その後、静かになってミドルテンポのピアノリフから透明感のあるヴォーカルがはいって、チェロののびやかな音色とともにドラマティックに盛り上がって。中盤ではアップテンポのパワフルなリフからチェロのアヴァンギャルド風のソロが。終盤では再びミドルテンポでヴォーカルとチェロがドラマティックに、そしてダイナミックリフからパワフルにもりあがって。
 2曲目は「HOLY GROUND CEREMONY」。ピアノのアップテンポのリフからスリリングにはじまって、パーカッションのリズムにのってチェロが力強くのびやかに奏で、ギターのテクニカルリフ・ピアノの流麗なリフからチェロがのびやかに奏で、その後、静かになるも再びパワフルにスリリングに。中盤ではリズミカルなヴォーカルがはいって盛り上がり、アップテンポのパワフルなリフからチェロのソロへ。その後ダイナミックリフからパワフルにドラマティックに盛り上がって。
 3曲目は「EMPTY & MEANINGLESS HOT」。ギターのゆったりとしたリフからチェロがのびやかに奏で、そこからピアノのアップテンポのパワフルなリフがはいって、チェロがのびやかに奏でて。その後ミドルテンポのピアノリフからしっとりとしたヴォーカルがはいって、チェロがのびやかに奏でるも、そこからアップテンポでリズミカルに爽やかに。中盤ではチェロがのびやかに奏でて。一瞬メロトロンかと耳を疑いました。そしてピアノが静かに奏で、ベースのミステリアスでダークなリフからチェロがのびやかに寂しげに。終盤ではピアノのミドルテンポのリズミカルリフからヴォーカルとチェロがのびやかに力強く。そして一旦止まってからピアノの綺麗な音色が透明感たっぷりに静かにながれ、チェロがのびやかに奏で、そこから一転ピアノのアップテンポのパワフルなリフがはいってチェロがアヴァンギャルドなソロが。その後しっとりとしたヴォーカルがはいって、のびやかなチェロの音色が加わってドラマティックに盛り上がって。17分の大曲です。
 4曲目は「FIGHT OR FLIGHT」。ピアノのアップテンポの流麗なリフからチェロがダークにのびやかに奏で、ヴォーカルのスキャットがのびやかに。そして一旦止まってからピアノリフが静かにながれ、ヴォーカルがはいって、力強く盛り上がっていって。その後リズミカルで明るく楽しい感じになって、躍動感たっぷりに盛り上がって。
 5曲目は「NO MORE RAINY DAY」。ピアノのしっとりとした音色が神秘的にミステリアスにながれ、そして一転パワフルにダークに。そしてダイナミックなブレイクがスリリングに。中盤ではヴォーカルとチェロがのびやかに、そして力強くドラマティックに。その後ピアノのパワフルなリフからダイナミックリフが。終盤では美しい透明感のあるスキャット風の音色がのびやかに。
 アコースティック楽器のみとは思えない迫力ですね。そしてアコースティック楽器ならではのナチュラルな鳴り・響きが堪能できて。それもこのホールだからこその効果なのでしょうか。特にピアノの美しく透明感のある音色、チェロの奥深い音色に魅了されました。もちろんそれは楽曲の良さと演奏者の技量があってこそですが、それらすべてが相まってこの素晴らしい作品になったのでしょう。

Riquisimo Charla

2021-09-06 22:10:09 | World Music
 <オオフジツボ>や<蛇腹姉妹>その他、多くの分野で活躍されているアコーディオン奏者<藤野由佳さん>。<光田康典さん>の二十周年記念コンサートで出会った、作曲家、ピアニスト<谷岡久美さん>と意気投合されて2016年に<Riquisimo>というデュオを結成されました。“Riquisimo”とは、スペイン語で「めっちゃおいしい」の意味だそうで、「心においしい音楽」をキーワードに、優しく、時に激しく、元気の出る音楽を制作中だそうです。
で、2017年に今回紹介させていただくオリジナル1stアルバム「Charla」を発表されました。ゲストでヴァイオリニスト<壷井彰久さん>が参加され、壷井さんはミックスマスタリングも担当されたそうで。
 アルバム1曲目は「Riquisimo」。アコーディオンとピアノのアップテンポのワルツリズムで明るく爽やかにはじまって。晴れた日に丘の上の草原を走り回っているかのような、とっても楽しくて、心が♪ウキウキしてくる感じですね。
 2曲目は「jamais vu」。アコーディオンとピアノがミドルテンポでしっとりと。なんとなく雨の日のような。その後ピアノリフからアコーディオンがのびやかに奏で、だんだん盛り上がっていって。
 3曲目は「Bluebell」。ミドルテンポのピアノリフが綺麗に流麗にながれ、そしてアコーディオンのリズミカルリフが爽やかに躍動感たっぷりに。そこからピアノソロ・アコーディオンと続き、リズミカルリフが明るく楽しく爽やかに。
 4曲目は「Rose red」。フラメンコのような、タンゴのような、力強いリズミカルリフから情熱的にはじまって。その後、静かになってゆったりとメロウになるも、そこから徐々に盛り上がっていって。
 5曲目は「刻印―orange―」。ピアノのパワフルなリフからスリリングにはじまって、アコーディオンがのびやかに奏でて。その後アコーディオンのパワフルなリフからピアノのテクニカルなソロ・アコーディオンのテクニカルなソロがスリリングに展開して。
 6曲目は「Greenery」。ピアノのリズミカルリフからミドルテンポではじまって、ヴァイオリンがのびやかに、リズミカルに奏で、アコーディオンが力強く壮大にのびやかに奏でて。その後、静かになってピアノがしっとりと奏で、そこからヴァイオリンのエモーショナルなソロがドラマティックに。
 7曲目は「sprint」。アコーディオンとピアノのアップテンポリズミカルリフが、まるで空を飛んでいるかのようにスリリングにドライブ感・爽快感たっぷりにながれて。そしてダイナミックなブレイクからテクニカルリフがはいって、そこから力強くのびやかに。
 8曲目は「so far2」。アコーディオンとピアノがしっとりと哀愁メロディを奏で、徐々に盛り上がっていって。その後アコーディオンのエモーショナルなソロ・ピアノのエモーショナルなソロが。
9曲目は「鳥の詩」。アコーディオンとピアノがしっとりと、そしてのびやかにリズミカルに奏で、ヴァイオリンものびやかにリズミカルに奏でて。その後」ピアノの流麗なリフからアコーディオンがのびやかに奏で、盛り上がっていって、そこからヴァイオリンのエモーショナルなソロへ。終盤ではドラマティックに盛り上がって。
 10曲目は「Surely someday」。アコーディオンとピアノがミドルテンポでゆったりと。とても心地よく、心休まる感じですね。
 とっても明るく楽しく、しかもテクニカルに、そしてしっとりと、優しくほのぼの聴かせてくれる、まさにお二方のお人柄そのままの「心においしい音楽」たっぷりのとっても素敵なアルバムですね。いつかライブ観に行けたらいいなぁ。


壷井彰久さん  一人天下

2021-09-05 21:58:28 | ジャズ
多方面から引っ張りだこのスーパーヴァイオリニスト<壷井彰久さん>。ご自身のプログレバンド<KBB>他、様々なユニットに参加され、数多くのアルバムも発表されていますが、意外なことにこれまでにソロアルバムは発表されていなかったんですね。それが、2020年からコロナでライブ活動が制限され、時間に余裕ができなこともあるのでしょうか、2021年ついにファン待望の1stソロアルバム「一人天下」が発表されました。タイトル通りに壷井さんお一人での多重録音アルバムです。とっても可愛らしいイラストのジャケット、最高っす!
アルバム1曲目は「笑いながら必死で逃げる」。アップテンポのパワフルなリズミカルリフから、躍動感たっぷりに明るく楽しく爽やかに。オープニングにぴったりのかっくいい曲ですね。リフのあとはもちろんテクニカルな弾きまくリがたっぷりと。
2曲目は「そこはかとない幸せ」。ミドルテンポのリズミカルリフから、瑞々しく美しく爽やかにはじまって、ゆったりとのびやかに、さらにテクニカルに。中盤では静かになって、神秘的な感じになり、ミステリアスなソロも。
 3曲目は「風と土のカノン」。ゆったりとしっとりとクラシカルな感じで、弦楽四重奏のように多重モードで、さらに輪唱もあって幽玄な感じに。その後、力強くリズミカルに。
 4曲目は「水をください」。静かに幻想的にしっとりとはじまって、ミドルテンポで瑞々しく。その後のびやかに力強くドラマティックに盛り上がって。
 5曲目は「君の名字は?」。ミドルテンポのリズミカルリフからダンサブルな感じではじまって、そしてエモーショナルに、さらにテクニカルに弾きまくって。
 6曲目は「南国IT」。ゆったりとしたリズムで気だるい感じではじまってのびやかに奏でて。そしてエモーショナルにテクニカルに、さらにアヴァンギャルドに弾きまくって。
 7曲目は「秋の眠り、冬の目覚め」。ゆったりと寂しげに哀愁たっぷりにはじまって、そして徐々に力強くドラマティックに。
 8曲目は「7拍子でお茶をにごす」。ラテンパーカッション風のアップテンポのリズムにのってノリノリで、のびやかにリズミカルに、しかも妖しく。その後一旦止まってから妖しい感じのエモーショナルなソロが。そしてリズミカルリフがはいって明るくさわやかに、テクニカルに弾きまくり、終盤ではだんだんテンポアップしていってスリリングに。
 9曲目は「探検家からの手紙」。フィンガーピッキングでゆったりと神秘的にはじまって、そしてしっとりと寂しげに。その後ゆったりとほのぼのほっこりした感じに。
 10曲目は「Ground after the Scotch Humore」。ワルツリズムで力強くリズミカルに爽やかに、そしてテクニカルに弾きまくって。
 多方面で活躍されている壷井さん、ソロアルバムはバラエティに富んだ内容で、様々な音楽性がちりばめられ、明るく楽しい曲や、ゆったりとしっとりとした曲や、民族音楽的な曲など、アルバム通して楽しめる素晴らしいアルバムですね。全てお一人でって凄すぎ!そうそう!Youtubeには楽しい動画も公開され、各地で制限有りながらもレコ発ライブが行われたようで。早くコロナが収まって、再び安心してライブが楽しめるようなるといいな。

DADA  城壁/鏡の中の家

2021-09-03 22:40:44 | 70's J-プログレ
 20世紀初頭に起きた、それまでの芸術の概念を破壊しようという運動をバンド名にした<DADA>。<カリスマ>の<泉陸奥彦さん>と、<飢餓同盟>の<小西健司さん>の2人が意気投合し、1977年暮れに結成されました。78年より始動し、7月には自主レーベルより1stアルバム「浄」を発表。ライブ活動も精力的に行い、また<“読経”とシンセサイザーのジョイント>という実験的なコンサートも行ったそうです。翌79年もコンサートやコンテストにも出場して高い評価を得たとか。またこの年には「城壁」と「鏡の中の家」という約30分の超大作を収録したテープを自主販売したそうです。
 今回紹介させていただくアルバムは、前述のカセットテープ音源を、2013年にCD化された、事実上の2ndアルバムとなる「城壁/鏡の中の家」です。以前にもボーナストラック2曲を追加収録されたアルバムが発売されていたようですが、そちらは手に入らず、79年のオリジナルカセットテープと同じで2曲のみ収録です。 
アルバム1曲目は「城壁」。スペーシーなシンセサウンドがミステリアスに響き、ゆったりと哀愁を感じる音色がながれて、そしてそうだいなシンセサウンドがのびやかに。その後、静かに哀愁メロディがながれるなか、ギターのディストーションサウンドが加わって響くも、静かになってゆったりとダークな感じに。中盤では強風吹きすさぶ音がながれ、ギターのアップテンポのリズミカルリフと、シンセのゆったりと幽玄な音色が交互に、さらにユニゾンでのリフから、テクニカルなギターソロがスリリングに。終盤ではシンセとギターがゆったりと哀愁メロディを奏で、ギターのエモーショナルなソロが。ラストは再びスペーシーサウンドが静かにながれて。25分の大作です。
 2曲目は「鏡の中の家」。リコーダー風の音色のリズミカルリフがミドルテンポのワルツリズムでメルヘンチックにながれるも、それがだんだんテンポアップしていって、止まって。そして静かに神秘的な感じになり、子供たちの声が聞こえてきて。その後キーボードのリズミカルリフがほのぼのとした感じでながれ、シンセがのびやかに、キーボードが浮遊感たっぷりに奏でられ、ギターがのびやかにドラマティックに奏でて。中盤ではギターが一音ずつゆっくりと和風音階のようなメロディを奏で、シンセがのびやかに神秘的に奏で、そしてシンセのオケサウンドがのびやかに。その後、ギターがのびやかに奏でるなか、女性コーラス風の音色が明るく爽やかにながれて。終盤ではこれまでのリプライズのように、シンセの哀愁メロディ・明るく爽やかなメロディ・ギターと女性コーラスがゆったりとながれて、ほのぼのした感じでFin。30分強の大作です。
 長い長い曲なれど、ゆったりながらも次にどんな展開になるのか、まるで洞窟や森のなかを探検しているかのような、不思議な感覚で一気に聴き通して。もう満足感タップリです。名作の誉れ高い理由がわかりました。とっても素敵なアルバムです。

鬼武みゆきさん  FUKUSHIMA

2021-09-01 23:44:05 | ジャズ
 明るく爽やかでとっても楽しい曲、そしてゆったりおだやかほのぼのするきれいなメロディの心温まる、心癒される曲など、素敵な曲を素敵な演奏で聴かせてくれるピアニスト<鬼武みゆきさん>。2008年10月に初めてライブを観てからハマってしまいました。多くのミュージシャンとの共演や、TV番組等の音楽の作曲・編曲など幅広く活躍され、2002年には自身のレーベル<Eternal Music Records>を設立して1stアルバム「Beautiful Life」を発表。2004年に2ndアルバム「Little Journey」を、2008年に3rdアルバム「Eternal Ones」を発表。そして2011年には盲目のヴォーカリストであり、ギタリストでもある<Gladston Gallizaさん>とのコラボレーションアルバム「Alvorada/アルヴォラーダ(夜明け)」を発表され、さらに2015年にはホルン奏者<東谷慶太さん>とフルート奏者<赤木りえさん>と「KEITA meets AKAONI」というユニットのアルバムを発表されるなど、幅広く活躍されています。
 みゆきさんは、2011年の震災を機に、ショックを受けた人々に“元気になってもらえたら”“ホッとできるような”音楽や映像を届けたい、という想いから”Happiness is・・・ “と題して各界著名人から”Happiness(私の幸せ)“の言葉や詩をいただいて、みゆきさんの音楽と写真家<森日出夫さん>の写真とのコラボで1分間のショートムービーを2012年1月より「1 minute piece “Happiness is・・・”」をネット配信され、ここで作られた音楽が2013年10月にアルバム「HAPPINESS IS…」として発表、さらに2015年11月にその第2弾となる「Happiness is…2」を発表されました。
 今回紹介させていただくアルバムは、ライナーノーツによると、みゆきさんが2016年から復興途上の福島を応援したいと、福島の伝統文化や歴史、美しい自然などを曲にしようと、3年かけて何度も現地に取材に訪れて作曲されたそうです。そして2019年にアルバム「FUKUSHIMA」を発表されました。アルバム参加メンバーは、ベース<鳥越啓介さん>、ドラムス<岩瀬立飛さん>です。笑顔で佇むみゆきさんのジャケット、見ていてとっても癒されますね。“優しさ”が伝わってきて、アルバムを聴くのがとっても楽しみです。
 アルバム1曲目は「Blooming ~Hanamiyama~」。ミドルテンポでピアノがゆったりと爽やかに奏で、徐々に力強くドラマティックに。
 2曲目は「Nomaoi」。パワフルなピアノリフからアップテンポの躍動感たっぷりのグルーヴィなリズムがはいって、パワフルにスリリングに展開していきます。中盤では叩きまくりのパーカッションソロ、そしてピアノのパワフルなソロが。
 3曲目は「Beyond Time ~Ouchi-juku~」。ゆったりとしっとりと優しくはじまって、徐々に力強く。その後アップテンポのリズミカルなリフからピアノソロへ。中盤ではコントラバスがのびやかに力強く奏で、そしてパーカッションのテクニカルなソロが。終盤では力強くドラマティックに、さらにアップテンポでパワフルに。
 4曲目は「Crystal Breath ~Winter around Mt.Bandai~」。ピアノの高音がゆったりと響き、コントラバスが静かにのびやかにミステリアスな音色を響かせて。中盤ではピアノがミドルテンポで力強くドラマティックに。その後、静かになってコントラバスがしっとりと幻想的に奏でて。終盤では再び力強くドラマティックに。
 5曲目は「Open Your Aizu ~Fog on Tadami River~」。しっとりとしたピアノからはじまって、コントラバスがのびやかに幻想的に奏で、そこからピアノのエモーショナルなソロへ。そこからパワフルなタムドラムがはいって力強く。
 6曲目は「Energy to Live ~Salmon Run~」。ピアノのパワフルなリフからはじまって、コントラバスが加わってユニゾンで力強くゆったりと。その後アップテンポでピアノがリズミカルに明るく楽しく展開して。中盤ではパワフルなピアノリフからコントラバスのテクニカルなソロ、ドラムスのテクニカルなソロが。
 7曲目は「Sakezukuriuta」。ピアノがゆったりとしっとりと奏で、徐々に力強くなっていって。中盤ではパワフルなピアノソロが。それをコントラバスが盛り上げて。
 8曲目は「Into the Light ~Chouchin Matsuri~」。ミドルテンポのパワフルなピアノリフからはじまって、コントラバスが加わってユニゾンでリズミカルに。その後そこからコントラバスのソロへ。中盤では静かになるも再びパワフルに盛り上がって、さらに♪ワッショイ!ワッショイ!って掛け声もはいって一層盛り上がって。
 9曲目は「Long Long Ago ~Takizakura~」。ピアノがしっとりと幽玄に奏で、徐々に力強くドラマティックに。その後、静かになるもパワフルなタムドラムから力強く盛り上がって。
 そしてボーナストラックの10曲目は「Fukunoshimauta」。なんとみゆきさんのヴォーカル入り!作詞は<宮沢和史さん>です。ミドルテンポのリズミカルなリフから爽やかにはじまって、美しいお声のヴォーカルがはいって。あまりの美しさにビックリ!中盤ではリズミカルなピアノソロも。
 アルバムには1曲ごとに曲の情景の写真とみゆきさんの解説が記載されていて、それを見ながら聴いてみるとさらに楽しめますね。みゆきさんの福島への想いが伝わってくるかのようです。とっても素敵なアルバムですね。コロナが落ち着いたらまたライブ観にいきたいっす。