ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

AQANESUSS / あかねさす

2023-04-11 15:58:40 | 21th J-プログレ
【宣伝コピーより】
『アヴァンギャルドの権化・吉田達也がジャップス・プログレッシヴ・ロック界に殴り込み!プロヴィデンス/那由他計画の塚田円と共に王道シンフォニック・プログレ・バンド「あかねさす」を始動!
 日本アヴァンギャルド界を代表するドラマー吉田達也が王道シンフォニック路線の新バンド「あかねさす」でジャップス・プログレ界に殴り込み!2021年、吉田達也の故郷岩手の高校時代の同級生バンド「緋乃〇カレーパン」復活ライブ時にサポートを務めた那由他計画/プロヴィデンスのキーボーディスト塚田円、 イエス・カヴァーバンドで活躍する美しいハイトーンヴォイスを持つ歌姫Kyoka 、ジェネシス・カバーバンドのベーシス ト重藤真由美を正式メンバーとして迎え、さらに同級生3名による新たなコンセプトによる新バンド結成!
 吉田達也のルーツであるプログレッシヴ・ロックを代表するイエス、ジェネシス、 EL&P等王道プログレ路線に真っ向から取り組み、2000年後の未来世界をコンセプトとする衝撃のファーストアルバム!ジャケットはMat BlackwellがAIを駆使して制作したアートワークを使用。』
 まさか吉田達也さんと塚田円さんがタッグを組んで王道プログレに取り組むなんて、夢にも思いませんでした。いや~ビックリしましたね。そしてこの美しいジャケットにも目を奪われてしまいます。どんなサウンドなのか、めっちゃ期待っす!
AQANESUSS
吉田達也さん:drums, vocal, keyboards
伊藤信之さん:guitar
桐田仁さん:guitar, chorus, lyrics
塚田円さん:keyboards
重藤真由美さん:bass
Kyokaさん:vocal, sax

アルバム「AQANESUSS」。
1. Soar in the Sky (舞空)
ピアノとギターのパワフルなリフからキーボードがのびやかに爽やかに奏で、そこにヴォーカルがはいってのびやかに、さらにリズミカルに。サビではコーラスが綺麗に響き、その後オルガンのテクニカルなソロが。中盤ではベースのリズミカルかつパワフルなリフからブレイクがはいって、そこからゆったりとムーディな感じになり、のびやかに。終盤ではアップテンポのラテンリズムにのってノリノリで楽しく盛り上がって。
2. Kind Loneliness (やさしい孤独)
ダイナミックリフからいきなり男性デスヴォイスがはいってビックリ!その後リズミカルな男性ヴォーカルと女性ヴォーカルがはいって、そしてSaxもはいってのびやかに。
3. Can't Wait for Tomorrow (明日を待てない)
オルガンのパワフルなリフからアップテンポでスリリングにはじまって、パワフルな女性ヴォーカルがはいって。そしてオルガンのテクニカルなソも。中盤ではミドルテンポのピアノとオルガンのリフが優雅にながれ、女性ヴォーカルがゆったりとのびやかに。終盤ではアップテンポのノリノリモードでリズミカルに。
4. Evening Scenery (夕景)
ベースとピアノがミドルテンポでゆったりとムーディに、そこにヴァイオリンがのびやかに艶やかに奏でて。いい雰囲気です。その後ヴァイオリンのテクニカルなソロがスリリングに。中盤ではヴァイオリンとキーボードのエモーショナルソロ、さらにテクニカルソロの掛け合いがスリリングに展開して。終盤ではアップテンポのノリノリモードでリズミカルに。ラストはドラマティックに。
5. Eternal Light (永遠の光)
女性ヴォーカルからゆったりとのびやかにはじまるも、ミドルテンポのパワフルなリフがはいって、ヴォーカルとギターがのびやかにドラマティックに。その後ミドルテンポのベースリフからギターとオルガンがのびやかに、ドラマティックに盛り上がって。ラストはピアノがしっとりと美しく奏でて。
6. Artificial Soul (つくられた心)
キーボードのミドルテンポのリフからしっとりとしたヴォーカルがはいってメロウに。その後アップテンポのリズミカルリフと叩きまくりドラムにのってヴォーカルがはいって、そしてミドルテンポになってドラマティックに。終盤ではSaxのソロ、そしてパワフルなリフからヴォーカルが歌い上げて盛り上がって。
7. Swaying Flowers (花揺れ)
ピアノとキーボードのリズミカルなリフから爽やかにはじまるも、アップテンポのパワフルなリフが激しく。その後ミドルテンポでゆったりとのびやかに、さらにコーラスがドラマティックに。終盤ではアップテンポの激しいリフがスリリングに。
8. Emerald Hearts (翡翠領域)
アップテンポのリズミカルなリフにのってSaxがのびやかに奏で、ヴォーカルがはいってのびやかに爽やかに。その後Saxのテクニカルソロ、ユニゾンのブレイクが。終盤ではミドルテンポのリフからギターのエモーショナルソロが。
9. You (祈り)
ミドルテンポでオルガンとピアノがゆったりと奏で、のびやかなヴォーカルがはいってドラマティックに歌い上げて。その後ギターのエモーショナルソロが。
 アルバム通してとっても気持ちよく聴けましたね。明るく爽やかで楽しい曲・メロウでムーディな曲・ドラマティックで感動の曲などなど、曲としても楽しめ、もちろん強者揃いのメンバーですからキャッチーな曲でも素直なりズムのはずもなく、変拍子あり・テクニカルな弾きまくり叩きまくりもありで、演奏面も聴きどころ満載で、何度も聴きたくなる素晴らしいアルバムですね。まだ気が早いですが、次もめっちゃ楽しみです。いつかライブ観にいきたいなぁ・・・


TEE 4th Total Edge Effect

2023-03-26 07:26:26 | 21th J-プログレ
 “世界の様々な風景や情景を音で表現する”という壮大なコンセプトをもつフルート・プログレッシブ・ロックバンド<TEE>。当初は<The Earth Explore>というバンド名でしたが、2009年より<TEE>とされました。メンバーはリーダーのキーボード・プレーヤー<米倉竜司さん>、ギターの<米田克己さん>、ベースの<飯ケ浜幸雄さん>、ドラムスの<浅田隆行さん>、そしてフルートの<今井研二さん>の5人です。
 2007年にライブを収録したデモCD-R「First Voyage」を発表し、2年後の2009年3月に1stスタジオアルバム「The Earth Explore」を発表。そして2010年5月にはフランスで開催されたプログレフェスに出演され、バンド初の海外でのライブは大成功。さらにはそのときにライブの合間に観光にも行かれて様々な美しい景色を見てインスピレーションを得て、2012年2月にそれらの楽曲をスタジオレコーディングされた<TEE>としての2ndアルバム「Trans-Europe Expression」を発表。さらに4年後の2016年に3rdアルバム「Tales of Eternal Entities」を発表されます。
 そして4thスタジオアルバムは、当初2019年中にスタジオ入りする予定だったそうですが、コロナの影響で活動が一時中断したことから延期され、2021年12月にようやくスタジオ入りとのことで。曲は3rdスタジオアルバムリリース後に随時完成したところから未発表曲としてライブで演奏され、アレンジを固めていったそうです。そして2022年にアルバム「Total Edge Effect」が発表されました。宇宙イメージのジャケット、歪んだ地球?というのがなんとも意味深ですが。
アルバム1曲目は「階段回廊」。
 ピアノの流麗なリフからはじまって、フルートがのびやかに幽玄に奏でて。そしてピアノとギターのリズミカルリフからフルートがのびやかに爽やかに奏でて。朝もやの光景が目に浮かぶようです。中盤ではリズミカルリフにのってキーボード・ギター・フルート各々のエモーショナルかつテクニカルなソロが。終盤ではのびやかに爽やかにと、とっても気持ちよく清々しい感じですね。
2曲目は「NS」。
 キーボードとギターのリズミカルリフから、ギターとフルートが軽やかに気持ちよく爽やかに奏でて。春の草原で蝶が舞っているかのような。そしてフルートのテクニカルなソロ、ギターのエモーショナルソロが。中盤では、ピアノのパワフルなリズムリフからギターのエモーショナルかつテクニカルなソロ、そしてオルガンとフルートのテクニカルかつスリリングなソロ廻し、さらにバンドリフと叩きまくりドラムの掛け合いも。終盤ではパワフルにダイナミックに盛り上がって。
3曲目は「Melting Pop」。
 ピアノのリズミカルリフからはじまって、フルートとのユニゾンのリズミカルリフから、フルートが爽やかにリズミカルに奏でて。中盤では一転ミドルテンポでゆったりとしっとりとギターが哀愁メロディを奏でて。そしてキーボードとフルートのユニゾンリフからフルートのテクニカルなソロが。終盤ではゆったりとメロウに、そしてドラマティックに盛り上がって。
4曲目は「Orbiter Mission」。
 キーボードのミステリアスリフからミドルテンポではじまって、フルートがのびやかに幽玄に奏で、アップテンポのミステリアスでリズミカルリフがスリリングに展開して。中盤ではピアノのリズミカルリフからまるで暗闇が徐々に明るくなって行くかのように、フルートがのびやかに爽やかに奏でて。そしてアコギのアップテンポのリズミカルリフからフルートがのびやかに奏で、さらにギターのエモーショナルソロからドラマティックに盛り上がって。終盤では再びミステリアスリフからスリリングに。
5曲目は「Floatingu Planet」。
 ピアノとフルートがユニゾンでゆったりとしっとりと奏で、アップテンポでリズミカルになってピアノリフにのってギター・フルートがのびやかに爽やかに奏で、そして再びゆったりとメロウに奏でて。その後ギター・フルートのエモーショナルかつテクニカルなソロからユニゾンでゆったりと。中盤ではピアノのリズミカルなリフが静かにながれ、フルートがのびやかに幽玄に奏で、ギターが浮遊感たっぷりにゆったりと奏でて。幻想的な雰囲気です。終盤ではミドルテンポのリズムがはいって、ピアノとフルートがユニゾンで力強いリフを、そしてフルートのエモーショナルソロ、続いてギターのエモーショナルソロがはいってドラマティックに盛り上がって。
6曲目は「Gathering Call」。
 鐘の音が響き渡り、ピアノのしっとりリフからミドルテンポのリズムがはいって、フルートが力強くのびやかに奏で、そしてフルートとギターがユニゾンでメロウに。その後ピアノのしっとりとしたリフからアップテンポになってシンセとフルートのリズミカルソロ、そしてユニゾンで。中盤ではギターのエモーショナルソロが哀愁たっぷりに。そしてフルートも哀愁たっぷりにメロウに奏でて。終盤ではフルートが力強くドラマティックに奏で、ラストは鐘の音が再び響き渡って。
 他サイトのインタビュー記事によれば「最新作は唯一無二のTEEサウンドの完成形とも言える作品に仕上がったと自負している。それは結成以来不動のメンバーでバンドの音を進化させ、ライブで何度も演奏しアレンジを突詰めたことで成し得た到達点であると感じている。」とのことで、様々な音世界や美しい光景が目に浮かぶような唯一無二のTEEサウンド、たっぷりと楽しめますね。素敵なアルバムです。

Alsciaukat / A new myth

2023-03-20 23:07:38 | 21th J-プログレ
 ジャズロックバンド<Qui>のギタリスト<林隆史さん>による新たなプロジェクト" Alsciaukat アルシャウカット"。1st album「A new myth」が2022年に発表されました。メンバーは、ギター<林隆史>さん、ベース<瀬戸尚幸さん>、フルート<吉田一夫さん>、ドラムス<谷本朋翼>さん、キーボード<松井玲央さん>です。そしてゲストにSax<中村雅人さん> "Fireworks”に参加されています。いったいどんなサウンドなのか、楽しみです。
1. Brachs
ギターのミドルテンポのミステリアスなリフからピアノがしっとりと。そしてギターのヘヴィリフからうねるベースにのってフルートがのびやかに奏で、さらに力強く。後半ではテクニカルなソロが。
2. Fireworks
ミドルテンポでゆったりとはじまって、フルートがのびやかに幽玄に奏でて。そしてSaxがのびやかに力強く奏で、そのままエモーショナルなソロへ。続いてギター・フルートもエモーショナルかつテクニカルなソロを。
3. Reincarnation
ギターとベースのユニゾンリフからギターのヘヴィサウンドが響き、キーボードのリズミカルリフにのってフルートがのびやかに力強く奏でて。その後フルート・ギター・キーボードのテクニカルなソロが。ドラムも叩きまくってます。
4. Trechs
ギターのミドルテンポのヘヴィリフからパワフルにはじまって、キーボードの透明感のある音色がゆったりと。そしてギターがエモーショナルに奏でて。
5. Libra
ギターのアルペジオリフからゆったりとしっとりとはじまって、フルートが哀愁たっぷりにしっとりと奏でて。後半ではフルートとギターがエモーショナルソロを。
6. Rasalhague
 ギターがミドルテンポでゆったりと奏で、フルートがリズミカルリフからテクニカルなソロを。ソシテキーボードとギターもそれぞれエモーショナルかつテクニカルなソロを。
 宣伝コピーには“シリアスな世界観を惜しみなく表現したジャズロックハード作品”と書かれていますが、まさにその通りで、メンバー各々のエモーショナルかつテクニカルな演奏を堪能できますね。

光る風 / Otogibanashi –Bawvu gi Telcka-

2023-03-13 17:03:07 | 21th J-プログレ
 先日、目白WDのサイトを物色していて、思わずポチってしまったのが今回紹介させて頂く「光る風/Otogibanashi –Bawvu gi Telcka-」です。[光る風]は、広島在住の音楽家<小林義男さん>と、ヴォーカル<紫水さん>のユニットのようで、このアルバムは2014年に発表されたようです。ジャケットは薄いブルー基調のどこか冷たく寒々しいイメージなのですが、果たして曲調は・・・
 アルバム1曲目は「Black Waterside」。バスドラとコンガ風のミドルテンポのリズムからはじまって、ギターがのびやかに雄大に奏で、女性のスキャットがほのぼのと優しく。”歌姫”Annie Haslamさんを彷彿させるトーンに聴き惚れてしまいます。その後
クラリネット風の音色がゆったりとのびやかに。広大な景色が目に浮かぶようです。
 2曲目は「Beware of Pickpockets」。アップテンポのリズムにのってシンセとベースがうねってファンキーな感じでノリノリモードになって、ギターのヘヴィでリズミカルなリフが。中盤では一転女性の美しいスキャットがのびやかに幻想的に。その後再びアップテンポのダンサブルな感じでシンセ・ギターのテクニカルソロが。
 3曲目は「Two Islands」。アコギのミドルテンポのリフにのってギターがゆったりとのびやかに奏で、ほのぼのと優しい感じの女性ヴォーカルがゆったりと。そしてスライドギターソロからドラマティックに盛り上がって。
 4曲目は「決意」。アコギのミドルテンポのカッティングリフから、力強い女性ヴォーカルがはいって、哀愁たっぷりに、そしてパワフルに歌い上げて。どことなく中島み〇きさんを思い起こさせるような?
 5曲目は「Virtue & Vice」。神秘的なパーカッションサウンドが幻想的に響き、フルート風の音色がミステリアスにながれ、時折衝撃的な発声が。前衛的な雰囲気です。その後金管ののびやかな音色が響き、木管の幻想的な音色がゆらめいて。終盤では太鼓風のミドルテンポのパワフルなリズムがはいって盛り上がって。なにか突然異世界にテレポートしてしまったかのような感覚ですね。
 6曲目は「お伽話-Complete Ver.」。幻想的なアコギのゆったりとしたリフからオーボエののびやかな音色がミステリアスに響き、金管ホーンやストリングスもはいって。複雑な迷宮にはまってしまったかのような、うっそうとしたジャングルに迷い込んでしまったかのような感覚です。不安感煽りマシマシですね。中盤では一旦止まって、コントラバスのミステリアスな音色から、女性の何語かわかりませんが(英語?)語りがはいって、ピアノもミステリアスに奏でられます。その後ピアノのパワフルでアヴァンギャルドなソロが。心理的なホラー映画をみているかのような感覚ですね。終盤では女性のヒステリックな叫びから電子ノイズがうねって。18分強の長い曲ながらなにか怖いもの見たさの感覚で聴き入ってしまいます。
 7曲目は「お伽話」。アコギとピアノのミドルテンポのリフから、シンセとピアノがゆったりと、そしてアコギのメルヘンチックなほのぼのリフから女性の語りと可愛らしく軽やかなヴォーカルがはいって、心地よく爽やかな感じに。前曲の混沌とした暗闇の恐怖世界から、一転闇が消え去り、明るくなって平和が訪れたかのような感覚ですね。終盤ではコーラスからヘヴィギターのエモーショナルなソロが。そして女性の力強いヴォーカルがはいって歌い上げて盛り上がって。
 8曲目は「世界樹」。しっとりとしたピアノリフが幻想的なコーラスと共にゆったりと荘厳にながれ、美しい女性のスキャットが優しく心地よく浮遊感たっぷりにながれて。その後オケサウンドとともにドラマティックに盛り上がって。なにか抱擁感というか、優しく包まれて守られているかのような、安らぎを与えてくれる感覚ですね。
 当初CD-Rということもあって、ちょっと試しに聴いてみるか、という軽い感覚だったんですけど、もうとんでもない!大変失礼ながらこれほどの凄い作品とは思っていませんでした。全8曲最後まで聴き入ってしまいました。素晴らしいアルバムですね。小林さんの他の作品も聴いてみたいです。

Evraak / Evraak 1

2022-01-06 19:27:59 | 21th J-プログレ
 2021年暮れにプログレ系SNSを賑わせているバンドがありまして、アルバム発売前から皆さん大大絶賛!されていて、これはぜひとも聴かねば!と即予約してアルバム到着を心待ちしておりました。
 <Evraak>。DUのアルバム紹介によりますと、2018年にベース<川嶋弘治さん>、ギター<ハヤヲさん>、ドラムス<ヨシダさん>の3人でまずプログレバンド活動を始動させ、女性ヴォーカルを募り、<瀬尾マリナさん>が加入し、さらにSax<テナー万太郎さん>、ピアノ<長谷川ミキさん>が加入され、この6人でEvraakとしての活動が本格的に始まります。その後、いくつかのライブを経験した後、レコーディングを開始され、2020年春に3曲入りEP「Evraak EP1」を発表されます。そしてすぐにプログレファンから高評価を得て、翌2021年にアルバム制作を始められ、新曲3曲に加え、EP1の全曲もブラッシュアップして収録されることになり、この年の12月に全6曲のアルバム「Evraak Iを発表されました。磯浜に佇む女性のモノクロジャケット。ジャケットのイメージからするととても静かで地味な印象なのですが・・・
 アルバム1曲目は「拒絶」。破壊的な爆音ベースからミドルテンポのダイナミックリフが。まるで怪獣が街を踏み潰し押し倒しながら迫りくるような、恐怖感さえ覚える凄い迫力ですね。その後、ミステリアスな女性ヴォーカルがはいってダークに。中盤ではヴォーカルが澄んだ美しい透明感のある歌声でのびやかに、そしてメロトロン風チェロ風サウンドがのびやかにミステリアスにながれ、終盤ではダイナミックに。凄い迫力ですね。
 2曲目は「stigma」。ゆったりと爽やかにはじまって、アップテンポのリズミカルなリフがパワフルにスリリングに。その後Saxとベースがゆったりとミステリアスに奏で、哀愁漂うSaxの音色がながれ、のびやかで美しいヴォーカルがゆったりとのびやかに。この辺はもう聴き惚れてしまいます。中盤ではアップテンポのパワフルなユニゾンリフからヴォーカルののびやかなスキャット、Saxのテクニカルなフィルが交互に絡んで。そしてダイナミックなヘヴィリフからダークな展開に。終盤では和風の音色がしっとりとゆったりと響き、哀愁たっぷりにメロウに、そしてドラマティックに。
 3曲目は「Asylum Piece」。しっとりとしたピアノの音色からはじまって、アイリッシュ風のリズミカルなリフがダンサブルに、そしてヴォーカルがはいってリズミカルに、さらにのびやかに力強く。中盤ではSaxがゆったりとメロウに、ピアノがしっとりと奏でて。終盤ではパワフルなヘヴィリフからダイナミックに。
 4曲目は「into the new world Re」。ギターがゆったりと爽やかに、ピアノがしっとりと瑞々しく奏で、ベースとSaxがゆったりとメロウに奏でて。その後ダイナミックリフからヴォーカルがリズミカルにPops風に、さらにドラマティックに歌い上げて。中盤では爽やかでほのぼのした感じに。そして浮遊感たっぷりの幻想的な感じに。終盤ではパワフルなユニゾンリフからヴォーカルが歌い上げてドラマティックに。
 5曲目は「Cure Re」。ミドルテンポのダイナミックリフからリズミカルにはじまって、ヴォーカルがのびやかにドラマティックに歌い上げて。その後ベースがしっとりと、Saxがのびやかに。中盤ではギターのリズミカルなヘヴィリフからSaxのアヴァンギャルドなソロが。終盤ではリズミカルリフからヴォーカルが可愛らしくのびやかなスキャットを。
 6曲目は「sacrifice Re」。アップテンポのパワフルなリフがリズミカルに。YESの某曲のような。そしてダイナミックにのびやかに。その後パワフルなユニゾンリフがスリリングに、そこにダークで力強いヴォーカルがのびやかに。中盤ではしっとりとしたピアノの音色から和歌風のヴォーカルがはいって、静かに美しく。その後Saxがチャイナ風メロのソロを。終盤ではヴォーカルがアカペラでしっとりと。その後一転アップテンポのパワフルなリフがはいって、ヴォーカルがリズミカルにダンサブルに。そしてのびやかにドラマティックに盛大なエンディングを迎えます。
 最初のあまりの迫力に圧倒されてしまいましたが、その後はダイナミックでテクニカルながらも、メロウで美しく、しっとり情緒たっぷり哀愁たっぷりの場面もあり、さらに様々な音楽要素も感じられて、SNSで大大絶賛されている意味がわかりました。“凄い”としか言いようがない既成概念を超えた素晴らしいバンド、素晴らしいアルバムですね。なにしろ曲を聴いて破壊的な恐怖を感じたのは初めてかも。さらにヴォーカルも表現力たっぷりで、美しく力強く、透明感もあり、ダークな面もあり、各メンバーもテクニカルでエモーショナルで聴きごたえたっぷりで。そして曲の構成も、ここでそう来るかって定石を超えた展開もありでスリリングに楽しませてくれますね。ライブを観に行きたいのも当然ながら、底知れぬ怖さと無限の可能性から、早くも次を期待してしまいます。

NegAcoustika SAKUHO

2021-09-09 23:42:24 | 21th J-プログレ
 <川崎薫さん>率いる伝説のプログレバンド<Negasphere>。80年代にもっとも活躍され、スタジオアルバムも2枚発表されるも活動休止。その後とある音楽ブログでのレスのやり取りから復活への機運が高まり、2012年12月に遂に復活ライブが!もう感涙っす!そして不定期ながらもライブ活動を継続され、さらにファン待望の80年代に発表されたアルバムが遂にCD化!高額取引されていたレコードを買うか迷っていましたから、ほんと助かりました。
 で、今回紹介させていただくのは、本体<Negasphere>とは別に<Negasphere>の楽曲をアコースティック編成で演奏されるユニット<NegAcoustika>です。2013年に川崎さんとシンガーソングライターのギター・ヴォーカル<KOWさん>が「NegasohereDuo」として共演されたことがきっかけとなり、そこに元メンバーのベーシスト<坂野誠治さん>が加わって<NegAcoustika>として活動されます。その後ライブ活動を重ね、チェロ<星衛さん>と、パーカッション<高橋克典さん>が参加されて現在の編成になったそうで。
 そして待望のスタジオアルバムが!このアルバム、20世紀初頭にドイツ・ベルリンで製造された幻のスタインベルグのグランドピアノを有する長野県佐久穂メリアホールで、ピアノ、アコースティクギター&ヴォーカル、アコースティックベースギター、チェロ、パーカッションの5人編成での2チャンネルのマイクだけのリミックスで、オーバーダブ無しの一発録音にてライブレコーディングされたそうで。そして2020年7月に発表された「SAKUHO」。
 アルバム1曲目は「AT THE LAST MOMENT」。ピアノの綺麗な音色がきらびやかに響き、明るく爽やかなリズミカルリフからチェロがのびやかに奏で、そしてフレットレスベースの音色ものびやかにながれて。その後、静かになってミドルテンポのピアノリフから透明感のあるヴォーカルがはいって、チェロののびやかな音色とともにドラマティックに盛り上がって。中盤ではアップテンポのパワフルなリフからチェロのアヴァンギャルド風のソロが。終盤では再びミドルテンポでヴォーカルとチェロがドラマティックに、そしてダイナミックリフからパワフルにもりあがって。
 2曲目は「HOLY GROUND CEREMONY」。ピアノのアップテンポのリフからスリリングにはじまって、パーカッションのリズムにのってチェロが力強くのびやかに奏で、ギターのテクニカルリフ・ピアノの流麗なリフからチェロがのびやかに奏で、その後、静かになるも再びパワフルにスリリングに。中盤ではリズミカルなヴォーカルがはいって盛り上がり、アップテンポのパワフルなリフからチェロのソロへ。その後ダイナミックリフからパワフルにドラマティックに盛り上がって。
 3曲目は「EMPTY & MEANINGLESS HOT」。ギターのゆったりとしたリフからチェロがのびやかに奏で、そこからピアノのアップテンポのパワフルなリフがはいって、チェロがのびやかに奏でて。その後ミドルテンポのピアノリフからしっとりとしたヴォーカルがはいって、チェロがのびやかに奏でるも、そこからアップテンポでリズミカルに爽やかに。中盤ではチェロがのびやかに奏でて。一瞬メロトロンかと耳を疑いました。そしてピアノが静かに奏で、ベースのミステリアスでダークなリフからチェロがのびやかに寂しげに。終盤ではピアノのミドルテンポのリズミカルリフからヴォーカルとチェロがのびやかに力強く。そして一旦止まってからピアノの綺麗な音色が透明感たっぷりに静かにながれ、チェロがのびやかに奏で、そこから一転ピアノのアップテンポのパワフルなリフがはいってチェロがアヴァンギャルドなソロが。その後しっとりとしたヴォーカルがはいって、のびやかなチェロの音色が加わってドラマティックに盛り上がって。17分の大曲です。
 4曲目は「FIGHT OR FLIGHT」。ピアノのアップテンポの流麗なリフからチェロがダークにのびやかに奏で、ヴォーカルのスキャットがのびやかに。そして一旦止まってからピアノリフが静かにながれ、ヴォーカルがはいって、力強く盛り上がっていって。その後リズミカルで明るく楽しい感じになって、躍動感たっぷりに盛り上がって。
 5曲目は「NO MORE RAINY DAY」。ピアノのしっとりとした音色が神秘的にミステリアスにながれ、そして一転パワフルにダークに。そしてダイナミックなブレイクがスリリングに。中盤ではヴォーカルとチェロがのびやかに、そして力強くドラマティックに。その後ピアノのパワフルなリフからダイナミックリフが。終盤では美しい透明感のあるスキャット風の音色がのびやかに。
 アコースティック楽器のみとは思えない迫力ですね。そしてアコースティック楽器ならではのナチュラルな鳴り・響きが堪能できて。それもこのホールだからこその効果なのでしょうか。特にピアノの美しく透明感のある音色、チェロの奥深い音色に魅了されました。もちろんそれは楽曲の良さと演奏者の技量があってこそですが、それらすべてが相まってこの素晴らしい作品になったのでしょう。

キクラ・テメンシス/Cichla Temensis  小さな物語~Stories~

2021-08-31 21:44:43 | 21th J-プログレ
 テクニカルな凄腕ベーシスト<国分巧さん>率いるフルートメインのプログレバンド<キクラ・テメンシス/Cichla Temensis>。バンドが結成されたのは2005年で、2007年に6曲入りのミニアルバム「Another Triangle」を発表され、2009年に2枚目の5曲入りミニアルバム「affine space」を発表されました。その後、当時のフルート奏者の方が渡米されて、バンドはベース・ドラムス・キーボードの編成でライブも行われましたが、活動休止に。そして2016年よりフルート奏者<鈴木和美さん>ギタリスト<加藤裕幸さん>が迎えられて<キクラ・テメンシス/Cichla Temensis>再始動。さらに翌2017年にはドラムス<ヨシダシンゴさん>キーボード<秋山佑介さん>が迎えられて本格的に活動され、2019年3月に3rdアルバム「碧の幻想曲(Fantacia)」が発表されました。ただ、このアルバムは5曲のみだったこともあって、フルレンスアルバムへの期待も高まりました。そんな折にコロナでライブ活動は困難になったようですが、アルバム制作を進められたようで、2021年5月に今回紹介させていただく4thアルバム「小さな物語~Stories~」を発表されました。今回は組曲ありの10曲入りでボリュームたっぷり!さらにメルヘンチックかつ神秘的なジャケットと相まって期待が高まります。
 アルバム1曲目は「Prologue」。ストリートオルガンサウンドがワルツ風リズムでゆったりとほっこりとながれて。43秒の序曲で、これからはじまる展開に期待ワクワク♪です。
 2曲目は「Puppets」。アップテンポのリズミカルでパワフルなリフからはじまって、フルートがのびやかに妖艶にミステリアスに奏で、一旦止まってからパワフルなドラムからリズミカルにテクニカルに。再び止まってパワフルなタムドラムからフルートがリズミカルに、そしてギターとフルートがユニゾンでリズミカルに爽やかに。中盤ではテクニカルにスリリングにドンドン展開していって、と、次にどんな展開が待っているのかとドキドキワクワク♪ですっごい楽しい!ぜひともライブで観てみたいっすね。
 3曲目は「朝霧につつまれて」(Blanked in Morning Fog)。フルートがゆったりとしっとりと奏で、アコギのミドルテンポのリズムがはいってゆったりと。薄暗い朝もやの情景が徐々に明るくなっていくかのような。しっとりと聴かせてくれますね。
 4曲目は「The Maze(迷路)」。パワフルなドラムからパワフルでグルーヴィなリフがはいって、フルートがリズミカルにミステリアスに、さらにパワフルなピアノリフからスリリングに。その後リズミカルに爽やかな感じになり、一旦止まってから静かになるも、リズミカルなリフがはいって、キーボードのテクニカルで綺麗なソロ、ギターのリズミカルなソロも。とっても楽しく展開していきますね。
 5曲目は「小さな物語(My Story)」。ベースのミドルテンポのリフからフルートがゆったりとしっとりと。メヌエットのようなゆったりとほっこりとした感じの小曲ですね。心が休まります。
 6曲目は「組曲 遭遇」。Part01「誕生」(Birth)、Part02「動き」(Move)、Part03「速い」(Astray)、Part04「洞察」(Insight)。ダイナミックリフからはじまるも、ピアノがゆったりとしっとりと。それからアップテンポでリズミカルに爽やかに、さらにスリリングに楽しく展開して。その後、ミドルテンポになってフルートがリズミカルに、ギターがのびやかに奏で、そしてパワフルなリズムがはいってアップテンポでフルートがテクニカルに、ギターがのびやかに。中盤では静かになってベースのミステリアスなリフからフルートがのびやかに奏で、徐々にドラマティックに盛り上がって。そしてパワフルなリフから明るく楽しくリズミカルに。終盤ではフルートがのびやかに奏でて。丘の上から広大な草原を見渡しているかのような壮大さを感じます。10分の聴きごたえのある素敵な組曲ですね。
 7曲目は「Astral Wind」。ピアノのしっとりとしたリフからフルートがゆったりと奏で、ミドルテンポのリズムがはいって、フルートがのびやかに奏でて。その後パワフルなリフからギターのテクニカルなソロが。ラストはゆったりとしっとりと。
 8曲目は「Turquoise Wind」。フルートのゆったりとほっこりとした調べが心地よくながれ、キーボードの透明感のある綺麗な音色が響き、そしてメロウにドラマティックに。心休まる癒し系な感じですね。その後アコギのエモーショナルなソロも。
 9曲目は「Muzaki」。リズミカルなユニゾンリフからパワフルにはじまって、そしてのびやかにドラマティックに。その後リズミカルなギターソロ、そしてゆったりとしっとりとした展開も。終盤ではダイナミックリフからリズミカルに、さらにギターのテクニカルなソロが。
 10曲目はボーナストラック「House of the King」。Focusのカヴァーです。フルート多重奏のような、フルートの音色が幾重にも響き、クラシカルで爽やかに。そしてパワフルなソロも。
 パワフルにテクニカルに、さらにドンドン展開していく、スリリングで楽しい曲や、しっとりとほっこりとメロウにドラマティックに聴かせてくれたり、心を癒してくれたりと、ボリュームたっぷりに楽しませてくれる、とっても素敵なアルバムですね。ワクワク♪ドキドキ♪させてもらえて嬉しいっす!早くコロナが収まって、生でこの感じを体験できる日を待ち望んでいます。

Shusei’s Project 2nd To The New World

2020-04-26 08:57:56 | 21th J-プログレ

 メジャーアーティストの作品も手がけておられる、日本プログレ界の重鎮であり、日本音楽界でも活躍されている<Shuseiさん>こと<塚本周成さん>が、あらたにシンフォニックロック・プロジェクト<Shusei’s Project>を立ち上げられ、2017年2月にアルバム「Same Dreamer」を発表されました。<夢=Dream>をコンセプトにファンタジックなシンフォニック・ロックを展開、とのことで、まさしくその通りで素晴らしいアルバムでした。超感動!で、早くも2019年11月に今回紹介させていただく2ndアルバム「To The New World」を発表されました。
 アルバム参加メンバーは、Outer Limitsの盟友のギタリスト<“あらんちゃん”こと荒牧隆子さん>、ドラムス<“手数王”菅沼孝三さん>、ベース<“フレットレスベース王”永井敏己さん>、ヴァイオリン<藤本美樹さん>、ヴォーカル<雅絢恵さん><相馬優さん>、コーラス<澤田志穂里さん><渡邉恵津子さん><飯田映理子さん><高橋美咲さん><下村将太さん><松原隆さん><的場正剛さん><鷲尾裕樹さん>という今回も日本音楽界屈指の凄腕メンバーが揃った豪華布陣です。
 アルバム1曲目は「Volcano Area」。スペーシーなシンセサウンドがながれ、ピアノのゆったりとミステリアスなリフが響いて、そしてダイナミックなヘヴィリフが衝撃的にはいってミドルテンポでオルガンのダークヘヴィなミステリアスリフから、エフェクトのかかった女性ヴォーカルがゆったりと力強く。中盤ではテンポアップしてユニゾンのテクニカルリフが。そしてミドルテンポになってヴァイオリンがのびやかに奏で、そこからギターのテクニカルソロ、ヴァイオリンのテクニカルソロがスリリングに。終盤ではダークヘヴィリフからヴァイオリンがのびやかにミステリアスに奏で、ヴォーカルがはいって盛り上がって。ラストはシンセとピアノがミステリアスに。緊迫感凄いっす。
 2曲目は「Dinosaurs Area」。ミドルテンポのリズミカルリフからガットギターの明るく爽やかなリフがながれ、そしてギターのヘヴィリフがはいって、ヴァイオリンのリズミカルリフ、オルガンのミステリアスリフがスリリングに。中盤ではピアノの綺麗なリフからヴァイオリンのエモーショナルソロが。その後ピアノのリズミカルリフからギターがのびやかに奏で、そこから叩きまくりドラムとともにスリリングに。終盤では再びリズミカルリフからガットギターが爽やかに奏で、そしてギターのヘヴィリフからヴァイオリンがスリリングに。ラストはユニゾンをキメて。手に汗握るような緊迫感と、ガットギターの爽やかさのコントラストが絶妙ですね。
 3曲目は「Forest Area」。ゆったりしたリフからピアノとガットギターがしっとりと奏で、可愛らしい女性ヴォーカルが入ってしっとりと歌い、サビでは歌い上げ、コーラスもはいってドラマティックに盛り上がって。間奏ではヴァイオリンが美しく優しくのびやかに奏でて。その後再びヴォーカルがはいって、盛り上がって。ラストはしっとりと。心落ち着きますね。
 4曲目は「Ocean Area」。重厚なストリングスサウンドからゆったりとはじまって、それをバックにヴァイオリンがのびやかに奏で、ヴォーカルが哀愁たっぷりにしっとりと歌い、ヴァイオリンがのびやかに優しく奏でて。間奏ではピアノとシンセがしっとりと奏で、フレットレスベースのエモーショナルなソロが。終盤ではヴォーカルが歌い上げ、ヴァイオリンとシンセがドラマティックに。
 5曲目は「Destruction」。重厚なコーラスからダイナミックにはじまって、リズミカルにスリリングに。そしてピアノリフからシンセがのびやかに、オルガンのリズミカルリフからヘヴィギターがのびやかに。その後ギターとオルガンのリズムリフからヴォーカルが力強くのびやかに、そしてオルガンリフにのってパワフルに。中盤ではヴァイオリン・シンセ・ギターがそれぞれテクニカルソロを。その後一旦止まって、静かな空間にシンセのきらびやかでクリスタルな音色が幻想的に響き、そこからフレットレスベースソロが。終盤では女性コーラスがのびやかに、さらにフルコーラスで力強く盛り上がり、女性ヴォーカルがのびやかに力強く歌い、再びコーラスがはいってドラマティックに盛り上がって。これぞシンフォロックの醍醐味でしょうか。
 6曲目は「Requiem」。強風吹きすさぶ音が徐々に大きくなって、そして突然止まって。その後パイプオルガンサウンドがゆったりと荘厳に響いて、そして女性ヴォーカルの聖歌のように優しく慈愛に満ちた歌声がのびやかに。
 7曲目は「To The New World」。パイプオルガンサウンドの重厚なリフがスリリングに。自分ら世代だとつい“さらばヤマト”の“白色彗星”を思い浮かべてしまいます。そしてミドルテンポのヘヴィダークリフからヴァイオリンがミステリアスにのびやかに奏で、ギターが加わってユニゾンで奏でて。その後、女性ヴォーカルがしっとりとのびやかに歌い、シンセがドラマティックに奏でて。中盤ではパイプオルガンサウンドがミステリアスに響き、ギターのテクニカルソロへ。そしてうねるベースにのってヴァイオリンとギターがユニゾンでのびやかに。終盤ではしっとりとした女性ヴォーカルからギターとヴァイオリンがのびやかに奏で、ヴォーカルが歌い上げ、さらに力強いコーラスもはいって、ゆったりと壮大にドラマティックに盛り上がって、劇的にFin。
 前作を超える壮大なスケールで描かれているドラマティックなシンフォニックロック、超感動感激!めっちゃ堪能させていただきました。可愛くて美しい女性ヴォーカル、パワフルでテクニカルで曲を盛り上げ、引き締めるリズム隊、テクニカルでエモーショナルなシンセとギター、どれをとっても素晴らしく、聴き応えがあって、曲も演奏もたっぷり楽しめる素晴らしいアルバムですね。

GONZ 2nd MULTI VERSE TRAVELER

2020-04-19 08:25:05 | 21th J-プログレ
 先日、久しぶりに某CD店に行ったときに、新譜コーナーで偶然このアルバムを発見してビックリ!そういえば前にこのバンド名の他に類のない凄いサウンドのアルバムがあったなと。で、まさか今20年以上も経てニューアルバムが発表されるなんて夢にも思っていなかったもので超ビックリ!
<GONZ>は、2004年12月にベーシストの<Tosh Miyataさん>が中心となって結成されたトリオ編成のバンドです。現メンバーはキーボードの<Talkey Sakamotoさん>と、2018年に新加入されたドラムス<Yasu Masuiさん>です。Toshさんは中学の頃からベースをはじめ、18歳でライブハウスELLのレギュラーになったそうで。そして78年に<ZETT>というバンドを結成し、某メーカー主催のコンテストで81年と82年にベストベーシストに輝き、バンドも82年にグランプリを獲得したそうです。その後幾多のバンドを経て87年頃にアメリカに渡り、帰国後に<DYNAGON>というバンドを結成されたそうです。そのバンドの進化形がこの<GONZ>のようで、2005年からライブやイベント出演等の活動をはじめ、2007年7月に1stアルバム「INSTRUMENTAL TRANCE PHENOMENA」を発表されました。
 そして2019年に2ndアルバム「MULTI VERSE TRAVELER」が発表されました。星空をバックにした神秘的かつスペーシーなジャケット、期待しちゃいます。
 1曲目は「TIME SHIFTER (studio live)」。いきなりの2分弱のアップテンポの弾きまくりうねりまくり叩きまくりの曲。ここですでに圧倒されちゃいました。これだよこれ、スゲー!って感じ。
 2曲目は「COSMIC GYPSY」。パワフルなドラムフィルからミドルテンポではじまって、うねるベースにのって綺麗なピアノリフがリズミカルにながれ、そしてシンセがしなやかに哀愁メロディを奏でて。中盤ではピアノがのびやかにドラマティックに。その後カッティング風のリズムリフからピアノが美しく壮大に奏で、シンセがのびやかにドラマティックに。スケールの大きい感動の曲。
 3曲目は「BEHIND THE MOON」。ギター風のミドルテンポのミステリアスリフからシンセが神秘的に奏で、しっとりとゆったりと幻想的に。中盤ではオルガンがうねりまくりベースと叩きまくりドラムにのってダイナミックなソロを。超攻撃的で激しく。終盤ではオルガンがのびやかに奏で、ラストはパワフルにブレイクをキメて。
 4曲目は「MULTI VERSE TRAVELER」。パワフルなドラムフィルからミドルテンポではじまって、オルガンがリズミカルに。そしてアップテンポになってノリノリモードに。その後ミドルテンポに戻ってオルガンソロと叩きまくりドラムが。中盤ではミドルテンポでベースのヘヴィリフからオルガンのミステリアスリフが。終盤ではオルガンのリズムリフからドラマティックに盛り上がって。
 5曲目は「RHYTHMO CRUISE」。ミドルテンポのパワフルなリズムからオルガンがリズミカルに、そしてパワフルなユニゾンをキメてオルガンソロへ。その後ベースのうねるリフにのってオルガンのリズミカルでテクニカルなソロで盛り上がっていって。
 6曲目は「NEW GATE sec.12」。ピアノのミドルテンポのパワフルなリフからダンサブルに。そしてアップテンポになってベースがうねりまくり、オルガンがのびやかに、そしてテクニカルに弾きまくって。その後ミドルテンポでピアノがゆったりと力強く奏で、そこからベースのテクニカルソロへ。ラストはドラマティックに盛り上がって。
 7曲目は「TRI DIMENSIONAL FORCE (studio live)」。ダイナミックリフからうねるベースリフにのってピアノがリズミカルにテクニカルに弾きまくって。そしてブレイクからアップテンポノリノリになってさらにテクニカルに。中盤ではミドルテンポに戻ってゆったりと、そしてダイナミックに。終盤ではアップテンポで弾きまくりうねりまくり叩きまくりでパワフルにスリリングに盛り上がって。ラストはユニゾンでブレイクをキメて盛大にFin。アツいっす!
 弾きまくり叩きまくりのスリリングで超攻撃的な場面や、壮大で美しくドラマティクな場面、さらにブルージーだったりジャジーだったりと聴き何処の満載の素晴らしい、いや凄いアルバムですね。もし機会があるならば、ライブを観てみたいですが・・・

ptf 3rd The World[s]

2019-11-10 11:44:42 | 21th J-プログレ
 ヴァイオリン・プログレ・バンド<ptf>。このバンドを知ったのは2010年6月のライブでした。ドラマティックな楽曲が多く、しかもアグレッシブな演奏で見ごたえ聴き応えたっぷりの素敵なバンドで。バンドはライブ活動を重ねて、2013年3月に待望の初のフルレンスアルバム「percept from...」を発表されます。しかしアルバム発表後にベーシストが脱退され、新たなベーシストが加わって活動を続けられ、2015年2月に2ndアルバム「WHAT IS CONSTANT」を発表されます。メンバーはヴァイオリン<高島圭介さん>、キーボード<鬼頭武也さん>、ドラムス<関勇亮さん>、ベース<伊藤寛之さん>の4人編成です。そして2018年10月に今回紹介させていただく3rdアルバム「The World[s]」を発表されます。”共感覚“をテーマとしたコンセプトアルバムとのこと。ジャケットはこれまでと違って、幾何学的というかパースペクティブというか無機質的な感じですが、サウンドは・・・そうそう、アルバムには曲ごとにイメージ画像が掲載されたブックレットが付いています。ここでは詳細はかきませんが。 
 アルバム前半“ACT 1” 1曲目は「Monologue ~Just Another day」。宮廷音楽のような華やかなオケサウンドがゆったりと心地よくながれ、ストリングスからヴァイオリンがのびやかに奏で、キーボードがほのぼのメロディを浮遊感たっぷりに奏でて。2分ちょいの序曲です。この後の展開がワクワクとっても楽しみに。
 2曲目は「Overture」。ヴァイオリンがアップテンポでスリリングに、オルガンがのびやかにミステリアスに奏で、ユニゾンでさらにスリリングに。そしてヴァイオリンがのびやかに爽快感たっぷりに気持ちよく奏で、キーボードとユニゾンでキメて、シャッフルモードになってノリノリでダンサブルに。中盤ではキーボードの爽快感たっぷりのソロ、テンポチェンジしてのヴァイオリンのドラマティックなソロが。終盤ではリズミカルリフが徐々にフェードアウトしていって、3曲目へ。
 3曲目は「Wondering What I See」。ヴァイオリンが力強くのびやかに、美しく爽やかに。そしてリズミカルでミステリアスなリフが入るも、オルガンがのびやかにほのぼのと、そしてドラマティックドラマティックに奏でて。その後ヴァイオリンが綺麗なピアノリフにのってのびやかに美しく奏でて。
 4曲目は「The Stranger(facing her)」。ピアノが爽やかにたおやかに奏で、ヴァイオリンがのびやかに艶やかに奏でて。そしてピアノの瑞々しいリズムリフからヴァイオリンが力強くのびやかに奏でて。
 5曲目は「Experience~Another World」。ピアノの瑞々しい音色からダイナミックリフがはいって、ミドルテンポのオルガンのパワフルなリフからアップテンポのリズミカルリフがはいって、ヴァイオリンがのびやかにドラマティックに奏でて。中盤ではオルガンのテクニカルなソロ、そしてダイナミックリフからヴァイオリンのテクニカルなソロ、さらにオルガンとの掛け合いのソロバトルが展開して。終盤ではリズミカルリフがスリリングに。
 6曲目は「Reminiscence」。ピアノがゆったりと奏で、ヴァイオリンがのびやかに、ほのぼのと奏でて。そしてピアノリフが繰り返されたあと、ミドルテンポのリズムがはいってダンサブルな感じになり、ヴァイオリンが力強くのびやかに奏でて。その後ヴァイオリンがたおやかにロマンティックに奏で、キーボードのエモーショナルソロへ。終盤ではヴァイオリンがたおやかにゆったりと。
 7曲目は「Monologue ~MY WOULD」。キーボードとベースのグルーヴィなリフからアップテンポのリズミカルリフが無機質な感じでながれ、ミドルテンポのパワフルなドラムからオルガンがミステリアスに奏で、続いてヴァイオリンものびやかにミステリアスに奏でて。中盤ではヴァイオリンのリズミカルなヘヴィリフから、グルーヴィなベースリフにのってキーボードのミステリアスリフが。その後ヴァイオリンがアグレッシブなソロを。終盤ではヴァイオリンがのびやかに幽玄に奏でて。
 アルバム後半“ACT 2” 8曲目は「The Dialogue」。ヴァイオリンとキーボードのリズミカルリフから明るく楽しく華やかにはじまって。なんとなく“春”のイメージかな。そしてミドルテンポになってヴァイオリンのエモーショナルかつテクニカルなソロが。その後キーボードとユニゾンのリズミカルリフから、ヴァイオリンがのびやかに雄大に奏でて。終盤ではキーボードとヴァイオリンのテクニカルなソロが。ラストはユニゾンでのびやかに。
 9曲目は「Time to Realize」。ヴァイオリンが綺麗なピアノリフをバックにゆったりとのびやかにほのぼのメロディを奏でて。心温まる感じですね。そしてミドルテンポのドラムがはいって、ベースのエモーショナルなソロ、続いてヴァイオリンのドラマティックなソロが。その後シンセのフルート風サウンドがのびやかにながれて。終盤ではヴァイオリンとピアノがゆったりとほのぼのと。
 10曲目は「In Agony」。シーケンスのアップテンポのリズムからダイナミックリフがはいって、オルガンのダークヘヴィサウンドが響き、攻撃的な感じに。その後ミドルテンポになってヴァイオリンとオルガンがのびやかに奏で、ダークなブレイクをキメて。中盤ではヴァイオリンとキーボードが不安感を煽るかのようにダークにミステリアスに奏で、一旦止まってからミドルテンポのベースリフからヴァイオリンのヘヴィリフが。そして一転パワフルな疾走モードになってドラム叩きまくりのダイナミックなブレイクをキメて、ヴァイオリンとオルガンがヒステリックにアグレッシブに吼えて。凄い迫力ですね。
 11曲目は「So Many Senses / Just Another Day(riprise)」。ミステリアスなピアノリフから始まるも、ヴァイオリンがゆったりとほのぼのメロディを奏で、キーボードとクラシカルにドラマティックに展開し、さらにゲストトランペッターの力強い音色が響いて、曲を一層盛り上げて。中盤ではキーボードが透明感たっぷりに幻想的に奏で、ベースもしっとりと響かせ、ヴァイオリンのエモーショナルなソロが。終盤ではアップテンポのヴァイオリンのリズミカルリフがミステリアスにダイナミックに、さらにダンサブルモードになってヴァイオリンがのびやかに奏で、ミドルテンポでヴァイオリンがゆったりとほのぼのメロディを奏で、ドラマティックに。さらにトランペットが力強く曲を盛りあげて、そこからキーボードのエモーショナルソロがはいって、そしてドラマティックに盛大なフィナーレを迎えて。ラストはリプライズ。ゆったりとのびやかにほのぼのメロディがながれてFin.
 とにかく全編を通して心温まる心安らぐ優しく美しい珠玉のメロディがたっぷりとちりばめられ、また、明るく楽しく爽やかに。さらにテクニカルにパワフルに、ヘヴィダークも織り交ぜて、楽しませてくれる素敵なアルバムですね。自分はここのところすっかりライブご無沙汰してしまいましたが、機会があればライブ観に行きたいっす。