ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

DADA  城壁/鏡の中の家

2021-09-03 22:40:44 | 70's J-プログレ
 20世紀初頭に起きた、それまでの芸術の概念を破壊しようという運動をバンド名にした<DADA>。<カリスマ>の<泉陸奥彦さん>と、<飢餓同盟>の<小西健司さん>の2人が意気投合し、1977年暮れに結成されました。78年より始動し、7月には自主レーベルより1stアルバム「浄」を発表。ライブ活動も精力的に行い、また<“読経”とシンセサイザーのジョイント>という実験的なコンサートも行ったそうです。翌79年もコンサートやコンテストにも出場して高い評価を得たとか。またこの年には「城壁」と「鏡の中の家」という約30分の超大作を収録したテープを自主販売したそうです。
 今回紹介させていただくアルバムは、前述のカセットテープ音源を、2013年にCD化された、事実上の2ndアルバムとなる「城壁/鏡の中の家」です。以前にもボーナストラック2曲を追加収録されたアルバムが発売されていたようですが、そちらは手に入らず、79年のオリジナルカセットテープと同じで2曲のみ収録です。 
アルバム1曲目は「城壁」。スペーシーなシンセサウンドがミステリアスに響き、ゆったりと哀愁を感じる音色がながれて、そしてそうだいなシンセサウンドがのびやかに。その後、静かに哀愁メロディがながれるなか、ギターのディストーションサウンドが加わって響くも、静かになってゆったりとダークな感じに。中盤では強風吹きすさぶ音がながれ、ギターのアップテンポのリズミカルリフと、シンセのゆったりと幽玄な音色が交互に、さらにユニゾンでのリフから、テクニカルなギターソロがスリリングに。終盤ではシンセとギターがゆったりと哀愁メロディを奏で、ギターのエモーショナルなソロが。ラストは再びスペーシーサウンドが静かにながれて。25分の大作です。
 2曲目は「鏡の中の家」。リコーダー風の音色のリズミカルリフがミドルテンポのワルツリズムでメルヘンチックにながれるも、それがだんだんテンポアップしていって、止まって。そして静かに神秘的な感じになり、子供たちの声が聞こえてきて。その後キーボードのリズミカルリフがほのぼのとした感じでながれ、シンセがのびやかに、キーボードが浮遊感たっぷりに奏でられ、ギターがのびやかにドラマティックに奏でて。中盤ではギターが一音ずつゆっくりと和風音階のようなメロディを奏で、シンセがのびやかに神秘的に奏で、そしてシンセのオケサウンドがのびやかに。その後、ギターがのびやかに奏でるなか、女性コーラス風の音色が明るく爽やかにながれて。終盤ではこれまでのリプライズのように、シンセの哀愁メロディ・明るく爽やかなメロディ・ギターと女性コーラスがゆったりとながれて、ほのぼのした感じでFin。30分強の大作です。
 長い長い曲なれど、ゆったりながらも次にどんな展開になるのか、まるで洞窟や森のなかを探検しているかのような、不思議な感覚で一気に聴き通して。もう満足感タップリです。名作の誉れ高い理由がわかりました。とっても素敵なアルバムです。

DADA 1st 浄

2020-05-17 07:40:32 | 70's J-プログレ


 20世紀初頭に起きた、それまでの芸術の概念を破壊しようという運動をバンド名にした<DADA>。<カリスマ>の<泉陸奥彦さん>と、<飢餓同盟>の<小西健司さん>の2人が意気投合し、1977年暮れに結成されました。78年より始動し、7月には自主レーベルより1stアルバム「浄」を発表。ライブ活動も精力的に行い、また<“読経”とシンセサイザーのジョイント>という実験的なコンサートも行ったそうです。翌79年もコンサートやコンテストにも出場して高い評価を得たとか。またこの年には「城壁」と「鏡の中の家」という約30分の超大作を収録したテープを自主販売したそうです。そして81年にアルバム「DADA」が発表されました。
ずっと以前にこのblogでも93年にCD化された「DADA」を紹介させていただきましたが、2019年になんと1stアルバム「浄」がCD化されて発表されビックリ!もちろん即購入です。
 「浄」は、“餓鬼草子”にインスパイアされた即興演奏主体のアルバムで、他のアルバムのような綿密に構成されたシンセ音楽とは趣の異なる、環境音楽に近い感もあるアンビエントな内容で、これはプロデューサーの意向が反映されているそうで。
 アルバム1曲目は「遊宴。妊楽。餓鬼、」。太鼓がゆったりと打ち鳴らされ、シンセサウンドが神秘的に響き、ギターが哀愁メロディをのびやかにエモーショナルに奏で、徐々に盛り上がっていってテクニカルに力強くドラマティックに。
 2曲目は「鬱雲鉢 udonbara」。ギターの音色がゆったりと幽玄に、幻想的に響き、スペーシーなシンセサウンドがのびやかに響いて。同じようなフレーズが静かにはじまって、徐々に音量が上がっていって。
 3曲目は「六神通 rokujnzuu」。銅鑼や鐘や太鼓や琵琶のような、なんかお寺にあるような楽器のような音色がゆったりと不気味に響いて。深夜に真っ暗な中で聴いたら、幽霊が出てきそうな感じが。
 4曲目は「清浄の地。水」。水滴が垂れるようなピアノの音が静かに神秘的に響き、ギターがのびやかに幽玄に、胸がしめつけられるかのような悲痛なメロディを奏でて。
 おそらくこのアルバムを次に聴くのはずっと先になりそうです。とにかく暗い。聴いていて笑顔になる場面はなく、むしろどよーんと落ち込んでいくような。それでも最後まで聴かずにはいられない“何か”が。滅多に聴くことはないでしょうけど、でも絶対に手放したくない不思議なアルバムですね。

玉木宏樹さん 存在の詩

2016-03-14 21:52:53 | 70's J-プログレ
 ヴァイオリニストであり、作曲家・編曲家としても活躍されて多くの作品を手がけ、さらには多くの著書も執筆されている故<玉木宏樹さん>。ライナーノーツによれば、玉木さんは「怪奇大作戦」や「大江戸捜査網」などの音楽を担当されたのちに、シンセの巨匠<富田勲氏>に出逢い、シンセの魅力に憑りつかれ、のちにYMOに参加されて超有名になる<松武秀樹さん>に出逢い、松武さんのスタジオに通い詰めて、1975年にアルバム「タイム・パラドックス」を発表されます。その後シンセも日進月歩で進化していき、玉木さんも研鑚され、35歳になったときに“何か記念碑的な世界を築き上げたい”との志からシンセとフルオーケストラとの交響曲を思いつき、苦難の末に1979年5月18日に歴史的なコンサートが開催され、この年にそのライブアルバム「雲井時鳥国(クモイノホトトギスコク)」が発表されました。で、この中の第3楽章で玉木さんはヴォコーダーでうたシャベリをされていますが、その内容はインドの宗教哲学者バクワン・シュリ・ラジニーシ氏が書かれた著「存在の詩」から影響をうけて玉木さんが創作された詩だったそうで。玉木さんはちょうどこの「雲井時鳥国」を作曲しようとしていたころに「存在の詩」の訳本を購入され、影響をうけていったとか。そして「雲井時鳥国」をやり遂げたあと、次作は「存在の詩」と思ったそうですが、前作で150人近くの多くの方々に協力を仰いだため、次作では極力自分だけの責任で創りたいと思ったそうで。で、ご自身で多重コーラスをやろうと当時の機材で試行錯誤され、さらに日本のラジニーシ教団へ行かれて1週間の瞑想修行に参加され、教団からの許可を得て作曲&レコーディングに取り掛かり、1980年に「存在の詩」がリリースされました。
 アルバム1曲目は「河」。ゆったりとしたコーラスから爽やかにはじまって、マンドリンのリズミカルなリフからコーラスが力強く、そしてリズミカルになり、そこからヴァイオリンののびやかな音色が美しく響いて。
 2曲目は「空」。アコギのリズミカルなリフからシンセののびやかで哀愁ただよう音色が響いて。そしてリズミカルなコーラスとパワフルなリフが交互に展開し、コーラスがのびやかにながれ、コーラスとマンドリンのリズミカルなユニゾンが。中盤ではアカペラのコーラスからシンセが哀愁たっぷりにのびやかに奏で、ダイナミックなリフからリズミカルなコーラスがはいって、マンドリンとユニゾンをキメ、コーラスとマンドリンがリズミカルに。
 3曲目は「マハムドラーの詩」。シンセがゆったりとのびやかに奏で、リズミカルなリフからハープ風サウンドが綺麗に響き、シンセのパワフルなリフから詩の朗読がはいって。そしてスペーシ-なシンセサウンドが響き、宗教の説法のような詩の朗読が。中盤ではシンセのダイナミックなリフが盛大にながれ、パーカッションのフィルからユニゾンでのリズミカルなリフが盛り上がっていって。終盤ではヴァイオリンのテクニカルなリフからシンセがのびやかにミステリアスに奏で、詩の朗読がはいって、ラストはシンセのスペーシーサウンドが響いて。
 4曲目は「Beautiful Song」。アコギのリズミカルなリフからシンセがゆったりとほのぼのと奏で、ピアノのリズミカルなリフから明るく爽やかなコーラスがリズミカルに。”春”を感じさせますね。リズミカルなコーラスとパワフルなリフが交互にながれ、コーラスが力強くのびやかに。
 5曲目は「愛」。コーラスがしっとりとのびやかにながれ、ピアノの綺麗なフィルからヴァイオリンがゆったりと哀しげに奏でて。
 6曲目は「Meditation」。スペーシーなシンセサウンドが響き、それが鮮烈に華やかに奏でられ、のびやかなコーラスがはいって。そしてパワフルなリフがリズミカルに攻撃的に、まるでSF映画のオープニングのようにかっこよく元気よく盛大にながれて。それが止まるとシンセがのびやかにゆったりと奏で、詩の朗読が。中盤ではミドルテンポのシーケンスリズムからシンセのコミカルなリフがリズミカルに。その後シンセがのびやかに奏で、朗読がはいって。終盤ではアップテンポのリズミカルなリフがロック調でかっこよくテクニカルに。そしてブレイクからシンセとアコギがゆったりと奏で、コーラスがのびやかに力強く。
 7曲目は「海」。ピアノのゆったりとした音色が響き、しっとりとしたコーラスがながれ、ピアノのリズミカルなリフからロック調のギターとベースのパワフルなリフがはいって、ヴォーカルがリズミカルに。その後一旦止まってからしっとりとしたコータスからピアノとシンセがゆったりとしっとりと。
 最初の2曲は、なんフォークっぽいなって思ったんですけど、3曲目はお待ちかねのプログレ。そして4曲目は明るく爽やかなPOP。5曲目はしっとりと、6曲目はドンドンスリリングに展開していくプログレ。ラストは静かにはじまるも中盤盛り上がり、とアルバム通して楽しめる素敵なアルバムですね。

ジミー・ヨーコ&シン 清少納言

2015-06-24 06:17:03 | 70's J-プログレ
 以前、某CD店のJAZZコーナーの陳列棚で、古代日本のシャーマンのようなコスプレ風のジャケットのアルバムを目にして、JAZZでこういうのは珍しいなぁ~なんて思って。で、家に帰ってググってみると、どうもJAZZながらも和風プログレのようで納得。早速ポチって届くのを楽しみにしていました。それがこの<ジミー・ヨーコ&シン>の1978年に発表され、2013年にCD化発売されたアルバム「清少納言」です。メンバーはキーボードの<ヨーコ隅谷さん>、ギター<ジミー代永さん>、そしてドラムス&パーカッション<シン岡部さん>のトリオ編成です。<ジミー・ヨーコ&シン>は、第1回日本ジャズグランプリの最優秀グループに輝いたそうで、ライナーノーツによれば“日本の歴史的伝統の上に立った創造的ジャス”“ブルーズの代わりに平安時代の雅楽、鎌倉時代の声明、室町時代の能楽を基本にしたジャズとも言える”等と書かれています。
 全3曲収録のアルバム1曲目は「清少納言」。18分に及ぶ大作です。キーボードのミステリアスなリフがゆったりと響き、パーカッションのリズムがはいって、ピアノのテクニカルなリフからアップテンポの躍動感たっぷりのベースリフとリズムにのってピアノのリズミカルでテクニカルなソロが。ドラムが叩きまくって盛り上げて。その後一旦静かになって、キーボードのディレイを効かせた揺れるリフがながれ、そこからオルガンのテクニカルなソロが。ドラムも叩きまくって。中盤では一旦止まってから和歌を詠むような男性コーラスがゆったりとながれ、キーボードのリズミカルで爽やかなリフがはいって、そこからキーボードのテクニカルなソロへ。その後一旦止まってからシンセサウンドがゆったりと幻想的にながれ、和歌風の男女コーラスがゆったりとしっとりとながれて。そしてシンバルかドラが衝撃的に打ち鳴らされ、アップテンポのドライブ感たっぷりのベースリフがはいってオルガンのリズミカルでテクニカルなリフとのびやかな男性コーラスが。終盤では一旦止まってからシンセサウンドがのびやかにながれ、木遣りのような力強い男性コーラスがはいって、そこからピアノのアヴァンギャルドなソロ、ドラム&ベースのフリーインプロが展開して。そしてピアノとベースのパワフルでダイナミックなリフからミドルテンポのリズミカルなピアノリフにのってベースのパワフルなソロが。その後キーボードがのびやかに幻想的に奏で、静かなリズムがはいって、男女コーラスがリズミカルにながれ、パワフルなドラムのアップテンポのリズムがはいって、キーボードのリズミカルなリフと男女コーラスのスキャットがながれ、ドラムが叩きまくり、そこからオルガンのテクニカルなソロが。ラストは男女コーラスのスキャットからドラムが叩きまくって。キーボードソロがたっぷりと堪能できる曲ですね。
 2曲目は「祇園精舎」。まずはキーボードの弾きまくりソロが。そして木遣り風の力強い男性コーラスがはいって、お琴のような音色のミドルテンポのリズミカルなリフがながれ、パワフルなドラムがはいって、ぶっといベースリフにのってキーボードがのびやかに奏で、パワフルなタムドラムにのってコーラスとオルガンが力強くのびやかに。その後ぶっといベースとミドルテンポのパワフルなドラムにのってオルガンのリズミカルなソロが。中盤ではギターのリズミカルなリフからピアノとギターがリズミカルなソロバトルを展開し、リズミカルなリフがスリリングに。そして男女ののびやかなスキャットからダイナミックリフと叩きまくりドラムがはいって、アップテンポのノリノリモードになってピアノのテクニカルな弾きまくりソロ、続いてドラムの叩きまくりソロが。その後オルガンのリズミカルなリフからブレイクがはいって、そこから叩きまくり弾きまくりのフリーインプロに。終盤では男性の雄叫びからパワフルでファンキーなアップテンポのベースリフがはいって、オルガンがのびやかに奏で、一旦止まってからオルガンの綺麗なソロが。そしてギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。その後、男性の和歌を詠むような朗朗としたコーラスがながれ、キーボードが加わってユニゾンでのびやかに奏でて。ラストは一旦止まってからベースが響くなか、木遣り風の力強い男性コーラスがのびやかにながれ、キーボードがテクニカルに弾きまくり、そしてしっとりとミステリアスに。
 3曲目は「ソウルそーらん」。パワフルなパーカッションと威勢のいい気合入った男の掛け声がはいって、ベースとピアノのアップテンポのパワフルなユニゾンリフがリズミカルにながれ、男性の力強いリズミカルな“ソーラン節”がファンキービートでながれて。そして叩きまくりのパーカッションと気合のはいった掛け声が勇壮にながれ、ピアノとベースのパワフルなユニゾンリフからドライブ感たっぷりのベースリフにのってピアノのテクニカルな弾きまくりソロが。掛け声とともに盛り上がって。中盤ではピアノのパワフルなリフと叩きまくりのパーカッションフィルが交互にスリリングに展開し、アップテンポのピアノとベースのリフからピアノのリズミカルでパワフルなソロが。ベースも弾きまくって盛り上がって。ラストはスリリングなブレイクから気合の入った掛け声が。めちゃめちゃかっくいいっすね。これを聴いて燃え上がる日本男子も多いのではないかと。
 日本の伝統をベースにしたJAZZプログレ、和の情緒たっぷりでしかもテクニカルでエネルギッシュで聴き応えありますね。それだけにたった3曲でこのアルバムだけとは、なんとも残念でなりません。でもでもこの貴重な素晴らしい音源をCD化してくれたことにとりあえず感謝したいっす。

玉木宏樹さん他  雲井時鳥国

2015-05-28 22:29:05 | 70's J-プログレ
 ヴァイオリニストであり、作曲家・編曲家としても活躍されて多くの作品を手がけ、さらには多くの著書も執筆されている故<玉木宏樹さん>。ライナーノーツによれば、玉木さんは「怪奇大作戦」や「大江戸捜査網」などの音楽を担当されたのちに、シンセの巨匠<富田勲氏>に出逢い、シンセの魅力に憑りつかれ、のちにYMOに参加されて超有名になる<松武秀樹さん>に出逢い、松武さんのスタジオに通い詰めて、1975年にアルバム「タイム・パラドックス」を発表されます。その後シンセも日進月歩で進化していき、玉木さんも研鑚され、35歳になったときに“何か記念碑的な世界を築き上げたい”との志からシンセとフルオーケストラとの交響曲を思いついたそうで。そこでまずは最近では「ガイア交響曲」等で有名な<龍村仁氏>に相談され、ポスターデザインとタイトルを<横尾忠則氏>に依頼され、レコード会社と東京フィルハーモニー交響楽団と話がついて、新宿文化センターでライブ録音と決まったそうで。シンセは玉木さんの他、<大原繁仁さん><乾裕樹さん><安西史孝さん>そして松武さんです。その後、シンセと指揮者と大編成オーケストラをどう合わせるか、シンセとオケのバランスなど、難題が山積みだったそうで。で、苦難の末に1979年5月18日に歴史的なコンサートが開催されました。そしてこの年にライブアルバム「雲井時鳥国(クモイノホトトギスコク)」が発表されました。今回紹介させていただくのは、2009年に紙ジャケCDで再発されたアルバムです。
 アルバム1曲目は「第1楽章 雲」。ベース音がゆったりとながれ、クリスタル音が綺麗に響き、ヴァイオリンがのびやかにミステリアスに奏で、シンセの女性コーラス風サウンドものびやかにミステリアスにながれ、ストリングスが静かにはいって、木管やパーカッションとともにリズミカルにスリリングに。さらにブラスのパワフルサウンドが加わってリズミカルにスリリングに。その後シンセやフルートのリズミカルなリフからブラスのパワフルサウンドがはいってリズミカルにスリリングに盛り上がって、ドラの音が威勢よく響いて。中盤では静かになってからストリングスがしっとりと奏で、シンセがのびやかに幻想的に奏で、ストリングスとブラスがのびやかに、そして木管とストリングスがゆったりとミステリアスに奏で、シンセとストリングスがのびやかにたおやかに奏で、ブラスが加わって力強くのびやかに。終盤ではストリングスが力強くのびやかに奏で。パワフルなブラスが加わってリズミカルにダイナミックに。そしてスリリングに盛り上がって、ドラの音が衝撃的に響いて。ラストはシンセの女性コーラス音がゆったりとミステリアスにながれ、ベース音がゆったりと響いて。
 2曲目は「第2楽章 時」。シーケンスのミドルテンポのリズムにパーカッションがはいって、それにのってシンセのテクニカルなリフがスリリングに展開し、パワフルなブラスがドラマティックに奏で、木管のリズミカルなリフからグロッケンの音色が綺麗に響いて。そしてブラスのダイナミックなリフからストリングスのアップテンポの明るく楽しいリズミカルなリフがながれ、ブラスのパワフルリフとパワフルなパーカッションから明るく楽しい盛大なパレード風に盛り上がって。中盤ではマーチングリズムにのってシンセのリズミカルなリフが明るく華やかにながれ、ブラスのリズミカルなリフが楽しく響き、ダイナミックなリフと力強いスネアロールが。終盤ではシンセリフが神秘的にスペーシーにながれ、木管のアップテンポのリズミカルなリフと綺麗なグロッケンサウンドからフルートやピッコロなどのリズミカルなリフが明るく楽しくノリノリでながれ、ラストはダイナミックに。
 3曲目は「第3楽章 鳥」。ゆったりと幻想的なシンセサウンドからはじまって、ヴォコーダーサウンドがゆったりとながれ、オーボエがゆったりと郷愁メロディを奏で、グロッケン音が綺麗に響いて。そしてゆったりとしたヴォコーダー音からシンセとストリングスがユニゾンでゆったりとのびやかに奏で、ブラスも加わってのびやかにドラマティックに盛り上がって。その後ヴォコーダー音がのびやかにながれ、ハープの音色が綺麗に響き、ストリングスとブラスが力強くのびやかに奏でて、ダイナミックに。中盤では木管とパーカッションのリズミカルなリフからストリングスがのびやかに奏で、シンセとブラスも加わってのびやかに力強く。そしてダイナミックなリフからオーケストラがのびやかに奏で、ブラスとシンセがゆったりと力強く奏でて。終盤ではヴォコーダー音がゆったりとながれ、ハープの音色が綺麗に響き、シンセがゆったりとたおやかに奏でて。そしてオーボエの郷愁メロディがゆったりとながれ、木管とパーカッションがゆったりと。
 4曲目は「第4楽章 終曲」。シンセのちょっとコミカルでリズミカルなリフから始まって、スネアのボレロ風リズムにのってシンセとブラスのリズミカルなリフがながれ、パワフルに盛り上がっていって。そしてスネアロールからブラスとストリングスがアップテンポで躍動感たっぷりにスリリングにリズミカルに奏でて。そしてシンセのテクニカルなリフとブラスのパワフルなリフが交互に展開し、ダイナミックなリフが。中盤ではブラスとストリングスがゆったりと奏で、ストリングスがたおやかに奏で、ロマンティックに、そして力強く奏でて。終盤ではブラスとストリングスのアップテンポのリフが楽しくながれ、ダイナミックなリフからブラスが力強く奏でて。ラストはブラスがのびやかに奏で、シンセものびやかに奏でて盛大にFin。そして万雷の拍手が鳴り響いて。
 もしも映像が残っているのであればぜひとも観てみたいものですね。あるいはどなたかが再演してくださると嬉しいのですが。音楽を聴いているだけでも興奮してしまうのに、もしもライブ会場で観れたとしたら、どれほど感激したことか。素晴らしいアルバムです。
2012年1月に、68歳の若さで玉木さんは天国へ旅立ってしまわれたそうで。残念でなりません。ご冥福をお祈りいたします。

ROUND HOUSE Never

2014-06-25 23:01:52 | 70's J-プログレ
 70年代から活躍される関西の老舗プログレバンド<ROUND HOUSE>。リーダーでギターの<加藤正之さん>が中心となって1975年に結成され、76年から78年には大規模なロックイベント“8・8ロック・デイ”に出場され、3年連続で決勝大会に進出されるなど大活躍されたそうですが、その後、紆余曲折あり、途中休止期間もありながらも91年に70年代の音源が収録されたバンド初のアルバム「人造人間」が発表され、2001年には完全復活。2006年にはアルバム「3-D」を発表されます。その後バンドはそれまでは加藤さんを中心にギター・キーボード・ベースの3人と打ち込みでインストを演奏されていましたが、一転、Sax・ヴァイオリン・ソプラノヴォーカルが加わり、さらにはダンスやシルク・ド・ソレイユなどの視覚パフォーマンスも加わって大幅にスケールアップされたバンドに変貌。自分は2011年9月に東京で行われた対バンライブを観に行きましたが、東京では会場の関係でシルク・ド・ソレイユは観れなかったものの、素敵な演奏と迫力&妖艶なダンスが披露されて楽しませていただきました。もっともその時は音響バランスがイマイチだったんですね。なのであの素敵な演奏をちゃんとした音響バランスで楽しみたいとずっと思っていました。そんな折に2013年に現編成による念願のアルバム「Never」が発表されました。
 <ROUND HOUSE>、アルバム参加メンバーは加藤さんの他、75年の結成からずっと加藤さんを支えるベース<上村義昭さん>、Sax<井上歓喜さん>、キーボード<井高寛朗さん>、ソプラノヴォーカル<端山梨奈さん>、ヴァイオリン<辻本明日香さん><辻本恵里香さん>。そしてゲストで二胡奏者の<泉貴子さん>が参加されています。
 アルバム1曲目は「Never」。ヴァイオリンからのダイナミックなリフからはじまって、ピアノのリズミカルなリフが綺麗に奏でられ、ソプラノヴォーカルのスキャットがのびやかに美しく響き、アップテンポのパワフルなリズムにのってのびやかにユニゾンで。その後、パワフルなリフからベースのテクニカルなソロ、ヴァイオリンソロ、Saxのエモーショナルなソロと続き、ダイナミックなリフからピアノのリズミカルなソロが。終盤ではダイナミックなリフからシンセサウンドがのびやかに雄大にながれ、そこからギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。その後ソプラノヴォーカルのスキャットが綺麗にながれ、ユニゾンでの哀愁ただようフレーズがのびやかに。ラストはダイナミックなユニゾンリフが。
 2曲目は「最後の判決」。スペーシーサウンドが響き、ミステリアスなリフがスリリングにダイナミックに。そしてアップテンポのリズムにのってリズミカルなリフがスリリングに、さらにギターのテクニカルなリフもはいってダイナミックに。その後美しいスキャットがのびやかにながれ、ダイナミックなリフからSaxのエモーショナルなソロが。ラストはダイナミックなリフからスリリングなリフが。
 3曲目は「地平線と虹の向こうに」。スペーシーサウンドが響き、ミドルテンポのゆったりとしたリズムがはいって、二胡の音色がゆったりと哀愁たっぷりに響き、ストリングスのリフが力強くリズミカルにながれ、美しいスキャットがのびやかに。その後スキャットとSaxの掛け合いがドラマティックに美しく響いて。中盤ではアップテンポのダンサブルなリズムにのってヴァイオリンのテクニカルなソロ、パーカッションソロ、Saxのテクニカルなソロ、ギターのエモーショナルなソロと続いて。終盤では二胡ののびやかな音色が哀愁たっぷりにながれてからアップテンポのノリノリモードになってピアノのテクニカルなソロが。その後ダイナミックなブレイクから美しいスキャットがのびやかにながれ、ドラマティックに盛り上がって。
 4曲目は「雨上がりの都会」。雷鳴と土砂降りの雨音からはじまって、アップテンポのパーカッションリズムがはいってダイナミックなリフと大歓声が響き、リフがのびやかにながれて。その後Saxのエモーショナルなソロ、シンセリフからノリノリモードでギターのテクニカルなソロ、ヴァイオリンのパワフルなソロが。終盤ではダイナミックなリフからアップテンポのノリノリモードでパワフルなリフがのびやかに。ラストはダイナミックなリフが。
 5曲目は「Fantastic Aerial」。ゆったりと幽玄にはじまって、ヴァイオリンの哀愁ただよう音色がのびやかにながれ、Saxものびやかに奏で、そこからテクニカルなソロが。その後、美しいスキャットがのびやかにながれ、ギターがエモーショナルなソロを。終盤ではSaxがのびやかにドラマティックに奏で、一旦静かになってキーボードリフがしっとりとながれ、ヴァイオリンがのびやかに奏で、ラストはダイナミックにブレイクをキメて。
 6曲目は「Drop Zone」。スペーシーサウンドのリズミカルなリフからギターのヘヴィリフとミドルテンポのパワフルなリズムがはいって、リズミカルなリフからミステリアスなスキャットが。そしてSaxのリズミカルなリフから美しいスキャットがのびやかに力強くながれて。その後ミドルテンポのヴァイオリンリフからSaxのエモーショナルなソロが。続いてストリングスのリズミカルなリフからギターのエモーショナルなソロが。終盤ではミステリアスなスキャットからアップテンポのストリングスのリズミカルなリフにのって美しいスキャットがのびやかに。ラストはミドルテンポのヘヴィリフからダイナミックなブレイクが。
 7曲目は「深海旅行」。波の音からしっとりとしたヴォーカルがのびやかに。そしてダイナミックなリフからアップテンポでミステリアスなリフがスリリングにながれ、Saxのテクニカルなソロ、ヴァイオリンのテクニカルなソロと続き、美しいスキャットがのびやかに。中盤ではモーグのテクニカルなソロが。そして一旦静かになって、ブレイクリフから美しいスキャットがのびやかに力強く響き、ダイナミックなリフから盛り上がって。その後、ミドルテンポでギターとヴォーカルがのびやかにドラマティックに奏で、ギターのエモーショナルなソロへ。終盤ではリズミカルなリフから美しいスキャットがのびやかにながれ、ヴァイオリンのテクニカルなソロへ。さらに美しいスキャットからギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。ラストはアップテンポのスリリングなリフからダイナミックにブレイクをキメて。
 8曲目は「3-D」。奥深いサウンドが響き、ダイナミックでテクニカルなリフがアップテンポでスリリングに。そして力強くのびやかなリフからダイナミックなリフが。その後、ヴァイオリンのテクニカルなリフがスリリングに。中盤ではミドルテンポでピアノの綺麗でリズミカルなソロが。その後、ストリングスサウンドがゆったりと雄大にのびやかにながれ、ピアノのパワフルでリズミカルなリフからダイナミックなブレイクリフが。終盤ではヴァイオリンのテクニカルなソロ、ギターのエモーショナルなソロ、ピアノのテクニカルでリズミカルなソロ、Saxのテクニカルなソロと続いて。そしてダイナミックなリフがゆったりと雄大にながれ、ラストはダイナミックにブレイクをキメて。
 アルバムを聴いているだけでも、ダンスの躍動感や妖艶さ、シルク・ド・ソレイユのしなやかさやスケールの大きさやスリル感が伝わってくるような感じがします。テクニカルでドラマティックで、優雅でスリリングで、とっても素敵なアルバムですね。いつかまた機会があればライブを観に行きたいっす。

アイーダの調べ/ECHOES OF AIDA

2014-06-01 08:28:27 | 70's J-プログレ
 昨年2013年秋にプログレやハードロックの名盤がどっさりと紙ジャケで再発されたんですね。入手困難だった作品や、初CD化の作品もあり、マニアにとっては念願のCDが定価で手に入ったり、聴きたかったアルバムがCDで聴けたりと大満足!また以前から持っていたCDを買い替えなど、まあ出費はかさむものの喜ばしいことでした。まだまだ入手困難なアルバムはたっくさんありますから、またぜひお願いしたいっす。で、さらに嬉しいことには再発されたアルバムを買うと、中に応募券があって、それを5枚集めてレコード会社に送ると、非売品の貴重音源収録のCDをプレゼントしてくれるとのことで。そのプレゼントCDは3種類とのこと。全部もらうには15枚も買わなければならないのですが、貧乏な自分にはさすがにそこまでは無理でして。で、苦渋の選択で選んだのが先日届いた今回紹介させていただくアルバムです。
 <AIN SOPH>のギター<山本要三さん>と、キーボード<藤川喜久男さん>、そして<DADA>のギター&キーボード<泉陸奥彦さん>と、キーボード<小西健司さん>の4人によるスペシャルユニット<AIDA>。このアルバムには1978年7月30日に大阪心斎橋で行われた<AIDA>のライブ音源が全4曲、計70分強にわたって収録されています。ライナーノーツによると、元々AIN SOPHとDADAは仲が良かったそうですが、この7/30のライブはAIN SOPHの単独ライブの予定だったそうです。ところがメンバーの急病によって、急遽DADAにお願いしてスペシャルセッションのライブとなったそうで。この奇跡のセッションのライブ音源がこうして聴けるなんて、まさに夢のようです。内容的にはリズムセクションのない、インプロ主体のサウンドとのことですが、興味津々です。
 「アイーダの調べ/ECHOES OF AIDA」。なによりもまず、メルヘンチックな美しく可愛らしいジャケットにうっとりです。
 アルバム、まずは「ACT ONE」。美しいクリスタルなシンセサウンドがゆったりと幻想的にながれ、ギターがのびやかにエモーショナルに奏でて。そしてスペーシーな雰囲気のなか、シンセがのびやかに、ギターのディレイサウンドがゆったりと神秘的にながれて。どことなく和の情緒も感じられるような、奥深い印象ですね。。その後ギターソロが。序盤はエモーショナルにのびやかに。そしてテクニカルに弾きまくって。終盤ではシンセのテクニカルなフィルからギターがエモーショナルにのびやかに奏でて。
 「ACT TWO」。シンセサウンドがゆったりと幻想的にながれ、ギターがゆったりと奏で、シンセの透明感のあるリズミカルなリフにのって、ギターがのびやかに奏でて。浮遊感たっぷりの天空の音楽のような雰囲気です。その後シンセがのびやかに奏で、ギターがエモーショナルかつテクニカルなソロを。中盤ではシンセのリズミカルできらびやかなリフからギターがのびやかにドラマティックに奏で、さらにテクニカルに弾きまくって。終盤ではギターの明るく華やかでリズミカルなリフから、シンセがのびやかに奏で、ラストはギターのヴァイオリントーンサウンドがゆったりと幻想的に。
 「ACT THREE」。シンセサウンドが明るく華やかな感じでゆったりとながれ、鐘のような音が幻想的に響き、ギターがミドルテンポのリズムにのってメロウにのびやかにドラマティックにゆったりと奏でて。その後シンセのスペーシーサウンドからギターのアルペジオリフがゆったりと幻想的に響き、シンセがのびやかに奏でて。明るく綺麗で心地よく、まるで極楽浄土のような感が。中盤ではギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。のびやかにドラマティックに奏で、そして弾きまくって。終盤ではギターがヴァイオリントーンでゆったりと。シンセものびやかに奏でて。
 「ACT FOUR」。シンセの透明感のある神秘的でスペーシーなサウンドがゆったりとながれ、そのなかでギターがフリーインプロを。なんとなく深海のような感が。そして静かにギターのリズミカルなリフがはいって、そこからギターの弾きまくりソロへ。中盤ではギターリフにのってシンセがのびやかに奏で、さらにギターのアップテンポのヘヴィリフにのってシンセがミステリアスに奏で、ギターリフがどんどんパワフルにヘヴィに。終盤ではシンセの神秘的なサウンドがながれ、時折爆発音のような音がはいって。そしてギターのパワフルでリズミカルなリフにのってシンセのアヴァンギャルドな感じのソロ、続いてギターのテクニカルな弾きまくりソロが。ラストは静かななか、シンセサウンドが神秘的に響き、ギターがのびやかにミステリアスに奏でて。
 文にすると短くなってしまいますが、実際にはどの曲も15分から20分に及ぶ長い曲で、しかも飽きることなく、むしろどんどん曲の世界に引き込まれていくような感覚でした。これを実際にライブで聴いたらトリップ感覚を味わえたことでしょう。商売的にどうかはわかりませんが、ぜひとも正規に発売してほしいものです。

クロニクル 1st

2012-01-06 06:21:22 | 70's J-プログレ
 以前<クロニクル>の2ndアルバムを偶然手に入れて紹介させていただきましたが、2010年暮れに突然1975年に発表されたこの幻の1stアルバム「ライブ・アット・ウイスキー・ア・ゴーゴー」がCD化されて超ビックリ!もちろん即購入です。
 メンバーはギター&ヴォーカルの<発地伸夫さん>、キーボード&ヴォーカルの<巳城研二さん>、元ファーラウトのベース<石川恵樹さん>、そしてのちにマキ&OZに加入されるドラマー<武田治さん>の4人です。
 ラーナーノーツによれば、ファーラウト後に渡米されていた石川さんが、現地で音楽プロデューサーの塩次衆之さんと出会ったことがきっかけで1974年に<クロニクル>は結成され、元アトランティックレコードA&Rのアントニー・ハリントン氏と出会い、マネージメントを約束されて、アメリカ西海岸をベースに活動をはじめたそうで。そしてこの年11月に初めて名門“ウイスキー・ア・ゴーゴー”に出演し、12月10日に行われたライブを収録したのがこのアルバムで、翌75年4月に発表されたそうです。
 アルバム1曲目は「流れに身をまかせながら」。まずは拍手が鳴り響き、雄たけびも。そしてミドルテンポでパワフルなベースリフが、ギターのカッティングリフがはいって爽やかなコーラスがながれて。のどかな感じの素敵な曲調ですね。間奏まずはギターのエモーショナルなソロが爽やかにながれ、そしてパワフルなリズムにのってワウを効かせたリフが琉球音楽風にほのぼのした感じでながれ、再びエモーショナルなソロへ。その後爽やかなコーラスがゆったりと。
 2曲目は「春の海」。パワフルなタムドラムからダイナミックなリフがはいって徐々にスピードアップしていって盛り上がって。それが落ち着くとギターとベースがしっとりとゆったりと奏で、徐々にパワフルに。その後ミドルテンポで民謡風の力強いリフがながれ、笙のようなサウンドがゆったりと厳かに響いて。
 3曲目は「神は私の中に」。ギターのヘヴィなリフからはじまってブレイクもキメて、ミドルテンポのパワフルで跳ねるようなリズムにのって伸びやかなコーラスがながれて。そしてベースのパワフルでリズミカルなぶっといリフからギターのエモーショナルなソロへ。祭り囃子のようなリズムでベースがテクニカルなリフを。
 4曲目は「朝もや」。静寂のなか、小鳥のさえずりのような音が幻想的にながれ、そしてギターの綺麗なアルペリフがゆったりと。そこにしっとりとしたコーラスが浮遊感たっぷりにながれて。なんとも心地よいサウンドですね。
 5曲目は「太陽」。ギターのアルペリフがしっとりとながれるなか、ウインドベルの音色が幻想的に響き、そして徐々に盛り上がっていって。
 6曲目は「夢」。シンバルロールから水の滴る音が神秘的に響いて。そしてベースリフからギターのアヴァンギャルドなソロが。そののちに衝撃音も。
 7曲目は「くりかえし」。キーボードの音色が伸びやかにながれ、ギターのパワフルなリフからミドルテンポでズンズン響く躍動感たっぷりのリフにのってパワフルなコーラスがはいって。
 8曲目は「家に帰りたい帰れない」。ミドルテンポの力強いリズムからギターの暗くしっとりとしたリフがながれ、そこに哀愁ただようヴォーカルがゆったりと。間奏ではエモーショナルなギターソロが郷愁たっぷりにしっとりとながれて。
 9曲目は「新しい世界」。パワフルなドラムフィルからダイナミックなリフがでシンセサウンドがゆったりと響くなか、力強いヴォーカルが。そしてギターのカッティングリフが明るく爽やかに。琉球音楽調のような心地よいメロディですね。
 10曲目は「太陽が沈む」。しっとりとしたコーラスがゆったりと伸びやかに。
 11曲目は「NOW(今)」。キーボードの哀愁ただようメロディがゆったりとながれ、ギターも加わって、そしてスキャットのコーラスがながれて。間奏では泣きのエモーショナルなギターソロが。それがドラマティックに盛り上がっていって。その後、力強いスキャットのコーラスがはいって、再びエモーショナルなギターソロが。ラストは♪ジャーン!で盛大にFin。
 “和”の情緒たっぷりに時にしっとりと美しく、時に力強く逞しく聴かせてくれる、ドラマティックでダイナミックな素敵なアルバムですね。デビューアルバムがアメリカでのライブって凄いっす。しかも完成度高いし、なぜいままでCD化されなかったのか、なぜいまCD化再発されたのか、ほんと不思議です。でもファンにとっては嬉しい限りですね。2ndも他バンドの名盤もどんどん再発してほしいものです。

坂本龍一さん  千のナイフ

2011-10-13 00:38:35 | 70's J-プログレ
 世界で一番有名な日本人としてその名があがるほどワールドワイドで活躍されている音楽家<坂本龍一さん>。その坂本さんが最初にブレイクしたのはやはり“コンピューターサウンド”“テクノミュージック”を広め、世界発売された<Yellow Magic Orchestra>ですが、坂本さんはその直前の1978年10月にすでにそのノウハウを駆使されたこのソロアルバム「千のナイフ」を発表されています。
 当時、坂本さんは昼間はスタジオミュージシャンのお仕事をして、夜から朝方までコンピューターとシンセサイザーの研究をされ、そして試行錯誤しながらこのアルバムの制作をされるという、とんでもないスケジュールを数ヶ月もこなされたそうで、レコーディングにも約500時間もかかったとか。このアルバムにはのちにYMOを支える<松武秀樹さん>がコンピューターオペレーターを担当。そしてギターに<渡辺香津美さん>が参加されています。またジャケットで坂本さんが着ている衣装は、この後に結成されるYMOのドラマー<高橋幸宏さん>がコーディネートされ、アルバムのライナーノーツには同じくYMOの<細野晴臣さん>が寄稿されています。
 アルバム1曲目は「千のナイフ」。序盤はヴォコーダーによる詩の朗読がしばしながれます。そしてアップテンポの躍動感のあるテクノリズムがはいってチャイナ風の明るく爽やかなメロディがながれて。オリエンタルなパーカッションサウンドや時折はいる琴の音色、いいアクセントになってますね。中盤にはめっちゃ弾きまくりのギターソロが。終盤でもおもいっきり弾きまくってます。ラストではスペーシーなサウンドが響きわたり、爆発音も。
 2曲目は「Island of Woods」。小鳥のさえずりや動物の鳴き声が響きわたり、まるで深い森の中にいるような神秘的な雰囲気がただよって。そして連続したアップテンポのテクニカルなリフがスリリングにながれて。その後強風が吹き荒れたり、静かになったり。中盤からはゆったりと幻想的な音色がながれ、そしてネコの鳴き声のような音と雑踏の音など様々な音が空間を飛び交って。ラストは静かに波の音が。
 3曲目は「Grasshoppers」。パワフルなアップテンポのピアノリフからはじまって、そしてゆったりと幻想的な感じになって。その後ミドルテンポでジャジーなピアノフレーズがながれ、それが徐々に盛り上がって。終盤では静かになって、そしてリズミカルなピアノリフが力強くながれて盛り上がっていって。
 4曲目は「新日本電子的民謡」。ミドルテンポのテクノリズムにのってどこか懐かしい感じの民謡風のメロディがながれて。こののどかな雰囲気、いいですねぇ。時折はいるスペーシーなサウンドも面白いですね。中盤ではそのスペーシーなサウンドにのってヴォコーダーサウンドがゆったりとながれて。
 5曲目は「Plastic Bamboo」。コミカルなサウンドがミドルテンポでリズミカルにダンサブルに楽しくながれて。オリエンタルな雰囲気のなかにスペーシーなサウンドが入り混じって。ラストはリズムが止まって幻想的なサウンドが静かにながれて。
 6曲目は「The End of Asia」。アップテンポのリズミカルなリフからはじまって、リズムにのってチャイナ風のフレーズがながれて。ダンサブルでとっても楽しい曲ですね。終盤にはエモーショナルなギターソロが。ラストは重厚なシンセサウンドが響き渡って。この曲はYMOのライブでも重要なレパートリーになってましたね。
 当時自分はまだHR/HMにハマる前で、YMOの1stと2ndは超ヘビロテしてました。で、当然のアルバムの存在も知ってはいたんですけど、なぜか手を出さなかったんですね。まあ中学生だった自分が聴いても理解できなかったでしょう。いまでも理解できるとは言えませんけど。

ツトム・ヤマシタさん GO

2010-07-22 06:29:58 | 70's J-プログレ
 70年代から世界舞台で活躍されているパーカッショニストの<ツトム・ヤマシタさん>。ヤマシタさんは5歳のときからピアノを習い始め、8歳から打楽器も始めたそうです。学生時代には地元の楽団で演奏され、1964年、17歳のときにアメリカに渡ってニューヨークのジュリアード音楽院で学び、67年からはボストンのバークレー音楽院へ。そしてシカゴ管弦楽団と共演されたそうです。
 71年に1stアルバム「ツトム・ヤマシタ」を発表。その後、映画やバレエ音楽も手がけられたそうです。そして76年に今回紹介させていただくアルバム「Go」を発表されます。
 ヤマシタさんはかねてから“ジャイアント・ポップ・クラシックを作るんだ。そこには壁はなにもないはずだ”と語っておられたそうです。これまでにヤマシタさんが追求してこられたダンスやマイムや電子エフェクトなどの実験をベースに、ロック・ジャズ・クラシックなど様々なジャンルを取り込み、さらにストーリーを持ったシアトリカルなコンセプトアルバムとしてアート性の高いアルバムを目指したそうです。
 アルバム「Go」のテーマは“変化”で、生と死・ファンタジーと現実など正反対のものへと変わっていく様を表現されています。
 このアルバムの構想を元トラフィックのSteve Winwoodさんと、元サンタナ・バンドのMichael Shrieveさんに持ちかけたそうです。WinwoodさんもShrieveさんもちょうど新たな音楽の方向性を探っていたところだったこともあって快諾されたそうで。さらにはタンジェリン・ドリーム等で活躍されている“シンセの魔術師”<Klaus Schulzeさん>や、凄腕ギタリスト<Al Dimeolaさん>も参加されるという超豪華な布陣に。
 ヤマシタさんはレコーディング前にメンバーにNASAの宇宙映画を見てもらって、みんなでその作品の概念について話し合い、それぞれのセクションに合ったムードを模索されたそうで。さらにはこれほどの凄腕ミュージシャンが揃ったわけですから、個々のインプロも盛り込み、ミュージシャン同士の相互作用や駆け引きによる化学反応やMagicも目論んだそうで。
 このアルバムはレコードでいうB面からはじまります。なのでCDでは7曲目の「Space Theme」から宇宙の彼方へ出発します。荘厳なスペーシーシンセサウンドからゆったりとはじまって、時折電子音や宇宙のうねりのような音が聞こえてきて。中盤からは叙情的なしっとりとしたシンセのメロディが奏でられます。
 8曲目は「Space Requiem」。シンセの早いパッセージリフがフェードインしてきて、そしてシンセの重厚で壮大なサウンドがゆったりと響いて。
 9曲目は「Space Song」。ダークでミステリアスなリフとベースリズムからはじまって、そしてキーボードのゆったりとした叙情的な音色がしっとりながれて。バックでは流れ星のようなスペーシーサウンドも。中盤からはパーカッションのミドルテンポの力強いリズムがはいって、そして宇宙のうねりようなダイナミックなサウンドや爆発音がいっぱいに響きわたって。
 10曲目は「Carnival」。アップテンポのティンパニ&パーカッションのパワフルな激しい打撃音からはじまって、ホーンセクションのヒステリックなサウンドが鳴りわたって。中盤になると打撃音が少し落ち着いて今度はストリングセクションのスライド音が響き、そして再び叩きまくりの嵐のようなドラムサウンドが。
 11曲目は「Ghost Machine」。ここで一転アップテンポのファンキーなロックサウンドに。力強いリズミカルなベースとパワフルなヴォーカル、そしてアグレッシブなハードギターが炸裂!ドラムもパーカッションもグイグイ引っ張っていってドライブ感満点で、ギターもベースもノリノリで弾きまくりです。
 12曲目は「Surfspin」。一転静かになって暗闇のなかにパーカッションのクリスタルな金属音が飛び交って。幻想的でミステリアスな雰囲気が漂っています。中盤からはオルガンのたおやかなメロディがゆったりとながれて、そこにストリングスも加わって。
 13曲目は「Time is Here」。ミドルテンポのドラム&パーカッションのちょっぴりファンキーなリズムとオーケストラのリフからはじまって、力強いヴォーカルがレゲエグルーヴでながれて。ギターのさりげないリフもいい味だしてますね。後半では弾きまくってます。
 14曲目は「Winner/Loser」。ミドルテンポのパーカッションリズムとピアノの綺麗なリフからゆったりとはじまって、メロウなヴォーカルが。とっても素敵な心地よいポップソングですね。オーケストラサウンドとギターが曲を盛り上げてます。 
 そしてレコードでいうA面へ。1曲目は「Solitude」。スペーシーなサウンドが静かにフェードインしてきます。
 2曲目は「Nature」。オーケストラとピアノの美しいメロディがゆったりと静かにながれ、ピアノリフをバックにオーボエの素朴な音色がしっとりと響き、そしてストリングスの重厚なサウンドが響きわたって。中盤からはドラムとともにしっとりとした情感たっぷりのヴォーカルがはいって、そしてストリングスが盛り上げるなか歌い上げます。叙情的な美しいバラードです。間奏ではオーボエのゆったりとしたメロウなソロも。  3曲目は「Air Over」。幻想的でスペーシーなサウンドがゆったりと響いて。
 4曲目は「Crossing The Line」。ダークなシンセサウンドがゆったりとながれ、そして徐々に壮大でダイナミックなサウンドに。そして力強いティンパニとドラムがはいって、美しい女性コーラスも響き渡って。その後情感あふれるメロウなヴォーカルがはいって、そしてサビでは歌い上げます。とってもドラマティックなバラードですね。間奏ではギターのエモーショナルかつテクニカルなソロが。オーケストラとの掛け合いもあり、後半には泣きのギターも。ラストは劇的に盛り上がってFin。
 5曲目は「Man of Leo」。いきなり力強い雄たけびからはじまってアップテンポのファンキーなリズムが。それにのって女性コーラスとヴォーカルの掛け合いも。とっても楽しいノリノリの曲ですね。後半はキーボードソロ、そしてテクニカルなギターソロがたっぷりと。バックのベースも弾きまくってますね。時折なぜかお寺の鐘の音が響いて。
 6曲目は「Stellar」。鐘の音が鳴り響いたあと、スペーシーなサウンドが幻想的にうねり響いてFin。 
 ヤマシタさんの構想に賛同した凄腕ミュージシャンが、ジャンルを超えて個々のポテンシャルを存分に発揮した、聴き応えのある素敵なアルバムですね。