ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

夢幻 2

2009-10-31 07:04:19 | Pageant系
 ずっと以前に紹介させていただいた、日本プログレ界の重鎮<林克彦さん>が80年代中期に率いていたシンフォニック系プログレの代表的なバンド<夢幻/Mugen>。そのアルバムを紹介させていただきます。
 1stアルバム発表後、いくつかのレーベルからセカンドアルバムをリリースしたいとのオファーがきたそうですが、これからというときにリズム隊の2人が音楽性の相違で脱退してしまい、バンドは林さんと中村さんの2人だけに。林さんはオファーをくれたレーベルに断りの連絡をしますが、あるレーベルが大物プログレバンド<NOVELA>のリズム隊に手伝ってもらってアルバムを制作するよう進言してくれたそうです。そして出来上がったのが86年に発表された2ndアルバム「レダと白鳥/Leda & Le Cygne」です。
 アルバム1曲目は「Leda Et Cygne」。静かに静かにゆったりと幻想的にはじまり、ピアノをバックにしっとりとしたヴォーカルが荘厳にながれて。その後、重厚なオーケストラサウンドが響き、そしてダイナミックなオーケストラリフとともにアップテンポのドラムがはいって明るく華やかな曲調に。終盤ではアコースティックギターのゆったりとした哀愁ただようリフが抒情的にながれ、フルートとともにしっとりとしたヴォーカルがたおやかにながれます。そしてバンドインとともにドラマティックに展開するもエンディングはしっとりとFin。
 2曲目は「La Rosa」。オーケストラの寂しげな奥深い雰囲着からはじまり、ヴァイオリンの切ないメロディがゆったりとながれます。中盤からアコースティックギターの素朴な感じのリフをバックにヴォーカルがはいって歌い上げます。しっとりとした美しいバラード風の曲です。リコーダーの素朴な音色もいい味だしてますね。
 3曲目は「Salome」。オーケストラサウンドとハイハットからワルツリズムではじまって、リコーダーとメロトロンの音色が響き、そしてパワフルなドラムとピッコロのような音色がリズミカルに。そしてダイナミックなリフと力強いヴォーカルがはいって。ミュージカルっぽい雰囲気ですね。変拍子がなんとも心地いいっす。中盤にはテクニカルなギターリフ&シンセリフが。とっても楽しく愉快に展開していきます。終盤では一旦落ち着いてゆったりとしたヴォーカル&メロトロンの音色がしっとりながれ、パイプオルガンの音色とともにアップテンポのパワフルなドラムがはいってスリリングに展開してFin。
 4曲目は「Edmond’s Old Mirror」。ミドルテンポの打ち込みリズムからはじまって、シンセの幻想的なサウンドとともに抒情的なヴォーカルがはいって。徐々にドラマティックに盛り上がっていき、サビでは歌い上げて。中盤ではダイナミックなリフのあと力強いリズムをバックにメロトロンの哀愁ただよう音色がながれ、そしてギターソロが。さらには伸びやかで美しい音色のヴァイオリンソロも。終盤にはエモーショナルなギターソロ、そしてメロトロンの音色が響き、ダイナミックなリフがはいって、ラストはガラスが割れる音でFin。とってもドラマティックな10分強の大作です。
 5曲目は「Brugge」。静かに静かにゆったりと抒情的なピアノの調べからはじまって、しっとりとしたヴォーカルがかすかにながれて。曲は徐々に盛り上がっていき、中盤からはオーケストラサウンドとドラムがはいって、そしてエモーショナルなフルートソロ、続いてしっとりとしたメロトロンソロが。しっとりとしたドラマティックな美しい曲です。
 6曲目は「Carmilla」。パワフルなドラムからはじまるアップテンポのメロディアスかつスリリングな曲。シンセリフと力強いヴォーカルが絡み合い、中盤ではしっとりとしたフルートソロも。
 7曲目は「Pavane Pour Une Infante Defunta」。ストリングスの重厚なサウンドがゆったりと荘厳にながれ、そこにリコーダーの素朴な音色がたおやかにながれて。中盤ではシンセの幻想的な調べがしっとりと響き、そして再びリコーダーの音色が抒情的にながれてしっとりとFin。 
 前作と同じ路線ですが、NOVELAの西田さんと笹井さんの他にもページェントの中嶋さん、宮武さん、大木さん、アウターリミッツの川口さん、という当時のプログレ・オールスターがゲストでバックアップされていて、前作同様にしっとりとした美しい曲もあれば、前作よりもパワフルでスリリングなシンフォ・プログレも堪能できます。リズム隊が強力なうえに要所要所で宮武さんのフルートや川口さんのヴァイオリンが曲をより美しく盛り上げています。ラスト曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」はラヴェルの曲で、それに歌詞をつけてヴォーカル入りで発表するはずだったのですが、クレームがついたために歌は断念し、リコーダーで歌メロを演奏されています。ライナーノーツには歌詞が記載されていて、ライブでは歌入りで演奏されたそうです。で、再発のときに再度交渉したもののやはりNGだったそうです。難しいですねぇ・・・

夢幻 1

2009-10-29 09:15:47 | Pageant系
 ずっと以前に紹介させていただいた、日本プログレ界の重鎮<林克彦さん>が80年代中期に率いていたシンフォニック系プログレの代表的なバンド<夢幻/Mugen>。そのアルバムを紹介させていただきます。
まずは84年に発表され、86年に一部新録されボーナストラック「レオナルドを私に」を加えて再発された1stアルバム「Sinfonia Della Luna」です。このときのメンバーはギター&キーボードの林さん、ヴォーカル&アコースティックギターの<中村剛さん>、ドラムスの<古田雅也さん>、そしてベース<加藤明さん>です。
 アルバム1曲目は「月色のシンフォニーPartⅠ~Ⅳ」。ゆったりと静かに澄んだ美しいシンセサウンドがしっとりと幻想的にながれます。そしてピアノリフとともに美しくか細い男性ヴォーカルがはいって徐々に盛り上がっていきます。幻想的なキーボードソロ、そして水が滴るかのような透明感のあるピアノリフがながれ、消えていきます。すると今度はスネアのマーチングドラムとシンセサウンドがながれ、ヴォーカルが入って元気のいいマーチ風に。その後、アップテンポのパワフルなドラムとシンセリフがはいってドライブ感のあるハードロック風に。途中ミドルテンポになって美しいシンセソロやオーケストラサウンドの重厚なリフも。そして再びアップテンポのパワフルなドラムにのってダイナミックなシンセソロが響き、時折クラシカルなフレーズも織り交ぜて。それが一旦止まると静かになって地の底からリズムがわきあがって力強くダイナミックなリフが壮大なスケールで響きますが、途中ゆったりとした幻想的なシンセソロも。ゆったりとした幻想的ななか、しっとりとしたヴォーカルがながれ、フルートの音色も加わって。終盤には荘厳なオルガンリフ、そして美しく厚いコーラスが響き劇的でダイナミックな展開に。そして再びしっとりとしたヴォーカルがゆったりとながれ、再びダイナミックなサウンドに包まれます。とっても美しくとってもドラマティックな19分弱の大作ですね。素晴らしい!ラストは劇的なエンディングが。
 2曲目は「魔法の杖」。パワフルでダイナミックなリフからはじまってリズミカルなヴォーカルが。まるで劇場でミュージカルを観ているかのような演劇要素たっぷりな雰囲気がただよってます。アップテンポのパワフルな曲です。間奏ではシャッフルっぽいリズムでシンセソロも。オーケストラサウンドも迫力があっていいですね。
 3曲目は「ヴェネツィア」。ヴェネツィアグラスのような美しい透明感あふれるピアノリフにのって澄んだヴォーカルがたおやかにながれて。中盤ではダイナミックなサウンドになって力強いヴォーカルが。そしてキーボードの可愛らしいリフや華々しいシンセリフがはいって、そして再びパワフルに歌い上げます。終盤にはメロトロンサウンドが響きわたり、パワフルなドラムにのってのシンセソロも。
 4曲目は「舞踏ロマンチック」。アップテンポのリズミカルなキーボードリフからはじまって、変拍子の複雑なリズムでスリリングでテクニカルに展開していきます。複雑ながらもとっても明るく楽しい曲ですね。バックでながれるベースもすっごいいい味だしてますね。中盤ではリフの合間に手拍子やコーラスもはいって楽しい感じに。この曲では特にベースがうねりまくっていてかっくいいっす。終盤はダイナミックなリフとテクニカルなドラムソロのあと、ドラマティックに展開していきます。
 5曲目は「不思議の国のパレード」。が。アコースティックギターの素朴な音色のリフにのって跳ねるようなリズムのヴォーカルがはいって。トラッドソングのようにどこか懐かしく、でもとっても楽しく愉快な感じの2分ほどの短い曲です。
 6曲めは「月の舞いPartⅠ~Ⅱ」。アコースティックギターの叙情的なアルペジオリフからはじまって、しっとりとしたヴォーカルはいって。それが徐々に力強い感じになって、シンセリフもはいって盛り上がっていきます。その後ギターリフと小鳥のさえずりが幻想的にながれ、そして哀愁ただようメロトロンサウンドが響き渡ります。ゆったりとしたシンセリフのあと、幻想的なヴォーカルがゆったりと空間をただよって。中盤ではミドルテンポでキーボードリフにのって華々しいシンセサウンドがワルツリズムで優雅にながれ、時折ダイナミックなリフも。終盤ではパイプオルガン調のサウンドが壮大なスケールを醸し出すも、すぐに幻想的なコーラスが荘厳に響き、そしてボレロ風のスネアリズムがはいって、パワフルなドラムインとともに壮大でダイナミックなリフがはいってアグレッシブなギターソロも。12分の劇的な大作です。
 ボーナストラックである7曲目は「レオナルドを私に」。アコースティックギターの素朴でロマンティックなアルペジオリフにのって可愛らしい女性ヴォーカルが。とってもメルヘンチックな優しい感じの曲調ですね。ピュアでかわいらしい歌声、いいですねぇ。中盤からは男性ヴォーカルもはいって素敵なハーモニーを聴かせてくれます。すべてを包み込む優しさを感じる、心癒される曲です。終盤ではオーケストラサウンドもはいってドラマティックなエンディングを迎えます。 
 アルバム全体がキーボードを主体としたクラシック・シンフォニーで、月明かりの下の夜を叙情的かつ幻想的に表現されたかのような綺麗なサウンドです。林さんの優しいキーボードの音色に、中村さんの中性的なハイトーンの弱弱しい囁くような歌声がぴったりマッチしていて、曲の美しさを優雅に引き立てていますね。なかには妖精の踊りを表現したような可愛らしい曲もあったりします。ボーナストラックでは林さんの奥様の可愛らしい歌声も聴けます。
 残念ながら自分が手に入れたCDは保存状態があまりよくなかったようでジャケットやケースがすっかり黄ばんでいますが、当初は白く美しいジャケットだったのでしょう。できることなら再発してほしいものです。

Sirius

2009-10-26 07:28:11 | Pageant系
 “ミスター・シリウス”こと、<宮武和広さん>。今回は宮武さんが<ミスター・シリウス>の前にやっていたバンド<シリウス>やその他の貴重音源を集めたアルバム「クリスタル・ヴォヤージ/Crystal Voyage」を紹介させていただきます。
まずは<シリウス>を。宮武さんが高校以来の親友である、キーボードの<加納敏行さん>と、ドラムス&ヴォーカルの<稲垣公章さん>の3人でやっておられたバンドです。このアルバムでの音源は1979年9月に録音された音源で、某音楽雑誌主催のテープコンテストに応募して見事に編曲賞を受賞されたそうです。
 アルバム2曲目「Crystal Voyage」。ギターの叙情的なフレーズと波の音が静かにゆったりとながれて。そしてピアノの美しいリフレインとヴァイオリン風の伸びやかなサウンドが響き、その後ゆったりと幻想的な雰囲気のなか素朴な感じのヴォーカルがはいって。それが徐々に盛り上がっていってバンドもはいってメロディアスな曲調に。中盤は再び幻想的な雰囲気になってキーボードとギターの透明感のある美しい音色が空間を飛び交って。浮遊感のあるサウンド、いいですねぇ。その後力強いリズムが入ってギターのエモーショナルなソロが。感動的でとってもドラマティックです。ラストは劇的なエンディングが。
 3曲目「Land Of Eternity」。シンセの幻想的なサウンド、そしてキーボードのリフがゆったりとながれ、そして歯切れのよいリフをバックに力強いヴォーカルが。メロディアスな曲調ですね。エモーショナルなギターソロのあと、幻想的なシンセソロが。その後アコースティックギターの素朴なリフをバックにヴォーカルがはいって叙情的な感じに。中盤にはヘヴィなギターリフのあと、ナレーションっぽいセリフがはいってそしてダイナミックな曲調に。ドラムと手拍子のあとアップテンポの軽快で爽やかな感じになるも、再びゆったりとした曲調になりスケールの大きな展開に。ラストはしっとりとFin。
 4曲目「Two Will Be One : part2」。幻想的なギターリフからゆったりとはじまって心地よい音色がたおやかにながれて。そして美しく力強いヴォーカルがはいって、バンドも入って徐々に盛り上がっていきます。後半にはエモーショナルなギターソロが。短い曲ですけどとってもドラマティックですね。 

 アルバム1曲目は<シリウス>と同時期に別プロジェクトとして立ち上げたユニット<みや竹>の曲です。メンバーは宮武さんの他、ギター<大谷レイヴンさん>、ベース<村岡英彦さん>、ドラムス<藤岡千尋さん>。後の<ミスター・シリウス>の原型となっています。
 曲は「月下美人(suite)」。小鳥のさえずり、そしてストリートオルガンのような素朴な可愛らしい音色がながれたあと、ヘヴィでダイナミックなリフが一節。そしてキーボードのゆったりとしたフレーズがながれ、そこにドラム&ギターが入ってアップテンポになり♪ウッハッ!って掛け声や元気のいい不ぞろいの楽しいコーラスが。それが唐突に止まってアップテンポの爽やかな楽しい曲調に。そして再びゆったりとした穏やかな曲調になるもすぐにアップテンポになって爽やかな感じになり、キーボードとギターのエモーショナルなソロの掛け合いが。めまぐるしくどんどん展開していきます。一旦フェードインしたあと、ピアノのゆったりとした抒情的なソロが。そこにフルートやストリングスやアコーディオンが加わってしっとりとした瑞々しいサウンドが展開されます。続いてはギターのナチュラルサウンドのメロウなギターリフがゆったりとたおやかにながれ、そしてエレキギターのエモーショナルなソロが。それが終わると美しいピアノのリフがゆったりとながれ、そしてバンドがはいってパワフルでダイナミックな曲調に。ハイテンポのテクニカルなドラムのリズムにのってギターとキーボードが弾きまくりで。その後再びゆったりとした曲調になり、美しいピアノの調べをバックに素朴なヴォーカルがはいって。そしてダイナミックなリフがはいって泣きのギターフレーズがながれたあと、激しいドラムをバックにアグレッシブなギターソロが。それが落ち着くと再びダイナミックな力強い曲調になり、そこからもめまぐるしく展開していって、ヘヴィなギターリフのハードロックモードになったあと、劇的なエンディングを迎えます。20分の超大作です。 

 5曲目はボーナストラックですが、なんと宮武さんの奥様である<宮武美代子さん>のユニット<Miyoko>の曲で、1987年に録音された「Wanderer」。ストリングスとフルートの音色からゆったりとはじまって、そして優しく美しいヴォーカルがはいって。どことなくルネッサンスを彷彿させますね。メロディアスなポップス調ですけど、なによりもとっても可憐で美しい。素朴ながらもとっても魅力のある声にうっとりと聴きほれてしまいます。すべてを包みこむような温かさも感じますね。終盤では美しい多重コーラスが響き、そこにフルートの音色が寄り添って静かにFin。

 <ミスター・シリウス>の元となった貴重な音源の数々をこうして聴けるのは嬉しい限りです。願わくば復活も期待したいところです。

Mr,Sirius 2

2009-10-24 08:02:28 | Pageant系
 日本プログレッシブロック界最高峰とも名高い“ミスター・シリウス”こと、<宮武和広さん>自身のバンド、<ミスター・シリウス>。宮武さんが全身全霊を傾けて制作され、1987年に発売された1stアルバム「バレンドリーム/Barren Dream」。”フランス近代クラシックの香りのする、ロマンと美あふれる傑作“と賞賛されるなど大好評。
 アルバム発表後、バンドにはギターに<釜本茂一さん>、ベースに<村岡英彦さん>が加わり、毎週練習に励み、年2回ほどライブをこなして研鑽を重ね、1990年、写真の2ndアルバム「ダージ/Dirge」が発表されます。
 アルバム1曲目は「Fanfare~Legal Dance」。ギターのアルペジオの美しいリフレインにのって優しくおだやかなフルートの音色が響き、そしていきなりヘヴィでダイナミックなバンドリフがはいって、テクニカルかつパワフルな展開に。ギター&キーボードの短い超テクソロもありのダイナミックなオープニングです。
 2曲目は「Love Incomplete」。キーボードのゆったりとした美しいリフからはじまって、そしてのっけからドラマティックな雰囲気で美しく力強いヴォーカルがはいって。その後静かになってゆったりと美しく幻想的な感じに。短いフルートソロのあと艶っぽく優雅なヴォーカルがしっとりとながれ、そしてピアノをバックにフルートの素朴な調べが。ドラマティックに盛り上がったあと、再び静かになって美しいヴォーカルがしっとりとたおやかにながれて。終盤ではストリングスの荘厳なサウンドが響き、そこにヴォーカルが加わって、そしてドラムインとともにバンドが入ってダイナミックに盛り上がり、エモーショナルなギターソロも。ドラマティックな展開の曲ですね。
 3曲目は「A Land Dirge」。アコースティックギターのリフレインをバックにフルートの素朴な音色がゆったりとながれて。とっても優雅な雰囲気ですね。美しくおだやかにながれるサウンド、うっとりと聴きほれてしまいます。中盤からはリズムがはいって躍動感が増して楽しい雰囲気になって。とっても心地よい短いインスト曲です。
 4曲目は「Super Joker」。パワフルでスリリングなリフからいきなりはじまってアップテンポでテクニカルに複雑に展開していきます。そしてちょっと落ち着いてミドルテンポで力強いヴォーカルがはいって。中盤にはテクニカルかつエモーショナルなギターソロが。その後ストリートオルガンのような素朴な音色が響き、そして再びパワフルで超テクニカルなリフが。とってもパワフルでスリリングで複雑ながらも聴き応えのあるかっくいい曲です。ロックしてますね。
 5曲目は「A Sea Dirge」。幻想的なシンセサウンドからゆったりとはじまって、ストリングスをバックにフルートの叙情的な音色が響いて。しっとりとしたクラシカルな曲調ですね。終盤ドラマティックに盛り上がるもラストはしっとりと静かにFin。
 6曲目は「The Nile For A While」。アフリカンなパーカッションから静かにフェードインしてきます。それがおさまると静かになって、そしてパワフルなリズムからはいってアップテンポのパワフルかつテクニカルなギターリフが。複雑に展開していきますが、そこかしこに美しいフレーズが。その後フルートの単独ソロのあと、とっても素朴で穏やかな雰囲気になり、美しいヴォーカルがはいって。そして途中からアップテンポになって躍動感たっぷりに。再びフルートソロのあと、ゆったりと美しいボーカルがながれたあと、アップテンポになってフルートソロが心地よく響き、そしてダイナミックなリフのあとアップテンポの複雑ながらもとっても楽しい感じになり、ドラマティックな展開に。中盤にはヴァイオリン風の優雅なソロ、そしてテクニカルかつアグレッシブなギターソロも。その後一転静かになってゆったりと幻想的な感じになり、美しいヴォーカルがしっとりとたおやかにながれて。そこにキーボードのリフがはいって、再びバンドイン。ダイナミックなリフのあとミドルテンポで劇的な展開に。テクニカルなギターソロのあと盛大なフィナーレを迎えます。21分を超えるドラマティックな超大作です。
 7曲目は「Requiem」。抒情的なシンセサウンドと美しいヴォーカルからはじまり、壮大なオーケストラサウンドをバックに歌い上げます。中盤には重厚なパイプオルガンサウンドが響きわたり、そして再びヴォーカルがはいって劇的に盛り上がってFin。
 1stを”静“だとすれば、この2ndは”動”という意見もあるように、ギターに釜本さんが加わったこともあってかより力強さが増した感があり、前作以上にパワフルでテクニカルなロックや、ドラマチックで壮大なシンフォニックサウンドがたっぷりと楽しめる素晴らしい作品です。これほどの完成度を誇ったバンドのスタジオアルバムがたった2枚とは・・・ほんともったいないっす。

Mr,Sirius 1

2009-10-22 16:14:55 | Pageant系
 <ページェント>にも在籍されていた“ミスター・シリウス”こと、<宮武和広さん>自身のバンド、<ミスター・シリウス>。だいぶ以前にバンド紹介をさせていただきましたが、今回はアルバムの紹介をさせていただこうかと。
 80年代中頃、<シリウス>というバンドをやっていた宮武さんですが、家業を継ぐことになり、バンド活動を停止。でもせめて自分自身納得のいくアルバムを残したい、という思いから自分専用のスタジオを作り、当時高価で大きなミキサーやレコーダーをそろえるなど、大変な負担も。しかも家業があるので、スタジオ作業は朝仕事前のわずかな時間や就業後夜半まで。さらに宮武さんは作曲も1音づつ試行錯誤しながら構築していったそうで、次の音を決めるのに何日もかかることもあったとか。もちろん自身担当のギター・キーボード・フルートも日々練習を重ねて。そして丹念に丁寧に作り上げたアルバムがついに発表されます。それが1987年に発売された1stアルバム「バレンドリーム/Barren Dream」です。基本メンバーはドラムスの<藤岡千尋さん>と、そしてページェントのヴォーカリスト<永井博子(大木理沙)さん>の3人です。そして4曲目のみ、ギターに<大谷レイブンさん>と<清水義央さん>、キーボードに<小川文明さん>が参加されています。
 アルバム1曲目は「All The Fallen People」。いきなり♪ダンドンダンドンとティンパニのパワフルな打撃音が鳴り響いてダイナミックなリフが。そしてすぐ静かになってストリングスのゆったりとした音色が荘厳に響き、一旦Finしたあと再びゆったりとストリングスの音色が響き、そこに重厚なコーラスも加わって。そして小鳥の鳴き声とともに明るく爽やかなピアノリフと美しい女性ヴォーカルが流麗に。透明感のある綺麗なサウンドにうっとりです。その後フルートの素朴な音色も加わって徐々に盛り上がっていきます。中盤からドラムがはいって変拍子ながらもリズミカルで力強い曲調になり、めまぐるしくどんどん展開していきます。明るく爽やかなコーラスのあとエモーショナルなギターソロが。終盤にはアコースティックギターの音色もちょこっと。そして再びストリングスの荘厳な調べがゆったりとながれ、そこに美しいピアノとフルート、さらにはヴァイオリンも加わって、ラストは美しくしっとりと静かにFin。12分弱のドラマティックな大作です。
 2曲目は「Sweet Revenge (interlude)」。アップテンポのめっちゃテクニカルな短いインスト。でもでもわずか2分足らずなのに内容はとっても濃いですね。
 3曲目は「Step Into Easter」。重厚なコーラスからゆったりとはじまって、しっとりとしたアコースティックギターのアルペジオリフとフルート&ピアニカの音色がたおやかにながれて。懐かしさというか郷愁を感じますね。中盤からは美しいヴォーカルがはいって心地よくながれます。うっとりと聴きほれてしまう、心休まる素朴な癒し系の曲です。
 4曲目は「Eternal Jealousy」。美しいピアノソロからゆったりと優雅にはじまって、そしてシンセサウンドが静かに響いたあといきなりパワフルかつテクニカルなドラムが入ってアップテンポの複雑ながらも明るく爽やかな曲調に。まずはピアノのアグレッシブなソロ、そしてユニゾンリフのあと、一旦リズムが止まってシンセの幻想的なサウンドが響き、そこに透明感のある美しいヴォーカルがはいって。そして再びドラム&リフがはいってアグレッシブなギターソロが。その後ゆったりとしたスケールの大きな雰囲気になって雄大にヴォーカルが響き、その後再びパワフルかつテクニカルな曲調になり、アグレッシブなギターソロも。ラストは劇的にFin。複雑な構成ながらもドラマティックな曲ですね。
 5曲目は「Lagrima」。フルートの素朴で美しい音色がゆったりとたおやかにながれ、そこに美しいヴォーカルがはいって。バックでは12弦ギターの綺麗な音色が響いてます。まるで新緑の季節に木漏れ日のキラキラ輝く森の中をお散歩しているかのような、ゆったりとした素朴で爽やかな感じの曲ですね。
 6曲目は「Barren Dream」。シンセの幽玄な雰囲気からゆったりとはじまって、そして美しいピアノのリフレインがながれ、そしてアップテンポのリズムがはいってフルートの素朴な音色が。その後パワフルでダイナミックなリフがはいってめまぐるしく展開していきます。一旦リズムが止まって静かで幻想的な感じになり、ピアノの美しいリフ、そしてシンセの荘厳な響きが。その後ピアノをバックに美しいヴォーカル、そしてフルートの調べがゆったりと美しくながれます。美しいコーラスがストリングスをバックにしっとりと抒情的に響き、そして終盤はアップテンポのピアノリフから軽快なリズムがはいって盛り上がっていき劇的なフィナーレを迎えます。13分強のドラマティックな大作です。
 オリジナルアルバムはここまでの全6曲ですが、このアルバムにはボーナストラックが2曲収録されています。
 7曲目は「Eternal Jealousy」のシングルバージョンです。パワフルでダイナミックな面が強調されているかのように感じますね。
 8曲目は「Intermezzo」。リフからはじまってストリングスサウンドが抒情的に響き、そして静かにゆったりと良く通る澄んだ美しい歌声がしっとりとながれ、重厚なストリングスもはいって。終盤にはストリングスをバックにフルートの素朴な音色が静かにながれてFin。 
 変拍子・転調の多用など超テクニカルなJAZZ的面もあるし、クラシックのようなドラマチックな構成もあり、またアルバムジャケットのように素朴なフォーク・カントリー的な面もあればポップスの面もあるし。かといってバラバラなのではなく、次がどんな展開になるのかワクワクしながら聴ける楽しみがあり、これだけ複雑でもどのフレーズもとっても綺麗で。演奏技術もさることながら、永井(大木)さんの素晴らしい歌唱、透明感があって艶やかで伸びやかで、ときに優しく、ときに力強く表現豊かなヴォーカルに耳を奪われます。そしてハードなギターやパワフルなドラムスの聴き手を圧倒する音と、アコースティックギターやフルートなど聴き手に安らぎを与える音との緩急の具合が絶妙ですね。素晴らしい作品です。
 オリジナルアルバムとはジャケットが異なるんですけど、自分はこちらのほうが好きかな。素朴でしかもメルヘンチックでとっても素敵。この風景の場所に行ってみたくなります。

09.10.18 人間椅子

2009-10-19 21:15:13 | ライブレポ HR/HM
◇ 2009.10.18 高円寺Show Boat
<第6回ファンの集い>
 2006年に旧HPで友人から<人間椅子>を薦めてもらってから、その音楽性や面白さにすっかりハマってしまって、いい歳こいてファン倶楽部にも入会して。そして今年もファン倶楽部会員限定ライブのお知らせが。毎年レア曲やカヴァー曲や抽選会などなどたっぷりと楽しませてくれるライブですし、今現在失業中という資金難のなかでも、会費を払っているとはいえチャージが1500-.ですからこれはもう行かなきゃ損ってもんです。しかも11月にはニューアルバム発売ですから、新曲もやってくれるかもしれないし。めっちゃ楽しみ♪

 さて当日。朝から所用で静岡市に行っていたもので、静岡から直行で高円寺へ。会場に着いたのは17時半。開場時間は17時だったんですよね。ちょっと勘違いしていたもので入場がすっかり遅れてしまいました。受付でドリンク代を払って記念のタオルと抽選会のナンバーカードをもらってフロアーへ。するとノブさんがDJをやってました。まずは物販で記念Tシャツを買ってフロアー中央へ。ノブさんはお話しながら80年代の歌謡曲やロックをかけてましたね。続いては和嶋尊師にバトンタッチ。和嶋尊師は60年代のムード歌謡やオールディーズや映画サントラなどのマニアックな選曲でしたね。ちなみにノブさんの前は研ちゃんがDJやっていたそうです。もっと早くくればよかったっす。

 開演時間が近くなると準備のため和嶋尊師も楽屋へ。フロアーにはAC/DCのノリのいいロックがながれています。今日は日程があのLOUD PARKと重なったことや、会員限定ということもあってか100人弱くらいの入りでしたね。でもこのゆるめの感じがいいっす。客層は6:4で女性ファンが多いかな。ノリのいい人が多く楽しめそうです。

 18時10分頃、フロアーの照明が暗くなって不気味なSE(鉄格子の幻のイントロ)がながれ、そしてメンバー登場!大拍手大歓声で迎えられます。そしてノブさんのカウントから始まった1曲目は「陰獣」。初期の代表曲ですね。ドゥーミーにはじまって途中テンポアップしてノリノリに。和嶋尊師はブラウン光沢のお着物で往年の文学家のようなスタイル。研ちゃんはいつもの和尚スタイル。ノブさんは朱系のシャツです。
 続いて2曲目は「時間を止めた男」。これ自分ライブで聴くのは初めてです。ミドルテンポのめっちゃパワフルでヘヴィでグルーヴィな感じではじまって間奏ではワウを効かせたギターソロが。その後一旦Finしてギターのアルペジオのゆったりと幻想的な感じになり、エモーショナルなギターソロが。メロウでドラマティックな曲です。

 「こんばんは、人間椅子でぇ~す!」「ボもLOUD PARKに行きたかったけど、こっちを選んでくれてくれてありがとうございます」って研ちゃん。お客さん大拍手です。
 「さっきノブがね、今日凄いことをやるって言ってたけど、オレ考えたらそんなことないような気がする」って研ちゃん。爆笑です。「一応凄いことありますよ」って和嶋尊師。「凄いこと?ある?ほんと?」って研ちゃん。爆笑!ここで和嶋尊師、ここのところニューアルバム発売でいろいろあって今日は「若干準備不足です」って。しゃーないっすよね。でも発売が近いので「いい感じです」って。そして「普段やらない曲もやるし、抽選会もあるし」「なかなかいい1日になるのではないかと」って和嶋尊師。さらに声を裏返して「とくべつきかくもございます」って。お客さん大拍手です。

 「普通のライブではやれないような曲を」って研ちゃん。「“やれない”?“やらない”じゃなくて?」って和嶋尊師。爆笑です。そしてはじまった3曲目は「ED75」。これも自分ライブで聴くのは初めてです。レアな曲やってくれて嬉しいっす。ゆったりとしたドゥーミーな曲で、Sabbath Bloody Sabbathに似てるような?このけだるいノリがまたらしくていいですねぇ。途中テンポアップしてヘヴィな民謡調に。そして元のテンポでエモーショナルなギターソロも。
 続いて4曲目はおなじみの「暗い日曜日」。ダークながらアップテンポのノリのいい曲です。そうそう、研ちゃん今回はいつものイーグルではなく懐かしの黒のリッケンバッカーベースを弾いてます。曲中には軽くジャンプもしてノリノリっす。ノブさんはサビでコーラスもキメて。

 「ちょっと跳ねてみました。でもあとでビデオ見ると跳ねてるように見えないんだよね」って研ちゃん。リッケンバッカーでジャンプって「リック・ウェイクマン?じゃなかった、ベースの・・・」って和嶋尊師。お客さんが「クリス・スクワイア!」って。でも研ちゃん「違いますよあれはヒロトですよ」って。お客さんちょっと微妙な反応。ここで研ちゃんは一旦楽屋へ。ここでノブさんがマイクを。このファンの集いは今回で6回目だそうで「ノブくんが入ってから毎年やってますよ」って和嶋尊師。「第10回のときはなんか特別なことしたいよね。ファンクラブの集いをWESTでやるとか?」「ちょっとデカいこと言いすぎたかな?」ってノブさん。「それ出すぎです」って和嶋尊師。会員限定で500人動員は難しいかと。そうそう、今回の演奏前のDJ企画はおととい突然決まったとか。
 研ちゃん今度はレッドサンバーストのリッケンバッカーを持って登場。今年20周年ということもあって、初心にかえる意味でイーグルを倉庫にしまって、デビューした頃使ってたリッケンバッカーを再び使うことにしたそうです。

 ここからはお楽しみのカヴァー曲コーナーです。まずはノブさんのリクエストでKISSの「Nothing To Lose」。アップテンポのめちゃ明るいノリノリのロックンロールナンバーです。
 演奏途中でグラサンをとばしちゃったノブさん「オレ、グラサンかけないで人前に出ることはほとんどないんで。よく見てくださいお客さん!」って。「ふと後ろ向いたら“違う、だれ?”って思った」って和嶋尊師。「メガネがとんでほんとビックリした」ってノブさん。「なんかつぶらな瞳が・・・」って和嶋尊師。即座に「イヤ!言わないで!恥ずかしい!」ってアセるノブさん。「童顔を隠すためにグラサンかけてるんだから」って。ほんとグラサンがないと可愛いお顔かも?

 「ほんとはアフロのカツラかぶってGrand Funkやるって言ってたのに」「オレAmerican Band やるって言うからCD買ったのに」って研ちゃん。するとノブさんがあのドラムのイントロを叩きはじめてそして和嶋尊師もギターを、研ちゃんもベースを弾きはじめて。でもギターのキーが合ってないような?イントロのみでFin。「コピーしてないよ」って和嶋尊師。

 続いては和嶋尊師。以前このメンバーでちょこっとやっていたフォークの別ユニット<古いチョコレート>の曲をやると。メンバーの“おはぎ”こと研ちゃんが脱退してしまったので現在は休止状態なんだそうで、今回はくしくもこの場限りの再結成となったそうです。「“みんなのうた”みたいなのをやるのを“おはぎ”さんがダメだったようで」って和嶋尊師が脱退理由を説明。すると研ちゃんが「いや、そうじゃないですよ」って。単に「めんどくさい」からだそうで。「どうせこの3人がやるなら<人間椅子>やればいいんですよね。わざわざ別ユニットやらなくても。ってことですね」って和嶋尊師。
 曲はThe BeatlesのOh Darlingのカヴァーで「おはぎ」。ゆったりとほのぼのとした曲ですね。このまったり感がいいなぁ。ちなみに歌詞は“おはぎ、帰ってきてくれ”って内容で。
 曲が終わると「いい感じでしたね、ベースライン」って和嶋尊師。でも研ちゃん「オレのベースラインじゃないから」って。爆笑です。確かに元のベースラインはかのPaul氏ですが。

 カヴァー曲、最後は研ちゃんのリクエスト。メガデスとかもやりたかったそうですが結局Black Sabbathに落ち着いたようで。曲は「Wicked World」。ジャジーなアップテンポのイントロからギターとベースのユニゾンリフが。2人の息がピッタリ合っていてかっくいいっす。さらにドラムの叩きまくりも。そしてミドルテンポのドゥーミーなヴァースへ。そしてプログレチックにどんどん展開していきます。研ちゃんのヴォーカル、OZZY曲にめちゃ合ってますねぇ。かっくいいっす。もちろん和嶋尊師のギターもめっちゃIommiしてるし。
 曲が終わると研ちゃん「あ~、いま上手くいったね」って。「なんかしっくりくるね」って和嶋尊師。「すっごい研ちゃんの顔が晴れやかになったね」ってノブさん。そして研ちゃん「もうオレ今日のライブ終わった!」って。ここで研ちゃんは和嶋尊師のギターをベタぼめ。「トニー・アイオミとジミー・ペイジとロバート・フリップを足して3で割ったようなギタリスト」って。さらに「音楽だけは素晴らしい!」って。和嶋尊師「それは聞き捨てならない」って。爆笑です。

 ここで和嶋尊師がそれまでのSGからレスポールタイプのギターに持ち替えてニューアルバム「未来浪漫派」のお話を。ところが・・・研ちゃんとノブさんが「ちょっと1曲飛ばしてませんか?足元の表をよく見て!」って指摘。新曲の前にカヴァーをもう1曲やるのを和嶋尊師が忘れちゃったようで。和嶋尊師は再びSGに持ち替えて、ここでそのカヴァー曲の説明を。来年の2月に某バンドのトリビュートアルバムが発売されるそうですが、その中の1曲を以前人間椅子が所属していたレーベルのつながりでやることになったそうで。でも「なんで人間椅子にこの話がきたのかわからない」って和嶋尊師。「ほんとは断りたかったけどレーベルのお偉いさんからの依頼で断れなかった」って研ちゃん。「この話がきて喜んだのはオレだけ」ってノブさん。爆笑です。ちなみに実際のレコーディングでは人間椅子は演奏のみでヴォーカルは水戸華之助さんだそうで。曲は「情熱の薔薇」。アップテンポのかっくいいロックです。ヴォーカルは和嶋尊師→研ちゃん→ノブさんとメロごとに歌って。曲が終わると研ちゃん「もう2度と歌うことはないね」って。爆笑です。でも「カラオケのレパートリが増えた」って。

 ここで新曲コーナーです。和嶋尊師はレスポールタイプのギターに持ち替えて。ニューアルバムは全13曲で最長9分でしかも7分くらいの曲が多く、当初は80分を越えてしまったとか。それではCD1枚に収まらないので曲を短くしたりフェードアウトにしたりしたそうです。なかには曲の最後にノブさんのドラムソロがあったのにその前でフェードアウトになり、ドラムソロが跡形もなく消えてしまったとか。せめてライブではぜひやってほしいですね。

 9曲目はニューアルバムから「浪漫派宣言」。ですが、この曲のPVを作るそうなんですけど、なんと今日ここでその映像を撮るって!後方にでっかいビデオカメラがあったからなんでかな?って思ってたんですけど、そのためだったんですね。ステージ前にはハンディのカメラマンも2名スタンバイ。そして和嶋尊師が前説を。「イントロと最後はちょっと変わってますけど、なかは普通の4/4拍子ですのでノれると思いますから、ノってるふりをしてください」って。爆笑です。さらに「ギターソロの直前に“カモン!ギター!”って言いますから手を上げてノってくれる?」って。さらに爆笑です。ちなみに実際のレコーディングでも和嶋尊師がギターソロ前に“カモン、ギター!”って叫んでいるとか。「ビックリですよ。スタジオ盤で自分で”カモン、ギター!“って言ってギターソロ弾くの」って研ちゃん。爆笑です。曲はミドルテンポのパワフルでグルーヴィな曲。なかなかいい感じで、実際にお客さん頭を振ってノってます。そしてギターソロでは手を上げて超ノリノリ!お客さん素晴らしい!曲が終わると「お客さんに感謝します!」って。メンバーの皆さんもお客さんのノリには満足げでした。研ちゃんは「オレ映ってないんじゃないか?」ってやや不満げ。

 ニューアルバム発売後はインストアイベントをやるそうなのですが、タワレコでは11/21午後にインストアライブも行われるそうです。そしてニューアルバムにはCD店によって様々な特典が付くそうですが、DUでは特製の湯のみが、そして某CD店ではなんと急遽レコーディングされたアルバム未収録曲2曲が付くとか。これは絶対に買いですね。ただまだそのCD店ではその発表がされていないようです。話があったときに研ちゃんは「古い曲のリメイクでいいんじゃない」って提案したそうですけど、和嶋尊師が速攻で新曲2曲を作ってきたそうで。凄いっすね。ちなみにその次のアルバムに収録する予定はないみたいです。

 10曲目も新曲で「輝ける意志」。研ちゃん作曲だそうで。今回のレコーディングでは和嶋尊師が凄い曲をいっぱい作ってきたそうで、和嶋尊師をベタぼめの研ちゃんです。「オレは一瞬で終わる曲ばっかり作ってしまって」ってひがむ研ちゃんですけど「ストレートでいいじゃないですか」ってフォローする和嶋尊師。「何のひねりもない曲を作ってしまいました」って研ちゃん。曲は前作の“青年は荒野をめざす”と同じ“前向き”ソングだそうで。アップテンポのストレートなかっくいいドライヴィングハードロックです。
 「和嶋くん、普段“いまの若いヤツは”って言ってるわりに歌詞では若者を応援してますね」って研ちゃん。「オレそんな態度とったことないよ」って否定する和嶋尊師です。そして少しまたニューアルバムの話を。研ちゃんの作った「冥土喫茶」や「バッチリキメたい子守唄」、そしてノブさんの「赤と黒」。これは70年代Ritchie風だそうで。さらにはメンバー3人での共作の「秋の夜長のミステリー」って曲もあるそうで。めっちゃ楽しみです。

 ここで唐突に抽選会に突入。今回の賞品はTシャツとサイン色紙を3名に、前回ツアーの超特大ポスターを1名に、さらに各メンバーからのプレゼントを3名に、計7名のラッキーな方に贈られます。ちなみにノブさんはサイン入りスネアヘッドとKISSネクタイ等、研ちゃんはパチンコの景品のポテトスライサーとなまずの餌(?)。ちなみに食用に生きたサワガニを買ったんですけど、かわいそうで食べれなくなったそうで。でペットショップに餌を買いにいったらそれを渡されたとか。でもその後カニは近くの川に放してあげたそうです。優しいんですねぇ。和嶋尊師はなぜかぶっとんで使えなくなったスピーカー。結構重そうです。マーシャルについてたヤツだそうで。「もう使えないんでしょ?」「穴の開いたコップみたいなもの」って研ちゃん。スピーカー部に土を入れて植木鉢にって意見も。ちょっと無理がありそうです。「それにサインとかはしないんですか?」って付加価値をつけるよう言うノブさんです。7名の方々が当選されましたが、女性比率が高いのに当選者はなぜか男性が多かったような?不思議です。

 そして再びライブに。「普段のライブでやれない曲を」って研ちゃん。11曲目は「銀河鉄道777」。これも自分はこれまでのライブでは聴いたことのない曲です。ミドルテンポのミステリアスでグルーヴィな曲、かっくいいっす。
 続いて12曲目は「山椒魚」。アップテンポの明るく楽しいハッピー系リフからヴァースはミドルテンポのけだるい感じに。中盤はアップテンポで明るく爽やかになったり、メロウになったり。そして再びゆったりドゥーミーになってスライドギターソロが。ラストもベースリフにのってスライドギターがたっぷりと。「ふんだんにギターソロ長々とやってしまいました」って和嶋尊師。

 「ここからは体力勝負だよ!」ってノブさん。13曲目は「猿の船団」。アップテンポのめっちゃノリノリのハードロック。お客さんも手を上げ踊りまくって超ノリノリ!場内揺れてます。ギターソロでは和嶋尊師、モニターの上に乗って弾きまくって。「Yeah,Thank you!」ってノブさん。
 続いて14曲目は「発射!」。これもこれまでのライブで聴いたことないかも。レア曲いっぱいでめっちゃ嬉しいっす。アップテンポドコドコツーバスのスリリングなヘドバンナンバー。研ちゃん間奏ではモニターに乗って弾きながら顔パフォーマンスを。
 さらに続いて15曲目は「幸福のネジ」。おなじみの超ノリノリの曲。前方の女の子ファンはヘドバンしまくりでもうお祭り騒ぎっす。凄いノリですね。自分もあと20歳若かったらと思ってしまいます。いま自分がヘドバンしたらそのまま地獄行きになっちゃうかも。

 「鈴木くん、ダイエットはどうなりましたか?」って和嶋尊師。「2kg痩せて94kgになった」って研ちゃん。でもまた100kgになっちゃいそうな感じです。
 「次が最後の曲でぇ~す」って研ちゃん。もちろんお客さんは「えぇ~!」って。「続きは来年のファン倶楽部の集いで」って研ちゃん。「すごい長いスパンですね」って和嶋尊師。
 本編最後の16曲目は「桜の森の満開の下で」。初期の名曲ですね。この好きな曲を久々にやってくれてめっちゃ感激!ゆったりと不気味にドゥーミーに始まって、そしてテンポアップして盛り上がっていって。ドラマティックな展開の曲です。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとう!」「最後やっと本気でたよ」って研ちゃん。爆笑です。メンバーの皆さん楽器を置いて手を振りながら楽屋へ。場内はもちろんアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。今日は女の子ファンの「あんこぉるぅ~!」って声があまりあがらず手拍子のみ。するとほどなくメンバーの皆さんがステージに戻ってきて大拍手大歓声で迎えられます。

 「アンコールはおなじみの曲を続けていきます!」って和嶋尊師。17曲目は「天国に結ぶ恋」。アップテンポのめっちゃノリノリの曲。場内揺れてます。ギターソロでは和嶋尊師モニターに乗って弾きまくって。
続いてオーラス18曲目は「針の山」。これまた超ノリノリでお祭り騒ぎ!和嶋尊師はラストにモニターに乗ってギターを頭の後ろで弾いたり、歯で弾いたり。「ありがとう!」って研ちゃん。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとう!」って研ちゃん。「集いは来年も頑張ります!」って和嶋尊師。メンバーの皆さん楽器を置いてステージ前に。「ドラム、ナカジマ・ノブくんでした。マネージャーです」「ベース、いまや100kgにとどかんと」ここで研ちゃんパチパチのおなかを叩いて。「皆さん、ダイナミックサウンド聴こえますか。鈴木研一!」って和嶋尊師。そして「皆さん次のアルバム期待してください。和嶋くんの益々磨きのかかったギターソロが聴けます。和嶋慎治!」って研ちゃん。大拍手のなか和嶋尊師と研ちゃんは楽屋へ。ノブさんは前列のお客さんたちとハイタッチしてから楽屋へ。すると程なくSEがながれてフロアーが明るくなってライブ終了です。時計を見ると20時35分。2時間半たっぷり楽しめたライブでした。

 今回は昨年のような研ちゃんの血ヘドや和嶋尊師のアフロなどのギミックはなかったけどカヴァー曲も十分に楽しめたし、なんといってもこれまでのライブで聴いたことがなかったレア曲や、11月発売のニューアルバムのなかの新曲2曲も聴けたし、久々の曲も演ってくれて嬉しかったっす。さらにはニューアルバムの某CD店の特典の情報まで教えてくれて。そうそう、新曲のPV撮影もあってビックリでした。
 11月のニューアルバム発売、そしてインストアイベント、さらには全国ツアーと今後の活躍すっごい楽しみです。

だててんりゅう 1971

2009-10-16 18:28:48 | 70's J-Rock
 これまでにも70年代初期に登場した日本の凄いロックバンドをいくつか紹介させていただきましたが、他にもたっくさんあるわけでして。今回このバンドのアルバムが偶然手に入ったもので紹介させていただこうかと。
 京都出身の関西ロックシーンに大きな影響を与えた伝説的なバンド<だててんりゅう>。1971年5月にオルガン奏者<隣雅夫さん>が中心となって結成されました。当初のメンバーは隣さんの他、ヴォーカル&ベースの<楢崎ヒロシさん>、ドラムスの<上田省吾さん>、ギターの<山下圭さん>です。そしてさっそく6月には加藤和彦さん、7月にはモップスの前座を務めたそうです。翌72年の9月にドラマーの<中村好孝さん>が加入され、翌73年にはのちに深く交流される村八分の前座を務めますが、この年の10月に楢崎さんが頭脳警察に参加するため脱退してしまいます。その後メンバーチェンジをしながらもライブ活動やイベント出演など精力的に活動されます。が、しかし1983年1月に残念ながらバンド活動は休止してしまいます。
 そして13年後の1996年に復活。ライブ活動をはじめアルバムも次々に発表されます。今回紹介させていただくアルバムは、1996年に発表された「1971」。タイトルの通り、1971年から73年にかけてのライブ音源5曲が収録されています。1.2.3曲は隣さん・楢崎さん・中村さんの演奏で、4.5曲は初期メンバーの演奏です。
 アルバム1曲目は「ぶっこわれた僕」。いきなりフェードインしてきてアップテンポのパワフルなドラムと攻撃的なオルガンリフ&シャウトヴォーカルが。最初からすんごいノリですね。そしてうねりまくるベースラインとパワフルなオルガンソロが展開されます。中盤一旦静かになりますが再びパワフルなサウンドに。ヴォーカルが割れてますけどそこがまたいい感じですねぇ。ラストは徐々に静かになってFin。
 2曲目は「春げしき」。オルガンリフからダイナミックにはじまって、そして波のように押し寄せてくるリフと力強いヴォーカルが。間奏まずは叩きまくるめっちゃパワフルなドラムとアグレッシブなオルガンソロがたっぷりと。もちろんベースもうねりまくってます。中盤では明るく華々しいオルガンリフが鳴り響き、そしてユニゾンのグルーヴィなリフも。さらにリフとドラムフィルのパワフルな掛け合いが。めちゃめちゃパワフルながらもドラマティックに展開していきます。
 3曲目は「泥まみれ」。各ソロをふんだんにフューチャーした20分にも及ぶ曲です。アップテンポのパワフルなドラムからはじまってノリノリのリフがはいって、力強いシャウトヴォーカルが。めっちゃかっくいいっす。そしてオルガンリフとベースソロの掛け合い、バンドリフとヴォーカルシャウトの掛け合いからマウスハープのソロへ。続いてはベースソロ。エフェクトをかけたよれた感じのサウンドです。激しくダイナミックなリフのあとは静かになってエモーショナルなオルガンソロが展開されます。それが徐々に盛り上がっていってダイナミックなバンドリフに。続いては早いパッセージのテクニカルなオルガンリフ、そしてアップテンポのロックンロールビートも。その後、荘厳なオルガンサウンドが響き、そして徐々にアグレッシブなソロに。オルガンがうなりまくってます。中盤からはめっちゃパワフルな叩きまくりドラムソロ。もちろんパワー一辺倒ではなく緩急おりまぜたテクニカルなソロです。ただ残念ながら一部カットされているようですね。ドラムソロのあとは再びオルガンリフがはいってグルーヴィにパワフルに展開されます。オルガンリフの向こうをはってベースがうねりまくって、ドラムも叩きまくりで。終盤には再び力強いシャウトヴォーカルがはいって盛り上がります。が、一旦静かになり、幻想的なオルガンサウンドが響きます。そしてラストは劇的にFin。曲の長さを全く感じさせずにスリリングに展開してます。
 4曲目は「Part-4」。暗黒空間を様々な音が彷徨っているかのような、スペーシーで前衛的なサウンドです。
 5曲目は「あぶくの味」。浮遊感のあるゆったりとした優しくおだやかなサウンドからはじまって、メロウなオルガンリフとしみじみと響くヴォーカルが。バラードっぽい曲調ですね。間奏まずはエモーショナルなギターソロが。ヴァースのあとは哀愁ただようオルガンのフレーズがながれ、そして再びヴァースのあとはブルージーなギターソロ。どこか懐かしさを感じる心休まる曲ですね。 
 オルガン主体のオリジナリティ溢れる実験的・即興的なロックサウンドで、なによりもその強烈なパワフルなグルーブに圧倒されちゃいます。ヒロシさんの独特な日本語ロックシャウトヴォーカルもたまりませんね。もちろんベースもドラムもほんと凄いっす。70年代にアルバムを発表していなかったのが不思議でなりません。機会があれば他のアルバムも聴いてみたいと思います。

09.10.11 interpose+

2009-10-13 13:19:00 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2009.10.11 新宿Crawdaddy Club
 とってもピュアで可愛らしい女性ヴォーカル&凄テクミュージシャンズによるとっても素敵なJ-POP+プログレを聴かせてくれるバンド<interpose+>。メンバーはバンドリーダーでドラムスの<佐藤カツさん>、ベース<Daniさん>、キーボード<渡辺のぶをさん>、ギター<飯島丈治さん>、そして女性ヴォーカルの<あるがさゆりさん>の5人編成です。
 ライブは以前にも何度か観にいったことはあるんですけど、それらは全て対バンの短いセットだったんですよね。なのでたっぷり楽しめるワンマンライブも観にいきたいと思っていました。これまでも何度か機会はあったもののなぜかスケジュールが合わなかったもので行けなかったんですよね。なので今回はぜひとも行きたいと思っていました。それに・・・チャージが予約は¥2000-.という、今現在失業中の自分にはとってもおサイフに優しい金額だったのもほんと助かりました。

 さて当日。KQ&JRを乗り継いで新宿へ。新型インフルが騒がれているわりにはマスクをしている人はあまりみかけませんでしたね。そして久々に歌舞伎町のいかがわしい通りを歩いて。以前よく見かけたドギツイ看板は減ったかな?ま、こういうところはきょろきょろせずに早足で抜けて。そして会場に着くとお店の前にのぶをさんとさゆりたんがいらしてビックリ!素通りするのも変だし、親しくもないのに話しかけるのも変なので、軽く会釈をして中へ。階段ではカツさんともすれ違って軽く会釈を。ほんとは握手とかサインとかお願いしたいところなんですけど、いきなりそれは失礼かと思い、遠慮しました。中へ入ってチャージとドリンク代を払って席へ。お客さんそれなりに入ってましたね。自分と同じ年代の方が多かったかな?ステージにはスクリーンがあって、海外のJAZZライブの映像が映されてました。

 19時すぎにメンバーの皆さまがステージに登場し、スクリーンが収納されてスタンバイ。ステージは前列が向かって左がベースで中央がヴォーカル。後列は左がキーボードセット、中央がドラムセット、右がギターです。キーボードののぶをさんがDaniさんとかぶってよく見えないかな?キーボードセットにはHAMMOND XK-1とレスリーが鎮座してます。ドラムセットはワンタムワンバスのシンプルなセットでシンバルは低くセットされててカツさんの華麗なスティックさばきがよく見えます。ベースはソリッドな5弦ベースで、ギターは黒のハンバッカー6弦ストラトタイプでネックのヘッドが逆のタイプですね。ボディに可愛いニャンコのシールが。チューニングのあと、いよいよ演奏がはじまります。

 いきなり大音量でギターとオルガンがヘヴィにうなり、そしてパワフルなドラムとベースがはいって。1曲目は「Anonymous」。ダイナミックなリフのあと、落ち着いた感じになってピュアなヴォーカルのヴァースへ。さゆりたん、今回はカーキ系のタンクトップ(?)にロングスカートでとっても可愛くて綺麗でしかも色っぽさもあって、おぢさんデレデレです。♪ドンドコと力強くタムが鳴ったあとはエモーショナルなギターソロが。ぢょぢさんは黒の革ジャン&黒パンツで頭に黒のバンダナを、かっくいいっすね。再びヴォーカルが入ったあとはオルガンソロ。Daniさんはのぶをさんが客席から見えるように避けてます。

 曲が終わると大拍手!「ありがとうございます」ってさゆりたん。そして「こんばんは、interpose+です」「今日はどうもご来場ありがとうございます」って丁寧に挨拶を。そして「今日は大音量でお届けしてますけど・・・大丈夫ですか?耳が痛くなったりしてないですか?」ってお客さんを気遣って。「大音量で濃いい演奏を堪能していただければ、と」って。
 2曲目はカツさんのカウントからはじまる「エゴイスト」。ミドルテンポで落ち着いた感じではじまります。ギターがたおやかなフレーズを奏で、ピアノのメロウなリフがはいって。さゆりたんは優雅に踊ってます。そしてしっとりとおだやかなヴォーカルがはいって。バックでは味わい深いベースラインが響きますが・・・ステージが狭いのでネックのヘッドがさゆりたんに当たりそうです。もちろん上手く避けてます。間奏まずはおだやかなムーグソロ。そしてヴァースのあとはギターソロ。なんとなくフワフワとした浮遊感がただよう素敵な曲ですね。

 ここでさゆりたんがメンバー紹介を。「えっと、こっちかな・・・ギター、飯島丈治!」拍手!「ベース、Dani!」拍手!ちなみにDaniさん今日のお昼は運動会に参加されてたそうで「二人三脚で疲れてます」って。爆笑です。「キーボード、渡辺のぶを!」拍手!Daniさんはのぶをさんが見えるようにしゃがんで。「ドラムス、佐藤カツ!」拍手!そしてDaniさんが「ヴォーカル、あるがさゆり!」って。「呼んでもらえてよかった」ってさゆりたん喜んでます。そして「今日はゆったりとお酒を酌み交わして・・・あたしたちは飲めないんですけど」って。爆笑です。「今日はゆったりとお酒を飲みながら聴いていただけたらなと」って。そして「いっぱいしゃべっていいって今日言われた」って。ちなみにマイクはさゆりさんとDaniさんのぶんしか用意されてないようで。「ハメられた」ってDaniさん。Daniさん、今日は立ち位置がのぶをさんにかぶっているので「オルガンソロのときは右に、ピアノソロのときは左に避けなきゃいけない」って。そのうえベースがさゆりたんに当らないようにもしなきゃいけないので、けっこう大変なステージのようです。

 3曲目は「Gethsemane」。パワフルなドラムソロからはじまってミドルテンポのヘヴィなリフがはいって、そしてヴァースでは落ち着いた感じに。哀愁ただようブルージーな曲調ですね。パワフルなヴォーカルのヴァースのあと、さゆりたんがキーボードに手を向け、ムーグソロが。再びヴァースのあとはワウを効かせたハードなギターソロが。
 拍手に応えて「ありがとうございます」ってさゆりたん。4曲目は「風の記憶」。ゆったりとしっとりとベースラインがながれ、そして素敵なヴォーカルが。叙情的な曲ですね。カツさんはブラシでドラムを。ヴァースのあとはエモーショナルなギターソロが。再びヴァースのあとは綺麗でロマンティックなピアノソロが。とっても美しい曲です。

 ここでのぶをさんがマイクを。どうもキーボードがトラブったようで「いま高いF#が沈んでます」って。でも今後の演奏には支障はないと。「いかにそこを避けて演奏するかが見所です」って。「弦を切るギタリストはよくいるけど、鍵盤を折るキーボーディストはあんまいないよね」ってDaniさん。自分はキーボードのこと全く分からないんですけど、鍵盤が折れちゃうこととかあるんですねぇ。Daniさんもご自宅のキーボードの鍵盤が数箇所ダメになって仕方なく買い換えたとか。Daniさんご存知の某バンドの某キーボーディストもよく折るとか。
 ここでさゆりたんが今日販売しているCDとDVDの宣伝を。DVDをブルーレイにって話もあるようですが、メンバー数名はまだブルーレイを導入されていないようで。

 前半最後の5曲目は「あなたに知ってほしかった(仮)」。別名“Dani-11”だそうです。アップテンポのパワフルでファンキーなノリノリモードではじまり、ヴァースはさゆりたんがリズミカルに早口で。途中のぶをさんがムーグでベースラインを弾いてましたね。ヴァースのあとはミドルテンポのヘヴィロック調になってパワフルなベースソロが。そして再びアップテンポになってノリノリのピアノリフにのって早口ヴォーカルが。ちょっと音程とるのが難しそうな曲ですね。ヴァースのあとはアグレッシブなピアノソロが。一旦Finしたあと再びヴァースに戻ってFin。
 曲が終わると大拍手!「ありがとうございました」「1部は終了しまして、これから休憩に入ります」「しばしご歓談を・・・」ってさゆりたん。
時計を見ると19時47分。約45分の前半でした。休憩中、メンバーの皆様は親しいお客様とご歓談されてました。

 20時7分頃メンバーの皆さまはステージに。途中ぢょぢさんが親しそうなお客さんに「次が大変だよ~」っておっしゃってました。チューニングが終わるとDaniさんが「おまたせいたしました」ってご発声。するとメンバーから「そういうバンドなの?」って異論が。「ダメ?」って。さゆりたんはDaniさんに「いっぱいしゃべって!」っておねだり。そしてDaniさん「次の曲は思った以上に折れた鍵盤を使う曲のようです。一体どうなることやら・・・」って。爆笑です。

 6曲目は「Lunar halo(月暈/つきがさ)」。別名“Dani-12”だそうです。パワフルなドラムからはじまりミドルテンポのリフが。そのリズムにのってさゆりたんは踊ってます。ギターリフ・ピアノリフ、そしてギターとピアノのユニゾンリフも。雄大でダイナミックな曲調で伸びやかなヴォーカルがいきいきとながれて。ヴァースのあとはエモーショナルなギターソロ、そして再びヴァースのあとはムーグソロ。 「あらためまして、interpose+です」ってさゆりたん。ここで6曲目の説明を。

 7曲目は「森の人」。♪ドドドドドンってパワフルなドラムからミドルテンポはじまる落ち着いた感じの曲。ヴァースは情緒たっぷりのしっとりとしたヴォーカルが。間奏ではメロウなベースラインがながれ、途中からギターが加わってユニゾンで奏でて。その後、躍動感たっぷりのスネアロールがはいってアヴァンギャルドなピアノソロが。そしてアップテンポになってギターのテクニカルで流麗なソロが。指板の上を滑らかにながれるような指使い、凄いっす。その後もとのミドルテンポに戻ってゆったりとしたヴァースが。

 「すっかり秋めいてきましたね」「台風は大丈夫でしたか?」「電車に閉じ込められた方もいたのでは?」ってさゆりたん。
 ここでさゆりたんが訃報を。Interpose+の元ベーシストの小池さんが、今年の夏に他界されたそうです。小池さんの演奏は1stアルバムで聴けます。 8曲目は「遠くにいる大切な人のことを歌った曲」という、小池さんに捧ぐ1stアルバムの曲で「恋文」。ぢょぢさんはサンバーストのアコースティックギターを、Daniさんはピアニカを演奏。ピアノのゆったりとした美しいリフからはじまって、ピアニカの素朴な音色が響き渡って。さゆりたんは小さなベルを鳴らして。郷愁ただようしっとりとした曲です。ギターリフをバックにさゆりたんが切なげなヴォーカルを。ヴァースのあとカツさんがマレットでシンバルロール。そしてぢょぢさんがエレキギターに持ち替えてヘヴィでエモーショナルなギターソロを。バックではパワフルなドラムと力強いベースラインが。さゆりたんはうつむいて、時折涙をぬぐう仕草を。再びヴァースに戻ってパワフルにFin。心に響く情感たっぷりのドラマティックな演奏でした。なんか目頭が熱くなりましたねぇ。
 「“恋文”追悼バージョン、お送りしました」ってDaniさん。「プログレで“ピアニカ”ってなかなかないですね」って。

 ちょっとセンチメンタルになっていたさゆりたんですが「元気だしていきましょう!」って。9曲目は「Time Limit」。アップテンポのパワフルでダイナミックな曲。リズミカルなヴォーカルにスリリングな展開です。間奏まずはオルガンソロ、続いてムーグソロ。ここでのぶをさん、スパイ大作戦のリフをちょこっと弾いて。メンバーの皆さん笑ってます。そしてのぶをさん、ノッてきて右足を鍵盤に乗せるパフォーマンスを見せるほどのアグレッシブなソロを披露。場内「おぉ!」ってどよめいて。ソロが終わると拍手です。続いてはギターソロ。まずはJAZZ的なアプローチを見せて、そしてワウを効かせたハードなソロを。ソロ中はさゆりたん、笑顔で愛嬌をふりまいてました。
 のぶをさんのパフォーマンスにDaniさん「だから鍵盤が折れるんだよ」って。爆笑です。

 ここでさゆりたんが今後のスケジュールを。Interpose+の次回ライブは1/10に沼袋で対バンのライブだそうです。続いて各メンバーのスケジュールを。まずDaniさんは11/23にKBBのライブ、そして11/19にtaikaのライブがあるそうです。のぶをさんはJTGというユニットのライブが11/29にあるそうです。ぢょぢさんは12/6にこのCrawdaddy Clubでライブがあるそうです。結構パワフルなようで。

 本編ラスト10曲目は「ALIVE」。ピアノの綺麗なリフからはじまるゆったりとしたほのぼのする曲。とっても美しいヴォーカル、メロディアスでうっとりと聴きほれてしまいます。間奏まずはムーグソロ、続いてギターのエモーショナルなソロが。そして再びヴァースに戻ってさゆりたんが情感たっぷりに歌い上げます。とってもドラマティックで素敵なバラードですね。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました。Interpose+でした」ってさゆりたんお辞儀をして。メンバーの皆様も楽器を置いてステージを離れて。場内はもちろんアンコールを求める手拍子が鳴り響いてます。するとまずのぶをさんが走ってステージに戻ってモニターを飛び越えてキーボードをもぐってスタンバイ。他のメンバーの方々もほどなくステージに。「アンコールありがとうございます!」「喜んでやらせていただきます」ってさゆりたん。するとDaniさん「ぢょぢさん、トイレ大丈夫ですか?行ってきてもいいですよ」って。ぢょぢさんどうもトイレに行きたかったようです。なので「ソロがものすごい短くなるかも」ってDaniさん。「ソロがものすごく長かったらすでにヤバいことになってたということで」って。爆笑です。

 オーラスアンコール曲は「Rosetta」。パワフルなリフからダイナミックにはじまって、エモーショナルなギターソロが。そしてヴァースにはいってパワフルなヴォーカルを聴かせてくれます。間奏まずはテクニカルなムーグソロ、そしてヴァースのあとはエモーショナルなギターソロ。それに続いてアグレッシブなムーグソロ、さらに力強いベースラインにのってギターのアグレッシブなソロも。終盤はパワフルなバンドリフをバックにカツさん、ドラム叩きまくりです。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました。Interpose+でした」ってさゆりたん。大拍手のなかメンバーの皆さんはステージを離れて。周りのお客さん「良かったね!」「凄くいい!」ってベタボメでした。

 前後半合わせて2時間弱のライブ、とっても楽しめました。カツさんのタイトでパワフルなドラム、Daniさんの力強くしかも味わい深いベース、のぶをさんの美しく、しかもテクニカルでアグレッシブなキーボード、丈治さんのときに滑らかで繊細に、ときにヘヴィでスピーディなテクニカルギター、そしてさゆりたんのピュアで可愛く、それでいて力強さもあるヴォーカル、ほんと素敵でしたね。とくに故・小池さんに捧ぐ「恋文」は、とってもドラマティックで感動的で故人のことを全く知らない自分もジーンときちゃいました。素晴らしい演奏を魅せて聴かせてくださってありがとうございました。

The Sun 1

2009-10-10 12:54:38 | 21th J-プログレ
 いつものように某プログレレビューサイトをみていると、なにやら面白そうなバンドのめっちゃ興味を惹くアルバムがレビューされてたんですよね。充実した内容でありながらもおサイフに優しいお値段だったもので速攻で注文しちゃいました。そのバンドとは・・・
 <The Sun>は、キーボード奏者<西村大貴さん>が2007年9月に結成したEL&Pタイプのキーボードプログレトリオバンドです。この年の11月に開催されたシンセサイザーパフォーマンスコンテストに唯一バンドで参加し、シンセの大御所である松武氏や向谷実さんらに絶賛されたそうです。その後多くの音楽イベントや音楽祭に出演してライブを重ね、2009年6月にこの1stアルバム「Progressive Syndrome」を発表されました。中世風でありながらも機械のお城がそびえたち、3本のパイプライン、3機の飛行機、そして大きな太陽と、バンドの音楽性とバンド名を強烈に印象つけるジャケットですね。
 メンバーは西村さんの他、ベース<内山雅史さん>、ドラムス<陣さん>で、1曲のみM.Hというイニシャルの方がヴォーカルで参加されています。ちなみにバンドプロフィールによると、内山さんは元々ギタリストなのだそうですが、西村さんに頼み込まれてこのバンドではベースを担当されているとか。陣さんはこのバンドの2代目ドラマーで、普段はクラシックのパーカッションをやっておられるそうです。
 アルバム1曲目は「Crevasse」。20分に及ぶ超大作で、“戦闘機のパイロットの主人公が、爆撃機と凶暴な鳥を足した怪鳥Crevasseと戦う物語”だそうです。壮大で幻想的なサウンドからゆったりとはじまり、そしてピアノの透明感溢れる美しい音色がゆったりと響き、それが徐々に力強くなって、そしてバンドが入ってリズミカルなベースラインのアップテンポの軽快で明るく楽しい感じに。空を飛んでいるかのような爽快感、そしてノリノリのドライブ感もたっぷりです。続いては躍動感のあるベースリフにのって叩きまくりのドラムとアグレッシブなオルガンソロがたっぷりと。それが落ち着くとゆったりとしたピアノの叙情的な調べがながれ、そしてオルガンのたおやかな音色が響きます。それが終わるとエマージェンシーコールのような音が鳴り、テクニカルなベースリフとパワフルなドラムがはいって盛り上がっていきます。そしてパワフルでファンキーなベースラインにのってめまぐるしくスリリングに展開していきます。一旦Finしたあとパワフルでテクニカルな短いドラムソロが。そしてマーチングスネアにのってオルガンの明るく爽やかなフレーズがながれ、ブラスサウンドがはいって盛大なファンファーレを。続いてピアノの美しい音色が響きます。その後一転オルガンのヘヴィで凶暴なサウンドが荒れ狂い、ラストは劇的なエンディングを迎えます。
 2曲目は「Nice Country」。パワフルなリフからはじまるミドルテンポのヘヴィブルーズ調の曲。まずはエモーショナルなオルガンソロ。リフのあとはベースとドラムのテクニカルな掛け合いソロバトル。続いてはアグレッシブなオルガンソロ。ファズを効かせたヘヴィサウンドです。終盤にはバンドリフとドラムの掛け合いも。
 3曲目は「Robot Dance」。リズミカルなアップテンポのビートではじまってテクノサウンドが飛び交って。この電子サウンド、なんか懐かしいっすね。中盤にはダンサブルなピアノソロも。“おもちゃのチャチャチャ”のフレーズも飛び出したりして遊び心たっぷりで楽しませてくれます。
 4曲目は「Thanks BOT」。ミドルテンポのグルーヴィなリズムからはじまって、リズミカルなオルガンリフがヨコノリで気持ちよく揺らしてくれ、そしてオルガンソロへ。<Big Organ Trio>に敬意を表わした曲だそうです。 
 5曲目は「Black Panther」。ミドルテンポのファンキーなビートからはじまります。懐かしいソウルフルな雰囲気ですね。グロッケンのような音や女性コーラスな様々なサウンドで楽しませてくれる面白い曲です。中盤にはリコーダーやテルミンも。そしてアップテンポになってピアノの軽快でジャジーなソロも。それが破壊的にFinしたあと、ラストは一転陽気にサンバで盛り上がってFin。何が飛び出すかわからない楽しい曲ですね。
 6曲目は「Haiki-Gas」。ゴロゴロ鳴るような不気味な音からはじまって、ミドルテンポでミステリアスなオルガンリフが。そして壮大なパイプオルガンサウンドが響くも、その後一転落ち着いたムードたっぷりのピアノソロがゆったりとながれて。薄暗いBarで静かにグラスを傾けているような雰囲気です。終盤そのピアノソロがダイナミックにアグレッシブになって盛り上がって、そしてドラマティックなエンディングを迎えます。
 7曲目は「Insomnia」。歯切れの良いリフからはじまって、アップテンポのリズムがはいって盛大で華やかなリフが。それが繰り返されると、今度はドライブ感たっぷりのアップテンポのリフにのってエモーショナルなギターソロが。中盤では突然静かになってゆったりとしたピアノソロが。そして再び元のアップテンポのビートになってリズミカルなピアノソロ、そして最初のリフに戻ります。スリリングで楽しいっす。
 8曲目は「BLGJM」。ゆったりと静かに幻想的な雰囲気ではじまって、パワフルなアップテンポのドラムがはいってリズミカルにダンサブルに展開していきます。エレガントな感もありますね。躍動感のあるベースラインもいい感じですねぇ。中盤ではハイテンポのテクノビートになって電子音が飛び交って無機質な雰囲気に。終盤ではストリングスの重厚なリフがはいって、そしてゆったりとしたテンポになってブルージーにFin。
 9曲目は「The End of Life」。ゆったりとした哀愁ただようピアノリフからはじまって、ピュアな男性ヴォーカルがしっとりと、そしてサビを歌い上げて。叙情的な、とっても素敵なバラードですね。間奏ではムーディなキーボードソロがたっぷりと。終盤には爽やかなシンセソロも。
 10曲目は「Last Stage ~your life~」。アップテンポのパワフルで明るく楽しくスリリングな短い曲。アグレッシブなオルガンソロのあとは劇的なフィナーレへ。 
 ロック・JAZZ・ファンク・テクノなどなど様々な音楽性を取り入れた、ジャンルを超えたニュー感覚のプログレッシブサウンドを超絶テクとともにたっぷりと楽しませてくれますね。
 Youtubeでライブパフォーマンスを拝見しましたが、凄腕テクもさることながらそのハチャメチャなステージングも凄いっすね。甚平(作務衣?)&雪駄というスタイルで、キーボードを揺らし、反対から弾き、そして倒してそのキーボードを抱いて寝ながら弾いたり、鍵盤を踏んだりとかなりイッちゃってますね。いつか生ライブ体験したいっす。

Baroque 1

2009-10-08 08:10:25 | 21th J-プログレ
 クラシカルなハードロックやプログレが大好きな自分は“シンフォニー”とか“コンチェルト”とか聞くとついつい欲しくなってしまいますが、今回は以前から気になっていた名前のバンド<Baroque/バロック>のアルバムが手に入ったもので紹介させていただこうかと。
 <Baroque>は、現在<Cloud Forest><幽霊や!きょ~ふ>でも活躍中のベーシスト<宇都宮“Leo”清志さん>が2005年に結成された、ベースのフレーズを軸とした曲展開のキーボードトリオのインストプログレバンドです。当初のメンバーはドラムス<藤原祥晃さん>と、キーボード<片岡祥典さん>です。
 宇都宮さんは中学のときからベースを始めて、その後<Crystal Dew>というバンドでコンテストで決勝大会までいき、優秀賞を獲得し、メジャーデビューもされたそうで。そしてそのバンドは解散してしまいますが、その後多くのバンドで活躍され、現在に至るそうです。
 藤原さんは13歳からドラムを始めて、14歳のときに“手数王”菅沼さんの道場に入門して腕を上げ、その後音楽界で活躍されています。
 片岡さんはこれまでにも紹介させていただきましたが<ISIS>や<L’Evoluzione>、そして<Round House>でも活躍された凄腕キーボーディスト。
 このアルバムは2007年2月に発表された1stアルバム「Baroque」です。パープルを基調としたシンメトリーなデザインの神秘的なジャケット、いいですねぇ。
 1曲目は「Quiet」。静かに小鳥のさえずりが聴こえてきて、そして幻想的なシンセサウンドがながれ、そこにベースリフがなだらかにながれ、透明感のあるキーボードの美しい調べが。序章となる小曲です。
 2曲目は「Wind」。力強いファンキーなベースリフからはじまってミドルテンポでパワフルに展開していきます。まずはハードなオルガンソロ、続いてはリズミカルでメロディアスなピアノソロと続きます。中盤ではオルガンとベースのユニゾンリフのあと、アグレッシブなオルガンソロが。終盤ではエレガントなピアノのフレーズのあと、ファンキーでパワフルなリフでFin。
 3曲目は「Eclipse of The Moon」。ミドルテンポのジャジーなビートでおしゃれにはじまります。そして変拍子のパワフルで複雑なリフのあと、シンセの爽やかなフレーズ、続いてJAZZピアノソロ。アダルティな雰囲気でいいですねぇ。中盤ではベースとオルガンのパワフルなユニゾンリフのあと、テンポアップしてアグレッシブなオルガンソロが。バックではオルガンに負けじとベースもうねりまくり、ドラムも叩きまくって。その後再び元のジャジーにスタイルにもどってオシャレなピアノソロを聴かせてくれ、終盤ではハードロックモードでシャッフルリズムでパワフルに。ラストはJAZZモードでFin。
 4曲目は「Baroque」。オルガンのしっとりとしたフレーズからはじまって、そこに哀愁ただようベースラインが加わって。そしてパワフルなドラムがはいってダイナミックなリフが響き、ミドルテンポでオルガンのクラシカルな調べがながれて。まさに“バロック調”ですね。パワフルなリフのあとシンセをバックにベースのエモーショナルなフレーズがゆったりとながれます。中盤パワフルなドラムのあと、アップテンポになってピアノの軽快でリズミカルなソロが。バックではベースがうねりまくり、ドラムもパワフルに。再びミドルテンポのヘヴィなリフ、クラシカルなオルガンフレーズがながれたあと、アップテンポのパワフルなベースリフが。そしてテクニカルなオルガンソロ、パワフルなドラムソロと続きます。
 5曲目は「Goblin」。ミドルテンポのパワフルなリフからはじまって、ピアノリフをバックに女性のスキャットがはいって、そしてゆったりと美しいメロディがたおやかにながれます。パワフルな変拍子リフのあと、透明感のある音色のエモーショナルなオルガンソロが。中盤ではミドルテンポのダークでヘヴィなリフが響き、そして元の美しいフレーズがながれて。ラストはパワフルなリフでFin。
 6曲目は「The End of The Waste Land」。ベースの力強いリフからはじまってそこにドラム&キーボードが加わってミドルテンポで変拍子のミステリアスな雰囲気で展開していき、美しいピアノのフレーズも。中盤、アップテンポのベースリフからパワフルなビートでアグレッシブなオルガンソロ、アヴァンギャルドなシンセソロ、ムーグソロ、オルガンソロと続きます。そしてミドルテンポのヘヴィでパワフルなリフ、美しいピアノリフと続いて、再びミドルテンポのミステリアスモードに。 
 バンド名からしてコテコテのクラシカルプログレかと思いきや、ハードな面やJAZZっぽい面もあってオリジナルな“バロック”サウンドを楽しませてくれますね。
 アルバム発表後にキーボードの片岡さんが自己のバンドに専念するため“卒業”され、2008年にあらたに<幽霊や!きょ~ふ>にも参加されているキーボーディスト<筒井佳二さん>が加わり、現在も活躍中です。