ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

12.1.28 Tacker's with Lunakateさん

2012-01-30 06:20:00 | ライブレポ ROCK
◇ 2012.1.28 横浜7th AVENUE
<Tacker’s with Lunakate>
 2011年暮れに<カルメン・マキさん>の記念リサイタルライブを観にいきました。どの曲も素敵でしたが、まさかのマキ&OZの名曲「私は風」にはもう身体が震えるくらいに感動したんですよね。素晴らしい演奏でした。ただ・・・欲を言えば、せめてリズム隊はシゲさん&Chappyさんの最強コンビで聴きたかったなって。日本のジョン・エントウィッスルとも称されるブッとくてうねりまくるベースとパワフルなドラムス、あのライブ盤の凄まじい演奏をいつか生で聴けたら、と。

 2009年にシゲさんとChappyさんが結成したユニット<Tacker's>。いつかライブを観にいきたいとすっと思っていたのですが、なかなかスケジュールが合わなくて。で、何気なく関内のライブハウスの予定表を見たら1/28にTacker'sのライブが!これはもう何が何でも観に行かねば!と楽しみにしていました。ついにあの伝説のリズム隊を生で観れる!って。

 あらためて、<Tacker's>は、ベース<川上シゲさん>、ドラムス<武田“Chappy”治さん>で、今回の他メンバーは、キーボード<前崎史郎さん>、ギター<鷲尾一心さん>、そしてゲストに美女ヴォーカリスト<Lunakateさん>を迎えてのライブです。

 前バンドの演奏が終わって、ステージはスタッフやメンバーの方々があわただしくセットチェンジを。それまで空いていたステージ前列にもお客さんが集まってきて。ステージは向かって左に2段のキーボードセット、その後ろにベース。これだとシゲさんがほとんど見えないっす。そして中央後方に1バス1タムのドラムセット。シンバルは低めにセットされてドラマーのスティックさばきがよく見えそうです。そしてステージ右がギターで、中央がヴォーカルです。

 20時を過ぎたころ、フロアーが暗くなって、ステージが薄暗いブルーライトに包まれ、SEで哀愁ただようピアノリフがゆったりとながれて。そしてメンバーが登場し、♪ジャーン!ってダイナミックなバンドイントロから1曲目、SEのメロディをそのままバンドが演奏。ミドルテンポのパワフルなドラムと太いベースラインとクリスタルなキーボードサウンドにのってギターが哀愁ただようメロディを奏でて。シゲさんは黒シャツにグレーのネクタイで黒のシルクハットというシブいスタイルで、黒のソリッドな4弦ベースを抱えてピック弾きで。Chappyさんは白とシルバーのTシャツで真っ白な髪でパワフルに叩いて。鷲尾さんはレフティーでテレキャスを抱え、前崎さんはグレーのジャケットに帽子でかっこよくキメてます。ギターがエモーショナルなメロディを奏で、終盤にはうねりまくりテクニカルなベースソロもちょこっと。

 「どうも、Tacker’sです。宜しくお願いします」ってchappyさん挨拶を。大拍手です。「今日は以前レコーディングに参加したステキな女性ヴォーカリストを呼んでます」「Tacker’s & Lunakate、これからステージ始めます。宜しくお願いします」って。そして「Lunakate!」ってchappyさんが呼んで、Lunakateさんアコギを抱えて登場!大拍手大歓声で迎えられます。「Lunakateです!」って大拍手!
 はじまった2曲目は「幸せになろう」。アコギのリフからミドルテンポではじまって、ソフトな感じのヴォーカルがゆったりとながれて。ファルセット綺麗ですね。そしてパワフルなリズムがはいって力強く歌い上げて盛り上がって。バックではベースがうねってます。Lunakateさん、白のトップスに薄いグレーのロングスカートにロングジャケットでとてもエレガントなスタイルで。どことなく某美人タレントさんに似てるような?すっごい綺麗な方です。曲は後半もパワフルに盛り上がってシャウト気味に力強いヴォーカルが。

 「ありがとー!」ってLunakateさん。「今年初めてのライブです。楽しんでってください!」って大拍手!フロアーから「めっちゃ美人!」って声が。「ありがとう」ってLunakateさん嬉しそうに応えて。
 3曲目は、アップテンポのアコギリフからはじまって、パワフルなリズムがはいってノリノリモードで力強いヴォーカルが。サビではドライブ感たっぷりのベースリフでパワフルにハイトーンもキメて。とっても明るく楽しい曲で、リズム隊のグルーブ、めっちゃかっくいいっす。間奏ではアグレッシブなギターソロも。
 続いて4曲目、ギターのメロウなリフがゆったりとリズミカルにながれ、シンセのしっとりとしたフレーズから、低めの声のヴォーカルがゆったりとメロウに。そしてサビではダイナミックなバンドリフにのって力強くハイトーンで歌い上げて。ドラマティックな曲です。間奏ではヘヴィサウンドのエモーショナルなギターソロが。ベースもぶっとくうねってます。ダイナミックなサビで歌い上げて盛り上がって、ラストにも弾きまくりのギターソロが。

 「ありがとー!」ってLunakateさん。ここで「Facebookとかtwitterやってる人いますか?」って。LunakateさんはFacebookをやっておられるそうで、“いいね!”に励ましてもらってるそうで。「背中を押してくれるような感じ」って。
 5曲目は「エナジー」。パワフルなドラムからはじまって、ミドルテンポでゆったりとのどかな感じのリフがながれ、ゆったりとのびやかなヴォーカルがはいって。ほのぼのした感じのポップス曲で、なんかいいかぁ。間奏ではテクニカルなオルガンソロが。終盤では綺麗なピアノリフをバックに力強いヴォーカルがはいって、歌い上げて盛り上がって。ラストにもオルガンソロが。
 続いて6曲目、ミドルテンポのアコギリフからはじまって、ミドルテンポのリズムで、キーボードとギターのゆったりとほのぼのしたリフにのって、メロウなヴォーカルがしっとりとながれて。サビではフロアーにミラーボールが回って幻想的な感じに。そしてパワフルなドラムとギターのカッティングリフにのってヴォーカルが伸びやかなスキャットを。終盤では一旦止まってキーボードのクリスタルなサウンドのリフをバックにヴォーカルがしっとりと、そして歌い上げてパワフルに盛り上がって。

 「ありがとうございます」ってLunakateさん。ここで再びFacebookのお話を。「つながっているのがいい」「相手の状況がわかる」「一日誰かのことを想っている時間がいい」「みんながつながったらいい」って。
 「次が最後の曲なんですけど」って。するとフロアーから「えぇ~~~!」って。そしてあるお客さんが「シゲのソロ!」って。でもシゲさん「まず曲やろう!」って。Lunakateさんはアコギを置いて。
 本編最後の7曲目は「花、満ちるまで」。シンセのしっとりとしたサウンドが幻想的にながれ、ヴォーカルが綺麗なスキャットを伸びやかに。そしてギターのメロウなアルペジオリフがながれ、パワフルな叩きまくりドラムがはいって明るく爽やかな曲調になって盛り上がって。その後ミドルテンポでギターのアルペリフをバックにしっとりとしたヴォーカルがはいって、サビではメロディアスに歌い上げて盛り上がって。終盤ではギターのエモーショナルなソロが。ラストはドラムも叩きまくって♪ジャーン!って盛大にFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました!」ってLunakateさん、メンバーの皆さんは深くお辞儀を。「どうもありがとうございました」ってchappyさん。ここでメンバー紹介を。「ギター、イッシン!」「キーボード、シロー!」「ベース、シゲ!」「ヴォーカル、Lunakate!」っておのおのに大きな拍手が。そしてご自身で「ドラムス、chappyでした、どうもありがとうございました!」って大拍手!そしてフロアーから「アンコール!アンコール!」って声と手拍子が鳴り響いて。Chappyさんはシゲさんや他メンバーと打合せをして「アンコールやります!」って大拍手大歓声!でも一旦楽屋に戻って。もちろんフロアーは手拍子が鳴り響いてます。

 するとほどなくメンバーの皆さんがステージに戻って大拍手大歓声で迎えられます。「同じ曲でもいい?」ってLunakateさん。
 そしてはじまったオーラス8曲目は「幸せになろう」。パワフルでダイナミックなリフからミドルテンポではじまって、一旦止まってからアコギリフとしっとりとしたヴォーカルがはいって、サビではバンドがはいってダイナミックなリフをバックに力強く歌い上げて。とってもドラマティックです。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました!」ってLunakateさん。「つながろうね!Facebookやってね」って。「どうもありがとうございました!」ってchappyさん。大拍手大歓声です。するとフロアーが明るくなってSEがながれはじめてライブ終了です。
 20時過ぎからはじまった約50分間のライブ、曲はロックというよりはポップスかな。とても素敵な曲でしたね。シゲさんはキーボードの後ろだったのでよく見えなかったのですが、太くてうねっていい音響かせてましたし、Chappyさんはまるで指揮者のように全身で抑揚を表現されてしかもパワフルでタイトなドラミングで、最強リズム隊のグルーブ、めっちゃかっこよかったっす。いつかまたもちょっとロックしたライブも観てみたいっす。Lunakateさんのヴォーカルも綺麗でパワフルで素敵でした。もちろんギターもキーボードもかっこよかったっす。短かったけどとても楽しめたライブでした。

東京12チャンネル  Plastic Jazz!

2012-01-27 06:28:36 | ジャズ
 先日<stella lee jones>のライブを観に行ったとき、物販コーナーでこのミニアルバムを購入しちゃいました。ステラのメンバーのピアニスト<佐藤真也さん>のリーダーバンド<東京12チャンネル>の2005年に発表されたミニアルバム「Plastic Jazz!」です。男の子がネコをじゃらしてるジャケットがなんかほのぼのしていい感じなんですよね。もっとも“東京12チャンネル”というのがユニット名とは思いませんでしたけど。
 メンバーは真也さんの他、ヴォーカル<信清めぐみさん>、ベース<芹澤薫樹さん>、ドラムス<磯部潤さん>、フルート&Sax<八巻綾一さん>の5人編成です。
 4曲収録のミニアルバムで、1曲目は「こういうのって気持ちいい」。いきなりアップテンポでとっても楽しくダイナミックにはじまって、リズミカルなリフをバックにとっても可愛らしいヴォーカルがはいって軽快に歌って。そこにフルートが加わって時折ユニゾンで明るく楽しいメロディを奏でて。間奏ではリズミカルなフルートソロが。ヴァース後の間奏ではテクニカルなピアノソロが。気分がウキウキ♪してくるとっても楽しい曲ですね。ラストにもフルートソロが。
 2曲目は「キミのSunday Morning」。ピアノのリフからミドルテンポのボサノヴァ調ではじまって、囁くような可愛らしいヴォーカルがはいって。間奏ではフルートソロが。ポップでおしゃれでエレガントな感じの曲ですね。
 3曲目は「はじめからそんなつもりじゃなかったのにね」。パワフルなドラムソロからはじまって、アップテンポでパワフルでテクニカルなリフからアグレッシブなピアノソロが。ベースも弾きまくってますし、ドラムも叩きまくって。ピアノめっちゃ暴れてます。その後パワフルなドラムをバックにアップテンポの爽やかなピアノリフがながれ、そしてリズミカルで可愛らしいヴォーカルがはいってポップで明るく楽しい曲調に。中盤ではベースのテクニカルなソロとSaxのテクニカルなソロが。弾きまくり吹きまくりでめっちゃバトルしてます。ドラムも叩きまくってピアノの暴れてやりたい放題って感じですね。終盤ではパワフルで明るく爽やかなリフから、少し落ち着いてSaxのメロウなフレーズがながれ、そしてアップテンポになってリズミカルで可愛らしいヴォーカルがはいって明るく楽しく、さらに盛り上がって。
 4曲目は「どうかこのままで せめてこのままで」。リコーダーとしっとりとしたヴォーカルがゆったりとながれ、そしてバンドがはいってブルージーな感じに。間奏まずはエモーショナルなピアノソロが。ヴァースに戻って、サビではヴォーカルとリコーダーがユニゾンでメロディを。そして徐々に盛り上がっていって。終盤では再びしっとりとしたピアノソロが。
 いやこれ4曲じゃ物足りないっすね。もっともっと聴きたいです。とっても明るく楽しくポップな曲やしっとりとした曲、それらをめっちゃパワフルにテクニカルに、かつエモーショナルに演奏されて。さらに可愛らしいヴォーカルがまたいい感じですねぇ。好みです。いつか機会があればライブを観にいきたいものですが。

STELLA LEE JONES A FLOATING PLACE

2012-01-24 06:26:35 | 新月・Asturias系
 FLAT122やエレアス等で活躍されているギタリスト<平田聡さん>率いるプログレバンド<stella lee jones>。2009年5月頃にエレアス結成とほぼ同時期に結成されたそうです。メンバーは平田さんの他、ピアノ<佐藤真也さん>、ドラムス<谷本朋翼さん>、パーカッション<工藤げんたさん>、アコーディオン<佐々木絵実さん>、ヴァイオリン<テイセナさん>、ベース<瀬戸尚幸さん>の7人大所帯バンドです。エレアスのライブで平田さんとテイセナさんの素晴らしい演奏に惹かれてstella lee jonesにも興味を持って、そしてライブを観てその美しいアンサンブルに聴き惚れ、ダイナミックで迫力ある演奏に圧倒されちゃいました。で、2010年10月くらいからデビューアルバムのレコーディングを始められているという情報が。2011年内には発表されるようで楽しみにしていました。そして12/28にこの1stアルバム「A FLOATING PLACE」が発売されました。古びた倉庫のような場所の頑丈な鉄扉のジャケット、意味深ですが趣があっていいですね。
 アルバム1曲目は「Synapse」。シンバルのアップテンポのリズムからはじまってピアノ・ギター・ベースがユニゾンでミステリアスなリフを奏で、ヴァイオリンがゆらゆらとしたミステリアスなリフを奏で、アコーディオンが加わってユニゾンで。そしてヴァイオリンがテクニカルにミステリアスなリフを奏で、ゆったりとたおやかなフレーズも。その後ピアノとアコーディオンがユニゾンでリフを、ヴァイオリンがロマンティックなフレーズを奏で、パワフルなドラムが盛り上げて。中盤では一旦ドラムが止まってピアノの綺麗なソロが。そしてドラムが叩きまくって盛り上げ、ベースが力強いラインを弾いて。続いてギターのなんとなくピアニカっぽいようなエフェクターをかけたサウンドのテクニカルなソロ、ヴァイオリンのエモーショナルなソロが。その後再びドラムが止まってヴァイオリンとアコーディオンがリフを奏で、そしてヴァイオリンがロマンティックなフレーズを、パワフルなドラムをバックに奏でて。ラストはダイナミックなユニゾンリフが
 2曲目は「Parallel Railways」。ピアノのリズミカルなリフとハイハットのアップテンポのリズムからはじまって、躍動感たっぷりのベースリフにのってギターとアコーディオンがテクニカルなユニゾンリフや綺麗なハーモニーを奏でて、ヴァイオリンが明るく爽やかなフレーズを奏で、ギターとアコーディオンがリズミカルなリフを。中盤ではギター・ヴァイオリン・ギターがユニゾンやハーモニーで力強いフレーズを奏で、ヴァイオリンがのびやかで美しいフレーズを奏で、終盤にはスリリングなアコーディオンソロが。ラストは再びテクニカルなユニゾンリフをパワフルに躍動感たっぷりに鳴らして。この曲大好きです。でもライブのように汽笛やシュッシュッって効果音を入れて欲しかったかも。
 3曲目は「眩暈/Memai」。パワフルでミステリアスなリフから叩きまくりドラムとともにテンポアップしてスリリングに展開していきます。その後、アップテンポのジャジーなビートにのってギターが弾きまくりのテクニカルなソロ、ピアノのアグレッシブなソロが。バックではドラムがめっちゃ叩きまくってほとんどバトル状態。終盤はパワフルなドラムフィルからヘヴィでダイナミックなリフがスリリングに展開されて盛り上がってFin。
 4曲目は「Jean Pierre」。古い蓄音機のレコードのノイズのような音がながれ、ピアノリフをバックにヴァイオリンの哀愁ただようフレーズがモノラルレコードのようなサウンドでワルツリズムでしっとりとながれて。そして元のサウンドになってパワフルなスネアドラムがはいってミドルテンポでヴァイオリンとアコーディオンの暗く哀愁を感じるメロディがながれ、ベースラインをバックにアコーディオンとヴァイオリンが優雅なフレーズを奏でてダイナミックにパワフルに。60年代の古き良き時代の栄華というような趣を感じます。
 5曲目は「Ceaseles memory」。波の音や鈴虫の音が聴こえてきて、ギターがメロウなアルペジオの綺麗なリフをゆったりと響かせ、ヴァイオリンが郷愁ただようフレーズをしっとりと奏で、そこにアコーディオンも加わって美しく響き、ピアノの美しいメロディもながれて。癒されますねぇ。その後アコーディオンが力強く、ヴァイオリンがゆったりとのびやかにしっとりとしたフレーズをギターリフ・ピアノリフをバックに奏でて、ユニゾンでも聴かせてくれて。中盤では一旦止まって笛の音のようなサウンドが響き、その後キーボードがリズミカルなリフを弾き、ヴァイオリンがゆったりとたおやかに奏で、ギターとアコーディオンとヴァイオリンが哀愁ただようメロディを。そしてとってもドラマティックに展開し、終盤パワフルに盛り上がったあと、元にもどってしっとりとFin。
 6曲目は「Water Colors」。ピアノとギターがメロウなリフを、ヴァイオリンが伸びやかでたおやかなフレーズを優雅にロマンティックに奏で、途中スリリングなリフも織り交ぜて。中盤ではピアノとベースのテクニカルなリフ、ヴァイオリンの優雅なフレーズから、味わい深いベースラインにのってピアノがエモーショナルなソロを。しっとりとはじまってドラマティックに盛り上がって。終盤ではヴァイオリンとアコーディオンがゆったりと美しいロマンティックなフレーズを奏で、ピアノリフからベースのメロウなフレーズがながれて、ラストはパワフルにFin。
 7曲目は「Clouds」。ギターのしっとりとしたアルペジオリフがながれ、アコーディオンのゆったりと哀愁ただようフレーズ、ヴァイオリンのしっとりとしたフレーズがながれて。そしてヴァイオリンが幽玄な感じのフレーズを奏で、ギターがミステリアスな感じのフレーズを弾いて。中盤では一旦止まってピアノリフをバックに、ベースのしっとりとしたソロが幻想的にながれて。その後、ピアノのエモーショナルかつテクニカルなソロ、そしてミドルテンポのリズムがはいってアコーディオンのテクニカルで優雅なソロ、ギターのエモーショナルなソロが。終盤ではゆったりとユニゾンでロマンティックなフレーズを奏で、そしてミドルテンポでダイナミックなリフ、パワフルでスリリングなユニゾンで盛り上がって。その後一旦とまって、再びパワフルなドラムフィルからゆったりと雄大な感じでダイナミックなユニゾンリフがながれ、躍動感のあるリズムで盛り上がるも、ラストはゆったりと優しくたおやかにFin。
 8曲目は「X-Zone」。テープ逆回転の音やカップにお湯を注ぐ音、TELの呼び出し音など、アヴァンギャルドな感じで様々な音が飛び交ってミステリアスに展開して。前衛音楽のような感じですね。2分半の小曲です。
 9曲目は「Kagerou」。ハイハットのアップテンポのリズムからギターがメロウなアルペリフを奏でて。そしてヴァイオリンとアコーディオンがパワフルなリフを。ハイハットのスリリングなリズムが凄く緊張感をかもし出してますね。力強いベースラインとダイナミックなバンドリフからアコーディオンがゆったりと伸びやかなリフを奏で、そしてアップテンポのリズムにのってピアノのアヴァンギャルドなソロへ。その後パワフルなザクザクのバンドリフからズンズン響くベースリフをバックにアコーディオン・ヴァイオリンがゆったりと伸びやかなフレーズ&テクニカルなリフをユニゾンでスリリングに奏でて。途中に無線交信のような音がかぶって。中盤ではアコーディオン・ヴァイオリン・ベースが躍動感たっぷりのリフを、ヴァイオリンが味わい深いベースラインと綺麗なキーボードサウンドをバックにゆったりとロマンティックなフレーズを。そしてギターのテクニカルなソロからピアノとヴァイオリンとベースがユニゾンリフ、アコーディオンがアップテンポでリズミカルなリフを。パワフルなドラム&エネルギッシュなパーカッションのド迫力のリズムにのってダイナミックなリフで盛り上がり、ゆったりと雄大な感じに。終盤ではアコーディオン・ヴァイオリンがたおやかなフレーズをゆったりと奏で、そしてダイナミックで壮大な展開に。ラストは躍動感たっぷりのスリリングなリフでFin。
 10曲目は「stella lee jones」。ギターのしっとりとしたリフをバックにアコーディオンの哀愁ただよう音色がゆったりとながれ、ヴァイオリンが美しいフレーズをしっとりと奏でて。そして一旦止まってからパワフルなリズムがはいって、ヴァイオリンとアコーディオンがユニゾンリフを。中盤では一旦とまってアコーディオンとヴァイオリンがゆったりと美しい音色を響かせて盛り上がって。その後ギターリフをバックにヴァイオリンとアコーディオンがユニゾンでゆったりとたおやかにドラマティックに。終盤ではピアノリフをバックにヴァイオリンとアコーディオンがユニゾンでしっとりと奏で、それが徐々に盛り上がって、ヴァイオリンの美しい調べがゆったりとながれて。
 7人編成のその厚いサウンドに圧倒されますね。メンバー皆さんの高い演奏力による絶妙なアンサンブルもたっぷり堪能でき、テクニカルなソロも聴けて。パワフルでダイナミックでしかも繊細で美しくドラマティックな聴き応えのある曲も多くて、なおかつ各パートも良さもふんだんに楽しめて。素晴らしいアルバムです。

Derollin’  2007

2012-01-21 06:20:38 | 21th J-プログレ
 <夢幻>や<MIDAS>や<マグダレーナ>等で活躍されていた、スティック奏者の<松浦正平さん>が、同じ<マグダレーナ>のキーボード奏者<片岡知久さん>と、片岡さんの友人であるドラマー<猿田克仁さん>と3人で、1997年に大阪で結成されたバンド<Derollin’>。当初はバンド名は決まっておらず、2000年の1月に行われたライブで<Derollin’>と初めて名乗ったそうで。
まず、2002年に「Demonstration2002」が発表されます。そしてしばし沈黙のあと、2007年にこの「Demonstration2007」が発表されます。とてもシンプルなジャケットです。
 アルバム1曲目は「Open The Next Door」。シンセのオーケストラサウンドが荘厳にながれ、ピアノのしっとりとしたリフから、オーボエ風のサウンドがゆったりとながれて。そしてコーラスサウンドが加わってドラマティックに盛り上がって。その後再びしっとりと。
 2曲目は「Monster」。ピコピコのPCサウンドからはじまって、シンセの明るく楽しいリフがミドルテンポのテクノリズムにのってながれて。その後キーボードの伸びやかなフレーズがながれて。どことなくヴァンゲリス風なシンセミュージックのような感も。
 3曲目は「Derollin’ Mouse」。ドラムフィルからミドルテンポではじまって、シンセのリズミカルでコミカルな楽しいリフが。そしてキーボードのリズミカルなリフ、シンセのうねるサウンドがながれ、キーボードとスティックのユニゾンも。中盤では一旦とまってシンセの幻想的な音色がゆったりとながれ、時折ドラムフィルがはいってアクセントに。その後ミドルテンポのパワフルなドラムがはいってキーボードがほのぼのした感じのフレーズを奏で、そしてスティックとユニゾンで。終盤ではアップテンポでシンセのコミカルなリフがながれて、ドラムも叩きまくりで盛り上がって。
 4曲目は「Reaching For A Star」。ミドルテンポのパワフルなドラムから、キーボードが哀愁ただようリフをゆったりと奏でて。そして一旦とまったあとピアノのリフがしっとりとながれ、その後ミドルテンポの変拍子リズムでキーボードがゆったりと爽やかなメロディを奏でて。
 5曲目は「Wizard」。パワフルなタムドラムからシンセのダイナミックなリフがミステリアスな感じではいって、そしてミドルテンポでシンセの変拍子リフがリズミカルに。その後一旦止まってピアノの力強いリフとパワフルなタムドラムが響き、キーボードのミステリアスなリフが。中盤ではギター風サウンドの太いリフからキーボードのエモーショナルなソロが。終盤ではスネア連打のパワフルなドラムにのってキーボードの伸びやかな音色が響き、そしてスティックとユニゾンでリフを。ブレイクもキメてFin。
 前作よりも複雑に展開してめっちゃプログレしてますね。しっとりとした場面や明るく楽しい場面もあり、トリオ編成ながらも様々なサウンドを響かせ、音質も良くて、聴き応えのあるテクニカルな演奏を楽しめます。今回も全5曲で計20分強と短いです。やはりこれだけでは物足りないので、フルアルバムぜひともお願いしたいっす。

Derollin’  2002

2012-01-18 06:47:54 | 21th J-プログレ
 先日<ACROPOLIS>が出演するライブイベントを観に行ったとき、物販コーナーでこのアルバムを見つけたもので、即購入しちゃいました。<ACROPOLIS>に参加されているStick奏者の<松浦正平さん>が参加されている<Derollin’>の「Demonstration2002」と「Demonstration2007」です。
 <Derollin’>は、<夢幻>や<MIDAS>や<マグダレーナ>等で活躍されていた松浦さんが、同じ<マグダレーナ>のキーボード奏者<片岡知久さん>と、片岡さんの友人であるドラマー<猿田克仁さん>と3人で、1997年に大阪で結成されました。当初はバンド名は決まっておらず、2000年の1月に行われたライブで<Derollin’>と初めて名乗ったそうで。
 そしてまず、2002年に「Demonstration2002」が発表されます。なんとなく不気味でオカルトチックなジャケットですね。アルバム1曲目は「Open The Door」。シンセの幻想的なサウンドがうねりを伴ってながれ、合いの手のようにスティックのフィルが時折はいって。そしてシンセの哀愁ただようフレーズが叙情的にながれて。アンビエントな曲調ですね。
 2曲目は「Wind Fairy」。鮮烈なシンセリフからダイナミックにはじまって、ミドルテンポで哀愁ただようフレーズがながれ、そしてシンセの伸びやかな音色が響き、スティックのメロディアスなラインがながれ、ドラムが叩きまくって。その後シンセの明るく爽やかなメロディがほのぼのした感じでながれて。そして鮮烈なシンセリフからダイナミックにドラマティックに展開していきます。
 3曲目は「Night Wing」。パワフルなドラムフィルからシンセの明るく楽しいポップなフレーズが。そして一旦止まったあと、力強くも綺麗なピアノリフ、シンセのしっとりとたリフがながれ、バックではスティックのメロウなラインが響いて。その後シンセのテクニカルなソロが。終盤ではシンセとオルガンがほのぼのした感じのメロディを奏で、アップテンポでリズミカルに明るく楽しくなって。
 4曲目は「Contradiction Is Overflowing」。シンセサウンドが幻想的に響いて。そしてパワフルなドラムがはいってダイナミックなリフが。短い序章曲です。
5曲目は「Monade Sea」。スティックのうねりまくるリフからはじまって、シンセのゆったりとしたメロディがながれ、スティックとユニゾンで。そしてアップテンポのパワフルなドラムがはいってキーボードが伸びやかな音色を響かせ、サビでは明るく華やかな感じに。中盤ではシンセのテクニカルなソロが。その後ダイナミックなリフからブレイクをキメて、そしてゆったりと雄大な感じに。終盤ではスネアロールからキーボードの明るく華やかなフレーズがうねるスティックサウンドをバックにながれて、ラストはダイナミックなリフが。
 6曲目は「Anthem For Children」。スティックのゆったりとほのぼのとした感じのメロディがワルツリズムでロマンティックにながれて。2分弱の小曲です。
 7曲目は「Mine Liebfrau」。シンセのおだやかでほのぼのした感じのメロディがゆったりとながれて。どことなく“G線上のアリア”を思い出しますね。教会音楽のような感じも。その後ミドルテンポのパワフルなドラムがはいってシンセの明るく爽やかなリフが。終盤ではドラマティックにゆったりと雄大に。
 全体で20分ちょいと短いんですけど、メロディアスで素敵な楽曲ばかりで、テクニカルな演奏とともにとても楽しめますね。ただ、私の再生機が悪いのかもしれませんけど、ちょっと音が篭った感じで聴こえます。曲も演奏も素敵なだけに音質がイマイチなのがちと残念です。

ミッキー吉野さん Me and '70s

2012-01-15 07:33:22 | 70's J-Rock
 先日、某通販サイトを何気なくみていて“おすすめ商品”をクリックしたら超ビックリ!こんな凄いアルバムが発売されていたとは全く知りませんでした。もちろん即購入です。
 60年代から70年代には<ザ・ゴールデン・カップス>等で活躍され、さらに70年代後半からは<ゴダイゴ>等で活躍された日本ロック・キーボード界の巨匠<ミッキー吉野さん>。そのミッキー吉野さんが1970年にレコーディングされたにも係わらず、どういうわけか発表されることなく、オクラ入りになってしまった“幻のソロアルバム”が、38年後の2008年についに発売!タイトルは「Me and‘70s」。しかも今回のアルバムはCD2枚組で、1枚がこの1970年のソロアルバムで、もう1枚には5年後の1975年に収録されたゴダイゴ結成前の“ほぼゴダイゴメンバー”による<ミッキー・吉野・グループ>のセッション音源5曲が収録されています。こんな凄いアルバムのことを今まで知らなかったとは、なんともお恥ずかしい限りです。

 Disk-1の“1970”は、まだカップスに在籍していた頃の超忙しい時期にレコーディングされたそうで、ライナーノーツによれば、当時のあまりいい思い出はないそうで。参加メンバーは、ドラムスに<猪俣猛さん>、ベースに<寺川正興さん>、ギターに<水谷公正さん>、パーカッションに<川原直美さん>、そして編曲は<佐藤允彦さん>という当時の凄腕ミュージシャン勢揃いという強力布陣です。
 1曲目は「Get Wild」。オルガンサウンドが響き渡り、ミドルテンポのファンキーなリズムからブッといベースリフがはいって、そして明るく爽やかなオルガンフレーズが。その後まずはバンドリフとオルガンソロの掛け合い、そして弾きまくりオルガンソロへ。なんとなくDPのHushのような曲調ですね。中盤ではオルガンリフと叩きまくりドラムをバックにテクニカルなベースソロが。終盤ではバスドラキックをバックにオルガンソロも。ラストはダイナミックにFin。
 2曲目は「Hinode」。ミドルテンポにゆったりとムーディな感じではじまって、オルガンサウンドがしっとりとながれて。甘いメロディにうっとりです。中盤にはリズミカルなオルガンソロが。トライアングルの響きも印象的ですね。
 3曲目は「One Day…」。ダイナミックな華々しいリフから盛大にはじまって、ミドルテンポでオケとファズギターリフからクラヴィネットソロとファズギターソロ、そしてオルガンソロとクラヴィネットソロ、ファズギターソロと続いて。パワフルなドラムとオケサウンドリフをバックにブルージーな曲調のなか、ソロの掛け合いがたっぷりと。
 4曲目は「A Moment」。ダークなオケサウンドのリフからはじまって、オルガンサウンドがミステリアスな感じでながれ、そして幻想的な感じに。しっとりとしたJAZZですね。中盤にはテクニカルなオルガンソロが。
 5曲目は「Mushroom Farm」。リズミカルなオルガンリフからラテンなリズムがはいって、明るく爽やかで楽しい感じで、オルガンソロへ。トロピカルな雰囲気、いいですねぇ。中盤には軽快なギターソロも。
 6曲目は「Scud Rider」。アップテンポのパーカッションをバックにリズミカルなオルガンリフがはいって、妖しくダンサブルな感じに。そしてパワフルになってブットいベースリフとヘヴィギターリフをバックにアグレッシブなオルガンソロが。中盤では盛り上がって弾きまくり叩きまくりでドラムソロも。その後ダイナミックなリフから元の曲調に。ラストも弾きまくり叩きまくりで盛大にFin。
 7曲目は「Against The Grain」。アップテンポのリズムをバックにクラヴィネットとオルガンのリフが響き、そしてミドルテンポになってボサノヴァ調のオルガンリフとクラヴィネットソロが交互に展開して。中盤ではテクニカルなオルガンソロがたっぷりと。
 8曲目は「Kick The Can」。アップテンポのダンサブルリズムにのって明るく楽しい感じでオルガンリフがながれて。そしてパワフルなベースラインと叩きまくりドラムにのってリズミカルなオルガンソロがたっぷりと。ベースも弾きまくってます。
 9曲目は「No Hurry My Friend」。ゆったりとした力強いリズムでオルガン&クラヴィネットリフがのどかな感じでながれて。のんびりした感じ、いいですねぇ。中盤にはエモーショナルなオルガンソロが。そして終盤はオルガンとクラヴィネットがゆったりとフレーズを奏でて。
 10曲目は「Ultimate Future」。テクニカルでスリリングなクラヴィネットフェードアウトすると、ゆったりとしたリズムがはいって、しっとりとしたオルガンリフがながれて。そして再びクラヴィネットのスリリングなリフが。その後オーケストラの壮大なサウンドとヘヴィなファズギターリフがゆったりとながれ、そしてオルガンのしっとりとしたフレーズがゆったりとながれて。 
 まさにあの当時のインプロ主体のパワフルでテクニカルなJAZZロックが様々な曲調でたっぷり展開されています。オルガンサウンドを存分に堪能できますね。そしてぶっといベースもタイトでテクニカルなドラムもかっちょいいっす。

 Disk-2の“1975”は、1975年の10月に都内のスタジオで行われた“ほぼゴダイゴ”メンバーでのデモ音源で、ミッキー吉野さんの他、ベース<スティーブ・フォックスさん>、ギター<浅野孝巳さん>、ドラムス<原田祐臣さん>、ヴォーカル<テリー・シガノスさん>、そしてコーラス<タケカワユキヒデさん>です。
 1曲目は「War And Death」。ミドルテンポの力強いピアノリフとややハスキーなヴォーカルからはじまって、パワフルなコーラスとギターリフが入って盛り上がって。パワーバラード風の曲調ですね。中盤では力強いリズムとピアノリフにのってエモーショナルなギターソロがたっぷりと。時折はいる迫力あるヴォーカルもかっくいいっす。
 2曲目は「Just At The Right Time」。ゆったりとしたピアノリフからはじまって、力強くもしっとりとしたヴォーカルがはいって。あの頃の曲調ですね。サビではコーラスもはいってパワフルに盛り上がって。中盤ではエモーショナルな泣きのギターソロが。そしてパワフルなサビからゆったりとしたヴァースへ。終盤は再びパワフルなサビで盛り上がって。
 3曲目は「Pass You By」。力強いピアノリフからはじまって力強くも甘い感じのツインヴォーカルが。1人はタケカワさんです。のちのゴダイゴを彷彿させますね。カラッと明るく楽しい感じの曲です。間奏ではシンセのポップでエモーショナルなソロがたっぷりと。
 4曲目は「The Last Day」。ダイナミックなギターとピアノのリフからはじまって、アップテンポでヘヴィなギターリフとパワフルなピアノリフがリズミカルにドライブして。そして一旦止まってからしっとりとしたピアノリフがゆったりとながれ、しっとりとしたヴォーカルが叙情的にながれて。そしてメロウなギターリフが加わって、時折パワフルなシャウトがはいって。中盤では一旦止まったあと、ゆったりとのどかで浮遊感のある明るい感じになって軽快なキーボードソロが。そこにギターのハーモニクスサウンドが加わり、そして一転ヘヴィでダークなギターリフがはいってアップテンポになってスリリングに盛り上がっていってハードロックモードに。ドラムは叩きまくり、ギターもキーボードもめっちゃ弾きまくってカオス状態に。プログレしてますね。その後、ゆったりとしたキーボードリフにのってしっとりとしたヴォーカルが浮遊感たっぷりにながれ、スライドギターリフがのどかにゆったりとながれて。なんとも心地よいサウンドですね。
 5曲目は「Sexy Lou Lou」。パワフルなコーラスとヘヴィなギターリフ&ピアノリフから明るく楽しくミドルテンポではじまって。とってもにぎやかで楽しいロックンロールですね。間奏ではアグレッシブなギターソロがたっぷりと。終盤でもパワフルに盛り上がって、ドラムも叩きまくって。
 まだタケカワさんがリードヴォーカルではないため、曲によってのちのゴダイゴのポップで洗練された印象とは異なって、荒削りで男くさい印象をうけますね。これはこれでラフでめっちゃかっちょいいっす。浅野さんのギターソロやヘヴィリフをたっぷり聴けるのも嬉しいっす。
 それにしてもこの貴重な音源をよくぞ発表してくれましたね。感謝感激!

鬼武みゆきさん・Gladston Gallizaさん

2012-01-12 06:25:36 | ジャズ
 明るく爽やかで心ウキウキするとっても楽しい曲、そしてゆったりおだやかほのぼのするきれいなメロディの心温まる、心癒される曲と、素晴らしい曲をたっぷり聴かせてくれるピアニスト<鬼武みゆきさん>。2008年10月に初めてライブを観てからハマってしまいました。多くのミュージシャンとの共演や、TV番組等の音楽の作曲・編曲など幅広く活躍され、2002年には自身のレーベル<Eternal Music Records>を設立して1stアルバム「Beautiful Life」を発表。2004年に2ndアルバム「Little Journey」を、2008年に3rdアルバム「Eternal Ones」を発表されます。そして2011年には盲目のヴォーカリストであり、ギタリストでもある<Gladston Gallizaさん>とのコラボレーションアルバム「Alvorada/アルヴォラーダ(夜明け)」を発表されます。このアルバムはこれまで発表された曲や新曲なかで、みゆきさんが“歌バージョンで聴いていただきたい”と思っていた曲を、グラストンさんが作詞され、あらたにスペインのマドリードでレコーディングされたそうです。参加メンバーはみゆきさん、グラストンさんの他、アルゼンチン出身のベーシスト<Jorge”Jato”Cerratoさん>、ウルグアイ出身のドラマー<Jose san Martinさん>、ドイツ出身のSaxs奏者<Andreas Prittwitzさん>と、スペインを拠点に活躍されているミュージシャンの方々が参加されたそうで。青空のもと、目の見えないグラストンさんと手をつないでお散歩されているショットのジャケット、とっても爽やかで微笑ましくて素敵ですね。
アルバム1曲目は「Voo na Noite/夜間飛行」。ギターリフからゆったりとはじまり、ピアノリフが絡んで、そしてリラックスした感じのヴォーカルがはいって、サビでは力強く。アップテンポの心地よく爽やかな感じの曲ですね。のどかなイメージもありますね。間奏ではエモーショナルなピアノソロが。
 2曲目は「Sensacao/センセーション」。アップテンポの軽快なギターリフからはじまって、力強いヴォーカルがリズミカルなピアノリフにのってながれて。サビではミドルテンポで力強く。間奏まずがリズミカルなピアノソロとギターソロが。中盤ではリズムが止まってしっとりとしたピアノリフがながれ、ヴォーカルがゆったりと歌い上げて。終盤ではアップテンポに戻ってパワフルにスリリングに、そしてサビはミドルテンポで伸びやかに。ラストはパワフルなユニゾンリフをキメて。
 3曲目は「Cada Momento com Voce/あなたとともにいる時」。クリスタルなキーボードサウンドが浮遊感たっぷりにゆったりとながれ、哀愁ただようヴォーカルがしっとりと。間奏まずはメロウなギターソロが。続いてテクニカルなキーボードソロ。うっとりと聴き入ってしまう優しく心地よい曲ですね。ラストにはゆったりとしたスキャットやギターソロも。
 4曲目は「Alvorada/夜明け」。ピアノフィルとしっとりとしたギターリフからゆったりとはじまって、そしてアップテンポのリズムが静かにはいって、リズミカルなヴォーカルが。そしてパワフルなリフがはいって盛り上がって。とっても爽やかで楽しい曲ですね。間奏では味わい深くもテクニカルで力強いベースソロが。
 5曲目は「Miragem/蜃気楼」。ゆったりとしたピアノリフからしっとりとはじまって、メロウなヴォーカルがゆったりとムーディにながれて。とってもロマンティックなバラード曲ですね。間奏ではピアノとギターのユニゾンフレーズも。ラストはピアノとギターがしっとりと。
 6曲目は「Canto/僕は歌う」。ドラムフィルからミドルテンポでキーボードの爽やかなリフがながれ、そしてアップテンポでリズミカルなギターリフをバックにヴォーカルが跳ねるような感じで軽やかに。間奏では軽やかでテクニカルなギターソロが。明るく爽やかでダンサブルで楽しい曲ですね。
 7曲目は「Gente/ピープル」。美しいピアノリフからゆったりとはじまって、しっとりとしたヴォーカルがはいってドラマティックに歌い上げていって。間奏ではエモーショナルなピアノソロが。
 8曲目は「Mulher/女性」。Saxとピアノのユニゾンのムーディなフレーズからゆったりとはじまって、しっとりとしたヴォーカルがはいってメロウに展開して。間奏ではエモーショナルなSaxソロ、しっとりと美しいピアノソロが。その後ドラマティックに盛り上がっていきます。終盤ではピアノとSaxが互いにメロウなソロを、そしてヴォーカルが歌い上げて。
 9曲目は「Dream Fall/夢の訪れ」。ギターのメロウでほのぼのした感じのアルペリフからゆったりとはじまって、リラックスした感じのヴォーカルがおだやかにながれて。心癒される感じの優しい曲調ですね。間奏ではピアノとギターのユニゾンの心地よいメロディがゆったりながれて。その後歌い上げてドラマティックに。ラストはギターリフをバックにハイキーのピアノソロが。
 10曲目は「Spring’s Coming/春は、すぐそこに」。ゆったりとしたピアノのメロウなフレーズがしっとりとながれて。2分弱のインストです。
 明るく爽やかで楽しい曲、しっとりと美しくじっくり聴かせてくれる曲を、ピアノの美しい調べと力強く深い味わいのあるヴォーカルとともに楽しませてくれる素敵なアルバムですね。これまでのピアノインスト曲にヴォーカルがはいることで、より躍動感があって力強く、より味わいが増して、また新たな魅力が楽しめて。グラストンさんとのライブは観に行けませんでしたが、また機会があればみゆきさんのライブ観に行きたいっす。

宮野寛子さん Notes Of Comfort

2012-01-09 08:37:53 | ジャズ
 多くのJAZZ系・ブラジル系のミュージシャンのライブサポートやレコーディングに参加されたり、ライブハウス等で演奏されたり、またCMやTVの音楽など多方面にわたって活躍されている女性ピアニスト<宮野寛子さん>。“情景を思い浮かべるようなメロディアスな音造り”を目指しておられるそうで、2008年10月に1stアルバム「Precious Moments」を発表。そしてこの2011年10月に3年ぶりとなる2ndアルバム「Notes Of Comfort」を発表されます。しかも今回はメジャーレーベルからの発売、ついにメジャーデビューです。趣のある洋館のグランドピアノの傍に立つとってもエレガントな美しいスタイルで優しい笑顔の寛子さんのジャケット、みているこちらもつい笑顔になってしまう素敵なジャケットです。曲は全曲オリジナルで、参加メンバーはドラムス・パーカッション<石川智さん>、ベース<早川哲也さん>、ギター<馬場幸喜さん><マサ小浜さん>、そして前作にも参加されたベース<鳥越啓介さん>です。
 アルバム1曲目は「Snuggle Down」。ピアノのゆったりとしっとりとしたリフからはじまって、アップテンポになってベースのリズミカルなリフにのってピアノの明るく爽やかなリフがながれて。そしてベースとユニゾンでリズミカルなフレーズを。中盤ではエモーショナルかつテクニカルなピアノソロが。終盤では跳ねるようなリズムで盛り上がって。
 2曲目は「Thirsty」。ゆったりと妖しい感じではじまって、そしてピアノの哀愁たっぷりのメロディがゆったりと力強くながれて。中盤ではしっとりとした美しいピアノソロが。徐々にドラマティックに盛り上がっていきます。ラストはダークなピアノリフとパーカッションが鳴り響いて。
 3曲目は「Calm」。ピアノの力強いリフからゆったりとはじまって、そこにむせびなくようなヴァイオリンの音色が響き、そしてピアノが哀愁ただよう美しいメロディを奏でて。中盤にはベースのしっとりとしたソロが。終盤ではピアノとベースがユニゾンでゆったりとメロウに。
 4曲目は「It’s Not Over Yet」。アップテンポのパーカッションのリズムとぶっといベースにのってピアノがリズミカルなリフを。静かにはじまって徐々に力強くなり、ベースがハモって盛り上がって。ラテンリズムの明るく楽しい曲です。中盤には軽やかでテクニカルなソロ、続いてピアノのリズミカルなソロが。終盤ではギターの軽快なカッティングリフにのってピアノとベースが爽やかなハーモニーを聴かせてくれて。
 5曲目は「Above The Clouds」。神秘的なパーカッションサウンドがゆったりとながれ、ピアノがしっとりと、さらにほのぼのした感じのフレーズを奏でて。中盤ではピアノの力強くテクニカルなソロが。終盤ではパワフルなリズムにのってピアノがリズミカルに爽やかなメロディを奏で、ラストはしっとりと。
 6曲目は「Sullen Tunes」。ブラシの静かなリズムにのって、ギターのアルペジオリフがしっとりと響き、ピアノが哀愁ただようメロディをしっとりと奏でて。おしゃれでアダルティなボサノヴァ調の曲です。中盤ではしっとりとしたギターソロ、そして力強くメロウなピアノソロが。
 7曲目は「Slow Stream」。水がながれる音が響き、ピアノが瑞々しいメロディをゆったりと奏でて。そしてアップテンポになって跳ねるようなリズムでさわやかでリズミカルなピアノリフがながれ、味のあるベースラインがピアノを支えて。中盤ではエモーショナルで太いベースソロが。その後ピアノのしっとりとしたリフがながれ、それが力強くなって。
 8曲目は「Entre Preto e Azul/黒と青の間」。アップテンポの軽やかで爽やかなリズムとギターリフでトロピカルな感じではじまって、跳ねるような感じのピアノリフが明るく楽しくダンサブルにながれて。中盤ではリズミカルで綺麗なピアノソロがたっぷりと。続いては軽快でテクニカルなギターソロが。ラテンリズムのめっちゃノリノリの楽しい曲です。終盤にもピアノソロがたっぷり。
 9曲目は「Tears」。しっとりとした哀愁ただようピアノのメロディがゆったりとながれて。そして静かにリズムがはいって徐々に盛り上がっていきます。静かに響く弓によるベースサウンド、いいですねぇ。とっても美しい曲、聴き入ってしまいます。
 10曲目は「Walk Tall」。優雅なピアノリフからゆったりとはじまって、そしてパワフルなドラムがはいってミドルテンポで力強く爽やかなメロディがながれ、ギターとユニゾンも。中盤ではパワフルなピアノリフにのってパーカッションソロ、続いてリズミカルでテクニカルなピアノソロが。その後リフを挟んで軽やかなギターソロが。終盤にはピアノとギターの掛け合いソロも。
 11曲目は「In A Sunny Place」。ギターのほのぼのとした感じのリフからはじまって、美しくしっとりとしたピアノリフがながれて。ピアノとギターが心地よく優しく温かいメロディを紡ぎ合って。中盤ではエモーショナルなギターソロ、続いてメロウなピアノソロが。心がほんわかしてくるような素敵な曲ですね。
明るく楽しい曲、しっとりと美しい曲やボサノヴァ調の曲など、様々なタイプの曲を通して心地よく楽しませてくれるとっても素敵なアルバムですね。また機会があればライブも観に行きたいっす。

クロニクル 1st

2012-01-06 06:21:22 | 70's J-プログレ
 以前<クロニクル>の2ndアルバムを偶然手に入れて紹介させていただきましたが、2010年暮れに突然1975年に発表されたこの幻の1stアルバム「ライブ・アット・ウイスキー・ア・ゴーゴー」がCD化されて超ビックリ!もちろん即購入です。
 メンバーはギター&ヴォーカルの<発地伸夫さん>、キーボード&ヴォーカルの<巳城研二さん>、元ファーラウトのベース<石川恵樹さん>、そしてのちにマキ&OZに加入されるドラマー<武田治さん>の4人です。
 ラーナーノーツによれば、ファーラウト後に渡米されていた石川さんが、現地で音楽プロデューサーの塩次衆之さんと出会ったことがきっかけで1974年に<クロニクル>は結成され、元アトランティックレコードA&Rのアントニー・ハリントン氏と出会い、マネージメントを約束されて、アメリカ西海岸をベースに活動をはじめたそうで。そしてこの年11月に初めて名門“ウイスキー・ア・ゴーゴー”に出演し、12月10日に行われたライブを収録したのがこのアルバムで、翌75年4月に発表されたそうです。
 アルバム1曲目は「流れに身をまかせながら」。まずは拍手が鳴り響き、雄たけびも。そしてミドルテンポでパワフルなベースリフが、ギターのカッティングリフがはいって爽やかなコーラスがながれて。のどかな感じの素敵な曲調ですね。間奏まずはギターのエモーショナルなソロが爽やかにながれ、そしてパワフルなリズムにのってワウを効かせたリフが琉球音楽風にほのぼのした感じでながれ、再びエモーショナルなソロへ。その後爽やかなコーラスがゆったりと。
 2曲目は「春の海」。パワフルなタムドラムからダイナミックなリフがはいって徐々にスピードアップしていって盛り上がって。それが落ち着くとギターとベースがしっとりとゆったりと奏で、徐々にパワフルに。その後ミドルテンポで民謡風の力強いリフがながれ、笙のようなサウンドがゆったりと厳かに響いて。
 3曲目は「神は私の中に」。ギターのヘヴィなリフからはじまってブレイクもキメて、ミドルテンポのパワフルで跳ねるようなリズムにのって伸びやかなコーラスがながれて。そしてベースのパワフルでリズミカルなぶっといリフからギターのエモーショナルなソロへ。祭り囃子のようなリズムでベースがテクニカルなリフを。
 4曲目は「朝もや」。静寂のなか、小鳥のさえずりのような音が幻想的にながれ、そしてギターの綺麗なアルペリフがゆったりと。そこにしっとりとしたコーラスが浮遊感たっぷりにながれて。なんとも心地よいサウンドですね。
 5曲目は「太陽」。ギターのアルペリフがしっとりとながれるなか、ウインドベルの音色が幻想的に響き、そして徐々に盛り上がっていって。
 6曲目は「夢」。シンバルロールから水の滴る音が神秘的に響いて。そしてベースリフからギターのアヴァンギャルドなソロが。そののちに衝撃音も。
 7曲目は「くりかえし」。キーボードの音色が伸びやかにながれ、ギターのパワフルなリフからミドルテンポでズンズン響く躍動感たっぷりのリフにのってパワフルなコーラスがはいって。
 8曲目は「家に帰りたい帰れない」。ミドルテンポの力強いリズムからギターの暗くしっとりとしたリフがながれ、そこに哀愁ただようヴォーカルがゆったりと。間奏ではエモーショナルなギターソロが郷愁たっぷりにしっとりとながれて。
 9曲目は「新しい世界」。パワフルなドラムフィルからダイナミックなリフがでシンセサウンドがゆったりと響くなか、力強いヴォーカルが。そしてギターのカッティングリフが明るく爽やかに。琉球音楽調のような心地よいメロディですね。
 10曲目は「太陽が沈む」。しっとりとしたコーラスがゆったりと伸びやかに。
 11曲目は「NOW(今)」。キーボードの哀愁ただようメロディがゆったりとながれ、ギターも加わって、そしてスキャットのコーラスがながれて。間奏では泣きのエモーショナルなギターソロが。それがドラマティックに盛り上がっていって。その後、力強いスキャットのコーラスがはいって、再びエモーショナルなギターソロが。ラストは♪ジャーン!で盛大にFin。
 “和”の情緒たっぷりに時にしっとりと美しく、時に力強く逞しく聴かせてくれる、ドラマティックでダイナミックな素敵なアルバムですね。デビューアルバムがアメリカでのライブって凄いっす。しかも完成度高いし、なぜいままでCD化されなかったのか、なぜいまCD化再発されたのか、ほんと不思議です。でもファンにとっては嬉しい限りですね。2ndも他バンドの名盤もどんどん再発してほしいものです。

一噌幸弘トリオ  咲くシャク

2012-01-03 08:22:55 | World Music
 <一噌幸弘さん>。一噌さんは、能楽の一噌流笛方、一噌家に生まれ、9歳で初舞台を踏んで、以降笛方として活躍し大曲も演奏。91年からは能の古典や、オリジナル曲や、クラシックまで幅広いレパートリーを独自の解釈で演奏するコンサート<ヲイヤリ>を定期的に開催しています。“能”での“笛”という固定観念を破ってジャンルを超えて“能笛”の可能性をおおきく広げて、様々なジャンルのミュージシャンと競演もされています。しかも和楽独特の“間”も素晴らしいのですが、信じられないくらいの超高速の指使いによる奏法も驚異です。ずっと以前、自分はそのときまだ一噌さんのことを全然知らなくて、ギタリスト<鬼怒無月さん>目当てで一噌さんのライブを観に行ったんですけど、鬼怒さんのギターもさることながら、一噌さんのギタリストの早弾きみたいに高速で吹く演奏家に超ビックリ!信じられませんでした。圧倒されちゃいましたね。もちろんただ早いだけでなく独特の“間”も絶妙でした。ちなみにそのときはタブラの<吉見征樹さん>とのトリオ編成でした。たしかそのときは予定されていたヴァイオリニストが急に参加できなくなったために、偶然にも一噌さん・鬼怒さん・吉見さんのトリオ演奏になったんですね。
2011年10月、そのトリオでのアルバム「咲くシャク」が発表されたと知ってビックリ!すぐ一噌さんのHPの通販で注文して手に入れました。メンバー皆さんのサイン入りで嬉しいっす。ライナーノーツによれば、タイトルの“咲くシャク”とは“桜咲く”と言う意味だそうで、東日本大震災のあとも季節のままに咲く満開の桜のもとでこのアルバムの構想を練ったそうです。そして復興への思いと、その桜を見ることなく天国へ旅立ったお母様への思いを込めて制作されたそうです。
 アルバム1曲目は「返シしゃく上」。郷愁ただよう尺八とギターの音色がしっとりと響いて、それが徐々に盛り上がって。そしてタブラのゆったりとしたリズムがはいって笛の音色が哀愁たっぷりに。その後アップテンポのタブラのリズムと軽快なギターのカッティングリフにのって笛の音色が力強くながれ、そしてギターリフから笛の2本吹きの力強いフレーズから、ギターとのテクニカルなユニゾンリフがスリリングに展開し、掛け合いも。中盤ではギターの哀愁ただようリフにのって笛のエモーショナルなソロが。それが徐々にパワフルにテクニカルに盛り上がっていってアグレッシブに。テーマフレーズとテクニカルユニゾンリフのあと、アップテンポのタブラのリズムをバックにギターソロが。序盤はエモーショナルに、それが徐々に盛り上がっていってエネルギッシュに。その後テーマフレーズ&ユニゾンリフに戻り、今度は叩きまくりのタブラソロが。終盤ではテーマフレーズに戻ってギターのメロウなリフから笛2本吹きのリフへ。そしてテクニカルなユニゾンリフがスリリングに。ラストは激しいギターのカッティングをバックに力強い笛の音色がゆったりと響き、盛大にFin。
 2曲目は「らそらとんび」。尺八のテクニカルなソロからはじまって、ギターのカッティングリフとタブラの軽快なリズムにのって爽やかで雄大な感じのメロディがながれて。まるで草原を駆け抜けているかのようです。そしてギターの軽快なカッティングソロ、笛の爽やかで心地よいメロディのソロが。もちろん超テク早吹きも。中盤では笛の3本吹きのソロも。タブラも叩きまくって。その後テーマフレーズに戻って、ドライブ感たっぷりのカッティングソロが。清清しく爽快感たっぷりで楽しい曲、最高ですね。
 3曲目は「まごたろう」。笛の力強いソロからパワフルにはじまって、ミドルテンポのタブラのリズムがはいって、ストラトの太いヘヴィなサウンドが響きますが、イメージとしては伝統的な雅楽とハードロックの融合のような感じですね。中盤には笛のアグレッシブなソロが。そしてタブラをバックにヘヴィサウンドのギターソロが。そこに笛も入ってパワフルなソロを。終盤では徐々にテンポアップして激しくエネルギッシュに盛り上がって。ラストは吹きまくりでFin。 4曲目は「たて笛乱舞之序」。笛3本吹きのメヌエットのような感じからゆったりとはじまって、そして笛のめっちゃテクニカルな早吹きソロが。その後力強い5本吹きのリフが。2分弱の序奏です。
 5曲目は「せまりくるホンホ」。ミドルテンポのブギー調のギターリフからはじまって、笛の哀愁ただようリフが力強くながれ、笛がもう1本加わってハモって。そしていきなり超テクユニゾンリフが炸裂したあと、テンポアップしてギターリフをバックに笛の哀愁ただようフレーズが。ブレイクリフから超テクユニゾン、そしてエモーショナルかつテクニカルなギターソロへ。中盤では超テクユニゾンから笛のソロへ。寂しげなフレーズを奏でたあと、早吹きのアグレッシブな感じに。終盤ではギターリフから笛の哀愁ただようフレーズがながれ、そして徐々に力強く盛り上がっていって、ラストは超テクユニゾンをキメてFin。
 6曲目は「稚児舞」。笛のカン高い力強い音色が響きわたり、そしてギターの音色がゆったりと琵琶のようなイメージでながれ、鼓や小太鼓のような音色のタブラの音も印象的に響いて。伝統的な雅楽の世界でしょうか。月夜のようなゆったりしっとりとした暗く厳かな雰囲気です。
 7曲目は「つの笛即興曲第3番」。オカリナのような響きのつの笛のしっとりと寂しげなフレーズがギターとともにながれ、そしてタブラがはいってミドルテンポでゆったりと郷愁ただようフレーズがながれて。そしてつの笛とギターのテクニカルなユニゾンと掛け合いからアップテンポになってスリリングに展開し、アグレッシブなギターソロへ。中盤ではテクニカルユニゾン&掛け合いからつの笛ソロへ。しっとりとはじまってアグレッシブに。さらにはパワフルな2本吹きも。終盤では郷愁ただようテーマフレーズに戻って、スリリングなユニゾンリフをキメてFin。
 8曲目は「乱序めじ羽」。笛の力強い音色が響き、そのままテクニカルな早吹きソロへ。そしてアップテンポのリズムがはいって、ストラトのヘヴィリフも。ノリノリでめちゃめちゃかっくいいっす。そして笛とストラトの追っかけリフが展開し、アグレッシブな吹きまくりの笛のソロへ。中盤では笛とストラトの伸びやかなリフからスリリングなユニゾンリフが。その後ノリノリのリフからヘヴィでエネルギッシュな弾きまくりギターソロへ。終盤では笛とストラトのユニゾンがゆったりとはじまって徐々にテンポアップして激しく盛り上がって。かっくいいハードロック雅楽ですね。
 9曲目は「天を駆ける風-母へ」。ギターのしっとりとしたリフから笛の抒情的な音色がゆったりとながれて。中盤ではエモーショナルな哀愁ただようソロが。とても切なく哀しく、ウルッときてしまいそうな情感こもった曲です。
 最後の曲で涙が出そうになりましたが、超絶テクたっぷりの凄まじい曲や、爽快感たっぷりのとっても楽しい曲、平安時代を思い浮かべてしまう伝統的な雅楽の世界、さらには伝統楽器とヘヴィギターのハード雅楽など、様々なタイプの曲をたっぷりと楽しませてくれ、聴き所満載の素敵なアルバム、日本をとても強く感じさせてくれますね。ぜひともライブも観に行きたいっす。