ひよりの音楽自己満足

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KENSO 5

2008-04-27 07:56:38 | KENSO
 1990年、佐橋さんが作編曲家としての活動が忙しくなったために脱退してしまします。そして新たなキーボード奏者には、84年のライブを高校生のときに観に行ったという<光田健一さん>が加入します。テンションが上がってきたバンドは、この年に六本木で1本ライブをやったあと、5枚目のアルバムのレコーディングを始めたそうです。そして翌91年10月。<KENSO>の最高傑作と称される名盤「夢の丘」が発表されます。<KENSO>10年間の集大成とも、自主制作時代のエナジーがよみがえったともいわれています。もやがかかった山からヒツジがたくさん降りてくる幻想的なジャケットも素晴らしい。 1曲目は「月の位相1」。アコースティックギターから始まるアップテンポのノリノリの楽しいロック調の曲。でも変拍子ですね。合間にはゆったりとメロディアスなギター&キーボードのソロが。 2曲目は「時の意味」。メロディアスなキーボードの音色からはじまり、アップテンポのテクニカルな展開に。中盤ではリズムが止まりミステリアスな雰囲気になるも、後半ミドルテンポのリズムがはいってギターとキーボードの掛け合いやユニゾンが楽しめます。 3曲目は「謎めいた森より」。荘厳な雰囲気のシンセサウンドからはじまり、時計の音と不思議なパーカッション音の神秘的なサウンドとフレットレスベースの伸びやかなサウンドが響いて。 4曲目は「イア」。英語で打合せをしているかのような効果音からはじまり、シタールのような幻想的なサウンドが響いて、そこにムーグのようなシンセ音が。短い曲です。 5曲目は「心の中の古代」。ミドルテンポのダイナミックなリフと、アコースティックギターとキーボードの落ち着いたメロディアスなフレーズが交互にあらわれて。中盤には強力なベース&ドラムをバックにパワフルなギター&キーボードのソロも。 6曲目は「不安な記憶」。アコースティックな雰囲気の叙情的な短い曲。 7曲目は「地中海とアーリア人」。序盤はアヴァンギャルドのような民族音楽的のような雰囲気の曲。中盤は幻想的な雰囲気になり、ドラムが入って軽快でリズミカルなロックに。ラストは序盤のモードに。 8曲目は「イアを去った日」。シタールのような音色の哀愁を感じる寂しげな短い曲 9曲目は「フォース・ライク」。ビートの効いたミドルテンポのロック。ミステリアスな雰囲気もありますね。ベースがなんか心地よいです。 10曲目は「アルファマ」。メロディアスなキーボードからはじまる変拍子のミドルテンポの曲。パワフルな面もあり、寂しげな雰囲気を感じる面もあります。ラストはダイナミックにFin。 11曲目は「月の位相2」。アコースティックギターのゆったりとほのぼのとしたフォークソングみたいな感じの曲。中盤には美しいピアノソロがあり、そして胸がキュンとするようなメロディアスなギターソロも。 史上最高のメンバーによる精密正確で、なおかつダイナミックな演奏でおくる、精巧なアレンジの妥協のない完璧なコンセプトアルバム。圧巻です。
 アルバム発表後、10月と12月にライブを行ったそうです。翌92年の2月に大阪で行われたライブは超満員で、酸欠でファンが倒れてしまうというハプニングもあったとか。清水さんが自画自賛されるほど、この時のバンドは凄かったそうですね。で、この凄いメンバーでのアツいライブ演奏を残さねば、とこのあと六本木で行われたライブを録音し、のちに「LIVE 92」というライブアルバムを発表しました。ただ・・・残念ながらこの2月のライブのあと<KENSO>は活動を停止してしまいます。凄いメンバーゆえに、清水さんがリーダーとしてこの凄いミュージシャンたちをコントロールしていけるかどうか相当苦悩されたそうです。本業でもバンド活動でも頂点を極められた清水さん、心身ともに疲れ果ててしまったのかもしれません。

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