ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

10.2.21 清水義央とカイコーズ(後半)

2010-02-28 12:38:05 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2010.2.21 新横浜サンフォニックス・ホール
<それは邂逅であり蚕でもあるが、懐古ではない>
(後半)
 19時をちょっと過ぎた頃、いつものようにギターテクの志村さんが清水先生のギターのチューニングを・・・と思いきや志村さんがそのまま曲を弾き始めてビックリ!さらにスポットライトが当ってギターだけでなくシブいブルーズを歌いだしてさらにビックリ!お客さんも手拍子を。曲は「Rock Me Baby」。これがまたギターもヴォーカルも素晴らしい!ブルーズフィーリング溢れるギターサウンドに聴きほれてしまいました。ヴォーカルもいい味だしてましたね。すると客席後方から清水先生が「ちょっとちょっと志村さん、なにやってんの!」って叫びながら登場!でも志村さんはお構いなしに2ndコーラスも。清水先生は志村さんの後ろでアコギを弾きはじめ、メンバーの皆さんも演奏に加わって。志村さんのエモーショナルなギターソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。その後、小口さんのキーボードソロへ・・・ところが突然関係ないハチャメチャなソロを弾き始めてビックリ!清水先生が「小口くん、小口くん!それ全然ブルーズじゃないじゃん!」って、爆笑です。「いまブルーズをやってんだからさ」「ここはみんなとなじんで、ブルーズを弾いてくれないと困るんだよ」って。すると小口さん、いきなりヌンチャクを振り回して「アチョー!」ってポーズもキメて。「それブルース・リーでしょ」って清水先生が突っ込みを。爆笑です。「ちょっと石黒のアニキ、ブルーズを弾いて」って清水先生。石黒さんがブルーズを弾くと、小口さんがまた変なフレーズを。再び石黒さんが弾くと、小口さんがようやくブルーズっぽいサウンドを弾いて。「まあ、ブルーズっぽくなってきたね」「じゃあ小口くん、ブルーズでいきましょう」って清水先生。そして再びバンドがはいって盛り上がってFin。「キミも一皮剥けたね!」って小口さんに清水先生、爆笑です。
 そしてあらためてギターテクの志村さんを紹介。「このギターを作ってくれたひとです」って赤いストラトタイプのギターを。お客さん大拍手大歓声です。
 「一度、コミックバンドをやってみたかった」って清水先生。「ドリフじゃなくてもうひとつの・・・なんだっけ?」って。すると客席後方の難波さんが「ドンキー・カルテット!」って。爆笑です。

 ここで清水先生は「ハプニングが起こります」って。そしてはるきちさんをステージ前に招いて、初期の功績を讃え感謝状を贈ると。清水先生の構想が具現化できたのははるきちさんのおかげだ、と。そして彼がいなければ自分はただの変人で終わっていたかもしれない、と。はるきちさん、清水先生からの感謝状を大拍手のなか、丁寧に受け取りますが・・・開いてみると、なんとはるきちさんの名曲「ひとりごと」の歌詞が書いてあるそうです。そしてここではるきちさんにその「ひとりごと」を唄ってもらうって、先ほどのアコギを渡して。はるきちさん、このハプニングにめっちゃ驚いてましたね。「えっ、ほんとに?バンド出来るの?」って。すると小口さんがドラムセットに座ってもう叩く準備を。「えっ、何?ロックでやるの?普通に?」ってまだ半信半疑のはるきちさん。オリジナル通りだそうです。

 10曲目ははるきちさんヴォーカル&ギターの「ひとりごと」。ほのぼのとした心温まる素敵なフォークソングですね。ヴォーカルもやさしいピュアな歌声で心地いいです。間奏の清水先生のギターソロは、はるきちさんにナイショで進行していたこともあって、あまりリハも出来なかったようで、ちょっとたどたどしかったですけど、メロウなフレーズを奏でていました。
 曲が終わると大拍手大歓声!「いい曲でしょ!」って清水先生。「知らなかったのはボクだけだったのでしょうか?」って、はるきちさん。「アコギはこの曲のためだけに用意したんですよ」「いや、いい気分だ」「うまくいった、最高だ」って清水先生、大満足です。「素直にこの曲をやってくれてたらこんなことにはならなかったのに」って。清水先生、なにがなんでもはるきちさんに「ひとりごと」を歌ってほしかったんですね。自分らも素敵な曲を聴けて嬉しかったっす。
 そして石黒さん、小口さんのドラムに「うたばんではありえないとこにフィルを入れてくるから、おっかしくってさぁ」って大笑いしてました。小口さんは笑顔であやまってました。でも小口さんのドラムもなかなかよかったですね。

 はるきちさんは再びドラムセットにスタンバイ。そしてはじまった11曲目はKENSOの「月の位相2」。はるきちさんのカウントからミドルテンポではじまって、石黒さんのピアノのしっとりとしたメロウな美しいフレーズがながれて。そこに小口さんがキーボードで加わってユニゾンも。ギターもメロウなフレーズを奏でて盛り上がっていきます。ほのぼのとした心休まる曲ですね。

 続いて12曲目は「心の中の古代」。秒針の音からスリリングにはじまって、ミドルテンポでパワフルなドラムが。ダイナミックな曲調で、ギターのテクニカルなリフ、そして小口さんのキーボードの伸びやかなフレーズが。その後、リズミカルなギターリフとベースリフから石黒さんのキーボードソロへ。そこに小口さんが加わり、そのまま小口さんのキーボードソロへ。そして石黒さんと小口さんの白熱した掛け合いバトルが。凄いっす。終盤にはギターのアグレッシブなソロ、そしてギターとキーボードのテクニカルなユニゾンで、ラストはゆったりとFin。

 清水先生は、元KENSOのキーボーディストで現在も音楽界で大活躍中の佐橋さんからキース・ジャレット氏の音楽を薦められたそうですが、次の13曲目は佐橋さんに捧げる(?)という、キース・ジャレット氏の「マイ・ソング」というアルバムのなかから「Country」。石黒さんのメロウなピアノソロからはじまります。その後ハイハットのリズムからミドルテンポのドラムがはいって、しっとりとしたベースラインがながれて。まずはギターのメロウなソロ、そしてキーボードとのユニゾンも。やさしく暖かく心地よいメロディですね。中盤では味わい深いベースソロが。ソロが終わると拍手も。続いて小口さんのエモーショナルなキーボードソロ、ギターのメロウなソロと続きます。バックのドラムのリムショット、綺麗な音ですね。終盤では石黒さんの力強いピアノソロがあり、ラストはしっとりとFin。「キース・ジャレットのアルバム、買ってください」って清水先生。「ボクが宣伝するのも変ですけど」って。

 「次は懐かしい曲」「人によって違うかもしれませんが」ってはじまった14曲目は「JIGSAW」。石黒さんのクリスタルなキーボードサウンドのアップテンポのリフからはじまり、ピアノの綺麗なリフが。そして小口さんのリズミカルなキーボードリフ、ギターの爽やかなフレーズがながれ、その後パワフルでダイナミックな感じに。ギターとキーボードのユニゾンのテクニカルなリフのあと、ゆったりとしっとりとした感じになり、シンセの鐘の音が響いて。ギターのエモーショナルなソロ、ピアノのしっとりとしたソロのあと、一転アップテンポのラテン系の跳ねるようなリズムになって明るく楽しくノリノリ状態になってFin。
 この曲は、はるきちさんが清水先生にインスパイアされて当時作った曲だそうで。元曲はもっと変拍子バリバリだったそうですが、今回4拍子中心のやさしいプログレにアレンジしたとか。「かえって難しいよね」って清水先生と三枝さん。「JIGSAW-4、2010年版、リニューアルでした」って、はるきちさん。大拍手です。

 ここで清水先生がメンバー紹介を。そしてスタッフの方々に今回のお礼を述べて。「あと数曲、楽しんでください」って。そして最初にSEの手違いをスタッフのせいにしてしまったことを謝っておられました。
 そしてはじまった15曲目は「Power of The Glory」。幻想的な雰囲気からゆったりとはじまって、ギターとキーボードの音が飛び交って。そして小口さんのキーボードがゆったりと伸びやかにながれ、そしてアップテンポのパワフルなドラムがはいって、時折エレドラの音も。リズミカルでテクニカルなリフが華やかに鳴り響き、さらにはユニゾンも。その後、石黒さんのキーボードのゆったりとしたフレーズがながれ、そこに小口さんも加わって。テクニカルなユニゾンリフからアグレッシブなギターソロへ。そしてはるきちさんのドラムソロが。パワフルでダイナミックで、しかもタイトでかっくいいっす!ソロが終わると「ドラムス、山本治彦!」って清水先生。大拍手大歓声です。

 本編最後となる16曲目は「さよならプログレ」。テクニカルなリフから小口さんのキーボードソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、アップテンポのパワフルでテクニカルなリフが。その後、小口さんのアグレッシブなオルガンソロ、そして石黒さんのやはりアグレッシブなムーグソロも。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、ギターのエネルギッシュなソロが。終盤はブレイクもあり、アクションもキマって、そしてパワフルに盛り上がって♪ジャーン!でジャンプしてFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「カイコーズでした。どうもありがとう」「楽しんでいただけましたか?」「素晴らしいオーディエンス、本当に楽しかったです」「明日から確定申告の用意をしなければいけないんで」って清水先生。そしてメンバー紹介を。大拍手のなか、メンバーの皆さんは楽屋へ。もちろん客席はアンコールを求める手拍子が鳴り響いています。

 しばらくするとまずははるきちさんが登場。見覚えのある、前と後がとんがっているライトブルーの帽子とタスキをかけてます。そしてお客さんに手拍子を促してマーチングスネアを叩き始めると、その行進曲リズムにのってメンバーがやはり同じ帽子を被って登場!歓声と手拍子で迎えられます。「ワン・トゥー・スリー!」ってはじまった17曲目はなんと「サンダーバードのテーマ」。これにはビックリしました。自分的にはめっちゃ嬉しいハプニングですね。この曲めっちゃ好きです。清水先生と三枝さんはリズムに合わせて足踏みしながら演奏です。メインリフは小口さんがキーボードで、歌メロは清水先生がギターで、Bメロは小口さんがオルガンで。途中、石黒さんがYESのChangesのリフを織り交ぜてましたね。めっちゃ楽しいっす。

 この曲は初期KENSOで、1983年のライブのアンコールで演奏したことがあるそうです。清水先生がお客さんに「そのとき聴いた方いらっしゃいます?」って尋ねると、若干名いらっしゃいましたね。デビュー当時からのファンの方って凄いっす。自分のようなここ2-3年のにわかファンはお恥ずかしいっす。ちなみに今回のアレンジははるきちさんが担当されたそうで。「頼みもしないのに変拍子を入れてきた」って清水先生、爆笑です。さらには皆さんが被っていた帽子もはるきちさんが手配されたそうで。「今日のライブに命かけてました」ってはるきちさん。大拍手です。

 「ではほんとに最後の曲になってしまいました」「今日はほんと楽しく演奏させていただいてありがとうございます。感謝しています」って清水先生。「KENSOの目標であり、ずっとリスペクトしてきた」って、オーラス18曲目はPFMの「Four Holes In The Ground」。「これ被ったままでリスペクトもないか」って清水先生は帽子をとって。でも三枝さんはそのまま。「ダメすか?」って。爆笑です。
 曲はテクニカルなリフからアップテンポで明るく華やかにはじまって、ダイナミックなギターとキーボードのユニゾンも。その後テンポダウンしてゆったりとした曲調となって、小口さんのキーボードソロへ。再びギターとのユニゾンのあと、石黒さんのメロトロン風のサウンドがゆったりと響き、ベースリフもピアノリフもゆったりとながれて。そしてギターのメロウなフレーズのあと、一転アップテンポになってリズミカルで楽しくノリノリのパワフルな展開に。石黒さんの楽しいリフのあと、再びゆったりと雄大でダイナミックな曲調になり、壮大なスケールのサウンドが響きます。ラストはテンポアップしてめっちゃ盛り上がって♪ジャーン!でFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様はステージ前に並んでいっせいにお辞儀を。そして清水先生がメンバー紹介。「せっかくだからひとりづつしゃべってもらいましょうか」って清水先生。まずは小口さん「今日はありがとうございました。石黒先輩にブルーズを教えてもらったので、今後の人生に生かしていこうかなと」って、爆笑です。続いて石黒さん「KENSOファンって怖いってイメージがあったんですけど、今日は暖かい感じで我々の演奏を迎えてくれてありがとうございます」「次はフルートで参加します」って。次は三枝さん「今日もこんなに暖かく迎えてくれてありがとうございます」「最後までどうもありがとうございました」って。そしてはるきちさん「倉庫から眠っていたドラムを出せてよかったです。ありがとうございました」って。最後は清水先生「どうも本当にありがとうございました。皆さんも大変だと思いますが、頑張ってください」「さよなら、ありがとう!」って。
 大拍手のなかメンバーの皆様は楽屋へ・・・さらにアンコールを求める手拍子が場内に鳴り響いています。

 するとほどなく清水先生のみステージに登場!大歓声大拍手で迎えられます。「ヴォーカルの難しさ、痛感しました」って。で「いろんなバンドをバカにしましたけど、凄いもんだな」って、爆笑です。清水先生は以前、厚見レイさんが主催のマウンテンやGFRなどのカヴァーのライブをこの場所でやったのを観て、それがとっても楽しそうだったので、自分もそういうライブをやってみたい、と思ったそうで。「本当に楽しいライブをやりたかったんです」「皆さんのおかげで無事終了しました」「本当にありがとうございました」って深くお辞儀をして、そして拍手のなか楽屋へ・・・
 時計を見ると20時半。約90分の後半で、休憩を含めて3時間にわたる、とっても充実した楽しいライブでした。

 ほんともう盛りだくさんでしたね。予想していた初期KENSOの曲だけでなく、皆さんがリスペクトされたユーロプログレの名曲の数々や、メンバーのソロ曲も。さらにはサンダーバードのテーマや、三枝さんのヴォーカル曲、そして意表をついた志村さんのギター&ヴォーカルも。真剣な曲やお遊びの曲もめっちゃ楽しめましたね。メンバーをも欺く「ひとりごと」も嬉しいハプニングで最高に楽しめました。小口さんのヌンチャクにもビックリです。サービス精神溢れる清水先生の演出、最高でした。
 昨年のKENSOのライブや先日のToshimi Sessionではちとキツそうだった清水先生のギターでしたが、今回のライブでは笑顔でもうノリノリで弾きまくってましたね。かっこよかったっす。小口さんのキーボードも三枝さんのベースも最高でした。石黒さんのキーボードはもう言うに及ばず、凄すぎです。小口さんとのアツいバトル、魅せてくれましたね。ヴァイオリンもいい音色でした。そしてはるきちさんのドラム、ほんといい音でした。決して叩きすぎず、曲を生かす緩急をつけた要所を押さえた歯切れのよい、パワフルかつタイトなドラム、素晴らしいっす。細かいタイミング等のミスはあったかもしれませんが、なにしろいい音でした。曲が生き生きしていたように感じました。
 清水先生も超多忙なのでしょうけど、できればKENSOとは別にまたこのソロプロジェクトを定期的にやってほしいものです。

10.2.21 清水義央とカイコーズ(前半)

2010-02-27 21:57:06 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2010.2.21 新横浜サンフォニックス・ホール
<それは邂逅であり蚕でもあるが、懐古ではない>
 日本プログレッシブロック界の最高峰に君臨する、現役歯科医師であるギタリスト<清水義央さん>率いるスーパーバンド<KENSO>。1980年に1stアルバムを発表し、その後不定期ながらも7枚のスタジオアルバムと8枚のライブアルバムを発表し、ライブ活動も続けられています。
 昨年、清水先生は久しぶりにKENSO初期のドラマーであり、現在はマルチミュージシャン&コンポーザーとして活躍中の<山本はるきちさん>と会って旧交を温めたそうです。その後KENSOは8月にライブを行い、2010年はライブは行わないと発表。ですが何かがある、と清水先生は含みを持たせてました。
 清水先生はKENSOのライブの際、その準備や手配や音楽のみならず雑用に追われるなど大変な労力と神経を使われるそうで。それはそれで充実感はあるものの、それとは別にもっと気楽に楽しめるライブもやってみたいという願望があったそうで。
 そしてその願望がはるきちさんとの出会いによって、さらには近年から交流が多くなった学生時代からの旧友であるキーボーディストの<石黒彰さん>との関係もあって、ここにKENSOとは別の清水先生のソロプロジェクト<清水義央とカイコーズ>がはじまり、2010年2月21日に新横浜サンフォニックスホールでライブを行うことが発表されました。メンバーは清水先生・山本はるきちさん・石黒彰さん、そしてKENSOのベーシスト<三枝俊治さん>、キーボーディストの<小口健一さん>の5人です。2010年にはKENSOが見られない以上、このライブは見逃せません。もちろん先行予約日にTELしてチケットを確保。おそらく椅子席でしょうからキャパは150-200程度であろうと。となると・・・予想通りに年始にはもうSoldoutだったようですね。
 ライブまでの間、清水先生とはるきちさんはお互いのブログでKENSO創世記の頃の思い出話をカキコされてましたね。当時すでに多重録音を手がけておられたはるきちさん。そしてすでに複雑なプログレ曲の構想を持っていた清水先生。はるきちさんと出会わなければ机上の空論で終わっていたかもしれないという清水先生。その構想を具現化し、変拍子の面白さや音楽の奥深さに目覚めたというはるきちさん。お互いの存在の大きさを再確認されているかのようです。おそらく当日は初期KENSOの曲が中心となるでしょうけど、とっても楽しみです。

 さて当日。所用で朝から静岡市に行っていたもので、そのまま新幹線で新横浜へ。開場予定時間は17時。ちょっと早めに着いたので軽く夕食をとって会場へ。すでに多くの方が集まってましたね。う~ん、やはり男性が圧倒的に多いっす。30-50代中心ですね。そして17時に整理番号順にフロアーへ。やはり椅子席だったので自分は中くらいの左端の席をGET。メモをとる都合で左端が一番いいんです。でも・・・ステージをよく見ると、後方左に石黒さんのキーボードセット、後方右にワンバスドラムセット、前方左にギター、中央にベース、そして右に小口さんのキーボードセットが。自分の席からだと石黒さんが全く見えないんです。これは失敗でしたねぇ。まあしゃーないっす。
 開演予定時間の17時半近くなると席もほとんど埋まって、後方の招待席には大御所の難波弘之さんや、厚見レイさん、大谷レイヴンさん、その他著名な方々が。

 17時半をちょっと過ぎた頃、客席の照明が暗くなって、ステージがブルーのライトに包まれ、そしてドラム後方のスポットライトがクルクル廻って。そして妖しいSEがながれ、力強い女性のカンテがながれて。そして・・・白衣を着た清水先生がひとりで登場!大拍手で迎えられます。まずはギターソロ。のびやかでエモーショナルなギターサウンドを聴かせてくれます。雄大でしかも奥深く、遥かなる世界って感じでしょうか。その後、コーラス効果のようなアコースティックっぽいサウンドを響かせて。時にマンドリンのような音色にも聞こえましたね。この頃にメンバーの皆様が徐々にステージに。そしてサウンドが一転ヘヴィサウンドになってハードロックモードに。Sabbath Bloody Sabbathのリフ、かっくいいっす。終盤再びアコースティックサウンドになってFin。

 ディレイを効かせたミステリアスなキーボードサウンドが響き、はるきちさんが木鈴を鳴らして。そして石黒さんがリフを響かせ、はるきちさんがシンバルを鳴らし、それがアップテンポになるとパワフルなドラムを叩き始めて「ワン、トゥー!」って掛け声を。1曲目は「はるかなる地へ」。ミドルテンポのたおやかなキーボードリフ・オルガンリフがながれ、バックではぶっといベースラインが。そして石黒さんのキーボードソロ、小口さんのパーカッシブなオルガンリフが。はるきちさんのドラム、とってもパワフルでタイトで歯切れのいいサウンドで気持ちいいっす。中盤ではヘヴィサウンドでのギターソロ、そして小口さんとのユニゾンリフも。なめらかなメロディラインですね。

 「のっけからいろいろありまして」って清水先生。ギターソロ時のSEに手違いがあったようで。清水先生はそのSEを日曜日の朝に3-4時間かけてセカンドアルバムの音源を基に逆回転にしたりと苦心されて編集して作ったそうですけど、何か問題があったような。それとメンバーがステージに登場するのがちょっと早かったとか。
 ここで清水先生1枚の紙を見せて。“朝スピーカーの音がうるさい”って同じマンションの住民から騒音の苦情が来たという管理組合から通知でした。お客さん爆笑です。ちなみに清水先生が昨年まで副理事長だったときはそういう苦情はなかったそうですけど。
 「最後まで楽しんでいってきださい」って清水先生、大拍手です。

 2曲目は「麻酔Part2」。キーボードのテクニカルなリフからアップテンポではじまって、そしてギターとキーボードがゆったりとしたメロディを奏で、パワフルなリフも。小口さんがなだらかなフレーズを響かせ、石黒さんも綺麗なメロディを奏でて。バックでは味わい深いベースラインが。終盤では石栗さんと小口さんの掛け合いもあり、テクニカルなリフからテーマメロに戻ってFin。

 「はるきちくん、大丈夫じゃないですか。イケますね」って清水先生。お客さん大拍手です。今朝、清水先生が新横浜に着いたとき、なんとKENSOメンバーの光田さんがいらしてたそうなんです。「あれっ、今日KENSOじゃないよね?」って思ったそうですけど、光田さんも偶然新横浜に用事があったのと、今日のカイコーズのライブの激励と差し入れにいらしたとか。
 それとその頃、このサンフォニックス・ホールがある横浜アリーナには女性ファンが大勢集まっていたとか。今日は本体では「ゆず」のライブがあったようです。先日のToshimi Sessionでもお客さんは男性ばかりと、ちと嘆いておられたような?そして「気楽にやろうと思ったのに、なかなか気楽に出来ない」「KENSOと同じようになってきた」って、爆笑です。 そうそう、本日配布されたパンフの訂正もされてました。某超有名ダンスユニットの件ですね。
今回のサブタイトルのことで「邂逅とは”思いがけなく出会う“それぞれみんなつながりをもっている」って、清水先生。

 ここでメンバー紹介です。まずは「三ちゃん、三枝俊治!」って大拍手です。ちなみに今回のメンバーでは三枝さんが最年少なんだとか。皆さん驚きです。「マジですか?!見た目は最年長ですけど」って三枝さん。続いて「みんな変人ですけど、普通に見えて一番変人!小口健一!」って大拍手です。後ほど変人ぶりを発揮してくださるとか。続いて「身体も態度もデカい!石黒彰!」って大拍手です。「後ほどたっぷりと」って清水先生。「いつでもしゃべるよ!」って石黒さん。続いて「山本治彦、オンドラムス!」って大拍手です。「ステージで叩くのは久しぶり。KENSO以来」ってはるきちさん。それってすっごい昔ですねぇ。でも「緊張せずに楽しみたいと思います」って、大拍手です。はるきちさんのファンの方々も大勢いらしているようですね。ちなみに清水先生ははるきちさんの2ndアルバムの「ひとりごと」って曲がすっごい好きで、今回もリクエストされたそうですが「ドラム叩いて歌うのは無理」って却下されたとか。「次の機会にやってみたい」って清水先生。次の機会って・・・???

 次の曲ははるきちさんの曲で「ハチロク」。石黒さんのメロウなピアノリフからミドルテンポではじまります。そしてギターリフが入って追いかけるような感じで。心休まる優しい感じの曲調ですね。その後小口さんのほんわかした音色のキーボードソロ、続いて石黒さんのメロウで綺麗なピアノソロが。緩急織り交ぜたはるきちさんのドラム、いいですねぇ。終盤では盛り上がってエネルギッシュなギターソロと、小口さんのキーボードソロも。
 曲が終わると「山本治彦、作曲!」って清水先生。大拍手です。

 次はプログレ有名曲のメドレーだそうですが・・・「メドレーと言ってはいけないんです。これは神聖な“巡礼の旅”なんです」って清水先生。そしてまた某超有名ダンスユニットのお話になりますが、これから演奏する清水先生の大好きな某曲が、このユニットの登場によってその名を聞くとそのユニットのほうが目に浮かぶようになってしまったとか。ここで清水先生、いきなり「三ちゃん、しゃべって!」って三枝さんに振ります。「無茶ぶりですね」って三枝さん、爆笑です。三枝さんは昔はThe Beatlesが大好きで、プログレのアルバムはKing Crimson以外は資金的なこともあり、あまり買わなかったそうで。で、今回演奏する曲をコピーするに当って、「こんなに難しかったのか」って再確認された曲もあったとか。

 そしてはじまった4曲目はKing Crimsonの「Exiles」。ゆったりと幻想的な感じではじまります。石黒さんはエレキヴァイオリンを演奏。様々な音が飛び交ったあと、重低音が響き、そしてゆったりとしたリズムがはいって、小口さんが伸びやかなフレーズを奏で、石黒さんのヴァイオリンの艶やかな音色がながれて。そしてメロトロンサウンドが響いたあと、テクニカルなギターも。その後再びキーボードとヴァイオリンのなだらかなメロディがながれ、ギターのゆったりとしたフレーズも。終盤ではヴァイオリンソロやエモーショナルなギターソロも。とってもドラマティックです。

 続いてはるきちさんのスティックのカウントからはじまった5曲目はGenesisの「Firth of Fifth」。ミドルテンポの小口さんのリズミカルなキーボードリフが。明るく爽やかな感じで心地いいっす。そしてギターのゆったりと伸びやかなフレーズがとってもドラマティックに響きます。
 そしてステージが赤い照明に包まれて、はじまった6曲目はEL&Pの「Tarcus」。幻想的な雰囲気からリズミカルでパーカッシブなキーボードリフが。そしてギターの伸びやかなフレーズ、キーボードのたおやかなフレーズがながれ、徐々にパワフルになって。そしていきなりはるきちさんが♪ジャーン!って派手にドラを鳴らしてビックリ!客席から歓声とどよめきが。そしてテクニカルなベースラインをバックに石黒さんのオルガンソロが。続いて小口さんのアヴァンギャルドっぽいムーグソロも。ラストはパワフルなリフから♪ジャーン!でFin。小口さんはジャンプしてました。

 「“巡礼の旅”を楽しんでいただけたでしょうか」って清水先生、大拍手です。ここで赤のストラトタイプに持ち替えて。「今日は体調がいいですよ、大丈夫です」って。そして「山本治彦さんのファンの方、すみませんね、こんな世界で」って、爆笑です。今回はるきちさんファンで九州から駆けつけた方もいらっしゃるとか。「はるきちくんにはこういう変な友達がいます」って清水先生。「今日はボクは歌いませんから。ドラムで歌います!」ってはるきちさん、大拍手です。でも・・・
 ここで三枝さんが物販の宣伝を。ご自身が参加されている親友のイスラエル人歌手のアルバムを今日販売されているそうで。「ヘブライ語なので全然わからないですけど、とてもいいです」って。そう言われると欲しくなっちゃいます。
 続いて石黒さん。「すいません、ヴァイオリン」「拍手ちょうだいよ!一応頑張ったんだからさ」って、大拍手です。そして「清水大先生の恩情により」「ピッチのイマイチ安定しない感じも再現した」って。そうそう、今回は清水先生とフルートのDUOをやる計画もあったとか。でも男2人でフルートはキモいので止めたとか。でも石黒さん「KENSOのライブにフルートで出る!」って宣言。「いいでしょう、受けて立ちましょう」って清水先生。大拍手です。

 7曲目は石黒さんの曲で「Big Crunch」。ミドルテンポのヘヴィでブルージーなギターリフからはじまるも、ゆったりとしたメロウなリフに。ベースラインはテクニカルです。そしてまずはベースソロ、続いてヴァイオリンソロ、そしてギターソロとアグレッシブに展開します。中盤では石黒さんと小口さんのソロ掛け合いバトルが勃発。白熱してます。ラストはヘヴィなリフが再び。部分的にカシミールみたいなリフもあったかも?

 曲が終わると清水先生いきなり「山本治彦くんに何かしゃべってもらいましょう」って。「ひどい振りだな」ってはるきちさん、爆笑です。でも次の曲ははるきちさんにはなにもからみのない曲だそうで。この間、清水先生は黒のアーム付ストラトに持ち替えて。
 次の曲ではなんと三枝さんがヴォーカルをやると。「やりたかったんですよ」って三枝さん、拍手&爆笑!でもこれにはビックリです。てっきりオールインストかと思ってましたから。三枝さんはずっとヴォーカルをやりたかったそうです。おもいっきりシャウトしたいそうで。家では押入の中でタオルを口に当てて近所迷惑にならないようにシャウトしてたとか。爆笑です。「その姿を想像したらおかしい」って清水先生。

 「えー本日は2部制になっておりまして、次の曲が前半最後の曲です」って進行をフォローするはるきちさん。そしてはじまった前半最後8曲目はJohn Lennon氏の「Cold Turkey」。ギターリフを一旦やり直してスタート。ミドルテンポのパワフルなリフです。三枝さんのヴォーカル、シブくて力強くてかっくいいっすね。サビでは清水先生もコーラスで参加。清水先生のヴォーカルってのもコーラスとはいえ初めて聴きました。ピアノリフのあと、小口さんのアグレッシブなオルガンソロが。終盤ではめっちゃ盛り上がって、三枝さんがパワフルなシャウトや官能的な声も。
 曲が終わると大拍手大歓声!「三枝俊治!」って清水先生。「ちょっと休憩に入ります。15分ほどの予定です」って。大拍手のなかメンバーの皆様は楽屋へ。ここで前半終了です。時計を見ると18時45分。約70分の前半でした。

10.2.20 Acoustic Asturias

2010-02-25 00:07:23 | ライブレポ プログレ2008-2011
・◇ 2010.2.20 池袋・江古田BUDDY
 ピアノ・ヴァイオリン・クラリネット&リコーダー、そしてガットギターのアコースティック楽器で美しい曲を綺麗なアンサンブルで聴かせてくれるバンド<Acoustic Asturias>。その繊細で綺麗で清清しく瑞々しいサウンドに魅了され、そしてライブでのアルバムで聴くよりもはるかにダイナミックでドラマティックなサウンドにすっかりハマってます。メンバーはリーダーのガットギター<大山曜さん>、ピアノ<川越好博さん>、ヴァイオリン<伊藤恭子さん>、クラリネット&リコーダー<筒井香織さん>。
 昨年12月に行われたもうひとつのAsturiasであるElectric Asturiasのライブのときにこの2月20日のアコアスのチケットが先行販売されてたんですよね。メンバーの筒井さんがとっても綺麗で可愛らしいおすがたで販売されてたものですからもう速攻で購入。当日を楽しみにしておりました。
 ところが・・・1月末ころにAsturiasのブログを見てビックリ!なんと伊藤さんが急に出演できなくなったとの告知が掲載されてました。ちょっとガッカリです。いったいどうなっちゃうんだろ・・・と思いきや、代役にはなんとエレアスの<テイセナさん>が出演とのことでこれまたビックリ!1ケ月前という急なことで大変でしょうけど、でもでもテイさんの生ヴァイオリンも聴いてみたいので、それはそれで楽しみです。
 そして以前から告知されていましたが、今回はパーカッショニストの<中島オバヲさん>がゲスト参加されるとのことで、アコアスにパーカッションが加わることでどんなサウンドになるのかもとっても楽しみでした。

 さて当日。新しい職場は土曜は隔週で休みでして、今日は出勤の日。なので急な仕事が入らないことを朝から祈ってました。幸い17時半までに急ぎのTELはなかったので速攻で片付けて会社を出発し会場の江古田へ。少し早く着いたので軽く食事をして、開場時間の5分前に会場へ。どうせ整理番号順に並んで入るんだし・・・と思って行ってみると、もう入場してるじゃん!おかしいな、開場時間が違ったのかな?って不思議に思いながらフロアーへ。幸いにもまだ前のほうの席が空いていたのでよかったけど。
 開演予定時間の19時半が近づくと、客席は9割くらい埋まってたかな。満員ではないけれどこのくらいがちょうどいいですね。客層は30-50代中心で、7:3で男性が多いかな。で、19時半になると、店長がステージに上がってマイクを持って。どうやらお店側でチケットに整理番号があるのに気づかずに、かまわず来たお客さんを入れちゃったそうで、お詫びをされてました。そういうことだったんですねぇ。

 19時35分ころ、メンバーの皆さんがステージに登場!拍手で迎えられます。筒井さんはベージュ系のレースのシックでエレガントなお衣装で、テイセナさんはオフホワイト系のレースのお衣装で、髪には可愛らしいコサージュが。キュートで可愛いっす。川越さんと大山さんはグレーのクールでシブいお衣装です。
 そしてはじまった1曲目は「神の摂理に挑む者たち」。ピアノの美しいリフレインからはじまって、ヴァイオリンとギターのアップテンポのパワフルなリフ、そしてクラリネットの変拍子リフと躍動感たっぷりに聴かせてくれます。そのあとヴァイオリンの艶やかで美しいメロディがながれてユニゾンもキメて。力強くも美しい感じですね。パワフルなリフのあと、クラリネットのゆったりとした綺麗なソロが。そこにヴァイオリンも加わってそのままエモーショナルなヴァイオリンソロへ。

 「どうもありがとうございます。Acoustic Asturiasです」「久しぶりの、9ケ月ぶりのライブ、大勢お越しくださってありがとうございます」って。そして今回伊藤さんが出演できないことのお詫びと、急遽エレアスのテイセナさんが出演してくださったことを。急なことだったので、準備不足は否めないとのことでしたが「4人でカバーしていきますので、最後までお楽しみください」って、客席から大きな拍手が。
 ここで川越さんが「せっかくビデオをセットしたのにスイッチを入れるのを忘れた」って、ステージを降りて大急ぎで客席後方にセットしてあるビデオのところに。爆笑です。「ボクのほうのビデオは大丈夫ですか?」って大山さん。ちなみに同じ某メーカーだそうですが。

 次の曲は変拍子曲ですが「テイセナさんは若いせいか、変拍子に順応が早い」って大山さん、感心されてました。2曲目は21/16拍子という「かげろう」。ピアノのゆったりとした美しいリフから爽やかにはじまって、ヴァイオリンが伸びやかなフレーズを奏でて。そこにクラリネットも加わってユニゾンで。雄大な自然の景色が目に浮かんでくるようです。その後、クラリネットのしなやかかつ力強いソロ、ヴァイオリンの優雅で伸びやかなソロが。そしてパワフルなリフがはいって力強く盛り上がって。終盤にはヴァイオリンがたおやかなフレーズを奏で、クラリネットと美しいハーモニーを聴かせてくれて。ラストはユニゾンでFin。

 続いて3曲目は「凍てついた記憶」。ピアノのリズミカルなリフ、そしてギターリフとスリリングな」感じではじまって、ヴァイオリンの叙情的な音色が響いて。冬の寂しげな景色や寒さ・冷たさを感じますね。リフのあとヴァイオリンとクラリネットのユニゾンがゆったりと響いて。その後ピアノの力強いリフがながれ、再びヴァイオリンとクラリネットがユニゾンをキメて。ラストはエモーショナルなギターソロが。

 「あいかわらずアコアスならではの、緊張感というか、静けさというか、咳払いひとつできないような雰囲気がありますね」「我々はそれに引きずられないようがんばります」って。ここで筒井さんがアコアスでは初めて使うという“新兵器”ソプラノ・クラリネットの準備を。「この緊張感と静けさ、これも予定のうち」って大山さん。

 4曲目は「Legend」。アップテンポの綺麗なピアノのリフから力強くはじまって、ヴァイオリンとクラリネットのテクニカルなリフが。ダイナミックで躍動感たっぷりです。テクニカルなリフはピアノ→クラリネット→ヴァイオリンと続いて。行進曲のように力がみなぎってくる感じがますね。スリリングなユニゾンもキマってます。明日への活力がわいてくるようなパワフルな曲でした。

 「ここで本日のスペシャルゲストをお呼びしたいと思います」って、大山さんがゲストのパーカッショニスト中島オバヲさんを紹介。大拍手で迎えられます。大山さんとオバヲさんは古い知り合いなんだそうで、昨年久々にお会いした際に、「いまプログレバンドやってるんですよ」「オレ、プログレ好きだよ」「じゃ、やってくれます?」「いいよ」「変拍子もありますよ」「い・い・いいよ」って感じで今回出演が決まったそうで。「準備はいいですか?」って大山さん。すると「まだ心の準備が」ってオバヲさん、爆笑です。

 そしてはじまった5曲目は「黄源の舞」。メロウなピアノのリフレインからはじまって、リコーダーの素朴な音色が力強く響いて。フォルクローレ調のやや物悲しい雰囲気でしょうか。その後、ギターとヴァイオリンのパワフルなリフがはいって、そこにパーカッションが加わってより一層躍動感に満ちた曲調に。凄い迫力でズンズンと響いてきます。大地の力を感じますね。リコーダーのリフ、そしてゆったりとしたヴァイオリンの艶やかな音色のフレーズがながれて。ラストは元のリコーダーの素朴なメロディがながれて、そこにヴァイオリンも加わって。

 続いて6曲目は「邂逅」。和風プログレ曲です。ギターの哀愁ただようアルペジオのリフレインからはじまって、リコーダーの郷愁ただよう音色が寂しげに響いて。ウインドベルが印象的に響きます。いいアクセントになってますね。その後一転アップテンポのギターリフそしてピアノリフがはいって、パーカッションと共にパワフルにリズミカルに。まずはヴァイオリンの力強いソロ、続いてはクラリネットのテクニカルなソロが。そしてヴァイオリンのクラリネットの掛け合いやユニゾンのあと、パワフルなパーカッションソロが。カホン叩きまくってます。終盤はピアノのアグレッシブなソロのあと、一転元のゆったりとしたテンポに戻って情緒たっぷりな音色を響かせて、しっとりとFin。

 ここで大山さんが物販の宣伝を。そして「次の曲が前半最後の曲です」って、はじまった7曲目は「Luminous Flower」。ギターリフからはじまって、リコーダーのゆったりとした素朴な音色がながれて。郷愁を感じる穏やかなメロディ、しみじみと伝わってきます。そしてヴァイオリンのゆったりとした美しい音色が響きわたって。パーカッションがマラカスでリズムをとり、クラリネットが裏メロを奏でて。ヴァイオリンのたおやかでゆったりとしたフレーズ、大河の流れのようなスケールを感じます。ラストはピアノとギターのゆったりとしたリフレインがながれてFin。
 曲が終わると大拍手!メンバーの皆さんは立ち上がってお辞儀をして、そして拍手のなか楽屋へ。ここで前半終了です。時計を見ると20時25分、約50分の前半でした。

 20時37分ころ、メンバーの皆さんがステージに登場!拍手で迎えられます。そしてはじまった8曲目は「ユハンヌス」。リコーダー大フューチャーの曲です。ギターのカッティングリフからはじまるアップテンポのとっても楽しい曲で、リコーダーの素朴で爽快感のある音色が響き渡って。そしてフィドル調のヴァイオリンのリフも。まるで草原を思いっきり駆け巡っているかのような楽しさ心地よさですね。その後ゆったりとしたリコーダーのフレーズがながれて。雄大な景色な目に浮かぶ感じです。そこにヴァイオリンも加わって、そしてギターのアップテンポのリフからソロへ。終盤はリコーダーの爽やかなメロディが。ラストはゆったりとFin。

 メンバーの皆さんが次の曲の準備をしているので、間延びしないよう大山さんが「皆さん、今日カーリング、見ました?凄い試合でしたね」って唐突に。「全然関係ないですけど」って、爆笑です。
 「次は大変なセクションです」ってはじまった9曲目は「ベタ・スプレンデス」。パワフルで激しいユニゾンリフからはじまる、ダークでまるで迷宮を彷徨うかのような感じのスリリングな曲。ヴァイオリンとクラリネットがフレーズを奏でたあと、ヴァイオリンのゆったりとした艶やかメロディがながれて。そしてスリリングで躍動感たっぷりのリフのあと、テンポダウンしてゆったりとダークなフレーズが。そしてパワフルなユニゾンリフも。ラストはダイナミックにFin。

 続いて10曲目は「Perpetual Motion」。ギターのパワフルなリフからはじまって、ユニゾンのダイナミックなリフへ。とっても明るく爽やかな曲調ですね。そしてクラリネットとヴァイオリンのスロー&クイックのテクニカルなユニゾンリフが。その後、広い草原を見渡しているかのような雄大な感じになって、クラリネットのゆったりとしたソロが。その後、テクニカルなユニゾンフレーズが心地よくながれ、そしてゆったりとしたリフとスリリングなリフが交互に奏でられ、ヴァイオリンの力強いサウンドとクラリネットの伸びやかなフレーズがながれて。

 ここで再びパーカッションの中島オバヲさんの登場です。「次の曲は新曲です」って、大きな拍手と歓声が。でも某ゲーム音楽のアレンジ版で純粋な新曲ではないそうですが、民族系の清らかな曲だそうで。
 はじまった11曲目は「命をつなぐ水」。跳ねるようなリズミカルなギターリフから楽しくはじまって、パーカッションの躍動感あふれるリズムがはいって。クラリネットとヴァイオリンの伸びやかなフレーズ、そしてユニゾンも。その後、ピアノのリフにのってヴァイオリンの伸びやかな音色が響き、ギターリフのあとヴァイオリンのエモーショナルなソロ、クラリネットのソロと続きます。終盤ではリズミカルなピアノリフとパーカッションのパワフルなサウンドがアップテンポで盛り上がり、パワフルなリフのあとクラリネットソロで、ラストはゆったりとFin。

 来月の3月にはエレアスのライブが、そして4月にはポルトガルで開催されるプログレフェスにエレアスの出演が決まったそうです。お客さん大拍手!「ライブ2回しかやってないのに大丈夫か?って話もあるのですが」って大山さん、爆笑です。ちなみにエレアスはトップバッターで演奏で、トリはSteve Hackett氏のバンドだそうで。「トップがウチでいいのかって気もしますが」って大山さん。「ヴィジュアル面はテイさんにおまかせ」って、爆笑です。ちなみに大山さんは筒井さんも誘ったそうですが、筒井さんは飼っているインコが心配で何日も家を空けられないから無理だそうで。爆笑です。「皆さんも宜しければぜひ!」って大山さん。自分はちょっと無理かも・・・

 12曲目は「迷いの森」。ギターのゆったりとした素朴なメロディからはじまって、クラリネットの抒情的な音色がながれて。ウインドベルや木鈴が効果的に響きます。そしてピアノの綺麗なリフレイン、クラリネットの美しいメロディ、そしてヴァイオリンのゆったりとした伸びやかな調べがムーディに奏でられて。その後ヴァイオリンとクラリネットの掛け合いのようなメロディ、そしてエモーショナルなギターソロも。終盤ではピアノとヴァイオリンのパワフルなリフのあと、ピアノのアグレッシブなソロが。ラストはゆったりとFin。

 続いて13曲目は「Marching Grass on the Hill」。パーカッションのパワフルなソロからはじまって、アップテンポの力強いリズムが。ピアノの明るく楽しいリズミカルなリフ、そこにヴァイオリンとクラリネットも加わって。ヴァイオリンの力強いフレーズ、ピアノのパワフルなリフ、そしてクラリネットもはいってユニゾンで。躍動感のある力強い曲調です。ヴァイオリンのアグレッシブなソロも。終盤はヴァイオリンとクラリネットがゆったりと雄大で美しいメロディをドラマティックに聴かせてくれて。
 「パーカッション、中島オバヲ!」って大山さん。大拍手です。そしてオバヲさんはお辞儀をして楽屋へ。

 ここで大山さんがメンバー紹介を。さらにメンバーそれぞれの今後のインフォメーションも。次回は3/6にZIZZフェスでアコアスが30分ほど演奏するそうです。でもそのフェスは「ゆるい感じで、プログレファン向きではない」とか。そして3/27にはお楽しみのエレアスとKBBの対バンライブが。

 次が本編最後の曲ですが、ここ最近のライブに北海道は帯広からやってくるファンの方がいらっしゃるとのことで、その方のリクエストから14曲目は「流氷」。ギターの素朴なリフからメロウにはじまって、ヴァイオリンとクラリネットのゆったりと伸びやかなフレーズが心地よく響きます。心癒される曲調ですね。そしてクラリネットとピアノのリズミカルかつ雄大な感じのリフが美しくながれ、リコーダーの素朴な音色のゆったりとしたメロディ、ヴァイオリンの伸びやかなフレーズがながれて。ヴァイオリンとクラリネットで美しいハーモニーを奏でたあとヴァイオリンのエモーショナルなソロが。ラストは元のギターリフで静かにFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様は立ち上がってゆっくりとお辞儀を。そして楽器を置いて楽屋へ・・・場内はアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。
 すると程なく大山さんのみ登場です。ここで予定になかった、音響の方にも伝えてなかったギターソロ曲を1曲演奏してくれると。これはめっちゃ嬉しいっす!4月に出演するポルトガルでのプログレフェスでトリを務めるSteve Hackett氏に捧げる曲だそうで、15年前に友人の結婚式で演奏されたことがあるとか。「余興みたいなもので」「すぐに終わりますんで」って。
 そして始まった15曲目は「ホライズンズ」。ゆったりと心温まる優しい感じのメロディで、しみじみと響いてきます。ハーモニクスも綺麗にキマってFin。とっても素敵なギターソロ曲でした。
 「さっきめげそうになったんですけど“スケートの高橋さんの4回転を見習って勇気を奮ってやれ!”って言われたのでやってみました」って。大拍手です。「挑戦することに意義がある」って。で、ポルトガルで本家のSteveさんがどう弾くのか見てきたい、と。

 ステージにはメンバー皆登場してスタイバイを。そして始まった16曲目は「Distance」。ピアノのアップテンポのテクニカルで綺麗な音色のリフ、ギターのパワフルなリフからはじまって、ヴァイオリンの力強く伸びやかなフレーズや、クラリネットの爽やかなフレーズがながれて。パワフルなリズムに乗ってヴァイオリンの雄大なフレーズやクラリネットのそれを追いかけるようなフレーズも躍動感たっぷりに。その後、ピアノのテクニカルなリフ、クラリネットの裏メロ、そしてヴァイオリンの艶やかなソロが。とっても明るく爽やかな楽しい曲ですね。ラストはヴァイオリンのたおやかなメロディがながれてゆったりとFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様は立ち上がってゆっくりとお辞儀を。そして楽器を置いて楽屋へ・・・場内は再びアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。
 すると程なくメンバーの皆様がステージに戻ってきて大きな拍手で迎えられます。「アンコールありがとうございます」「本日はありがとうございました」って大山さん。「曲をやりつくしたので」ってはじまったオーラス17曲目は再び「黄源の舞」を。リコーダーの音色が爽やかに心地よく響き、しかも力強くとっても楽しい曲です。

 曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様は立ち上がってゆっくりとお辞儀を。そして楽器を置いて楽屋へ・・・時計を見ると21時半過ぎ。家が遠い自分は速攻で店を出てダッシュで駅へ。
 前半50分、後半60分の計110分のとっても素敵なライブでした。川越さんの美しく、しかも力強いピアノの音色、筒井さんの流麗かつパワフルなクラリネットの音色&素朴で心地よいリコーダーの音色、大山さんの全体を支えながらも要所を押さえ、しかもリズミカルに聴かせてくれるギターの音色、そして急遽の出演にもかかわらず素敵なヴァイオリンサウンドを聴かせてくれたテイセナさん、素晴らしいアンサンブルでした。さらにはオバヲさんのパーカッションが加わって、リズミカルな曲では躍動感が増して迫力たっぷりに聴かせてくれ、静かな曲ではウインドベルや鈴などで要所にアクセントをつけて印象深く聴かせてくれて。とってもステキなひと時を過ごさせていただきました。
 ひとつだけ残念だったのは、前半の2-3曲の頃、繊細なサウンドを一音たりとも聞き逃さないよう聴き入っているときに、近くでイビキかいて眠っているヤツがいたんですよね。せっかくの美しいサウンドに雑音がはいってイライラしました。まったく何しにきてるんだか・・・

Pageant 夢の報酬

2010-02-22 21:42:24 | Pageant系
 このブログの一番最初に紹介させていただいたバンド<Pageant/ページェント>。1986年に日本プログレ史に残る名盤「螺鈿幻想」を発表。このアルバムのあまりの素晴らしさにもうとにかくなにか書かずにはいられませんでした。このアルバムを聴いて日本プログレを追求してみよう、そしてその素晴らしさを紹介させていただこうと。そう思ってこのブログを始めたようなものです。
 その素晴らしいバンド<ページェント>ですが・・・以前紹介させていただいたとおり、名盤「螺鈿幻想」で一躍脚光を浴びるも、中心人物であるギタリストの<中嶋一晃さん>が87年に脱退してしまうんですよね。ページェント・サウンドの要でもあった中嶋さんの脱退の衝撃は大きく、このままではいけないと、このバンドの危機を救うべく“ミスター・シリウス”宮武さんがサポートし、89年にセカンドアルバムを発表。ですがこの2ndアルバムってアチコチのサイトを見るとあまり評価されてないみたいだったんです。それとこの“目”のジャケットがどうも苦手なので、自分もついノーマークにしていました。
 で、最近になってあらためて聴いてみたんですけど、たしかに1stとは方向性はやや異なるものの、とっても素敵なアルバムなんですよね。メインの<永井博子(大木理沙)さん>のヴォーカルが生き生きと伸び伸びと素晴らしい歌唱を披露してくれていて、演奏もこれまた素晴らしいっす。
 1989年に発表された2ndアルバム「夢の報酬/The Pay For Dreamer’s Sin」。メンバーはヴォーカル&キーボードの永井さん、ドラムスの<引頭英明さん>、ベースの<山田和彦さん>、ギターの<マエノ・ヒロユキさん>、キーボードの<カシマ・ユウゾウさん>、そして宮武さんが2曲で素敵なフルートの音色を響かせてくれています。
 アルバム1曲目は「海の詩/A Mare」。美しい多重コーラスからスペーシーに幻想的にはじまって、そして一転アップテンポになってノリのいいリズミカルなベースリフにのってメロディアスなギターフレーズがながれて。その後ミドルテンポになって美しいヴォーカルのヴァースへ。サビに向かってアップテンポになってメロウに歌い上げて。中盤一旦リズムが止まって美しいコーラスがながれ、そしてアップテンポのノリのいいリズムが入ってアグレッシブなギターソロが。バックではベースがうねりまくってます。終盤にはエモーショナルなシンセソロも。ラストはドラム叩きまくりでFin。めっちゃかっくいい曲ですね。
 2曲目は「グレイの肖像/The Picture of Drian Grey」。秒針のようなリズムのリフからはじまって抒情的なシンセサウンドがゆったりとながれ、暗くしっとりとしたヴォーカルが。目の前に寒々とした光景が浮かんできます。1ヴァース後はダイナミックなシンセリフとテクニカルなギターフィルの掛け合い、そしてエモーショナルなギターソロへ。その後美しいピアノリフからオーケストラサウンドをバックにゆったりとしたフルートの音色がたおやかにながれて。中盤からは2ヴァースへ。しっとりとした歌声が味わい深いベースラインとフルートの音色と共に抒情的に響きます。その後ダイナミックなリフからヘヴィなギターソロ、そしてパワフルなヴォーカルがはいってドラマティックに盛り上がっていきます。終盤は再びしっとりとした抒情的な曲調になって静かにFin。
 3曲目は「アルカロイド/Alkaloid」。アップテンポのテクノ系リズムとアヴァンギャルドなギターのスペーシーな感じからはじまって、そしてめっちゃファンキーなビートにのってパワフルなヴォーカルがはいって。明るく楽しいノリノリのポップサウンドですね。間奏ではラテンなパーカッションソロからパワフルなベースラインにのってのアグレッシブなギターソロへ。
 4曲目は「ラピス・ラズリ幻想/Lapis Lazuli」。壮大なスケールのリフから劇的にはじまり、そこに泣きのギターが加わって。そして一転叙情的なイメージのなか美しいヴォーカルがゆったりとながれて。オペラチックな雰囲気です。その後エモーショナルなギターフレーズと美しいスキャットがながれ、そして美しいヴァース、さらに情感たっぷりに歌い上げるサビへ。めっちゃドラマティックです。中盤では落ち着いた雰囲気となり、美しいコーラスがながれるなか、ギターのアルペジオ、そして美しいピアノソロ&フルートソロがたおやかにながれて。その後リズムがはいってメロディアスなシンセソロがたっぷりと。終盤もめっちゃドラマティックに盛り上がって、情感的なギターソロのあと劇的にFin。素晴らしい曲です。
 5曲目は「A Forget Me Not」。美しい多重コーラスからゆったりと幻想的にはじまって、澄んだ透明感のあるヴォーカルがしっとりと美しくながれて。表現力豊かなヴォーカルが存分に堪能できます。あまりの美しさにしみじみと聴き入ってしまいます。
 6曲目は「Perperual Perfection」。パワフルなドラムからミドルテンポで雄大で美しくのびのびとしたフレーズがながれ、そして力強くのびやかなヴォーカルがはいって。大地を感じるようなダイナミックで広大なイメージの曲調ですね。中盤はヘヴィなギターリフから咆哮のようなパワフルなスキャットが響きわたり、そのままアグレッシブなギターソロへ。その後エモーショナルなギターフレーズから再びヴァースへ。終盤はドラマティックにパワフルに盛り上がって叩きまくりドラムや弾きまくりのエネルギッシュなギターソロが。ラストは力強いコーラスが響いてFin。 
 ポップな曲やファンキーな曲もありますが、前作の路線である叙情的でドラマティックな曲もあり、なによりも永井さんの美しく、時にパワフルに、時にしっとりとした表現力豊かなヴォーカルがたっぷりと味わえますね。
 <ページェント> これほど素晴らしい作品を作り上げたバンドが正式アルバムわずか2枚で消えてしまったのは本当に残念でなりません。

taika 1

2010-02-19 22:40:12 | 21th J-プログレ
 とってもピュアで素朴で可愛らしい歌声を聴かせてくれる元ASHADAのヴォーカル&アコーディオンの<妙さん>率いるヴォーカル主体のあらたなユニット<taika>。結成は2008年で、メンバーは、キーボード<高橋在也さん>、ドラムス<谷本朋翼さん>、そしてベース<Daniさん>です。
 ASHADAではアンビエント系の切なく儚く美しいサウンドを聴かせてくれましたが、この<taika>ではどんなサウンドを聴かせてくれるのか、とっても楽しみでした。で、2009年7月に行われたライブを観にいって、その叙情的ながらも力強いサウンドに感動したんですよね。そして2010年1月末に4曲入りのミニアルバム「flow and reflection 」 –暗闇の淵から この場所へ 注ぐ光- が発表されました。座って天を仰ぐ妙さん。バックには空が。ブルー基調の幻想的なジャケット、いいですねぇ。
 アルバム1曲目は「星食」。ピアノのゆったりとしたダークなリフからはじまって、ドラムのシンバル鳴らしのあと、ゆったりとした素朴で可愛らしい声のヴォーカルが。抒情的な曲調ですね。タムドラムもいいアクセントになってますし、味わい深いベースラインもいいですねぇ。中盤から徐々に盛り上がってパワフルでダイナミックな演奏に。ヴォーカルも負けずに力強く。終盤はアグレッシブなピアノリフも。ラストはピアノのしっとりとした音色がベースとタムとともにゆったりと響いてFin。ドラマティックな曲です。
 2曲目は「Rainfall from gray hued Sky」。ヴォーカルのゆったりとした、爽やかながらもしっとりとした曲調ではじまって、ベースがメロディラインを奏でて。サビではドラマティックに盛り上がります。終盤は美しいピアノソロで、バックでは妙さんがスキャットも。もちろんアコーディオンの素朴な音色も心地よく聴かせてくれます。
 3曲目は「星雨」。ピアノのゆったりとした美しいリフレインからはじまって、そこにベースラインとシンバルの幻想的なサウンドが加わって。トライアングルの音色が雰囲気をだしてますね。そしてゆったりと、しっとりとした叙情的なヴォーカルを聴かせてくれます。サビはパワフルでダイナミックに盛り上がって。間奏ではピアノのパワフルなリフからそのままソロへ。めっちゃドラマティックなバラードです。
 4曲目は「dungeon」。ピアノのなだらかでたおやかにながれるリフからはじまって、アコーディオンの素朴な音色が奏でられて。そしてしっとりとした叙情的なヴォーカルが入ります。その後アップテンポのリフがはいって、伸びやかで力強いヴォーカルを聴かせてくれ、ダイナミックな曲調に。中盤では力強い音色のアコーディオンソロも。そしてヴァースのあとの終盤ではパワフルなベースソロが。めっちゃかっくいいっす。
 とっても可愛らしい声の妙さん、めっちゃ萌え♪です。でもでも可愛いだけでなく力強さも。バックのパワフルな演奏に負けてなく、強い声も聴かせてくれてます。ドラムも表現豊かでタイトで繊細かつパワフルで、ピアノもとっても美しくしっとりと、しかも力強く。そしてそれらを支えるどっしりとした、しかも味わい深いベース。素晴らしい演奏陣による叙情的でドラマティックな楽曲、絶品です。フルアルバムもぜひお願いしたいところですね。

PLAYLAND 1

2010-02-16 21:50:32 | 21th J-プログレ
 先日、いつものように某プログレサイトや通販サイトをみていたときのこと。ナスカの地上絵のような鳥の形の記号とバンド名のモノクロの超シンプルなCDが掲載されていて、しかもジャケットをよく見ると“Hard Rock+Progressive Rock+Fusion+Natural Heart”って。ジャンルはともかくも“Natural Heart”ってなんかいいですねぇ。
 <PLAYLAND>は奈良のバンドで、このアルバムは2008年9月に発表されました。バンドの経歴等は全くわかりません。メンバーはギターの<KALさん>、キーボードの<Kozo Tsujiさん>、ドラムスの<mori-senseiさん>、そしてベースの<Yoko-Pさん>の5名のようです。TsujiさんはFreewill,Pentagram,Roses等で活躍され、moriさんは荘園やRosesで活躍されています。その他、バンドの経緯等は全くわかりません。
 アルバム1曲目は「Race With The Light」。アップテンポのシャッフルビートからノリノリではじまるとっても明るく楽しい曲。アメリカンロック調のリフとキャッチーなメロ、いいですねぇ。中盤まずはアグレッシブなギターソロ、続いてハードなオルガンソロ、そして掛け合いやユニゾンも。
 2曲目は「Wild Swan」。ミドルテンポのダイナミックなリフからはじまって、とっても明るく爽やかなメロディがながれて。どっしりとした雄大な、スケールの大きさを感じる曲ですね。中盤ではエモーショナルかつカラフルなギターソロが。終盤ヘヴィなギターリフからテンポアップしてアグレッシブなムーグソロが。ラストは元のミドルテンポに戻って、またテンポアップしてFin。
 3曲目は「Firedance」。アップテンポのドラムフィル、そしてバンドリフとドラムの掛け合いからパワフルにはじまって、キーボード、そしてギターとユニゾンでミステリアスなリフを。その後もドラムとバンドリフの掛け合いやユニゾンなどスリリングに展開していきます。中盤はちょっと落ち着いてギターのメロウなフレーズが心地よくながれ、そしてそのままエモーショナルなギターソロへ。続いてはキーボードとギターのおっかけフレーズやハーモニーを聴かせてくれ、その後エモーショナルなムーグソロへ。終盤はヘヴィなリフと掛け合いがパワフルにスリリングに。ラストはテクニカルなユニゾンでFin。
 4曲目は「Final Eyes」。幻想的なシンセサウンドからゆったりと幻想的にはじまって、そしてメロウな泣きのギターがはいって。哀愁ただようメロディアスで美しいバラード調ですね。ギターの音、いい感じですねぇ。中盤はムーグのドラマティックなソロが。その後ギターの情感たっぷりのソロがたっぷりと。終盤ではキーボードとギターが絡み合って盛り上がり、ギターもめっちゃ弾きまくって。ラストはしっとりとFin。
 5曲目は「Spanish Lovers」。アップテンポのラテン系リズムからリズミカルにはじまるも、一転スローテンポになってしっとりと抒情的に。そして再びラテンリズムになってムーグのアグレッシブなソロが。情熱的な曲調ですね。その後再びスローテンポでしっとりとした曲調になり、そしてまたアップテンポになってダンサブルに。思わず身体をくねらせてしまいます。ラストはテクニカルなユニゾンリフでFin。
 6曲目は「Little Aliens」。ジャジーなシンバルリズムから静かにはじまって、そしてアップテンポのシャッフルリズムでヘヴィなギターリフがはいって、とっても明るく楽しいノリノリの曲調に。その後ミドルテンポでダークなヘヴィロック調になり、アヴァンギャルドでアグレッシブなギターソロ&ムーグソロがたっぷりと。終盤は再びアップテンポの楽しいシャッフルになり、そしてミドルテンポのヘヴィなギターリフからラストはパワフルにダイナミックにFin。
 7曲目は「Ship of The Earth」。ゆったりとした美しいピアノリフから、アップテンポのソフトなリズムがはいってオシャレでダンサブルな感じに。素朴な音色のキーボードのフレーズがながれたあと、ラテンのトロピカルな雰囲気に。中盤ではテンポダウンしてゆったりと落ち着いた感じでナチュラルサウンドの軽やかなギターソロが。そしてアップテンポになって軽快なギターソロに。その後バンドリフとドラムソロの掛け合いからドラマティックなピアノリフへ。終盤再びアップテンポでトロピカルな楽しい曲調になり、リズミカルで綺麗なピアノソロも。
 8曲目は「Rond of Emerald」。ヘヴィなリフからダイナミックにはじまって、アップテンポでパワフルにスリリングに展開していきます。一旦ミドルテンポになったあと、再びアップテンポでテクニカルかつエモーショナルなギターソロ、そしてアグレッシブなキーボードソロ、そしてギターとキーボードの掛け合いの激しいソロバトルが展開されます。終盤には重厚なパイプオルガンリフがながれ、ミドルテンポでギターのエモーショナルなソロが。ラストはアップテンポでパワフルにFin。勇気みなぎるとっても力強い曲です。
 9曲目は「Space Rodeo」。美しいピアノのリフレインからゆったりとはじまり、そこにギターがはいってハーモニーを聴かせて。そして力強いドラムがはいってアップテンポでギターとキーボードがリフレインを交互に弾いて。そしてハードな弾きまくりギターソロ、テクニカルなキーボードソロ、続いてパワフルでテクニカルなベースソロが。その後ミドルテンポで伸びやかで雄大なメロディがながれるも、再びアップテンポになってバンドリフとドラムソロの掛け合いがスリリングに展開されます。終盤はアップテンポの明るく楽しく爽やかな曲調に。 
 聴いていて思わずリズムをとってしまうノリノリのとっても明るく楽しい曲もあり、メロウなバラードもあり、ラテン系やジャジーな曲もありのバラエティに富んだ楽曲群の聴いていてとっても楽しいアルバムです。ちょっとドラムの音がチープですけど、聴き応えのある素敵なアルバムですね。
 このアルバム、裏ジャケットには“Eternal Peace of Mind with the Mighty Wings”と書かれています。表ジャケットのシンボルマークであり、このバンドのコンセプトなのでしょうね。

10.2.7 Toshimi Session

2010-02-13 08:53:19 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2010.2.7 吉祥寺シルバーエレファント
 凄腕ウルトラベーシスト<永井敏巳さん>が様々なゲストとともに定期的に開催するライブ<Toshimi Session>。2010年2月7日に吉祥寺シルエレで行われるライブでは、ギターにKENSO
の<清水義央さん>、キーボードに<古川初穂さん>、ドラムスに<長谷川浩二さん>という超強力な布陣です。
 現役歯科医師の清水先生。2009年8月に行われた<KENSO>のライブ以前に2010年はKENSOのライブの予定はないと発表されてました。その後、HPで別のなにかがある、と。ひとつは2010年2月21日に横浜で行われる清水先生のソロプロジェクト<カイコーズ>のライブ。そしてもうひとつがこの2/7の<Toshimi Session>参加だったようですね。しばらくKENSOが見られない以上、この2つは見逃せません。そして、清水先生が今回のSessionで永井さんにお願いしたという・・・
 80年代の<羅麗若(ラレーニャ)>、そして近年の<古川兄弟>や<ピアノトリオ>等で活躍されている古川初穂さん。そのとっても素敵なキーボードサウンドをいつか生で聴いてみたいと願っていました。清水先生は80年代にシルエレで<羅麗若>のライブを観て、ずっと気になっていた曲があって、その曲を古川さんにリクエストしたところOKをもらったとか。
 もちろん永井さんのウルトラベースも、長谷川さんのタイトでパワフルなドラミングも自分は久々なのですっごい楽しみです。それに2008年12月に行われた清水先生が参加された<Toshimi Session>もめっちゃ見ごたえ聴きごたえあって最高に楽しめたし、今回もめっちゃ期待してます。

 さて当日。2月からの新たな職場での慣れない仕事で体調イマイチだったんですけど、逆に最高のライブを楽しめたら元気になるかな、なんて思って家を出発。18時に着いて予約したチケットを買って開場時間を待ちます。そして18時40分頃に受付を済ませてフロアーへ。もう椅子席は埋まっていたので立ち見です。開演予定時間の19時にはほぼ満員。今回も30-50代が中心かな。男女比率は6:4くらいでしょうか。
 そうそう、この頃客席にはどこかで見覚えのあるお方が・・・思い出した!2/21に<カイコーズ>のライブに出演される、初期KENSOのドラマー<山本ハルキチさん>だ!いやビックリしました。ひょっとしたら何かあるのかなぁ?なんて思ったりして。
 ステージは向かって左からキーボード・ベース・ドラム・ギターです。キーボードは3段積みで一番上がアナログシンセ。レッドボディのソリッドな4弦フレットレスベース。ドラムセットがガンメタのデカいツーバスセット。ギターはレッドボディのストラトタイプとブルー系のレスポールタイプの2本のギターがセットされてました。

 19時5分頃メンバーの皆様がステージに登場!拍手で迎えられます。チューニングのあと始まった1曲目は「ソフィー」。キーボードのゆったりとしたソロからはじまって、シンバルが印象的に響き、そこにムーディなギターのメロディがながれて。そしていきなりパワフルなドラムがはいってヘヴィなギターとともにアップテンポでノリノリモードに。キーボードとギターのユニゾンも、そしてかっくいいベースラインも。その後まずはリズミカルなキーボードソロ。長谷川さんはニコニコ笑顔で、清水先生は真剣な表情で。キーボードとギターのユニゾンのあと、♪ジャーン!って一旦Fin。そして最初キーボードのゆったりとしたメロディがながれ、一転アップテンポのパワフルなドラムがはいって、ユニゾンリフのあとはアグレッシブなギターソロが。終盤ではギターとキーボードのソロの掛け合いバトルも。めっちゃかっくいいっす。
 曲が終わるとドラムを見て清水先生「音、大きい!」って。長谷川さんは「ソロなげー!」「リハと全然違う!」って。爆笑です。

 続いて2曲目は「ポリティシャン」っておっしゃったかな?キーボードのヘヴィなリフとパワフルなドラムからはじまるミドルテンポのブギー調のシャッフルリズムの曲。こういう横ノリ、いいですねぇ。まずはエモーショナルなキーボードソロで、バックではドラム叩きまくりで。続いてはエモーショナルなギターソロが。その後ゆったりとしたリズムになってテクニカルなベースソロ。終盤ではキーボードとギターのユニゾンリフのあと、バンドリフとドラムソロの掛け合いも。ラストはユニゾンをキメてFin。曲が終わると長谷川さん「メタルだ!」って。爆笑です。

 永井さんがマイクを持って「ありがとうございます」って。そして「今日は凄いです。ノド、カラッカラですから」「曲をやるにつれて非常にテンション上がる」って。そして「いまはアイコンタクトで通じてますけど、そのうちみんな相手を見なくなる」って、爆笑です。「楽しんで最後までプレイしたいと思います。皆さんも楽しんでいってください」って。大拍手です。
 ここでメンバー紹介コーナーです。まずは「オンドラムス、長谷川浩二!」って、大拍手!永井さん、BDを見て「今日ふたつ、デカイっすね」って。すると「すいません」って長谷川さん。「あやまっときます」って、爆笑です。今日は「アルフィーにも筋少にもない、もう大変ですよ」って。そして「リハのたびに三半規管がおかしくなる」「身体によろしくない」って、爆笑です。
 続いては「オンギター、清水義央!」って、大拍手!清水先生はToshimi Session参加は3回目だそうで。「ひとりのアマチュアがプロの厳しさを知る機会」って謙遜する清水先生。今回の選曲は殆ど永井さんと清水先生で決めたそうですが「自分で首絞めた」って。でも「KENSOじゃないときは楽しくやりたい」って、爆笑です。KENSOのライブはいつもピリピリするので、こういう機会は気楽にやりたかったそうですが「全然気楽じゃない」って。爆笑です。そうそう清水先生、今日はいつもの白衣ではなく黒のジャケットで、下はマグマのTシャツでした。
 続いては「オンキーボード、古川初穂!」って、大拍手です。帽子にメガネにオレンジTシャツの古川さん。「すいません。あやまっときます」って。爆笑です。古川さん、Toshimi Sessionは久々だそうで、以前の曲も難しかったけど今回の演奏曲も難しいと。「てんこもり」って。そして「今日はしゃべらない」って、MC中は次の曲の予習に専念されるような。
 そして最後に「ベース、永井敏巳です。宜しくお願いします」って、大拍手です。

 3曲目はKENSOの「心の中の古代」。パワフルなドラムからミドルテンポではじまって、キーボードのフレーズからギターの和風なメロディのリフが。ゆったりとなだらかな感じで変拍子です。テクニカルなユニゾンリフのあと、ベースリフにのってキーボードソロ。そしてベースリフと叩きまくりドラムのバトルのあと、エモーショナルなベースソロ、続いてアグレッシブなギターソロが。終盤では一瞬のブレイクがキマって、そして再びユニゾンのリフをキメてFin。 曲が終わると「終われたぁ~!リハで終わらなかったのに・・・奇跡だ!」って、爆笑です。

 続いて4曲目は「Silent Voice」。ミドルテンポのリズムで静かに始まります。キーボードのゆったりとしたたおやかなメロディがながれ、透明感のあるクリスタルな音色のキーボードサウンド、そして味わい深いベースラインが心地よくながれて。ベースのエモーショナルなソロのあと、ギターのメロディアスなソロ、そして抒情的なキーボードソロと続きます。終盤ではパワフルなドラムと共にドラマティックに盛り上がって、そしてゆったりと静かにFin。

 大拍手に「ありがとうございます」って永井さん。ここで古川さんに話を振って。古川さんは27年前に<羅麗若(ラレーニャ)>でこのシルエレのステージに2回立ったそうで。古川さん、シルエレ名物のステージ後方上部の鏡が「そのままで嬉しい」って。でも当時はもっと高い位置にあったような気がしたそうですが、当時はステージ台がなかったんだそうで。それで納得いかれたようです。
 当時清水先生はそのライブを客席で観ていたそうで、「まあまあかな」と言いつつも「かっこよかった」って。そして今回そのとき演奏されてた羅麗若の曲をリクエストされたそうです。でも羅麗若の「アルバムは買わなかった。友人から借りた」って、爆笑です。ちなみにその曲は羅麗若のアルバムには収録されていなくて、後の<古川兄弟>のアルバムに収録されていたそうで。で、その曲は実際にやってみると難しいコードがあって大変だったとか。そして清水先生「皆さんは古川さんを“はっつあん”って呼んでいるんですよね」「自分もこの曲がちゃんと演奏出来たら“はっつあん”と呼ばせていただきたい」って。爆笑です。古川さんはそう呼んでくれて全然かまわないっておっしゃってましたけど。でもその曲はSaxのパートがあるので、それもギターでやらねばならず「ギターに負担がかかる」「でも自分で選んだんですからね」って古川さん、チクリと。爆笑です。ここで清水先生はいっぱい書き込みした譜面をお客さんに見せて「コードが難しいから“タブ譜”まで書いた」って、爆笑です。「弾けるといいな」って清水先生。「大丈夫ですよ、ギターソロ大フューチャーです」って永井さん。

 前半最後の5曲目は「With A Birth」。ハイテンポのパワフルでスリリングなリフから始まり、静かなキーボードリフとアップテンポのギターリフが交互に。そしてまずはリズミカルなキーボードソロ、ギターとのユニゾンと続いたあと、一転ゆったりと静かな感じになってテクニカルなベースソロが。その後パワフルなミドルテンポになってアグレッシブなギターソロがたっぷりと。ラストは♪ジャーン!と盛大なエンディングが。
 曲が終わると大拍手大歓声!「すいません、まだまだでした」って清水先生。爆笑です。そして永井さんがメンバー紹介を。「ちょっと休憩します」って。時計を見ると20時ちょい過ぎ。約60分の前半終了でした。メンバーの皆さんはステージを降りて楽屋へ。休憩中、メンバーの皆さんは外で一服したり、親しいお客さんとご歓談など。

 20時25分頃、メンバーの皆さんは再びステージに登場!拍手で迎えられます。後半最初の曲は「ウインディーネ」。スティックのカウントからアップテンポでパワフルにはじまって、リズミカルなベースリフにのってユニゾンの明るく華やかなメロディがながれて。そしてユニゾンリフのあと、キーボードのテクニカルなソロが。とっても爽やかな感じですね。続いてアグレッシブなギターソロ。後半ではワウを効かせたりアームをグイングインいわせて。さらにはテクニカルなベースソロが。終盤テーマメロに戻ってギターもベースも弾きまくりで盛り上がってFin。

 大拍手に「ありがとうございます」「またデカい音ではじまりました」って永井さん。ここでまた各メンバーに話を振ります。まずは長谷川さん。「まだヤバい曲あるけど、なんかもうやりきった」「フンパツした」って。叩きまくってましたもんね。「マグロと同じで叩いてないと死ぬ」って、爆笑です。「まだ気を抜くとあぶない」って永井さん。今の曲、いつもよりテンポが早くて「指がちぎれるかと思った」って。ちなみに長谷川さんはリハでシンバルを割ってしまったそうで。
 続いて清水先生、MC用の便箋を用意されて。ちゃんとネタを仕込んでこられたんですね。まずは、ここの思い出話で、KENSOがデビューした頃がフラッシュバックで蘇るって。でもこの界隈の街並みはだいぶ変わったそうですね。次は物販のお話。今回と2/21のライブではKENSOの初期のライブを収録したアルバム2枚を会場で販売するそうです。今日に限ってはライブ終了後に清水先生自ら某CD店のエプロンをして手売りされるそうで。さらにはCDのオマケとしてそのライブCDの新たに書き下ろしたライナーノーツをつけてくださるとか。それは山本ハルキチさんとの当時の思い出話が書かれているそうで。ハルキチさんは客席の隅で微笑んでました。
 そしてもうひとつ。永井さんのこの<Toshimi Session>が今回でなんと250回目を迎えるそうで、ここでシルエレ店長から永井さんに花束が贈呈されます。もちろん大拍手!「“ア○ラSession”だったらここまで続かない」って清水先生、爆笑です。この間手持ち無沙汰の古川さんはケイタイで撮影しまくってます。そして清水先生、お祝いの三本締めの音頭をとりますが「2拍で5回叩く三本締めをやります」って。皆さん???です。先生説明してくれますが皆チンプンカンプン。でもまあ先生の音頭で♪タタタタタ、タタタタタ~って叩いて。「よくわからないけどプログレですね」って永井さん。「お気遣いありがとうございます」「頑張りますので今後とも宜しくお願いします」って。大拍手です。

 7曲目はKing Crimsonのアルバム「アイランド」からメドレーで「フォーメンテラレディ~船乗りの話」。幻想的なギターのヴァイオリントーンの音色、ピアノの綺麗な音色からゆったりとはじまって。爽やかでまるで朝もやの森のような感じでしょうか。ベースラインもしっとりと響き、マレットのシンバルロールも素敵に響きます。フワフワとした浮遊感もありますね。清水先生はフルートを吹いて素朴な音色で情緒たっぷりに聴かせてくれます。そして一転してピアノのアヴァンギャルド風のソロがパワフルに演奏されます。その後永井さんと清水先生がギターを置いてステージを降りて。長谷川さんのドラムソロタイムです。めっちゃパワフルにテクニカルに叩きまくって魅せてくれます。もちろんそれだけでなく緩急織り交ぜて聴かせてくれて。古川さんはケイタイで写真撮りまくってます。
 しばらくすると永井さんと清水先生がステージに戻って。そして「オンドラムス、長谷川浩二!」って、大拍手大歓声!
 再び曲に戻ってゆったりとパワフルにダイナミックに。そしてキーボードの幽玄なフレーズがながれ、そのままスペーシーなソロへ。その後ベースリフがゆったりとながれ、ギターのディレイをかけたソロ、そしてエネルギッシュなソロが展開され、ドラムも叩きまくりでラストは盛大にFin。
 「途中でこの曲こんなんやっていいのかな?って思いましたけどね」って永井さん。「ちょっとマニアックすぎたかもしれません」って。そして再び「オンドラムス、長谷川浩二!」って。大拍手大歓声です。

 「こういう曲もなかなか・・・ピアノ、素晴らしい!」って永井さん。古川さんに大拍手です。「これから客層変わりますよ」って清水先生。古川さん、昔のプログレファンはステージかぶりつきで見ていて間違いを指摘してたとか。「プログレファンも進化してる」って。でも「見てるとこは見てますよ」って永井さん。
 ここで古川さんは現在、須藤さんや則竹さんとやっているピアノトリオのお話を。ちょっとアブないい発言もありましたが「Crimsonみたいに聴きにくくない、気楽に聴けるいい雰囲気のJAZZ」と紹介されてました。ただし今日は演奏に手一杯でCDを持ってくるゆとりがなかったそうで、CD販売はナシだそうです。ちなみにピアノトリオの2ndアルバムは4月に発売されるとか。そちらも楽しみです。
 そうそう、今日のリハではアナログシンセの電源が入らないというトラブルに見舞われたそうですが、スタッフの方が修理してくださったとか。

 8曲目はCamelの曲で「アイス」。ピアノとギターのしっとりとしたフレーズからはじまって、そしてパワフルなドラムがはいってギターのヘヴィでエモーショナルなフレーズとともにゆったりとダイナミックに。まずは抒情的なキーボードソロ。その後パワフルなリフ、そしてエネルギッシュなギターソロへ。情感たっぷりにドラマティックに盛り上がり、再びテーマメロに戻ってそして一旦Fin。その後ピアノとギターのゆったりとしたフレーズがしっとりながれて静かにFin。
 「ありがとうございます」って永井さん、ここでメンバー紹介を。最後は清水先生が永井さんを紹介。メンバーおのおのに大きな拍手が。

 「ニコヤカにライブを進行することができましてホッとしておりますが」「まだホッとできない」って。そして「3年後またこのメンバーでやりたい」って永井さん。古川さんと長谷川さんは次の曲の予習に専念されてます。「MCないと楽ですね」って清水さん、爆笑です。ここで清水先生が開演前に近くのサ店にいったときのお話をちょこっと。でも「ここでしゃべるつもりなかったんだけど」って。すると永井さん「清水さんがしゃべってると他の2人は譜面に集中できるんです」って、爆笑!

 本編最後の9曲目はKENSOの「さよならプログレ」。テクニカルなハイテンポのパッセージからはじまって、アップテンポのリズミカルな変拍子が。まずはテクニカルなキーボードソロ。そしてギターのゆったりとしたダイナミックなフレーズがながれ、リズミカルなピアノソロへ。リフのあとは テクニカルなユニゾンのあと、アップテンポでアグレッシブなベースソロ、続いてエネルギッシュなキーボードソロ、アグレッシブなギターソロと続きます。アップテンポでノリノリでドラムもツーバスドコドコ叩きまくりで、ラストはめっちゃ盛り上がってFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」って、そして永井さんがメンバー紹介を。おのおのに大きな拍手と歓声が。メンバーの皆さんは大拍手のなか一旦ステージを降りて。もちろん場内はアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。
 すると程なくメンバーの皆さんはステージに戻ってスタイバイを。「どうもありがとうございます」って永井さん。「もっと気楽に楽しめると思った」って清水先生、爆笑です。「こういうジャンルの曲は気楽に出来ないですね」って永井さん。「リスペクトの気持ちがあるのでやっぱりいい加減に出来ないですね」って清水先生。「でもアンコールは気楽な感じで」って永井さん。「自分達だけが楽しめればいい」って清水先生、爆笑です。

 「最後はノリノリな感じで」って始まったアンコール曲は、自分ものすごく聴き覚えのあるリフとカウベルのリズムからアップテンポで始まりました。RainbowのStill I'm SadかDPのYou Fool No Oneか。イントロは同じだもんね。でもこのSessionはヴォーカルなしですから。イントロ後のギターフレーズはRainbow1stアルバムのインスト曲「Still I’m Sad」でした。まさかこのメンツでRainbowを演るなんて全く思ってなかったので超ビックリ!自分には最高のサプライズでしたね。2ndフレーズはキーボードとユニゾンで、そしてヘヴィなギターソロへ。中盤では曲が変わってミドルテンポのヘヴィなリフが。曲名が思い出せないっす。リフのあと、キーボードのアグレッシブなソロ、そしてユニゾンリフを挟んで弾きまくりなベースソロへ。リフに戻ると今度はドラムがリフをバックに叩きまくりで盛り上げて、そして終盤は元のStill I’m Sadに戻って盛大にFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました!」って、そして永井さんがメンバー紹介を。おのおのに大きな拍手と歓声が。メンバーの皆さんはお互いに握手を。そして大拍手大歓声のなかステージを降りて・・・時計を見ると21時45分。自分は残念ながらタイムアップで、すぐに店を出て駅へ走って。このあと2ndアンコールはあったのかな?

 自分はアンコール1回終了後に帰りの電車の都合で退席したんですけど、でもでも1時間の前半、1時間20分の後半の計2時間20分、とっても素敵なライブを楽しめました。思わず長谷川さんが「ソロなげー!」ってぼやいたくらいに弾きまくりのノリノリのギターソロ&キーボードソロ。そして思わず清水先生が「音でけー!」ってぼやくくらい、曲の途中でマーシャルのヴォリューム(?)を上げなければならないくらいにパワフルだったドラムス。そしてそれら強力なメンバーの演奏を力強く支え、なおかつ凄テクを魅せてくれたベース。ほんと見ごたえありました。アンコールで自分の大好きなRainbowのStill I’m Sadをやってくれてめっちゃ嬉しかったっす!その途中の曲が思い出せないけど。クリムゾンメドレーもダイナミックで凄かったし、前回のSessionで演奏されたソフィーやアイスも今回は余裕が感じられましたね。KENSOの2曲もかなり良かったっす。またいつかこのSessionやってほしいっすね。

人間椅子 11th 修羅囃子

2010-02-10 22:36:00 | 人間椅子
 初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。
 1990年にデビューアルバムを発表。その後9枚のアルバムを発表し、2001年9月には10thアルバム「見知らぬ世界」を発表し、東京近郊と大阪・名古屋でレコ発ライブを。そして2002年1月には2000年10月に青森の田舎館村で行われたライブを収録したビデオ「見知らぬ世界」が発表されます。さらにこの年の8月には2枚目となるベストアルバム「押絵と旅する男」も発売されます。
 翌2003年1月にこの11thアルバム「修羅囃子」を発表します。派手な着流しの武士姿の鈴木さん、手品師のような派手な衣装のマスヒロさん、そして・・・綺麗な着物を着てメガネにおヒゲの芸妓風の和嶋さん。ちょっと・・・なジャケットですね。
 アルバム1曲目は「東洋の魔女」。ダークでヘヴィなリフからはじまって、鈴木さんの力強いヴォーカルが。ベースもうねりまくってますね。サビは妖しく歌い上げて。中盤ではテンポアップしてパワフルにリズミカルになり、その後ちょっぴりファンキービートになったあと、元のリフに戻って。終盤は再びテンポアップして津軽三味線風のギターソロを。
 2曲目は「鬼」。ミドルテンポのパワフルなザクザクリフからはじまって、鈴木さんのダーティなヴォーカルが。スリリングでかっくいい曲です。サビは引きずるようなドゥーミーモードになったあとアップテンポでパワフルに。中盤はゆったりとダークでドゥーミーな雰囲気になり、鈴木さんの粘っこい不気味なヴォーカルが響き、狂気の叫びも。その後テンポアップしてアグレッシブなギターソロが。ラストはドラム叩きまくりでパワフルに盛り上がってFin。
 3曲目は「愛の言葉を教えよう」。ギターのフィードバックから♪ダンダン、ダダダン、ダダダダンのパワフルリズムではじまる明るく楽しいポップロックンロール。中盤では叩きまくりドラム&弾きまくりギターソロが。ラストは盛り上がったあとしっとりとFin。
 4曲目は「月に彷徨う」。ゆったりメロウでなだらかな浮遊感のあるフレーズからはじまって、そしてヘヴィでダークなリフがはいってミドルテンポで鈴木さんの力強いヴォーカルが。落ち着いた雰囲気の曲調ですね。中盤では哀愁ただようフレーズが響き、ヴァースのあとの終盤ではテンポアップしてパワフルにヘヴィにノリノリのドライブ感たっぷりのリズムに。
 5曲目は「野球野郎」。アップテンポのパワフルなリフからはじまるマスヒロさんヴォーカルのノリのいいストレートなハードロック。中盤はミドルテンポになって伸びやかに。そしてアップテンポになってパワフルなギターソロが。野球はお好きな方々には嬉しい賛歌ですね。
 6曲目は「最後の晩餐」。揺れるギターリフからゆったりと妖しくはじまって、スローテンポで和嶋さんのしっとりとしたヴォーカルが。サビではアップテンポで楽しくリズミカルに。中盤はテンポアップして明るくポップな感じに。終盤は再びゆったりとした浮遊感のあるなだらかなメロディがながれてFin。
 7曲目は「終わらない演奏会」。パワフルなドラムのダイナミックなリフからはじまって、アップテンポのノリノリのスリリングなハードロックに。中盤では叩きまくりドラム&アグレッシブギターソロが。めっちゃパワフルでかっくいいっす。
 8曲目は「王様の耳はロバの耳」。ミドルテンポのパワフルなリフからはじまる、コミカルで楽しいポップロック。間奏では軽妙なギターソロも。
 9曲目は「恐山」。アコースティックギターの美しい音色の哀愁ただようギターリフからしっとりとはじまって、和嶋さんの抒情的なヴォーカルがながれて。和の情緒がただよっています。ラストはそのまま静かにしっとりとFin。
 10曲目は「蛇性の淫」。ダイナミックでヘヴィなリフからミドルテンポでダークにパワフルにはじまり、鈴木さんの憎憎しいヴォーカルが。いやらしい雰囲気プンプンですねぇ。中盤ではシャッフルリズムのアップテンポのノリノリモードでパワフルに盛り上がって、そのままワウの効いたアグレッシブなギターソロへ。その後テンポダウンして元のミドルテンポのヘヴィロック調に。ラストは再びギターソロ、そしてパワフルリフでFin。
 11曲目は「相剋の家」。ミドルテンポのパワフルなドラムからはじまって、そこにベースがはいって、そして♪ウェーエーオ、ウェーエオって不気味なコーラスが。そしてミドルテンポで和嶋さんの力強いヴォーカルがはいって、それがアップテンポになってパワフルに。リズムや曲調がどんどん変わっていくパワフルでダークでプログレチックな曲です。中盤ではゆったりとした明るく爽やかで穏やかな雰囲気になってエモーショナルなギターソロが。和嶋さんのメロウなヴォーカルがながれたあと、再びミドルテンポのダークでヘヴィな曲調に。とってもドラマティックです。
 人間椅子らしいドゥーミーな曲やパワフルな曲も楽しめ、さらにスリリングなハードロックやポップでコミカルな曲、そしてしっとりと情緒のある曲も。ドラマティックな「相剋の家」、超お気に入りです。聴き応えのあるアルバムですね。
 アルバム発売後に全国ツアーを敢行するも、この年の12月のライブを最後にマスヒロさんが脱退してしまいます。

人間椅子 10th 見知らぬ世界

2010-02-08 22:01:37 | 人間椅子
 初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。
 1990年にデビューアルバムを発表。その後8枚のアルバムを発表し、2000年6月には9thアルバム「怪人二十面相」を発表。そのレコ発全国ツアーを敢行し、翌2001年9月に10thアルバム「見知らぬ世界」を発表します。
 アルバム1曲目は「死神の饗宴」。ミドルテンポのヘヴィでダークなリフからはじまり、鈴木さんの力強いヴォーカルが。めちゃかっくいいっす。リフはJudas Priestの某曲に似てるような。中盤ではテンポアップしてドライブ感たっぷりのノリノリモードに。そしてアグレッシブなギターソロが。ドラム、叩きまくりです。その後元のミドルテンポに戻ってダークにヘヴィに。
 2曲目は「涅槃桜」。アップテンポのミステリアスなリフからはじまって、和嶋さんの力強いヴォーカルが。ストレートなハードロックで、サビはとってもメロディアス。中盤はミドルテンポで、ダークなギターリフのあとエモーショナルなギターソロが。とってもドラマティックな曲です。
 3曲目は「侵略者」。アップテンポのスリリングなリフからはじまるノリノリのかっくいいハードロック。鈴木さんのヴォーカルの歌詞はポップですね。中盤はミドルテンポでうねる電子音が不気味に響いて、そしてスリリングなギターソロが。終盤ではツーバスドコドコのあと一旦リズムが止まってそして徐々に早くなってFin。
 4曲目は「さよならの向こう側」。ミドルテンポの明るく華やかなギターリフからはじまるメロディアスなポップロック。中盤には伸びやかなサウンドのギターソロが。“らしく”ない曲ですけど、こういうのも好きです。
 5曲目は「人喰い戦車」。でダイナミックなリフからアップテンポではじまりるスリリングなハードロック。鈴木さんヴォーカルのドライブ感たっぷりのかっくいい曲です。中盤では明るく爽やかなメロディが壮大なスケールでながれて、そして再びもとのパワーロックに。ぐいぐいと引き込まれていくようです。終盤にはハードなギターソロがたっぷりと。
 6曲目は「そして素晴らしき時間旅行」。ダンダンダンとパワフルでヘヴィなリフからダークでドゥーミーに。と思いきやマスヒロさんの軽めのポップなヴォーカルが。明暗な歌メロとリフの曲です。中盤ではミドルテンポのヘヴィでダークなリフが。そしてヴァースを挟んでエモーショナルなギターソロが。
 7曲目は「甘い言葉、悪い仲間」。アップテンポのミステリアスなリフと叩きまくりドラムからはじまって、ミドルテンポで明るく華々しいリフをバックに和嶋さんの朗々としたヴォーカルが。明るくポップで爽やかな感じの曲ですね。中盤では篭ったサウンドのギターソロが。終盤ではアップテンポのダンサブルなリズムのベースリフも。
 8曲目は「自然児」。ミドルテンポのパワフルなリフからけだるい感じではじまります。そして暗闇にベースリフが妖しく響き、そこに鈴木さんの不気味なヴォーカルが。サビはダイナミックにパワフルに。中盤では妖しくエモーショナルなギターソロが響き、そして哀愁ただようリフと叩きまくりドラムをバックに鈴木さんがメロディアスに歌い上げて。
 9曲目は「エデンの少女」。パワフルでスリリングなリフからはじまる、アップテンポの明るくメロディアスなポップロック。ドラムは叩きまくってますね。中盤ではパワフルなリフをバックにアグレッシブなギターソロが。
 10曲目は「魅惑のお嬢様」。ダークでパワフルなリフからドゥーミーにはじまりますが、ミドルテンポの跳ねるようなリズムでダークながらも楽しい雰囲気に。中盤では明るく楽しい祭囃子風になり、そして再びダークでドゥーミーなリフが。その後、鈴木さんの民謡調の歌がながれたあと、エモーショナルなギターソロがたっぷりと。ラストはダークにパワフルにFin。
 11曲目は「悪魔大いに笑う」。ミドルテンポの力強いベースリフからはじまって、明るく楽しいギターリフがはいって、和嶋さんの軽めのヴォーカルが。ポップでファンキーなロックンロール調の曲ですね。終盤にはハードなギターソロも。
 12曲目は「棺桶ロック」。強烈なフィードバックからヘヴィなザクザクリフが。ミドルテンポのヘヴィロック調ではじまって、サビはドコドコのスラッシュモードで。中盤からはハイテンポの疾走ハードロックモードに。めっちゃパワフルでかっくいいっす。もちろんアグレッシブなギターソロも。鈴木さんの迫力ある力強いヴォーカルも凄いっす。
 13曲目は「見知らぬ世界」。ダークでヘヴィなリフからパワフルにはじまるミドルテンポのヘヴィロック。重厚なサウンドに和嶋さんの力強いヴォーカル、かっくいいっす。中盤はドラマティックな展開をみせ、そしてアグレッシブでパワフルなギターソロが。 
 ドゥーミーな感はやや薄れて、明るめのポップな曲やこれまでになかったようなタイプの曲が増えて新たな世界が広がったような感じです。どこかのサイトにも書いてありましたけど、タイトル通りのまさしく“見知らぬ世界”ですね。

人間椅子 9th 怪人二十面相

2010-02-06 07:18:38 | 人間椅子
 初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。
 1990年にデビューアルバムを発表。その後7枚のアルバムを発表し、99年3月には8thアルバム「二十世紀葬送曲」を発表し、レコ発全国ツアーを敢行。そして2000年6月に9thアルバム「怪人二十面相」を発表します。このアルバムは同名推理小説をモチーフとしたコンセプトアルバムになっています。“怪人”の鈴木さん、“探偵”の和嶋さん、そしてその“助手”マスヒロさんが描かれた怪奇漫画風のジャケット、いいですねぇ。
 アルバム1曲目は「怪人二十面相」。アップテンポのパワフルでミステリアスなリフからはじまる手に汗握るめっちゃスリリングなハードロック。鈴木さんの躍動感のあるヴォーカル、かっくいいっす。サビはそれぞれ1節づつ歌って。中盤ではゆったりとした不気味なベースリフからミドルテンポでダークなリフをバックにコーラスが。ユニゾンリフのあとはうねるサウンドのスライドギターソロ。その後ミステリアスなリフをバックにドラムソロ、そして再びアップテンポのスリリングな曲調になり、ラストはエモーショナルなギターソロも。
 2曲目は「みなしごのシャッフル」。タイトル通りのパワフルなシャッフルビートからヨコノリではじまって、ドンガドンガってアップテンポの力強い跳ねるようなリズムで展開していきます。サビは転調して明るく爽やかに。中盤にはエモーショナルなギターソロも。ノリノリの楽しい曲ですね。
 3曲目は「蛭田博士の発明」。ミドルテンポのメロディアスなリフから落ち着いた感じではじまって、ダークでヘヴィなリフがはいって鈴木さんの不気味なヴォーカルが。間奏ではゆったりとしたリズムでアグレッシブなギターソロも。終盤テンポアップしてパワフルにヘヴィに。
 4曲目は「刑務所はいっぱい」。パワフルなドラムとギターフィルからアップテンポではじまるノリのいいハードロック。リフがどことなくUFOのRock Bottomに似てるような?ヴォーカルはヴァースが和嶋さんでサビはマスヒロさんかな。中盤はファンキーリズムで和嶋さんのヴォーカル、そしてエモーショナルなギターソロが。このリフも聴き覚えあるなぁ。終盤はテンポダウンしてヘヴィにパワフルに盛り上がってFin。
 5曲目は「あしながぐも」。ミドルテンポのダークでヘヴィなリフからドゥーミーにはじまり、鈴木さんの民謡調のヴォーカルが。ズルズルと引きずるようなグルーブ、いいですねぇ。終盤にはエモーショナルなギターソロが。
 6曲目は「亜麻色のスカーフ」。パワフルな変拍子リフからはじまって、アップテンポのファンキーなビートでマスヒロさんのヴォーカルが。歌謡曲風のポップロックですね。ドラムはもちろん叩きまくってます。
 7曲目は「芋虫」。マニアの間で最も人気の高い曲です。ゆったりと哀愁ただようベースリフと寂しげな泣きのギターフレーズが抒情的に響いて。そしてミドルテンポで鈴木さんの悲しげなヴォーカルがしっとりと響き、サビでは歌い上げて。バラード風の暗く美しい曲です。間奏はリフがドラマティックに展開していって、そしてアグレッシブなギターソロが。その後うねり狂うエフェクトサウンドが響いたあと、アップテンポになってパワフルになって鈴木さんの憎憎しい感じのヴォーカルが。ラストはエモーショナルなギターソロでFin。
 8曲目は「名探偵登場」。アップテンポのファンキーなリフからはじまる明るく楽しいコミカルなポップロック。間奏ではギターソロもちょこっと。
 9曲目は「屋根裏のねぶた祭り」。ダークでヘヴィなリフから引きずるようなリズムではじまるドゥーミーな曲。ミステリアスなリフをバックに鈴木さんの不気味なヴォーカルが妖しく響いて。そしてサビはダイナミックに盛り上がって。中盤では静かになって幻想的な雰囲気のなかヴァイオリントーンのギターの音色やタムの音が暗黒空間を浮遊して。その後再び元のダークでヘヴィなリフがはいって叩きまくりドラムとともに盛り上がっていって、そしてアップテンポでパワフルに疾走していき、アグレッシブなギターソロも。
 10曲目は「楽しい夏休み」。ハイテンポのスリリングなスラッシュメタル。ドラムめっちゃ叩きまくりです。歌詞はお子ちゃま風ですけど、バリバリのメタルですね。中盤では静かになって幻想的な雰囲気になるも、ホイッスルの音とともにアグレッシブなギターソロが。終盤ではテンポダウンしてパワフルにリズミカルに。とっても楽しい曲ですね。
 11曲目は「地獄風景」。めっちゃパワフルな三・三・七拍子リズムを織り交ぜた疾走スラッシュメタル。ライブのオーラスの定番でもありますね。♪地獄のゴールへまっしぐら!です。間奏ではアグレッシブなギターソロがたっぷりと。ラストは鈴木さんの雄叫び&シャウトでFin。ド迫力ですね。
 12曲目は「大団円」。ゆったりとダイナミックなリフがはいって、そしてミドルテンポでミステリアスなギターフレーズが不気味にながれて。ダークでドゥーミーな曲です。ミドルテンポのダイナミックでパワフルなリフをバックに和嶋さんの力強いヴォーカルが響いて。中盤ではミドルテンポのシャッフルリズムで和嶋さんの伸びやかなヴォーカルがながれて、そのままエモーショナルなギターソロへ。終盤はミドルテンポでIommi氏ばりのギターソロも。
 ドゥーミーな曲も十分楽しめ、さらにスラッシュやスリリングなロックやポップでコミカルな曲も。そしてなんといってもドラマティックな「芋虫」、聴きほれてしまいました。聴き応えのある素晴らしいアルバムですね。
 翌7月には4月に撮影された「怪人二十面相」のプロモーションビデオを収録したシングルビデオが発売されます。