◇ 2010.2.21 新横浜サンフォニックス・ホール
<それは邂逅であり蚕でもあるが、懐古ではない>
(後半)
19時をちょっと過ぎた頃、いつものようにギターテクの志村さんが清水先生のギターのチューニングを・・・と思いきや志村さんがそのまま曲を弾き始めてビックリ!さらにスポットライトが当ってギターだけでなくシブいブルーズを歌いだしてさらにビックリ!お客さんも手拍子を。曲は「Rock Me Baby」。これがまたギターもヴォーカルも素晴らしい!ブルーズフィーリング溢れるギターサウンドに聴きほれてしまいました。ヴォーカルもいい味だしてましたね。すると客席後方から清水先生が「ちょっとちょっと志村さん、なにやってんの!」って叫びながら登場!でも志村さんはお構いなしに2ndコーラスも。清水先生は志村さんの後ろでアコギを弾きはじめ、メンバーの皆さんも演奏に加わって。志村さんのエモーショナルなギターソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。その後、小口さんのキーボードソロへ・・・ところが突然関係ないハチャメチャなソロを弾き始めてビックリ!清水先生が「小口くん、小口くん!それ全然ブルーズじゃないじゃん!」って、爆笑です。「いまブルーズをやってんだからさ」「ここはみんなとなじんで、ブルーズを弾いてくれないと困るんだよ」って。すると小口さん、いきなりヌンチャクを振り回して「アチョー!」ってポーズもキメて。「それブルース・リーでしょ」って清水先生が突っ込みを。爆笑です。「ちょっと石黒のアニキ、ブルーズを弾いて」って清水先生。石黒さんがブルーズを弾くと、小口さんがまた変なフレーズを。再び石黒さんが弾くと、小口さんがようやくブルーズっぽいサウンドを弾いて。「まあ、ブルーズっぽくなってきたね」「じゃあ小口くん、ブルーズでいきましょう」って清水先生。そして再びバンドがはいって盛り上がってFin。「キミも一皮剥けたね!」って小口さんに清水先生、爆笑です。
そしてあらためてギターテクの志村さんを紹介。「このギターを作ってくれたひとです」って赤いストラトタイプのギターを。お客さん大拍手大歓声です。
「一度、コミックバンドをやってみたかった」って清水先生。「ドリフじゃなくてもうひとつの・・・なんだっけ?」って。すると客席後方の難波さんが「ドンキー・カルテット!」って。爆笑です。
ここで清水先生は「ハプニングが起こります」って。そしてはるきちさんをステージ前に招いて、初期の功績を讃え感謝状を贈ると。清水先生の構想が具現化できたのははるきちさんのおかげだ、と。そして彼がいなければ自分はただの変人で終わっていたかもしれない、と。はるきちさん、清水先生からの感謝状を大拍手のなか、丁寧に受け取りますが・・・開いてみると、なんとはるきちさんの名曲「ひとりごと」の歌詞が書いてあるそうです。そしてここではるきちさんにその「ひとりごと」を唄ってもらうって、先ほどのアコギを渡して。はるきちさん、このハプニングにめっちゃ驚いてましたね。「えっ、ほんとに?バンド出来るの?」って。すると小口さんがドラムセットに座ってもう叩く準備を。「えっ、何?ロックでやるの?普通に?」ってまだ半信半疑のはるきちさん。オリジナル通りだそうです。
10曲目ははるきちさんヴォーカル&ギターの「ひとりごと」。ほのぼのとした心温まる素敵なフォークソングですね。ヴォーカルもやさしいピュアな歌声で心地いいです。間奏の清水先生のギターソロは、はるきちさんにナイショで進行していたこともあって、あまりリハも出来なかったようで、ちょっとたどたどしかったですけど、メロウなフレーズを奏でていました。
曲が終わると大拍手大歓声!「いい曲でしょ!」って清水先生。「知らなかったのはボクだけだったのでしょうか?」って、はるきちさん。「アコギはこの曲のためだけに用意したんですよ」「いや、いい気分だ」「うまくいった、最高だ」って清水先生、大満足です。「素直にこの曲をやってくれてたらこんなことにはならなかったのに」って。清水先生、なにがなんでもはるきちさんに「ひとりごと」を歌ってほしかったんですね。自分らも素敵な曲を聴けて嬉しかったっす。
そして石黒さん、小口さんのドラムに「うたばんではありえないとこにフィルを入れてくるから、おっかしくってさぁ」って大笑いしてました。小口さんは笑顔であやまってました。でも小口さんのドラムもなかなかよかったですね。
はるきちさんは再びドラムセットにスタンバイ。そしてはじまった11曲目はKENSOの「月の位相2」。はるきちさんのカウントからミドルテンポではじまって、石黒さんのピアノのしっとりとしたメロウな美しいフレーズがながれて。そこに小口さんがキーボードで加わってユニゾンも。ギターもメロウなフレーズを奏でて盛り上がっていきます。ほのぼのとした心休まる曲ですね。
続いて12曲目は「心の中の古代」。秒針の音からスリリングにはじまって、ミドルテンポでパワフルなドラムが。ダイナミックな曲調で、ギターのテクニカルなリフ、そして小口さんのキーボードの伸びやかなフレーズが。その後、リズミカルなギターリフとベースリフから石黒さんのキーボードソロへ。そこに小口さんが加わり、そのまま小口さんのキーボードソロへ。そして石黒さんと小口さんの白熱した掛け合いバトルが。凄いっす。終盤にはギターのアグレッシブなソロ、そしてギターとキーボードのテクニカルなユニゾンで、ラストはゆったりとFin。
清水先生は、元KENSOのキーボーディストで現在も音楽界で大活躍中の佐橋さんからキース・ジャレット氏の音楽を薦められたそうですが、次の13曲目は佐橋さんに捧げる(?)という、キース・ジャレット氏の「マイ・ソング」というアルバムのなかから「Country」。石黒さんのメロウなピアノソロからはじまります。その後ハイハットのリズムからミドルテンポのドラムがはいって、しっとりとしたベースラインがながれて。まずはギターのメロウなソロ、そしてキーボードとのユニゾンも。やさしく暖かく心地よいメロディですね。中盤では味わい深いベースソロが。ソロが終わると拍手も。続いて小口さんのエモーショナルなキーボードソロ、ギターのメロウなソロと続きます。バックのドラムのリムショット、綺麗な音ですね。終盤では石黒さんの力強いピアノソロがあり、ラストはしっとりとFin。「キース・ジャレットのアルバム、買ってください」って清水先生。「ボクが宣伝するのも変ですけど」って。
「次は懐かしい曲」「人によって違うかもしれませんが」ってはじまった14曲目は「JIGSAW」。石黒さんのクリスタルなキーボードサウンドのアップテンポのリフからはじまり、ピアノの綺麗なリフが。そして小口さんのリズミカルなキーボードリフ、ギターの爽やかなフレーズがながれ、その後パワフルでダイナミックな感じに。ギターとキーボードのユニゾンのテクニカルなリフのあと、ゆったりとしっとりとした感じになり、シンセの鐘の音が響いて。ギターのエモーショナルなソロ、ピアノのしっとりとしたソロのあと、一転アップテンポのラテン系の跳ねるようなリズムになって明るく楽しくノリノリ状態になってFin。
この曲は、はるきちさんが清水先生にインスパイアされて当時作った曲だそうで。元曲はもっと変拍子バリバリだったそうですが、今回4拍子中心のやさしいプログレにアレンジしたとか。「かえって難しいよね」って清水先生と三枝さん。「JIGSAW-4、2010年版、リニューアルでした」って、はるきちさん。大拍手です。
ここで清水先生がメンバー紹介を。そしてスタッフの方々に今回のお礼を述べて。「あと数曲、楽しんでください」って。そして最初にSEの手違いをスタッフのせいにしてしまったことを謝っておられました。
そしてはじまった15曲目は「Power of The Glory」。幻想的な雰囲気からゆったりとはじまって、ギターとキーボードの音が飛び交って。そして小口さんのキーボードがゆったりと伸びやかにながれ、そしてアップテンポのパワフルなドラムがはいって、時折エレドラの音も。リズミカルでテクニカルなリフが華やかに鳴り響き、さらにはユニゾンも。その後、石黒さんのキーボードのゆったりとしたフレーズがながれ、そこに小口さんも加わって。テクニカルなユニゾンリフからアグレッシブなギターソロへ。そしてはるきちさんのドラムソロが。パワフルでダイナミックで、しかもタイトでかっくいいっす!ソロが終わると「ドラムス、山本治彦!」って清水先生。大拍手大歓声です。
本編最後となる16曲目は「さよならプログレ」。テクニカルなリフから小口さんのキーボードソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、アップテンポのパワフルでテクニカルなリフが。その後、小口さんのアグレッシブなオルガンソロ、そして石黒さんのやはりアグレッシブなムーグソロも。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、ギターのエネルギッシュなソロが。終盤はブレイクもあり、アクションもキマって、そしてパワフルに盛り上がって♪ジャーン!でジャンプしてFin。
曲が終わると大拍手大歓声!「カイコーズでした。どうもありがとう」「楽しんでいただけましたか?」「素晴らしいオーディエンス、本当に楽しかったです」「明日から確定申告の用意をしなければいけないんで」って清水先生。そしてメンバー紹介を。大拍手のなか、メンバーの皆さんは楽屋へ。もちろん客席はアンコールを求める手拍子が鳴り響いています。
しばらくするとまずははるきちさんが登場。見覚えのある、前と後がとんがっているライトブルーの帽子とタスキをかけてます。そしてお客さんに手拍子を促してマーチングスネアを叩き始めると、その行進曲リズムにのってメンバーがやはり同じ帽子を被って登場!歓声と手拍子で迎えられます。「ワン・トゥー・スリー!」ってはじまった17曲目はなんと「サンダーバードのテーマ」。これにはビックリしました。自分的にはめっちゃ嬉しいハプニングですね。この曲めっちゃ好きです。清水先生と三枝さんはリズムに合わせて足踏みしながら演奏です。メインリフは小口さんがキーボードで、歌メロは清水先生がギターで、Bメロは小口さんがオルガンで。途中、石黒さんがYESのChangesのリフを織り交ぜてましたね。めっちゃ楽しいっす。
この曲は初期KENSOで、1983年のライブのアンコールで演奏したことがあるそうです。清水先生がお客さんに「そのとき聴いた方いらっしゃいます?」って尋ねると、若干名いらっしゃいましたね。デビュー当時からのファンの方って凄いっす。自分のようなここ2-3年のにわかファンはお恥ずかしいっす。ちなみに今回のアレンジははるきちさんが担当されたそうで。「頼みもしないのに変拍子を入れてきた」って清水先生、爆笑です。さらには皆さんが被っていた帽子もはるきちさんが手配されたそうで。「今日のライブに命かけてました」ってはるきちさん。大拍手です。
「ではほんとに最後の曲になってしまいました」「今日はほんと楽しく演奏させていただいてありがとうございます。感謝しています」って清水先生。「KENSOの目標であり、ずっとリスペクトしてきた」って、オーラス18曲目はPFMの「Four Holes In The Ground」。「これ被ったままでリスペクトもないか」って清水先生は帽子をとって。でも三枝さんはそのまま。「ダメすか?」って。爆笑です。
曲はテクニカルなリフからアップテンポで明るく華やかにはじまって、ダイナミックなギターとキーボードのユニゾンも。その後テンポダウンしてゆったりとした曲調となって、小口さんのキーボードソロへ。再びギターとのユニゾンのあと、石黒さんのメロトロン風のサウンドがゆったりと響き、ベースリフもピアノリフもゆったりとながれて。そしてギターのメロウなフレーズのあと、一転アップテンポになってリズミカルで楽しくノリノリのパワフルな展開に。石黒さんの楽しいリフのあと、再びゆったりと雄大でダイナミックな曲調になり、壮大なスケールのサウンドが響きます。ラストはテンポアップしてめっちゃ盛り上がって♪ジャーン!でFin。
曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様はステージ前に並んでいっせいにお辞儀を。そして清水先生がメンバー紹介。「せっかくだからひとりづつしゃべってもらいましょうか」って清水先生。まずは小口さん「今日はありがとうございました。石黒先輩にブルーズを教えてもらったので、今後の人生に生かしていこうかなと」って、爆笑です。続いて石黒さん「KENSOファンって怖いってイメージがあったんですけど、今日は暖かい感じで我々の演奏を迎えてくれてありがとうございます」「次はフルートで参加します」って。次は三枝さん「今日もこんなに暖かく迎えてくれてありがとうございます」「最後までどうもありがとうございました」って。そしてはるきちさん「倉庫から眠っていたドラムを出せてよかったです。ありがとうございました」って。最後は清水先生「どうも本当にありがとうございました。皆さんも大変だと思いますが、頑張ってください」「さよなら、ありがとう!」って。
大拍手のなかメンバーの皆様は楽屋へ・・・さらにアンコールを求める手拍子が場内に鳴り響いています。
するとほどなく清水先生のみステージに登場!大歓声大拍手で迎えられます。「ヴォーカルの難しさ、痛感しました」って。で「いろんなバンドをバカにしましたけど、凄いもんだな」って、爆笑です。清水先生は以前、厚見レイさんが主催のマウンテンやGFRなどのカヴァーのライブをこの場所でやったのを観て、それがとっても楽しそうだったので、自分もそういうライブをやってみたい、と思ったそうで。「本当に楽しいライブをやりたかったんです」「皆さんのおかげで無事終了しました」「本当にありがとうございました」って深くお辞儀をして、そして拍手のなか楽屋へ・・・
時計を見ると20時半。約90分の後半で、休憩を含めて3時間にわたる、とっても充実した楽しいライブでした。
ほんともう盛りだくさんでしたね。予想していた初期KENSOの曲だけでなく、皆さんがリスペクトされたユーロプログレの名曲の数々や、メンバーのソロ曲も。さらにはサンダーバードのテーマや、三枝さんのヴォーカル曲、そして意表をついた志村さんのギター&ヴォーカルも。真剣な曲やお遊びの曲もめっちゃ楽しめましたね。メンバーをも欺く「ひとりごと」も嬉しいハプニングで最高に楽しめました。小口さんのヌンチャクにもビックリです。サービス精神溢れる清水先生の演出、最高でした。
昨年のKENSOのライブや先日のToshimi Sessionではちとキツそうだった清水先生のギターでしたが、今回のライブでは笑顔でもうノリノリで弾きまくってましたね。かっこよかったっす。小口さんのキーボードも三枝さんのベースも最高でした。石黒さんのキーボードはもう言うに及ばず、凄すぎです。小口さんとのアツいバトル、魅せてくれましたね。ヴァイオリンもいい音色でした。そしてはるきちさんのドラム、ほんといい音でした。決して叩きすぎず、曲を生かす緩急をつけた要所を押さえた歯切れのよい、パワフルかつタイトなドラム、素晴らしいっす。細かいタイミング等のミスはあったかもしれませんが、なにしろいい音でした。曲が生き生きしていたように感じました。
清水先生も超多忙なのでしょうけど、できればKENSOとは別にまたこのソロプロジェクトを定期的にやってほしいものです。
<それは邂逅であり蚕でもあるが、懐古ではない>
(後半)
19時をちょっと過ぎた頃、いつものようにギターテクの志村さんが清水先生のギターのチューニングを・・・と思いきや志村さんがそのまま曲を弾き始めてビックリ!さらにスポットライトが当ってギターだけでなくシブいブルーズを歌いだしてさらにビックリ!お客さんも手拍子を。曲は「Rock Me Baby」。これがまたギターもヴォーカルも素晴らしい!ブルーズフィーリング溢れるギターサウンドに聴きほれてしまいました。ヴォーカルもいい味だしてましたね。すると客席後方から清水先生が「ちょっとちょっと志村さん、なにやってんの!」って叫びながら登場!でも志村さんはお構いなしに2ndコーラスも。清水先生は志村さんの後ろでアコギを弾きはじめ、メンバーの皆さんも演奏に加わって。志村さんのエモーショナルなギターソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。その後、小口さんのキーボードソロへ・・・ところが突然関係ないハチャメチャなソロを弾き始めてビックリ!清水先生が「小口くん、小口くん!それ全然ブルーズじゃないじゃん!」って、爆笑です。「いまブルーズをやってんだからさ」「ここはみんなとなじんで、ブルーズを弾いてくれないと困るんだよ」って。すると小口さん、いきなりヌンチャクを振り回して「アチョー!」ってポーズもキメて。「それブルース・リーでしょ」って清水先生が突っ込みを。爆笑です。「ちょっと石黒のアニキ、ブルーズを弾いて」って清水先生。石黒さんがブルーズを弾くと、小口さんがまた変なフレーズを。再び石黒さんが弾くと、小口さんがようやくブルーズっぽいサウンドを弾いて。「まあ、ブルーズっぽくなってきたね」「じゃあ小口くん、ブルーズでいきましょう」って清水先生。そして再びバンドがはいって盛り上がってFin。「キミも一皮剥けたね!」って小口さんに清水先生、爆笑です。
そしてあらためてギターテクの志村さんを紹介。「このギターを作ってくれたひとです」って赤いストラトタイプのギターを。お客さん大拍手大歓声です。
「一度、コミックバンドをやってみたかった」って清水先生。「ドリフじゃなくてもうひとつの・・・なんだっけ?」って。すると客席後方の難波さんが「ドンキー・カルテット!」って。爆笑です。
ここで清水先生は「ハプニングが起こります」って。そしてはるきちさんをステージ前に招いて、初期の功績を讃え感謝状を贈ると。清水先生の構想が具現化できたのははるきちさんのおかげだ、と。そして彼がいなければ自分はただの変人で終わっていたかもしれない、と。はるきちさん、清水先生からの感謝状を大拍手のなか、丁寧に受け取りますが・・・開いてみると、なんとはるきちさんの名曲「ひとりごと」の歌詞が書いてあるそうです。そしてここではるきちさんにその「ひとりごと」を唄ってもらうって、先ほどのアコギを渡して。はるきちさん、このハプニングにめっちゃ驚いてましたね。「えっ、ほんとに?バンド出来るの?」って。すると小口さんがドラムセットに座ってもう叩く準備を。「えっ、何?ロックでやるの?普通に?」ってまだ半信半疑のはるきちさん。オリジナル通りだそうです。
10曲目ははるきちさんヴォーカル&ギターの「ひとりごと」。ほのぼのとした心温まる素敵なフォークソングですね。ヴォーカルもやさしいピュアな歌声で心地いいです。間奏の清水先生のギターソロは、はるきちさんにナイショで進行していたこともあって、あまりリハも出来なかったようで、ちょっとたどたどしかったですけど、メロウなフレーズを奏でていました。
曲が終わると大拍手大歓声!「いい曲でしょ!」って清水先生。「知らなかったのはボクだけだったのでしょうか?」って、はるきちさん。「アコギはこの曲のためだけに用意したんですよ」「いや、いい気分だ」「うまくいった、最高だ」って清水先生、大満足です。「素直にこの曲をやってくれてたらこんなことにはならなかったのに」って。清水先生、なにがなんでもはるきちさんに「ひとりごと」を歌ってほしかったんですね。自分らも素敵な曲を聴けて嬉しかったっす。
そして石黒さん、小口さんのドラムに「うたばんではありえないとこにフィルを入れてくるから、おっかしくってさぁ」って大笑いしてました。小口さんは笑顔であやまってました。でも小口さんのドラムもなかなかよかったですね。
はるきちさんは再びドラムセットにスタンバイ。そしてはじまった11曲目はKENSOの「月の位相2」。はるきちさんのカウントからミドルテンポではじまって、石黒さんのピアノのしっとりとしたメロウな美しいフレーズがながれて。そこに小口さんがキーボードで加わってユニゾンも。ギターもメロウなフレーズを奏でて盛り上がっていきます。ほのぼのとした心休まる曲ですね。
続いて12曲目は「心の中の古代」。秒針の音からスリリングにはじまって、ミドルテンポでパワフルなドラムが。ダイナミックな曲調で、ギターのテクニカルなリフ、そして小口さんのキーボードの伸びやかなフレーズが。その後、リズミカルなギターリフとベースリフから石黒さんのキーボードソロへ。そこに小口さんが加わり、そのまま小口さんのキーボードソロへ。そして石黒さんと小口さんの白熱した掛け合いバトルが。凄いっす。終盤にはギターのアグレッシブなソロ、そしてギターとキーボードのテクニカルなユニゾンで、ラストはゆったりとFin。
清水先生は、元KENSOのキーボーディストで現在も音楽界で大活躍中の佐橋さんからキース・ジャレット氏の音楽を薦められたそうですが、次の13曲目は佐橋さんに捧げる(?)という、キース・ジャレット氏の「マイ・ソング」というアルバムのなかから「Country」。石黒さんのメロウなピアノソロからはじまります。その後ハイハットのリズムからミドルテンポのドラムがはいって、しっとりとしたベースラインがながれて。まずはギターのメロウなソロ、そしてキーボードとのユニゾンも。やさしく暖かく心地よいメロディですね。中盤では味わい深いベースソロが。ソロが終わると拍手も。続いて小口さんのエモーショナルなキーボードソロ、ギターのメロウなソロと続きます。バックのドラムのリムショット、綺麗な音ですね。終盤では石黒さんの力強いピアノソロがあり、ラストはしっとりとFin。「キース・ジャレットのアルバム、買ってください」って清水先生。「ボクが宣伝するのも変ですけど」って。
「次は懐かしい曲」「人によって違うかもしれませんが」ってはじまった14曲目は「JIGSAW」。石黒さんのクリスタルなキーボードサウンドのアップテンポのリフからはじまり、ピアノの綺麗なリフが。そして小口さんのリズミカルなキーボードリフ、ギターの爽やかなフレーズがながれ、その後パワフルでダイナミックな感じに。ギターとキーボードのユニゾンのテクニカルなリフのあと、ゆったりとしっとりとした感じになり、シンセの鐘の音が響いて。ギターのエモーショナルなソロ、ピアノのしっとりとしたソロのあと、一転アップテンポのラテン系の跳ねるようなリズムになって明るく楽しくノリノリ状態になってFin。
この曲は、はるきちさんが清水先生にインスパイアされて当時作った曲だそうで。元曲はもっと変拍子バリバリだったそうですが、今回4拍子中心のやさしいプログレにアレンジしたとか。「かえって難しいよね」って清水先生と三枝さん。「JIGSAW-4、2010年版、リニューアルでした」って、はるきちさん。大拍手です。
ここで清水先生がメンバー紹介を。そしてスタッフの方々に今回のお礼を述べて。「あと数曲、楽しんでください」って。そして最初にSEの手違いをスタッフのせいにしてしまったことを謝っておられました。
そしてはじまった15曲目は「Power of The Glory」。幻想的な雰囲気からゆったりとはじまって、ギターとキーボードの音が飛び交って。そして小口さんのキーボードがゆったりと伸びやかにながれ、そしてアップテンポのパワフルなドラムがはいって、時折エレドラの音も。リズミカルでテクニカルなリフが華やかに鳴り響き、さらにはユニゾンも。その後、石黒さんのキーボードのゆったりとしたフレーズがながれ、そこに小口さんも加わって。テクニカルなユニゾンリフからアグレッシブなギターソロへ。そしてはるきちさんのドラムソロが。パワフルでダイナミックで、しかもタイトでかっくいいっす!ソロが終わると「ドラムス、山本治彦!」って清水先生。大拍手大歓声です。
本編最後となる16曲目は「さよならプログレ」。テクニカルなリフから小口さんのキーボードソロ、そして石黒さんのリズミカルなピアノソロと続きます。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、アップテンポのパワフルでテクニカルなリフが。その後、小口さんのアグレッシブなオルガンソロ、そして石黒さんのやはりアグレッシブなムーグソロも。ゆったりとしたユニゾンリフのあと、ギターのエネルギッシュなソロが。終盤はブレイクもあり、アクションもキマって、そしてパワフルに盛り上がって♪ジャーン!でジャンプしてFin。
曲が終わると大拍手大歓声!「カイコーズでした。どうもありがとう」「楽しんでいただけましたか?」「素晴らしいオーディエンス、本当に楽しかったです」「明日から確定申告の用意をしなければいけないんで」って清水先生。そしてメンバー紹介を。大拍手のなか、メンバーの皆さんは楽屋へ。もちろん客席はアンコールを求める手拍子が鳴り響いています。
しばらくするとまずははるきちさんが登場。見覚えのある、前と後がとんがっているライトブルーの帽子とタスキをかけてます。そしてお客さんに手拍子を促してマーチングスネアを叩き始めると、その行進曲リズムにのってメンバーがやはり同じ帽子を被って登場!歓声と手拍子で迎えられます。「ワン・トゥー・スリー!」ってはじまった17曲目はなんと「サンダーバードのテーマ」。これにはビックリしました。自分的にはめっちゃ嬉しいハプニングですね。この曲めっちゃ好きです。清水先生と三枝さんはリズムに合わせて足踏みしながら演奏です。メインリフは小口さんがキーボードで、歌メロは清水先生がギターで、Bメロは小口さんがオルガンで。途中、石黒さんがYESのChangesのリフを織り交ぜてましたね。めっちゃ楽しいっす。
この曲は初期KENSOで、1983年のライブのアンコールで演奏したことがあるそうです。清水先生がお客さんに「そのとき聴いた方いらっしゃいます?」って尋ねると、若干名いらっしゃいましたね。デビュー当時からのファンの方って凄いっす。自分のようなここ2-3年のにわかファンはお恥ずかしいっす。ちなみに今回のアレンジははるきちさんが担当されたそうで。「頼みもしないのに変拍子を入れてきた」って清水先生、爆笑です。さらには皆さんが被っていた帽子もはるきちさんが手配されたそうで。「今日のライブに命かけてました」ってはるきちさん。大拍手です。
「ではほんとに最後の曲になってしまいました」「今日はほんと楽しく演奏させていただいてありがとうございます。感謝しています」って清水先生。「KENSOの目標であり、ずっとリスペクトしてきた」って、オーラス18曲目はPFMの「Four Holes In The Ground」。「これ被ったままでリスペクトもないか」って清水先生は帽子をとって。でも三枝さんはそのまま。「ダメすか?」って。爆笑です。
曲はテクニカルなリフからアップテンポで明るく華やかにはじまって、ダイナミックなギターとキーボードのユニゾンも。その後テンポダウンしてゆったりとした曲調となって、小口さんのキーボードソロへ。再びギターとのユニゾンのあと、石黒さんのメロトロン風のサウンドがゆったりと響き、ベースリフもピアノリフもゆったりとながれて。そしてギターのメロウなフレーズのあと、一転アップテンポになってリズミカルで楽しくノリノリのパワフルな展開に。石黒さんの楽しいリフのあと、再びゆったりと雄大でダイナミックな曲調になり、壮大なスケールのサウンドが響きます。ラストはテンポアップしてめっちゃ盛り上がって♪ジャーン!でFin。
曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様はステージ前に並んでいっせいにお辞儀を。そして清水先生がメンバー紹介。「せっかくだからひとりづつしゃべってもらいましょうか」って清水先生。まずは小口さん「今日はありがとうございました。石黒先輩にブルーズを教えてもらったので、今後の人生に生かしていこうかなと」って、爆笑です。続いて石黒さん「KENSOファンって怖いってイメージがあったんですけど、今日は暖かい感じで我々の演奏を迎えてくれてありがとうございます」「次はフルートで参加します」って。次は三枝さん「今日もこんなに暖かく迎えてくれてありがとうございます」「最後までどうもありがとうございました」って。そしてはるきちさん「倉庫から眠っていたドラムを出せてよかったです。ありがとうございました」って。最後は清水先生「どうも本当にありがとうございました。皆さんも大変だと思いますが、頑張ってください」「さよなら、ありがとう!」って。
大拍手のなかメンバーの皆様は楽屋へ・・・さらにアンコールを求める手拍子が場内に鳴り響いています。
するとほどなく清水先生のみステージに登場!大歓声大拍手で迎えられます。「ヴォーカルの難しさ、痛感しました」って。で「いろんなバンドをバカにしましたけど、凄いもんだな」って、爆笑です。清水先生は以前、厚見レイさんが主催のマウンテンやGFRなどのカヴァーのライブをこの場所でやったのを観て、それがとっても楽しそうだったので、自分もそういうライブをやってみたい、と思ったそうで。「本当に楽しいライブをやりたかったんです」「皆さんのおかげで無事終了しました」「本当にありがとうございました」って深くお辞儀をして、そして拍手のなか楽屋へ・・・
時計を見ると20時半。約90分の後半で、休憩を含めて3時間にわたる、とっても充実した楽しいライブでした。
ほんともう盛りだくさんでしたね。予想していた初期KENSOの曲だけでなく、皆さんがリスペクトされたユーロプログレの名曲の数々や、メンバーのソロ曲も。さらにはサンダーバードのテーマや、三枝さんのヴォーカル曲、そして意表をついた志村さんのギター&ヴォーカルも。真剣な曲やお遊びの曲もめっちゃ楽しめましたね。メンバーをも欺く「ひとりごと」も嬉しいハプニングで最高に楽しめました。小口さんのヌンチャクにもビックリです。サービス精神溢れる清水先生の演出、最高でした。
昨年のKENSOのライブや先日のToshimi Sessionではちとキツそうだった清水先生のギターでしたが、今回のライブでは笑顔でもうノリノリで弾きまくってましたね。かっこよかったっす。小口さんのキーボードも三枝さんのベースも最高でした。石黒さんのキーボードはもう言うに及ばず、凄すぎです。小口さんとのアツいバトル、魅せてくれましたね。ヴァイオリンもいい音色でした。そしてはるきちさんのドラム、ほんといい音でした。決して叩きすぎず、曲を生かす緩急をつけた要所を押さえた歯切れのよい、パワフルかつタイトなドラム、素晴らしいっす。細かいタイミング等のミスはあったかもしれませんが、なにしろいい音でした。曲が生き生きしていたように感じました。
清水先生も超多忙なのでしょうけど、できればKENSOとは別にまたこのソロプロジェクトを定期的にやってほしいものです。