ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

08.11.29 interpose+

2008-11-30 11:31:17 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2008.11.29 吉祥寺シルバーエレファント
<ショート・プログラム>
 日本の女性ヴォーカルテクニカルプログレバンド<interpose+>。このバンドのライブを観るのは6月の凱旋ライブ以来約半年ぶりです。6月以降は9月にワンマンライブがあったんですけど、ちょうどJudas Priestのライブと重なってしまって観にいけなかったんですよね。なので当日をすっごい楽しみにしてました。ただ、今回はSwedenの大物プログレバンドの前座ということで45分の短いライブ。でもでもどうしてもあの素晴らしい演奏とキャワイイ♪さゆりたんを観たかったもんね。
 
 さて当日。開演が19時なのでそれに間に合うように家を出発。会場には20分前に着きましたが、店の前は大勢の人だかりと長蛇の列が。これにはビックリ!Swedenの大物バンドってそんなに人気があるとは思ってなかったっす。これは大きな誤算でした。チケットを買ってなかった自分はひょっとしたら入れないんじゃないかと不安になってきて・・・でもでも入れてよかったっす。受付をすませてフロアーへ。シルエレは超満員!なんとかひとのあいだを割って入ってかろうじてステージが見える位置をGET。まわりを見渡すと・・・なんかめっちゃ年齢層高いっすね。オジさんばっかり。
 開演時間の19時に照明が暗くなってinterpose+のメンバーがステージに登場。拍手で迎えられます。さゆりたん、めっちゃきゃわいい~♪ ただ、さゆりたん、モニターのセットにちょっと手間取ってたみたいでしばしマイクの前でしゃがんだまま。そして準備ができたところで1曲目がはじまって。曲は「Rosetta」。スティックのカウントからパワフルな変拍子リフが。そして高いトーンのベースラインからミドルテンポでロマンティックな雰囲気に。そしてエモーショナルなギターソロが。で、いよいよさゆりたんのヴォーカルが入って。クリアトーンのいい声ですねぇ。ヴァース間では短いギターソロやムーグソロも。後半のムーグソロではテンポアップしてノリノリ♪続くギターソロでは一旦ゆったりテンポになってムーディに。そして再びアップテンポでかっちょいいギターソロを聴かせてくれて。終盤はリフをバックにカツさんが叩きまくりで。

 「ありがとうございます。え~Interpose+・・・です」「“初めまして”のお客様もとてもたくさんいらっしゃるかと思いますが、今日はお忙しいなかご来場いただいてありがとうございます」ってさゆりたん丁寧に挨拶を。「今日はですね、“TRETTIOARIGA KRIGET”さんと名誉にも一緒にライブをさせていただきまして、本当に嬉しく思っております」「今日は最後まで楽しんでいってください。宜しくお願いします」って。大拍手です。

 2曲目はミドルテンポのヘヴィなベースラインからはじまる「熟れた憂鬱」。重いグルーヴィなヘヴィロック調の曲ですね。ギターの幻惑的なフレーズのあとパワフルなさゆりたんのヴォーカルが。中盤ではギターリフとピアノをバックにムーディなベースソロが。続いてエモーショナルなギターソロ、ムーグソロと続き、再びギターソロへ。
 今日のさゆりたんはベージュっぽいノースリーブのトップスに毛糸のカーデを羽織って、フリフリのロングスカートで優雅な雰囲気です。男性陣はそれぞれラフな衣装で。カツさんは気を遣ったようでメインアクトのTRETTIOARIGA KRIGETのTシャツを着てました。もちろんぢょぢさんは頭にバンダナを巻いて。

 「初めてのお客様もたくさんいらっしゃると思うので、ここでメンバー紹介を」「ギター、飯島丈治!」「ベース、Dani!」「キーボード、渡辺のぶを!」「ドラムス、佐藤カツ!」「ヴォーカルはあるがさゆりです」って。それぞれに大きな拍手が。
 3曲目は「風の記憶」。ピアノの暗くしっとりとしたメロディからゆったりとはじまり、ギターの幻想的なトーンが響き、そしてメロディアスなベースラインがゆったりと流れ、そこにさゆりたんの艶やかなスキャットが加わって。パワフルなドラムとともにヴァースへ。間奏ではテンポアップして短いギターソロが。続くヴァースではピアノをバックにしっとりとしたヴォーカルを聴かせてくれ、サビでめっちゃ盛り上がって。中盤ではかっちょいいハモンドソロも。終盤は情緒たっぷりのしっとりとしたピアノソロ、そしてムーディなベースソロが。それがテンポアップしてパワフルになり、そのままギターソロへ。抒情感のある素敵な曲ですね。

 「ありがとうございます。すごいたくさんのお客さんでビックリなんですが・・・」ってさゆりたん。ここでCDやDVDの宣伝を。なんとなくMCしづらそうなさゆりたん。すると場の空気を察したのか、ぢょぢさんが「堅いな!」って大きな声で。なんか雰囲気違うもんね。こういう客層では仕方ないかな。ぢょぢさん、ナイスフォローです。
 4曲目は「Time Limit」。パワフルで複雑なリズムのリフからはじまる、変拍子満載のテクニカルな曲。ヴァースではパンチの効いたパワフルなヴォーカルが。間奏、まずはムーグソロ、そしてアグレッシブなハモンドソロが。続いてJAZZぽいリズムにのって軽妙なギターソロが。途中ワウを効かせたあと、流れるような早弾きソロへ。そして6/8リズムのノリのいいサビへ。

 ここで、次のライブの告知を。来週12/6に大阪でライブを行うそうです。その次は来年2月15日にここシルエレでライブがあるそうです。「またぜひ、今日気に入ってくださったお客様は来てください」って。ここで拍手も。続いてDaniさんが次のKBBのライブの告知を。
「次が最後の曲になります。今日は本当にありがとうございました」ってさゆりたん。
 ラスト5曲目は「ALIVE」。哀愁ただようピアノリフからはじまるゆったりとしたテンポのバラードソング。さゆりたんの美しいトーンのヴォーカルが堪能できます。メロディアスで穏やかでとっても綺麗な曲。うっとりと聴きほれてしまいます。間奏はまずはエモーショナルなムーグソロ。そしてキーボードとギターのユニゾンのリフのあとハードなギターソロへ。めっちゃもりあがってドラムもパワフルに叩きまくりです。ラストもメロディアスなギターソロのあと美しいヴォーカルでドラマティックにFin。

 曲が終わると大拍手。「どうもありがとうございました、interpose+でした」「またぜひお逢いできますことを・・・」ってさゆりたん。たった45分5曲でしたけどステキなライブでした。
 演奏はほんと素晴らしかった!カツさんのドラムは以前よりパワフルに感じました。迫力があって凄かったっす! ノブをさんのキーボードも良かったっす。特にハモンド、めっちゃかっこよかったっす。 Daniさん、やっぱかっこいいっす!堅実かつ流麗なベースプレイにシビれちゃいました。 ぢょぢさんのエモーショナルなギター、聴きほれてしまいました。指板を流れるように滑らかな指さばきにも見とれてしまって。 そして今日も素敵な声を聴かせてくれたきゃわいいさゆりたん、最高っす! ただ・・・客層が違うのと超満員ということもあってか、MCはなんかやりにくそうでしたね。いつもよりも緊張されてたのかな?ぢょぢさんが「堅いな!」って言ってたけど。自分もそう感じましたもん。でもでも演奏はほんと素晴らしかったっす!
 次回の都内のライブは2月15日だそうで・・・あ!2/15ってエリック・クラプトンさんの武道館公演じゃん!もうチケット買っちゃったし。あ~あ、また重なっちゃった!なんでこう大物と重なっちゃうかなぁ~。残念っす。またしばらく観れないってのはつらいっす。

MOLCA

2008-11-28 07:02:47 | World Music
 フィドル・フルート・ピアノ・二胡・ガットギター・ヴィオラ・ウクレレ・ブズーキ・ベース・ハーモニカ・バウロン・ラウト・シタール・カリンバ・アンクルン・ドブロ・ウード・チャランゴ・バンジョー・クアトロ・ウクレレ・大正琴・ダルブッカ・カホン・タブラ・カシシ・ビリンバウ・バンデイロ・トビラート・モーコック・スレイベル等など、世界各国のアコースティック楽器を用いてワールドミュージックを演奏した“多民族風味楽団”<MOLCA/モルカ>。
 メンバーは<Shihoさん>、<Hikari Somaさん>、<Jun. Sさん>、<Satoshi Ikedaさん>、<Miura-Igoさん>の5人で、クラシック・アートロック・ボサノヴァ・テクノ等など、皆さんそれぞれに異なった分野の音楽をやっていたそうです。そして世代も文化も違っていたそうですが、ただひとつ共通していたのは、皆さん“ありきたりな音楽”に満足できなかったそうで。そして2001年、みんなでいろいろな楽器でいろいろな音楽をやってみようと、バンドの結成に至ったようです。結成後は駅や美術館や学校やお寺やホテル・レストラン等など様々な場所でライブを行って、2004年にこのアルバム「風味絶佳/Super Ethnic Flavor」を発表されました。
 バンド名の横に”ethnic fusion“と書かれています。アルバム1曲目は「バルカンの夜明け/Balkan Dawn」。神秘的な雰囲気からはじまります。宗教音楽のようなコーラスと、インド音楽のようなうねるベース音。コーラスが止むとベースがリズミカルになりパーカッションとギターみたいのがはいってアップテンポに。そしてフィドルとフルートがユニゾンでメロディを。まずはフィドルのソロ。そしてメロディに戻って、次はギター系楽器のソロが。スパニッシュのような激しさも感じます。終盤ではそれぞれ各楽器の掛け合いのような短いソロの競演も。
 2曲目は「つめ草を揺らす風/Shamrock Storm」。フィドルのリフからはじまるアップテンポのダンサブルな曲。フィドルとフルートが交互にメロディを奏でて。中盤ではフルートのソロとピアニカっぽい音色のソロの音色の素朴な感じのソロが。そしてギター系の素朴かつ情熱的なソロも。
 3曲目は「行方不明の夜/Lost in the Night」。哀しげなピアノソロからはじまり、タンゴ調のリズムがはじまってフィドルとフルートが哀愁のメロディを奏でて。バックのダンサブルなピアノリフもいい味だしてますねぇ。
 4曲目は「アレイア/Areia」。ゆったりとしたギターのアルペジオからはじまって可愛らしい声のスキャットがながれて。おだやかな感じのたおやかな曲調ですが様々な楽器が用いられていて、いろいろな音が飛び出します。中盤にはギターリフをバックにピアニカの素朴な音色のソロが。しかしそのバックではホーミーのような音も。時折聴けるシタールもいいアクセントになってます。
 5曲目は「ジジ/Jiji」。妖しいパーカッションからはじまって、そしてギターとフルートがアップテンポのリズミカルなリフを。そこにフィドルの伸びやかな音色が加わって。まずはギター系楽器のソロ、続いてフィドルのソロ。中近東系の妖しさがただよっております。中盤ではリズムがとまって、まるでオバケでも出てきそうな怪しい雰囲気に。そしてギターのエネルギッシュなリフがはじまって、そして最初の雰囲気に戻ります。終盤にはフルートと弦楽器との掛け合いのソロも。
 6曲目は「台所は火の車/There’s a Fire in the Kitchen!」。ハイテンポのポルカ調の楽しい曲。早いテンポのリフをバックにフィドルがメロディを奏でて。続いてフルートの力強いソロ。リフに続いてはピアノのリズミカルなソロ、そしてフィドルのソロ、フルートのソロと続いて、男性陣の煽るような掛け声とギター系楽器の激しいリフも。
 7曲目は「カリブに行ったアルマジロ/Armadillo gose to the Caribbean」。ギター・フルート・パーカッションのルンバ調のとっても楽しくてトロピカルな雰囲気の曲。めっちゃメキシカンしてますね。踊りだしたくなっちゃいます。フィドルのソロのあとはベースのソロも。終盤にはフルートのリズミカルなソロも。
 8曲目は「春/Spring」。ゆったりとしたきれいなピアノの音色からはじまって、素朴な雰囲気のフルートの音色がたおやかにながれて。そこにバンジョーとピアノが加わって。そして一転リズミカルで優雅な雰囲気に。そして再び元ののどかな感じになり、またリズミカルで優雅な感じにとリズムが変ります。中盤ではその交互のリズムでフィドルの艶やかな音色のソロと、フルートの素朴な音色のソロが。
 9曲目は「僕の友だち/My Friend」。ギター系楽器のリズミカルなリフからはじまるアップテンポのサンバ調の曲。まずはヴィオラのゆったりしたメロディがながれ、そこにフルートが加わって。南国の海にプカプカ浮かんでいるかのような感じです。そしてフルートのリズミカルなソロ、そしてホイッスル等の楽しいソロ。モロにサンバですね。踊りたくなっちゃいます。終盤にはピアノのエネルギッシュなソロも。
 10曲目は「黒いマリア/Black Maria」。ゆったりとした妖しげなフィドルの音色からはじまり、一転アップテンポの情熱的な感じに。まずはフィドルのソロ、続いてフルートの躍動感溢れるソロ。そしてスパニッシュなパワフルなギターソロが。終盤にはパーカッションと他楽器との掛け合いも。
 11曲目は「ブルガールダンス/Bulger Dance」。アップテンポの激しいギターリフからはじまるスパニッシュ調の情熱的な曲。めっちゃパワフルですね。終盤にはアグレッシブなフィドルのソロも。
 12曲目は「アローボンジュール/Allo’ Bonjour!」。ウクレレとバンジョーのリフからはじまる、のどかでカントリーで楽しい曲。おもちゃの楽器みたいなコミカルで楽しい音がいっぱいで、聴いていて思わず笑顔になってしまいます。終盤には♪パッパヤァ~ってコーラスも。
 中近東~ヨーロッパ~アフリカ~中南米などなど、各地の様々な楽器や音楽性をたっぷりとたのしめて、まるで世界一周したかのようです。リズミカルな曲が多くてたっぷり楽しめました。素敵なアルバムですね。
 <MOLCA>は、アルバム発表後に活動を終えました。そして新たなバンドに・・・
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。

SIXNORTH

2008-11-26 07:02:14 | 21th J-プログレ
 ベーシスト<島秀行さん>の自己のバンド<SIXNORTH>は、実力派のオールラウンドなミュージシャン揃いの非常に音楽性の高いジャズロックバンドです。島さんは、幼い頃からバイオリンや読譜などの音楽的な訓練を受けて“絶対音感”を身につけたそうで。高校の頃から友人たちとバンド活動をはじめてベースを持ち、89年には国際親善グループ<Up With People>に参加して世界各地をツアーしたそうです。91年にはアメリカに渡ってバークリー音楽院に入学。在学中には<DIXI DREGS><KANSAS>そして現<DEEP PURPLE>のギタリスト<Steve Morseさん>とも共演されたとか。卒業後は帰国して音楽活動を始めて内外の様々なミュージシャンと共演。そして98年にこの<SIXNORTH>を結成されたそうです。メンバーは島さんの他、ヴォーカル<浦千鶴子さん>、Sax<森近徹さん>、ギター<清野拓巳さん>、ギター<小田島伸樹さん>、ドラムス<松田“GORI”広士さん>、キーボード<加藤英介さん>、キーボード<飯田一樹さん>の8人編成です。
 2001年に1stアルバム「I’m Here In My Heart」を発表し、2003年に2枚目となるこのアルバム「Player」を発表しました。このアルバムではキーボードが<亀田邦宏さん>に代わっているようです。そしてゲストにはヴァイオリンの<壺井彰久さん>、パーカッションの<岡野太さん>、そしてなんとプログレ・カンタベリー派の重鎮<David Sinclair氏>が1曲オルガンを演奏しています。
 アルバム1曲目は「Magnetic Factor」。とっても美しく爽やかなスキャットからゆったりとはじまり、一転突然男性の笑い声が。これにはビックリしました。そしてぶっといサウンドのパワフルなジャズロックが。そして再び爽やかな雰囲気になるも、またヘヴィなリフに。そして幻想的な雰囲気になりテクニカルなベースソロが。再びヘヴィなリフが響き、そして今度はパワフルなSaxソロが。終盤では壮大でドラマティックなコーラスが響き、劇的なフィナーレを迎えます。
 2曲目は「The Fourth Way」。ミドルテンポのドラムとエモーショナルなギターからはじまります。ギターめっちゃ弾きまくり!その裏ではベースも暴れています。中盤では一旦リズムが止まって迷宮に迷い込んだかのようなミステリアスな雰囲気に。演奏はアヴァンギャルドな感じも。そしてドラムが再びリズムを刻みはじめ、Saxのアヴァンギャルドなソロのあと、再びハードなギターのエモーショナルなサウンドが。
 3曲目は「Everything Becomes Circle」。透明感のあるきれいなキーボードサウンドがゆったりとながれ、そしてヴァイオリンとユニゾンで綺麗な女性ヴォーカルが伸びやかなメロディを奏でて。しっとりとしたたおやかにながれる曲ですね。スキャットとヴァイオリンの掛け合いも。中盤ではSaxのおしゃれなソロが。ラストはドラマティックにFin。
 4曲目は「The Enneagram」。パワフルな変拍子リフからはじまるキーボード主体のテクニカルな曲。まずはミドルテンポで。そして透明感のあるゆったりとした美しい女性コーラスが響いて爽やかな雰囲気に。バックにはメロトロンの響きも。まずはたっぷりとキーボードソロが。途中テンポアップして楽しい雰囲気も。続いてはゆったろとしたアダルティモードでSaxソロ。それがやはりテンポアップして爽快な感じに。終盤にはパワフルなドラムソロも。
 5曲目は「From Sri Lanka to Titan」。ゆったりと静かにミステリアスにはじまります。美しいスキャットがゆったりとながれたあと、テンポアップしてリズミカルでパワフルに。ギター弾きまくりです。中盤にはエモーショナルなオルガンソロもあり、ヘヴィなギターソロも。弾きまくってます。ラストは再びヴォーカルが入ってドラマティックにFin。
 6曲目は「The Age of Hours」。ミドルテンポのSaxとギターのリフからあらはじまって、そして掛け合いのようにヴォーカルとSaxが。中盤ではメロディアスでパワフルなSaxソロが。そのあとリズムが止まって幻想的な雰囲気に。そしてバックではテクニカルなドラムソロが。
 7曲目は「Introduction to Richard」。静かにゆったりとギターのヴァイオリントーンのナチュラルなサウンドが響いて。ふわふわと浮いているかのような幻想的な雰囲気です。
 8曲目は「Richard ~extract from “Fitter Stoke Has a Bath”」。ゆったりとしたおだやかな雰囲きながらも、力強くしかも可愛らしいヴォーカルが素敵な唄を聴かせてくれます。それが一転、アップテンポの軽快でポップな曲調に。間奏のギターソロも軽快ですね。その後、アヴァンギャルドなサウンドに。それが落ち着くと再び美しく可愛らしいヴォーカルが伸びやかに奏でられ、そしてアップテンポに。大空を飛んでいるかのような爽快感もありますね。とってもドラマティックな曲です。ラストは劇的にFin。 
スケールの大きな自由奔放な優れたジャズロックですね。しかもハードでパワフルでテクニカルで。しかも曲構成もドラマティックで、めっちゃ聴き応えあります。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。

PENTAGRAM

2008-11-24 19:54:05 | 21th J-プログレ
 <ROUNDHOUSE>や<Bellaphon>等で活躍のギタリスト<田村励武さん>、<Marge Litch>や<Igzit-Nine>等で活躍のベーシスト<森田タカシさん>、<浪漫座別館>や<L’evoluzione>等で活躍のドラマー<泉谷賢さん>、そして2006年に加入した<MIDAS>等で活躍のキーボード奏者<田路康介さん>。名だたるプログレバンドで活躍の凄腕ミュージシャンが集結したスーパーユニット、それが<PENTAGRAM>です。
 田村さんは1983年に<Pegasus>というバンドを結成したそうですが、残念ながら85年に活動停止されたそうで。それが2001年にメンバーを一新して再始動したのがこの<PENTAGRAM>だそうです。
 2007年に発表されたアルバム「LIVE 2005 OSAKA」は、タイトルの通り、2005年8月に大阪で行われたライブ音源5曲が収録されたもので、このアルバムでのキーボード奏者は田路さんの前任の<辻康三さん>のようです。音楽的にはハードロックが基本となっていて、そこにジャズの要素やプログレの要素が見え隠れするようで。ストラトがモチーフとするジャケット、期待大です。
 アルバム1曲目は「Aquarius」。静かにゆったりと幻想的なサウンドがながれて、そして美しいスキャットのようなサウンドも。そしていきなりジャーン!とビッグサウンドが。パワフルなサウンドをバックにエモーショナルなギターが。めっちゃ弾きまくって盛大にFin。
 2曲目は「Paradox (I’m confused)」。ミドルテンポのドラムからはじまりヘヴィなベースリフとシンセが鳴り響いて。そしてシンセがメロディを。バックではギターが合いの手のようにフィルを入れて。そしてギターとベースの早いパッセージのユニゾンが。めっちゃテクニカルです。そのままハードな弾きまくりのギターソロへ。続いてキーボードソロ。こちらも弾きまくりです。全体的にミドルテンポのやや暗めのミステリアスな雰囲気の曲ですね。ラストはリフをバックにドラムが叩きまくり。凄いっす。
 3曲目は「Emerald Forest」。ギターの綺麗なアルペジオからはじまるスローテンポのパワフルながらも、のどかな雰囲気の綺麗な曲です。中盤はアップテンポになってかっちょいいギターソロが。それが落ち着くとゆったりとした幻想的な雰囲気のキーボードソロに。ラストはゆったりとFin。
 4曲目は「Pagasus」。パワフルなドラムからはじまり早いパッセージのユニゾンリフが。アップテンポのテクニカルな曲です。まずは爽快感のあるムーグソロから。そのあとゆったりと落ち着いた雰囲気になって徐々にヘヴィになっていって、そしてギターとベースのバトルも。ドラムも叩きまくりです。
 5曲目は「Escape From The Blackhole」。幻想的なシンセサウンドからスペーシーにはじまって、ハイテンポのパワフルなドラムが。リズムがどんどん変わっていくめっちゃテクニカルな曲ですね。ギターもキーボードも弾きまくりです。中盤にはベースソロも。終盤ではゆったりとしたスローテンポになってドラマティックなエンディングを迎えます。盛大に盛り上がってFin。 
 ライブならではの生々しいサウンド、いいですねぇ。その場で聴いているかのようです。 メンバーのみなさんの凄腕もさることながら、バンドとしての一体感も勢いも感じるアツいライブのようですね。スタジオフルアルバムもぜひとも作ってほしいです。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。

minoke?

2008-11-22 17:54:58 | 21th J-プログレ
 “鳥”がモチーフ(?)となっているこのバンド<minoke?>。オフィシャルサイトには“鳥好き”がきっかけで出会った4人が、小鳥のための環境音楽を作成目的に2000年11月に結成した音楽グループ“と記載されています。”小鳥のための音楽“って、いったいどんなサウンドなんでしょうねぇ・・・でも”鳥の為に書いた曲は未だありません“って。をいをい・・・
 メンバーはベース&スティックの<川口恭さん>、ドラムス&パーカッションの<高橋克典さん>、Saxの<嘉山剛生さん>、キーボードの<関戸邦彦さん>の4人のようです。みなさん同じ大学で同じ音楽団体に所属しておられたとか。現在は、みなさん“サラリーマン”のようで。バンドのサウンドはジャズロックのようですね。でも決して“普通”ではなさそうな感じです。
 今回のアルバムは2007年に発表された2枚目のアルバムで「sangaky」です。ブルー地に抽象的な鳥の絵のジャケット、なにかアヴァンギャルドな雰囲気も漂っていますね。他サイトのレビューでは音楽的には前作ほどマニアックではないようなことが書かれていました。
 アルバム1曲目は「minokecak」。なにやら神秘的なお経みたいなサウンドが響いて、そして小鳥のさえずりとともに鐘とリズミカルな鉄琴の音、そしてパワフルなコーラスが。アフリカの民族音楽のようです。ラストは「ミ・ノ・ケ!」って掛け声。
 2曲目は「mari」。パワフルなホーンからはじまってアップテンポのリズムが。それがすぐに落ち着いてトランペットとSaxの伸びやかなフレーズがゆったりと。そしてピアノのソロに続いてSaxのパワフルでアグレッシブな吹きまくりソロが。終盤にはトランペットとSaxの哀愁漂うフレーズが。
 3曲目は「Til_na_nOg」。ベースの素朴でゆったりとしたフレーズからはじまり、アフリカンなパーカッションとアコーディオンの素朴な音色が響いて。そこにSaxがユニゾンで加わって力強く。そしてアコーディオンとSaxが交互にゆったりとおだやかなメロディを奏でて。終盤にはエモーショナルなSaxソロも。
 4曲目は「水が多いの少ないの」。Saxのゆったりと哀愁ただようフレーズからはじまります。ピアノの綺麗な音色のリフレインも。でもなぜかドラムはソロみたいに叩きまくってます。そしてスネアロールからアップテンポになって。まずはSaxのアグレッシブなソロが。そしてミドルテンポの落ち着いた曲調になってムーディなSaxの音色が響いて。そして突然ヒステリックなピアノの音色が。そこからアップテンポになってピアノのリズミカルなソロへ。ラストはパワフルながらもゆったりとした感じでFin。
 5曲目は「CONSTRUCTION」。ホーンのリフからベースのミドルテンポのフレーズ、そしてピアノのパワフルなリフと続いてSaxのパワフルなフレーズが。曲調的には叙情的ですね。中盤には物悲しそうなピアノのソロと、ムーディなSaxソロが。ラストはSaxのパワフルなリフとヒステリックな音色でFin。
 6曲目は「MISIDIA」。美しいピアノリフと伸びやかなSaxフレーズからはじまるゆったりとした綺麗な曲。バックのフレットレスベースもいい味だしてますね。まずはロマンティックなピアノソロ。続いてムーディなSaxソロが。穏やかな琉球メロディがなんとも心地よいですね。心休まる素敵な曲です。
 7曲目は「オルメカ」。キーボードとSaxのユニゾン変拍子リフからはじまるミドルテンポの落ち着いた雰囲気の曲。まずはエモーショナルなSaxソロ。そのあとリズムチェンジしてファンキーな雰囲気でキーボードソロへ。そしてSaxのヒステリックなソロも。
 8曲目は「tri-band-boom part2」。綺麗なピアノのリフからゆったりとはじまる琉球メロディのロマンティックな曲。夕暮れの砂浜をのんびりとお散歩しているかのような光景が目に浮かんできます。
 アヴァンギャルドでパワフルな曲もありますが、ゆったりとしたとってもメロディアスな曲にすっごく惹かれてしまいました。うっとりと聴きほれてとっても心地よくなって。とっても素敵なアルバムですね。この雰囲気、いいなぁ・・・
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、どうもありがとうございました。

electric chair 2

2008-11-20 21:12:00 | World Music
 マンドリンとギターのアンサンブルユニット<Electric Chair/エレクトリック・チェア>。2006年に2枚目のアルバム「in leaf」を発表します。サウンドは前作の路線を継承する心地よいワールド・ミュージックのようで。ジャケットは布の上を水滴が転がっているかのような不思議なデザインです。
 アルバム1曲目は「櫻」。柱時計の音のようなサウンドが響き、そしてゆったりと素朴なマンドリンの音色がたおやかにながれて。 2曲目は「open plan Ⅱ」。ミドルテンポでハーモニクスのような音が響いてそして歯切れの良い綺麗なメロディが規則的なリズムで奏でられて。
 3曲目は「planetary orbit」。のんびりとした優雅なメロディがカントリー風にながれて。ヨーロピアンのようなアメリカンのような? 4曲目は「chairman」。跳ねるようなリズムのミドルテンポの力強い曲。
 5曲目は「曳舟」。アップテンポのパワフルなピッキングオンリーのスリリングな曲。 6曲目は「cyclostrophic wind」。ミドルテンポで哀愁を感じるメロディが奏でられます。とっても綺麗でロマンティックな曲ですね。
 7曲目は「眼瞼は閉じられる、遊星たちのしぐさで」。ゆったりとした叙情的な雰囲気の曲。 8曲目は「時の天使」。素朴でゆったりとした穏やかな曲。美しいメロディ、うっとりと聴きほれてしまいます。
 9曲目は「分水嶺」。静かにゆったりと、優しく穏やかなメロディがながれて。 10曲目は「windborne」。哀愁を感じるメロディがゆったりと奏でられ、エモーショナルなギターソロも。
 11曲目は「気球搭乗会」。ピアニカのような音色の力強いリフの曲。 12曲目は「centrifugal force」。手拍子のような音からはじまるアップテンポの曲。一部バンジョーのような音色に聴こえる部分も。なにかミステリアスな雰囲気も感じますね。
 13曲目は「in leaf」。のんびりとした穏やかな感じの曲。ここでもバンジョーのような音色がちょこっと聴こえます。 14曲目は「蕁麻」。ゆったりと幻想的な雰囲気からはじまって、優しく綺麗なメロディがたおやかにながれます。 
 繊細で軽やかで心地よい、とっても癒される素敵なサウンド満載のアルバムです。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。

electric chair 1

2008-11-19 20:55:54 | World Music
 バンド名は“electric”なのに、楽器はマンドリンとギターというアコースティック楽器オンリー。しかも総勢14名にも及ぶ大所帯。今回紹介させていただくのは<Electric Chair/エレクトリック・チェア>です。楽器製作者であり、マンドローネ奏者でもある<嶋田茂さん>と、作曲家<内藤正彦さん>が1994年から始めたアコースティックプロジェクトです。メンバーの方は皆それぞれに本職があって、会社経営者から会社員・保母さん・大学院生などなど、年齢も20代から60代までと幅広く、バンドというよりも“音楽サークル”といった感じのようですね。それでも活動は本格的で、これまでにフルアルバム2枚を発表し、ライブ活動も国内にとどまらず海外にも遠征されるという、プロ以上に活躍されているようです。
 まずは2002年に発表されたアルバム「Floating」を。シンプルで綺麗なジャケットです。これ、赤青のめがねで見るとイスが立体的に見えるのかも?
1曲目は「bellflower/釣鐘草」。ミドルテンポの素朴ながらも力強さを感じる曲ですね。 2曲目は「flowerbeetle/ハナムグリ」。ミドルテンポのリズミカルで力強いリフの曲ですが、どこか暗さを感じますね。
 3曲目は「the view」。お天気のいい日に草原をお散歩しているかのような、のどかな雰囲気の楽しい曲ですね。 4曲目は「bridle」。ゆったりとしたテンポの素朴で穏やかな曲。
 5曲目は「wind direction」。木枯らしのようなちょっと寒さを感じる風を思い起こさせるサウンド。 6曲目は「floating」。ミドルテンポの素朴で寒々しい感じのする曲。
 7曲目は「heavy clothes/重たい衣」。スローテンポの本格的なブルーズ。かっちょいいソロも。 8曲目は「m.d.」。静かにゆったりとはじまる叙情的な曲。
 9曲目は「kings are gone, yet the moon/王は亡い、それでも月は」。ゆったりと寂しげなメロディが奏でられ、それが徐々に盛り上がって壮大なアンサンブルに。 10曲目は「cyclostrophic wind/旋衝風」。ミドルテンポの力強いリフからはじまって、広大な景色が目の前に浮かんでくるような感覚に。スケールの大きな曲ですね。
 11曲目は「eyes close through planetary gestures/眼瞼は閉じられる、遊星たちのしぐさで」。ゆったりとした静寂の叙情的な曲。 12曲目は「down below, blue glimmering city is/見下ろすと青く光る都市が」。ゆったりと哀愁を感じるメロディが奏でられ、徐々に盛り上がっていきます。緩急を織り交ぜたドラマティックな曲ですね。
 13曲目は「fingerling」。ミドルテンポのおだやかなメロディの曲。ですが後半は盛り上がってにぎやかに壮大に。 14曲目は「cage bird」。盛大でにぎやかなリフからはじまるアップテンポのとっても楽しい曲。ウキウキ♪してきちゃいます。
 15曲目は「before daylight」。ゆったりとした、まるで余韻を楽しむかのような優しく穏やかな曲ですね。 
 世界各地の様々な音楽要素を取り入れ、とても自然で心地よい綺麗なメロディを聴かせてくれます。素敵なアルバムです。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。

08.11.16 鬼怒・壺井・林

2008-11-17 22:37:34 | ライブレポ Jazz/Fusion
◇ 2008.11.16 横浜桜木町DOLPHY
<クレンザーズ?>
ギタリスト<鬼怒無月さん>と、ヴァイオリニスト<壺井彰久さん>のお二人のユニット<ERA>。ここのところすっかりご無沙汰だったんですよね。以前5月に渋谷で難波さんを迎えてのライブがあったんですけど、そのときはすでに他のライブを観に行く予定があったので行けなかったんです。ここのところ鬼怒さんのライブにもKBBのライブにもスケジュールの都合で行かれなかったもので、鬼怒さんのギターや、壺井さんのヴァイオリンが聴きたいなぁ~って思ってました。そんなときによく行くJAZZスポットのスケジュール表を見たら鬼怒さんと壺井さんのお名前を発見!即予約して当日を楽しみにしてました。今回は鬼怒さんと壺井さんのお二人に、ピアニストの<林正樹さん>が加わってのトリオでのライブです。めっちゃ楽しみ♪

 さて当日。今日は朝から所用で静岡市に行っていたので、そこから19時の開演に間に合うように直行です。もっとも予約はしてあるけど早く行って席を確保せねば。で、18時30分ころに到着。席は確保できました。がそのあともどんどんお客さんが来てもう超満員!50人くらいかも。すごい人気ですね。しかも女性ファンの多いお3方ですから8-9割は女性です。自分のようなおやぢはちと肩身狭いっす。

 19時20分ころ、客席の照明が暗くなってメンバーがステージに登場!拍手で迎えられます。そして鬼怒さんと壺井さんが準備をしている間に林さんがマイクを持って挨拶を。「大変お待たせいたしました。こんばんは」そして満員の客席を見渡して「こんなに来ていただいて・・・嬉しい!」って。「それでは“スター”を紹介したいと思います」「ギターのスター、鬼怒無月さん!」大拍手です。「ヴァイオリン、壺井彰久!」大拍手!ですが壺井さん「ボクは“スター”じゃないんだ」ってイジケて。お客さん爆笑です。今回のライブのDOLPHYの紹介文に“若者達に絶対的な支持を受けている3人のスターが一同に・・・”って書いてあったんですよね。「これは自分たちで言ったんじゃない」って林さん。「でもボクは星柄のシャツを着てます」って。爆笑と拍手が。これめっちゃウケました。
「こんなにきていただいて・・・間違ってないですよね?」って。このユニットは今年の初めに<ERA+林>として初めて組んだそうです。バンド名は通称“クレンザーズ”とか。で、今日当たりバンド名を決めたいそうです。

 まず1曲目は林さんの曲で「ソバチ」っておっしゃったかな?リズミカルなピアノのリフからはじまってギターの明るく爽やかな感じのフレーズが。鬼怒さんはストラトを弾いて。そしてまずはゆったりとしたピアノソロ。そして再びリズミカルなリフを弾いて。そしてここからヴァイオリン→ギター→ピアノと数小節づつのソロが循環します。それがどんどん激しくなっていって早くもソロバトル全開!1曲目から凄いっす。ラストはユニゾンでリフをキメてFin。

 曲が終わると林さんがマイクを持って「ありがとうございます」って拍手に応えて。次の曲も林さんの曲で、タイトルは「18 Doors & 14 Knobs」。18のドアと14の取っ手という意味で、曲の拍子は18拍子と14拍子なんだそうです。変拍子の数字をタイトルにしたそうで。「こういうのには鬼怒さん、敏感でしょ?そういうのは好まないですか?」って林さん。「そんなことないですよ」って鬼怒さん。
 「それでは聴いてください」って。ピアノとギターのゆったりとした伸びやかなフレーズからはじまって、ヴァイオリンの艶やかなメロディが心地よくながれて。大河の流れのようなのどかな感じでしかもドラマティックで美しい曲です。綺麗なピアノソロ、伸びやかなヴァイオリンソロ、そしてギターソロ。メロディアスでだんだんもりあがっていきます。ラストはピアノの短いソロのあとユニゾンで盛り上がって劇的にFin。

 「美しい!美しい曲ですね」って。「演奏するのはものすごい集中力を要求されます」って。「使い果たしました」って壺井さん。で、次の曲は壺井さんの曲で「ガジェット」。「そんなような名前のがオリコンで1位になってなかった?」って林さん。すると壺井さんが手を上げて。大拍手です。でも・・・「ほんとにオリコン1位になったら凄いよね」って。で「もし本当にオリコン1位になったらどうする?」みたいなお話も。「これがそうなったら、今の曲はグラミー賞」って壺井さん。「もしオリコン1位になっても“一発屋”で終わっちゃうだろうなぁ~」って。
 3曲目は「Gadget」。“ガラクタ”って意味のようです。ヴァイオリンとギターのアップテンポのパワフルなリフからはじまります。この曲では鬼怒さんはガットギターを弾いて。曲はダークでパワフルでアヴァンギャルドな様相に。激しく、しかもめっちゃテクニカルです。ラストは鬼怒さんの「せーの!」って掛け声でリフをユニゾンでキメてFin。

 「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。「“ガジェット”美しい!」「オリコン1位になるだけあって美しいですね」って。「“Music Station”に出れるかも」って林さん。「そんなことになったら”世も末“」って壺井さん。爆笑です。
 「では次の曲に・・・サクサクいっちゃってますけど、大丈夫ですか?」って林さんが鬼怒さんに。「大丈夫です」って鬼怒さん。「若輩者の私がマイクを持って・・・僭越ですが・・・」って。「そんなことないよ」って鬼怒さん。
 ここで林さん「バンド名を募集したんですが、これはっていうの、ありますか?」ってお客さんに。すると壺井さん「ここで聞くか?」ってツッコミ。爆笑です。“ザ・クレンザーズ”っていうのは鬼怒さんが提案されたとか。「じゃあ2部でも・・・」って林さん。「えっ!」って壺井さん。そんなに無理して今日決めなくても・・・みたいな。「鬼怒さん、ネーミングのセンスあるから鬼怒さんに・・・」って林さん。「全然ないです」って鬼怒さん否定。鬼怒さんは“Pot Heads”というユニットをアコーディオンの佐藤さんとやっておられるとか。「かわいい名前ですよね」って。でも俗語ではヤバい意味があるそうで。鬼怒さんは“GONG”というプログレバンドがお好きだそうで、そこから見つけたそうで。でもそのときはヤバい意味があるとは知らなかったとか。
 「林さんも“スフォフォ”ってユニットある・・・」って壺井さん。今日そのCDも販売されてるそうで。「地雷ふんじゃった!」って壺井さん。ここで林さんがそのユニットの説明を。すると鬼怒さんと壺井さんがバックで愛らしいメロディを奏でて。「あの、バックで流れるとしゃべりづらいんですけど」って林さん。爆笑です。ちなみに“スフォフォ”はそのユニットの田中さんが名づけたそうで。「じゃ、田中くんにつけてもらえばいいじゃん」って鬼怒さん。「鬼怒さんがお願いすればヤダとはいわないでしょ」って林さん。
 「かわいい名前がいい」って鬼怒さん。「“かしこ”はどうかな?」って林さん。「スペイン語っぽくていいね」って。「“かたすかし”とか、“ひきゃく”とか」。って林さん。「“ひきゃく”ってバンドは昔あったよ」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“クレンザーズ”がいい」って。すると「ライブ後に拍手で決めましょう」って林さん。「モチベーション下がっちゃった」って壺井さん。

 前半最後の曲は鬼怒さんの曲で「St. Vitus Dance」。アップテンポのパワフルなリフからはじまる、広大な大地が目にうかぶようなスケールの大きな曲です。テーマのあとはピアノ→ヴァイオリン→ギターと数小節づつの循環するソロバトルが繰り広げられます。リズミカルでテクニカルで激しいアグレッシブなソロの応酬が。めっちゃ見応えあります。そのあとテンポダウンしてゆったりとのどかなイメージに。伸びやかなヴァイオリンソロにうっとり。そして再びテンポアップして激しくなるも、ラストは伸びやかなヴァイオリンのメロディでFin。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました。ちょっと休憩します。ギター、鬼怒無月!ヴァイオリン、壺井彰久!ピアノは私、林正樹でした」って林さん。拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・しばし休憩です。時計を見ると20時15分。約55分の演奏でした。

 20時40分ころ、客席の照明が暗くなって、ステージにメンバーの皆さんが戻ってきて演奏準備を。鬼怒さんはストラトを抱えて。そしてはじまった後半1曲目は林さんの曲で「ロボット・マン」。ピアノのパワフルなリフからはじまって、ギターとヴァイオリンはノイズのような音を入れて。そしてギターとヴァイオリンのユニゾンのリフが。アヴァンギャルドっぽい曲ですね。激しいギターソロ、そしてアグレッシブなヴァイオリンソロと続きます。テクニカルなリフはまるで精密機械のようで、しかもその機械の冷たさも感じられるような。

 「ありがとうございます」って拍手に応える林さん。「美しい!」って壺井さん。「今日はなにかと“美しい”ですね」って林さん。ここで再びバンド名で喧々諤々。「ユニット名、うかんだ方いますか?」ってお客さんに。すると鬼怒さんが「それきいて、却下したら失礼でしょ」って。そして鬼怒さん「“いそぎんちゃく・ようかん”とかさぁ・・・」って。みなさん一瞬ビックリ!「どっからでてくるんですか、そんなの」って。凄い発想ですねぇ。さすが鬼怒さん。で、「1人1人が心の中で思って、自分の呼びたい名前にすればいいじゃん」って。「自分で決める、口には出さない」って。すると「打ち合わせのときとかどうするの?」って。すると鬼怒さん「アレでいいじゃん。今度アレしたいんだけど、わかるでしょ?って、あ・うんの呼吸で」って。「スケジュールはどうするの?」って。それは記号にしようという話もあって、あのプリンスのマークみたいのとか花の絵とかという案も。

 次の曲は壺井さんの曲で「First Greeting」。鬼怒さんはガットギターに持ち替えて。ゆったりとしたワルツのリズムの優雅でロマンティックな曲です。ピアノのゆったりとした綺麗なメロディのソロ、ヴァイオリンの伸びやかでうっとり聴き惚れてしまうソロ、そして再びピアノの美しいソロのあとにメロディアスなギターソロが。ラストはヴァイオリンの艶やかなメロディでFin。
 曲が終わったあと、お3方が鬼怒さんの譜面台のとこに集まって次の曲の打ち合わせを。それが終わると「失礼いたしました」って林さん。「美しかったですねぇ。壺井さんは心の綺麗な方なんですね」って壺井さんをヨイショ。すると「もっと言って!」って壺井さん。

 次の曲は林さんの曲で「ジャパメンコ」という曲だそうで。「鬼怒さんの好みじゃないですか?」って林さん。“ジャパン”と“フラメンコ”を合わせたそうです。「そうだったのかぁ~、気がつかなかったぁ~」って壺井さんわざとらしく。「目のつけどころが違う」って。ここで鬼怒さん、建築家ガウディのお話を。「誰もやっちゃいけないんだけど、誰かがやらなきゃいけない」って。で、昔ソ連に「スペース」ってロックバンドがあったってお話を。あまりにも安易すぎるってことですな。
「“スペース”って、“宇宙”だけじゃなくて“空間”って意味もありますよね」って林さん。「(単に)“スペース”じゃなくてちょっとはひねれって」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“バック・スペース”とか」って。「“IT”っぽいのがいいね」って鬼怒さん。すると壺井さん「“エスケープ”とか“全角半角”とか“無変換”とか」って。爆笑です。「“フロッピーズ”ってどう?」って。再び爆笑!そして「“横倍角”とか」って壺井さん。すると「英語とかカタカナがいい」って鬼怒さん。すると壺井さんが「“Ctrl, Alt, Delete”は?」ってまた爆笑です。「シャットダウンの画面がでるんですよ」って。すると鬼怒さん「Windows?オレMacだもん」って。ちなみに林さんもMacだそうです。すると鬼怒さん「Macってさぁ、スイッチいれてもテレビが映るだけなんだよね」って。すると壺井さん「それ、家のテレビに“マック”って名前つけてませんか?」って。爆笑です。すると鬼怒さん「さ○たまにはIT革命がきてないんだよ。電気製品のことみんな“コンピューター”って言ってるから」って。

 しばしお話したあと・・・「やりますか!」って壺井さん。はじまった7曲目は「Japamenco」。鬼怒さんはストラトに持ち替えて。ピアノのダークなメロディとヴァイオリンのミステリアスな音色からはじまり、ピアノのリズミカルでパワフルなリフ、そしてテクニカルなユニゾンのリフが。ギターソロはテクニカルで、そしてワウを効かせたハードなソロを展開。めっちゃ凄いっす。続いてヴァイオリンソロ。序盤はゆったりと伸びやかに聴かせて、そしてパワフルでアグレッシブなソロを展開。続くピアノソロは序盤はゆったりでそしてリズミカルに、それが徐々にパワフルに。ラストはハードなリフをユニゾンでキメて。

 「ありがとうございます」って林さん。「美しい!」って壺井さん。ここで次のライブの予定を話しはじめますが、再びバンド名のお話に。“クレンザーズ”、“スペース”が再び。「“Ctrl, Alt, Delete”は?」って。「オタクみたいだからやめよう」と。すると壺井さん「“おかえりなさいませ、ご主人様”は?」って。そして鬼怒さん「“ミンキー・モモ”とかかわいいのがいい」って。
 ここでメンバーの次のライブの宣伝とCD販売の宣伝を。鬼怒さんは8月にサルガヴォのヨーロッパツアーを、そしてつい先日はKIKIバンドでもヨーロッパツアーに行かれてたそうで。「出稼ぎツアーみたい。外貨を稼いで。下がりつつある外貨を」って。爆笑です。そしてここでどうすれば儲かるかってお話になって。すると壺井さん「なるべく汗をかかない、音単価を減らす」って。「“「こんだけしか音鳴らしてないのに、こんなにもらっていいの?”ってほうがいい。“こんなに音いっぱい鳴らしてるのに、こんだけしかもらえないの?”じゃダメ」みたいなお話を。

 「次の曲が最後の曲となりました。名残惜しい」って林さん。本編最後の曲は林さんの曲で「2006」だそうです。因数分解すると拍子の数になるとか?ピアノのメロディアスなリフからはじまって、ギターのヴァイオリントーンの音色が響いて。そしてヴァイオリンの哀愁ただようフレーズが。ダイナミックかつドラマティックな曲です。壮大なスケールで描かれる素敵な曲。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」って。そして鬼怒さんが「ピアノ、林正樹!」って紹介して。大拍手のなかメンバーの皆さまは楽屋へ。もちろんお客さんはアンコールを求める手拍子を。

 するとまもなくメンバーの皆さんは再びステージに登場!大拍手で迎えられます。「ありがとうございます」「CDのほうもよかったら見ていってください」って。そしてここでまずサルガヴォの次のライブの告知を。前回の凱旋ツアーではなぜか東京がはいってなかったそうで、今回久々の東京でのライブだそうです。次に林さんが今後の予定を。すると鬼怒さんと壺井さんが「アルプス一万尺」をバックで弾きはじめて。場内笑いが。そうそう、鬼怒さんは2月ににそれぞれ異なるユニットで3Daysライブを開催するそうです。

 アンコール1曲目は鬼怒さんの曲で「Filled」。鬼怒さんはガットギターです。ギターとヴァイオリンの早いパッセージからはじまるアップテンポの曲。広大な景色が目にうかんできますね。ピアノのソロは静かにはじまってそして躍動感のあるダイナミックな感じに。続いてギターのテクニカルなソロ、そしてヴァイオリンの爽快でハードなソロと続きます。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・

 お客さんは再びアンコールを求める手拍子を。てっきりアンコールは1回だけかと思っていたんですけど、どうも場内の雰囲気からしてもう1回やってくれるような感じです。すると楽屋とステージを仕切るカーテンの間からどなたかが手を振って「もっともっと!」ってお客さんを煽って。
 しばらくするとメンバー再びステージに登場!大拍手大歓声で迎えられます。「ダブル・アンコールありがとうございます」って林さん。で、曲を演奏する前にメンバーの皆さんは林さんのところに集まって曲進行の打ち合わせを。  そしてはじまったオーラス10曲目は「Three Colors of The Sky」。ギターリフからはじまるアップテンポながらものどかな雰囲気の綺麗なメロディの曲。ピアノソロはとってもロマンティック。ギターソロはリズミカルで、ヴァイオリンソロは伸びやかでメロディアスで。
 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました」「ギター、鬼怒無月!」「ヴァイオリン、壺井彰久!」「ピアノ、林正樹でお送りしました」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽屋へ・・・

 時計を見ると22時10分。前半55分、後半90分の約2時間半の素敵なライブでした。鬼怒さんのメロディアスかつエネルギッシュなギター、壺井さんの艶やかで美しく、しかもアグレッシブなヴァイオリン、そして林さんの繊細で綺麗でなおかつパワフルなピアノ。凄腕お3方の素晴らしいパフォーマンスと素敵な楽曲を存分に堪能できました。それにまたMCがめっちゃ面白くて最高!素敵なひと時を過ごさせていただきました。終了後にCDを見て行きたかったけど、混雑していてCD販売コーナーまでたどり着けそうもなかったのであきらめてそのまま店をあとに。

08.11.14 竹田和夫さん

2008-11-15 16:05:07 | ライブレポ ROCK
◇ 2008.11.14 横浜関内STORMY MONDAY
<Still Cool 2008>
 16歳でデビューし、1969年に<ブルーズ・クリエイション>を結成して日本ハードロックの礎を築いた天才ギタリスト<竹田和夫さん>。72年からは<クリエイション>として活動し、70年代のプロレスファンなら誰でも知っているあの<ザ・ファンクス>のテーマ「スピニング・トゥ・ホールド」を、そして当時の刑事ドラマの主題歌「ロンリーハート」をヒットさせ大活躍されました。その後はソロで活動され、97年からはアメリカに移住。現在はブルーズをベースとしたJAZZを主体に活動されています。そして今年2008年には4月に<クリエイション>の再結成ライブを。さらに6月には最初で最後の<ブルーズ・クリエイション>の1日限りの再結成ライブを行ってめっちゃかっちょいいロックギターを聴かせてくれました。
 秋になってたまにおじゃまするライブスポットのスケジュール表を見たら11月14日に<竹田和夫Japan Tour 2008>って書いてあってビックリ!すぐに竹田さんのオフィシャルHPを見て確認。今回3週間ほど日本に滞在して全国を廻るようです。これはめっちゃ楽しみ♪ ところが・・・
 その11月14日は横浜アリーナであの英国の超大物<The Who>のライブがあるのよね。こちらはもう最後かもしれないからやっぱり観に行きたいなぁ~って思っていたので、どちらを観にいくかずっと悩んでました。

 さて、当日。ずっと悩んでいたんですけど、仕事が長引いてしまって19時開演の横アリには間に合わなくなったので、必然的に竹田さんのライブを観にいくことに決定。20時の開演ちょっと前に会場に着いたんですけどもう超満員!予約のお客さんだけでほぼ満員だったみたい。でもわずかに席が残っていたので入れてもらえました。ちょっと遅かったらヤバかったっす。お客さんの9割は自分より年上の男性でしたね。要するにオッサンばかり。最終的には40人くらいだったかな?狭いハコなのでギッシリ超満員です。

 開演予定時間の20時を5分くらい過ぎたころに、メンバーがステージに。そしてチューニングをして、はじまった1曲目はチャーリー・パーカーの「ビリーズボーン」っておっしゃったかな?。軽快なギターリフからはじまる明るく爽やかな雰囲気の曲。中盤にはベースソロ。そして終盤にはリフとドラムソロの掛け合いも。今回のメンバーはギター&ヴォーカル竹田さん、ベースはクリエイションの盟友<ヒロ小川さん>、ドラムは<米元美彦さん>です。竹田さんはVOXのチェリーレッドのセミアコを、ヒロさんは塗装の剥げたシブいJAZZベーを、米元さんはシンプルなワンタムのセットです。

 「どうもこんばんは!」「1年ぶりに戻って参りましたSTORMY MONDAY、メンバー一同張り切ってますんで、最後まで楽しくお過ごしください」って。そして「飲めや歌えで・・・」って。それはちょっと・・・「今日は2セットありますんで」「最初は料理でいう“オードブル”で・・・」って上手いたとえですねぇ。そうそう、先日は会津若松に行かれて美味しい米沢牛のヴォリュームたっぷりのステーキを召し上がったとか。

 「次の曲は誰が作ったか知らないけど、綺麗な・・・」っておもむろに「レ・ミゼラブル」のあのフレーズをちょこっと弾いて。「最初から話もなんだけど、最近暴走族をあまりみないねぇ。僕が日本に居たころはいっぱいいたんだけど、いまのを鳴らしながら・・・」って。お客さん爆笑です。
 そしてはじまった2曲目はミドルテンポのボサノヴァっぽいメロディアスな曲。「ブルーヴォサ」っておっしゃったかな。メロウなギター、いいですねぇ。中盤ではベースソロ。そしてラストにちょこっとギターソロも。

 「ありがとうございます」って拍手に応えて。「本日お届けしている素晴らしい豪華なメンバー、久しぶりにヒロとやるんですけど・・・オンベース、小川ヒロ!」って、大拍手です。「そしてオンドラムス、米元美彦!」大拍手です。「米ちゃん、こないだツアーに行ったときに、郡山とかですごい若くみられて喜んでたね」って。米元さん、たしかに坊主頭で童顔っぽくて見た目“高校球児”みたいです(失礼!)
 「古い曲です」ってはじまった3曲目は「I got a rhythm」っておっしゃったかな。アップテンポの軽快なJAZZです。軽やかな早弾き、凄いっすね。そしてベースソロも、ドラムソロも。

 「ありがとうございます」って拍手に応えて。そしてヒロさんのほうを見て「ヒロとほんとこうやってやるのは久しぶりですね」「あの“屋根裏”とかで観たって方もね」って。お客さんから笑いが。「“野音”でも観たよ!」って声も。
 ここで結構暑いようでタオルで汗を拭く竹田さん。白熱球のスポットライトが熱いようで「一度ここにお座りになって2時間ばかりここで何もしないでいても相当汗かきますよね。ギター弾いてるともっと・・・私は汗っかきなもんで・・」って。

 「じゃ一曲、ディレイエコーとともに・・・」ってはじまった4曲目はメロウなギターリフからはじまってシブいヴォーカルを聴かせてくれる綺麗なメロディのしっとりとしたブルーズっぽい曲。心地よいギターの音色にうっとりです。それに続くベースのソロもメロディアスで素敵です。米元さんのブラシさばきもいい味だしてますね。

 それまで椅子に座ってギターを弾いていた竹田さん、ですがここで椅子をよけて「それじゃスタンディングで・・・」ってはじまった5曲目は「Stormy Monday」。アップテンポのリズミカルでパワフルな曲。ギターもさることながら力強いヴォーカルもかっくいいっす。ギターソロのあとはベースソロ。どちらも心地よいビートにのったソロでいいノリでしたね。

 「今日は2セットになってまして、“オードブル”の時間が次の曲で終了いたしまして・・・」「(後半の)“米沢牛”、ご期待ください」って。爆笑です。「次の曲は長めの曲で・・・濃厚・・・」って。「“バター”でいいよね」「でも軽快だよね」って。
 はじまった前半最後の6曲目はアップテンポのラテン系リズムの楽しい曲。トロピカルなギターサウンド、いいっすね。そしてなんといってもラテンパーカッション的なドラムがまた最高っす。青い空のもとの南の島が目に浮かぶ心地よいギターソロを聴かせてくれます。続いてはリズミカルでファンキーなベースソロが。そして竹田さんがヒロさんに近寄って向かいあって笑顔でソロの掛け合いを。「どうぞ皆さんもう一度大きな拍手を!ヒロ小川!」「ドラム、米元美彦!」って。もちろん大拍手です。そして米元さんのドラムソロへ。めっちゃ叩きまくりのパーカッシブでパワフルなソロです。

 曲が終わると大拍手!「どうもありがとうございます!それじゃちょっとお休みです。」って。ここでしばし休憩です。休憩時間中に竹田さんにサインをもらいにいくお客さんもちらほら。なかには2ショットをお願いしてる方も居ましたね。それにしても・・・客席おっさんばっかりってのは暑苦しいっす。もっとも女性ばっかりってのも居づらいけどねぇ。

 21時15分を過ぎたころにメンバーが再びステージへ。チューニングのあとはじまった後半最初の曲はミドルテンポのちょっぴりミステリアスな雰囲気の曲。なんとなく昔のシャドウズみたいな曲調ですねぇ。暗めのトーンがいい感じです。短い曲でしたね。
 「ありがとうございます」「哀しい曲でしたけど、2セット目ももりあがって・・・」って。「ちょっとエコーをいれてもらって・・・」っておもむろにメロディアスなイントロを弾いて・・・そしてはじまった7曲目は「Fly me to the moon」。JAZZのスタンダードナンバーですね。軽快ながらもしっとりとしたロマンティックな曲ですね。ソフトなヴォーカルも素敵ですねぇ。メロウなギターソロ、そしてベースソロと続いて再びヴァースへ。

 「ありがとうございます!」って。「どうですか?飲み物等足りてます?」って。そして・・・「今日は偶然・・・」ってここで今日いらしている米元さんのご両親を紹介して。米元さんにナイショでって話もあったそうで。竹田さんは来週に六甲のふもとにあるワイン工場に見学に行かれるとか。
 「じゃ1曲ファンキーに・・・」ってはじまった8曲目はこれまたJAZZのスタンダードナンバーで「Routh 66」。アップテンポの軽快でパワフルな曲です。米元さんはブラシで軽快なリズムを。軽やかでテクニカルなギターソロ、これまた心地いいっす。続いてリズミカルなベースソロも。そしてリフとドラムソロの掛け合いも。ラストはパワフルに盛り上がってFin。
 続いてメロウなゆったりとしたアルペジオからはじまった9曲目はクリエイションの「夢の彼方に/Dreams I Dream of you」かな?しっとりとしたバラードっぽい曲です。ソフトなヴォーカルにメロディアスなギターソロ、うっとりと聴きほれてしまいます。なんだか癒されますねぇ。

 曲が終わると大拍手。すると竹田さん「じゃ、うるさい音出しますよ。うるさい音の準備はよろしいでしょうか、いい?」って。今日はてっきりJAZZモードかと思っていたんですけど、ひょっとしてアレをやってくれるのかな?ヒロさんもいらっしゃることだし・・・もしや・・・
「One, Two, Three, Four!」ってはじまった10曲目はオールドプロレスファンなら誰でも知っているあの曲「Spinning Toe-Hold」。ギターのヴォリュームが一段と上がってめっちゃパワフルに。めっちゃかっくいいっす。ベースもチョッパー全開でぶっとんでます。もう超盛り上がり!

 曲が終わると大拍手大歓声!「ここでゲストヴォーカル、我々の仲間をお呼びして・・・マット小西!」お客さん大拍手です。「まっと拍手を・・・」ってオヤジギャグの竹田さんです。「こんばんは!もりあがってまいりましょう!宜しければ一緒にお歌いください」って小西さん。そしてはじまった11曲目はクリエイションの大ヒット曲「ロンリー・ハート」。ミドルテンポの心地よいポップソングです。竹田さんと小西さんのツインヴォーカルで。終盤のギターソロは弾きまくりです。
 曲が終わると大拍手!「マット小西!」って竹田さん。

 続いて12曲目はヘヴィなギターリフとパワフルなドラムからはじまる「Tabacco Road」。ミドルテンポのヘヴィロック。めっちゃかっくいいっす。ドラム大活躍!ベースもチョッパー全開で凄いっす。超弾きまくりのアグレッシブなギターソロ&ベースソロ、そして叩きまくりの激しいドラムソロも。ソロが終わると大拍手!そして竹田さんがヒロさんのほうに歩み寄ってそして向かい合って掛け合いのソロバトルを。
 曲が終わると大拍手大歓声!「どうもありがとうございました!ヒロ小川オンベース!米元美彦!Thank You!」って。そしてメンバーは楽器を置いて出口の方へ。もちろんお客さんはアンコールを求める手拍子を。

 するとまもなくステージに戻ってスタンバイを。「アンコールの曲決めに時間がかかりまして・・・」って。爆笑です。そして「これは座る曲なんだよね」って椅子をセットしてそして「最後の曲はKansas City Jump Number・・・」ってはじまったアンコール1曲目はめっちゃハイテンポのテクニカルなJAZZナンバー。軽やかなトーンで早弾きをキメる竹田さん、凄いっす。そしてヒロさんも早弾きソロを披露して。

 曲が終わると大拍手大歓声!「どうもありがとうございました!Thank You!」って。そして大拍手のなかメンバーは楽器を置いて出口の方へ。もちろんお客さんは再びアンコールを求める手拍子を。アンコール2回はないかなぁ?なんて思ってたんですけど、竹田さん、ステージに戻ってくれました。もちろん大拍手大歓声です。
 「ありがとうございます、ほんとにねぇ・・・」って。「じゃあ1曲、最後に古いナンバーですけど・・・愛の歌ですけど、ジュリーロンドン・ドリスデイ・ナットキングコールとか・・・」「いつも雲を見ると笑顔が見えて・・・雲も大変なんすけど・・・」って。お客さん爆笑です。
 「じゃストーミースペシャルディレイで・・・」って、まずはメロウなギターソロを披露。弾いてる途中で「これ、ソロなんだよ」って。お客さん爆笑です。そしてブラシのゆったりとしたリズムがはいってしっとりとした雰囲気に。その後渋いエモーショナルなヴォーカルが。うっとりと聴きほれてしまいました。

 曲が終わると大拍手!「どうもありがとうございました!Thank You!」って。時計をみると22時15分休憩をはさんでの2時間ちょいの素敵なライブでした。めっちゃかっちょいい竹田さんをほんの4-5mの距離でじっくりとその演奏を観れてもう最高でした。JAZZギターだけでなくロックギターも聴けたし。もちろんヒロさんのベースもテクニカルでパワフルで凄かったし、米元さんのドラムもしっとりした曲のブラシも、パワフルな叩きまくりもほんと良かったっす。
 ちなみに・・・次の予約をして店を出ると外で米元さんが一服してて。そこに米元さんのご両親が通りかかると、米元さんは「ありがとう、気をつけて」って声をかけてました。なんかいいなぁ。ほのぼのしちゃいました。

Fishing Persons 1

2008-11-13 07:00:48 | 21th J-プログレ
 <Fishing Persons/フィッシング・パーソンズ>というバンド、決して“釣り好き”の方が集まったバンドではないようです。オフィシャルサイトを見ても、メンバーの個々のプロフィールはあっても、バンドのプロフィールは書かれていないもので、いつ頃どのようにしてこのユニットが生まれたのかはわかりません。今回のアルバム「Live & Demo」は2008年に発売されたもので、2003年8月に行われたライブ音源と、2000年にレコーディングされたデモ音源が収録されていることから、少なくとも2000年にはこのバンドは存在していた、と。
 メンバーは、ドラムス<田中徹さん>、ベース&ヴォーカル<堀尾忠司さん>、キーボード<小泉信彦さん>、ギター<小倉昌浩さん>、そしてSax&フルートの<浅野雅暢さん>の5人です。個々のプロフィールを拝見すると、皆さん超大物ミュージシャンのライブやレコーディングに参加されたりしている凄腕集団であることがわかります。
 音楽的には“ジャズロック”にあてはまるそうですが、バンド名ロゴには“Mixed Music”、そしてアルバムの帯には“各界で活躍する曲者達が繰り広げる超個性ワールド!”と記載されていますから、様々な音楽の要素を取り入れたワールドミュージックの様相が伺えます。しかも曲名をみる限り、“素直”ではなさそうな・・・
 アルバム1曲目は「お城はどこよ?」。パワフルなドラムからはじまるアップテンポのアヴァンギャルドでとっても楽しい曲。ほにょほにょっとしたエフェクトをかけたサウンドがコミカルですね。途中でモノラル調のサウンドになったり、ハチャメチャなサウンドになったり。
 2曲目は「ハシヤスメ」。1分ほどの神秘的なサウンドの曲。 3曲目は「無意味なことがしたい」。ドラム&パーカッションからはじまり、アコースティックギターのミドルテンポの素朴なリフが。そしてSaxののどかなフレーズがながれて。リズム的にはレゲエっぽいですいね。そんななかでもコミカルな効果音がいっぱいです。後半にはヘヴィなベースソロや、アコースティックギターのロマンティックなフレーズも。
 4曲目は「モールス信号」。ドラムとベースからはじまるミドルテンポのちょっと暗めの複雑なリズムの曲。エモーショナルなソプラノSaxのソロ主体ですね。
 5曲目は「プレッツェルと未来」。ドラムと揺れるベース音のミステリアスな雰囲気からはじまります。そしてドラムがパワフルにリズミカルに、そこにSaxの力強い音色が。ドラム叩きまくりで凄いっす。バックのキーボードもいい味だしてますね。終盤にはアグレッシブなギターソロも。
 6曲目は「東京パウダー」。ドラムとギターリフからはじまるミドルテンポのパワフルな曲。Saxのリフ、強力ですね。後半にはキーボードのソロも。ラストはハードに盛り上がってFin。
 7曲目は「鎌田組曲」。フルートの綺麗なフレーズからゆったりと幻想的にはじまって、優雅でロマンティックな雰囲気に。中盤からはハードなベースとギター、そしてパワフルなドラムとヘヴィな感じに。そのあとはすぐ落ち着いて透明感のあるキーボードのリフをバックにフルートの優しい音色が響いて、そこにギターも加わって。そこからまたハードに盛り上がっていきます。そして再び落ち着いてゆったりとしたキーボードの流麗なリフと、フルートの優雅な響きが。ラストはドラマティックなエンディングを迎えます。素晴らしい構成の曲ですね。
 8曲目は「虫たちのウワサ」。不協和音的なサウンドからはじまって、ミドルテンポの力強いリズム、そしてSaxのパワフルなリフが。バックではベースがうねりまくり。凄いっす。中盤ではSaxとベースがおもいっきり暴れて。終盤ではテンポアップしてノリノリ状態に。
 9曲目は「遠い虹」。幻想的なシンセ&ギターの音色からゆったりとはじまり、Saxのムーディなフレーズがながれて。叙情的な雰囲気です。エンディングにぴったりですね。
 バラエティに富んだ様々な要素を含んだ聴き応えのあるとっても楽しく感動的なジャズロックですね。聴いているだけでもそんな感じですから、ライブはもう最高でしょうねぇ。機会があれば観にいきたいなぁ。
※このアルバムは某M氏より提供していただきました。M様、ありがとうございました。