ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

豊田貴志さん 1

2008-07-31 06:57:32 | フュージョン
 先日、某CD店のサイトを見ていたときに偶然見つけたのがこのアルバム。1979年にあの<スペース・サーカス>の2ndアルバム「ファンタスティック・アライバル」にヴァイオリン&キーボード奏者として参加された<豊田貴志さん>が、1985年に発表し、年にCD化されたアルバム「Big Bang」です。
 豊田貴志さんは、5歳のころからヴァイオリンを習いはじめたそうで、13歳のときには、なんとかの<山本直純氏>に抜擢されてTV番組「オーケストラがやってきた」に出演されたそうです。翌年には新日本フィルと共演され、その次の年には全国学生音楽コンクールにおいて銀賞に輝いたそうです。
 スペース・サーカスのあとの80年代は、様々なトップアーティストのレコーディングやライブに参加され、ミュージシャンとしてもアレンジャーとしても大活躍されたそうです。その傍らでご自身のソロアルバムも制作されていたようですね。
このアルバムの参加メンバーは、豊田さんの他、オーボエの<真鍋平太郎さん>、フルートの<山本俊自さん>、ベースの<志村興司さん>です。
 このアルバムは“ストレス解消サウンド”“瞑想組曲”との副題がついています。瞑想時に人間の脳は“アルファ波”を発生するそうですね。そしてある種の音楽を聴いているときも。では実際にどんな音楽・メロディ・リズムで発生しやすくなるのか実験をかさねていったそうです。
 アルバム1曲目は「心の旅路」。美しいピアノとオーボエの調べからはじまる、ゆったりとしたなかでも情熱的なメロディの曲です。
 2曲目は「雪」。パーカッシブな電子音からはじまり、幻想的なシンセサウンドがアップテンポでリズミカルに流れます。そしてゆったりとした素朴な雰囲気のメロディがそのリズムをバックに静かにながれて。
 3曲目は「風」。彗星が通り過ぎるかのようなスペーシーなシンセサウンドが絶えず流れて、神秘的な音世界をつくっています。
 4曲目は「海」。きらびやかなシンセサウンドからはじまり、ゆったりとした伸びやかなヴァイオリンのようなサウンドがながれ、叙情的な雰囲気に。
 5曲目は「空」。静かに幻想的なサウンドが流れ、そしてロケット発射のカウントダウンが。ジェット音とともにシンセのキラキラしたサウンドが流れます。
 6曲目は「太陽」。大きい木魚を叩くかのようなパーカッション音をバックに、フルートのおだやかで優しいメロディがゆったりと流れます。
 7曲目は「天の川」。奥深いような神秘的なサウンドが静かにながれて。深夜に野原にねっころがって夜空の天の川を眺めているような感覚なのかな?後半からはちょっぴりリズミカルにリフレインが聴こえて。
 8曲目は「ビック・バン」。いきなりジャーン!ってドラ&シンバルが鳴って、そのあとは散りじりに遠くへ飛んでいくような幻想的なサウンドが。そのあとフルートのような音色の哀愁を感じるメロディがながれます。そこにヴァイオリンも加わって美しいメロディを奏でて、ドラマティックに展開していきます。 
 90年代にはいると、豊田さんは自然を求めて東京を離れ、日本の“源郷”の和歌山の熊野に移り住んで、アルファー波ミュージックや1/fゆらぎなど、ヒーリングミュージックを追求され、大活躍中です。

08.7.27 梶山&下山

2008-07-29 22:44:58 | ライブレポ HR/HM
◇ 2008/7/27 渋谷O-WEST
<Into The Deep LIVE! 梶山&下山+GERARD>
 実力派ミュージシャン同士のコラボレーション、数年前まで日本屈指のギタリストとヴォーカリストの大物同士のコラボレーションプロジェクトが2つ存在していました。1つは<Concerto Moon>のギタリスト<島紀史さん>と、<Saber Tiger>のヴォーカリスト<下山武徳さん>のコラボレーション<Double Dealer>。そしてもうひとつが孤高のギタリスト<梶山章さん>と、<Power Nude>のヴォーカリスト<森川之雄さん>のコラボレーション<Gold Brick>。両方ともとても良かったんですけど、<Double Dealer>は4枚目のアルバム制作中に、ギタリスト側のマネージメント担当者が下山さんに対して暴言を吐くという、信じられないバカげたトラブルがあって、アルバムは発表されるも空中分解。<Gold Brick>のほうは、ギタリストの書いた曲を、「ダサい」とヴォーカリストが拒否したとか。そこで梶山さんがあたらなヴォーカリストに白羽の矢をたてたのが下山さん。こうして梶山さんと下山さんのコラボレーションが実現したようです。アルバム制作には1年を要したものの2008年6月に1stアルバム「Into The Deep」が発表されました。このアルバムは半年以上前からB!誌編集長が煽りまくりで、もうめっちゃ期待していたのですが・・・実際に聴いてみると、悪くはないけど、何か物足りない、そんな感じだったんです。下山さんのパワフルなヴォーカルスタイルに比べて演奏が弱いような。逆にこれだったらJoe Lynn Turner氏のほうが合うんじゃないか、とか。ハードロックアルバムとしては上出来だけど、B!誌編集長が言うほどの最高の出来とは思えなかったんです。なので7月27日にライブがあると知ってもなんか行く気になれなかったし。ところが、お2方のバックをあの日本最強プログレバンド<GERARD>のメンバーが務めると知って一転。実は7/21に<GERARD>の出演する対バンライブが沼袋で開催されたんですよね。ただ自分は前日の7/20が人間椅子のライブだったので、連チャンはキツいと、7/21はあきらめていたんです。で、27日にGERARDの演奏がバックとはいえ観れるなら是が非でも行きたい!ってなわけですぐにチケットを手配。当日を楽しみにしていました。

 さて当日。会場は渋谷のO-WESTで開演は18時。交通機関の不測の事態に備えて早めに家を出発。で、特にトラブルはなく、17時15分に渋谷駅到着。渋谷は雨が降ってました。念のため小さい傘を持っていって正解。で途中で軽く夕食を。これでスタミナもバッチリっす。いざO-WESTへ。ちょうど番号順に入場しているところでした。で、物販コーナーを発見!そこで記念Tシャツとライブ会場でしか手にはいらなそうなGERARDのDVDを購入。そして自分の順番がきて場内へ。入りは8割くらいかな?後ろのほうは多少ゆとりがありましたね。客層は30-40代中心で8:2で男性かな。自分の周りは男ばっかりでした。気を遣わなくてすむから楽です。場内にはなぜかずっと初期のWhite Snakeがかかってましたねぇ。

 18時を過ぎたことから徐々に音量が大きくなって・・・18時7分、フロアーが暗くなってステージが青い照明に包まれて・・・メンバー登場!GERARDのキーボード<永川敏郎さん>、ベースの<長谷川淳さん>、ドラムスの<藤本健一さん>、そして梶山さんです。するとフロアーから「大将は~?」って野太い声が。梶山さんボソッと「怖いな」って。そして力強いOvertureが流れてジャーン!って。いよいよ下山さん登場!「How doing Tokyo!」って。
そしてはじまった1曲目は「Minstrel Sings」。アップテンポのキャッチーでパワフルな曲。梶山さんは白のTシャツにサンバーストメイプルネックラージヘッドのストラトで。下山さんはGジャンベストで長いカーリーヘアを振り乱してパワフルなヴォーカルを聴かせてくれます。 つづいて 2曲目は「Heaviness of The Dust」。ハイスピードチューンに場内はヒートアップ!

 曲が終わると大拍手大歓声!「アニキ~!」ってコールも。「いぃやぁ~、逢いたかったなぁ!Into The Deep作りはじめてからもう1年以上だぞ。よかったみんなに逢えて!このままライブないまま自然消滅かと、札幌でオレ心配してたよ。この暑いなかようこそ!一人ひとりの顔、今日は覚えて帰るからね!」って。ライブがこうしてできてほんとに嬉しそうな下山さんです。「今日は巷ではフジロックだね?かぶっちゃって。こんなにいい日が空いてるなんておかしいなって思ったんだよ。でもみんなね、“フジ”よりも“カジ”だと」って。梶山さんにひっかけて。大歓声です。「上手いこと言ったな」って自画自賛です。「今日はこの雰囲気を楽しんで帰りたいと思います。」って。で暑いことに「暑いのはしゃーない。たっぷり汗かいて2-3kg痩せて帰りましょうよ!」って。「ここのステージに立てるまでいろいろあったんですよ。みんなもいろいろあったでしょ?」って。で「東京じゃないって人!東京人より多いんじゃないの!」「地元札幌から来たぞって人!おるねぇ!ありがとう、遠いとこから」北海道からかけつけるファンもいらっしゃるって凄いっす!「ここのステージに立つのも2年ぶりですけど、いろいろありましたけど、みなさまにご心配かけたり、励まされたり、怒られたり、みんなに見守られながら今日も最高のステージをお届けしますよ」って。あんなヒドいことがあってもこうしてステージに戻ってくれたことはほんと嬉しいっすね。「やっぱりその場に立ち止まってたらこういう気持ちにはならないもんで、どんどん運命を変えていきましょう、Change Your Fate!」って。3曲目は「Change Your Fate」。アップテンポのブギーロックナンバーです。ノリノリですね。続いて4曲目は「The Final Journey」。ゆったりとしたバラードナンバーです。下山さんが歌い上げ、梶山さんが泣きのギターを。

 ここでスタッフが下山さん用のアコースティックギターを。「みんなどうもありがとう!4曲やった次点で今日のライブは成功だな!」って。「まぁあとは・・・ギター持った次点でお笑いかと」って。で、今日は下山さんのソロアルバムをリリースしているヤ○ハの担当者もいらしているようで。Into The Deepはビク○―からのリリースなんですよね。でそのヤ○ハの担当者が下山さんに「Into The Deep、売れてるそうじゃん」って言ったそうで。「だからお前んとこでやれっつったのに」って。「みなさんのおかげです。ほんとありがとう!」って。で、今回のアルバムは12曲。全部やっても2時間もないと。「2時間はやらないとみんな納得しないでしょ?」って。「その分しゃべるって手もあるけど」って。そこで次は梶山さんが参加した下山さんのソロアルバムのなかから2曲演奏してくれます。人前では初めて演奏する曲だとか。「うちのネコの前ではやったことある」って。で、5曲目は「名前を呼んで」。自分が死んだあとも名前をおぼえていてもらいたい、名前を呼んでもらいた、というような内容のようで。ミドルテンポのパワフルだけどほのぼのとするような曲ですね。続いて6曲目は「Dream」。同じくミドルテンポのメロディアスでパワフルな曲です。

 ここで下山さんはアコースティックギターを、白いエレキギターに交換。メーカーの方からプレゼントされたとか。しかも花までくれたとか。「シェクターっつうのはいいメーカーだねぇ!」って。そして弾き出すとめっちゃヘヴィな音。「梶山さんの音とは全くそぐわない感じで申し訳ない」って。すると梶山さん「メタルだねぇ。」って。で、ちょこっと梶山さんとギターバトル。「用意はいいか!」って。はじまった7曲目は「Clear Blue」。ミドルテンポのめっちゃヘヴィな曲。ギター2本、やっぱ音が分厚いっす。そして終盤ではもちろん梶山さんと下山さんのアツいギターソロバトルが繰り広げられて。続いてお待ちかねの永川さんの幻想的なキーボードソロがちょこっと。8曲目は「I Realize」。ミドルテンポのヘヴィながら哀愁ただよう曲。終盤にはかっちょいいオルガンソロも。さらに続いて9曲目は「Bottom of The Water」。ミドルテンポのパワフルでメロディアスな曲。間奏部のスローテンポでのメロウなギターソロもいいですねぇ。 穏やかで優しい音色のキーボードからはじまる10曲目は「Mother」。スローテンポのパワーバラードです。場内はミラーボールがキラキラと照らされて幻想的な雰囲気に。メロディアスでドラマティックで素晴らしい曲です。ちょっぴりWHITE SNAKEのHere I Go Againに似てるかな?

 続いて長谷川さんがバリバリヘヴィなベースサウンドを響かせて。そして図太いめっちゃテクニカルなベースソロを。そこに藤本さんのドラムも加わって、ド迫力のリズム隊を見せ付けてくれました。そしてパワフルなリフを繰り返して、そしてお客さんもそれに合わせて「ヘイ!ヘイ!」って。それをさらに下山さんが煽って。11曲目は「Fall Into The Deep」。超ヘヴィでファンキーなナンバー。場内が揺れてます。めっちゃノリノリ♪です。終盤では♪Fall Into The Deep ,Fall Into The Deep~ってお客さんに歌わせて。「キー高い?まだまだ大丈夫だろ。Come on Tokyo!」って。 続いて12曲目は「The Wild Horse」。アップテンポのスピードナンバー。サビはとってもキャッチーで。これもノリノリです。間奏はもちろん梶山さんの弾きまくりワールド。超早弾きキメまくりです。

 早くも次の曲のドラムがはじまりますが・・・「あのですねぇ。あと2曲で終わりなんです。ネタがないんです。MCのネタならいっぱいあるけど。なので、ここはひっぱるよ。メンバーでも紹介するかい?オンドラムス、藤本健一!」「なんてジャニーズ系なんでしょうか。おぢさんは羨ましい。GERARDのみなさんはほんとに爽やかで・・・汗が似合わない。汗かいてる?トイレとか行かないでしょ?オンベース、長谷川淳!」「そして・・・御大でございます。もう説明不要の方でございますけど。この方の名前をコールするだけで偉くなった気が。子供の頃見てた方ですから・・・それにボクEarth Schakerとか客席で歌ってたから♪暗闇とぉ~って。・・・永川敏郎、キーボード!」「爽やかな3人組のあとは・・・説明不要ですけど、この方とステージ上がれることが光栄でして・・・ようやくこの場に立てて感無量でございます。アキラ・カジヤマ!」ここで梶山さんはBurnを1フレーズ。そして今度は梶山さんが「オンヴォーカル!みんなのアニキ!ボクの最高のパートナー!タケノリ・シモヤマ!」って。「いやぁ~気分がいいなぁ。もう1回やるか!」って下山さん。みんな苦笑いです。「今日こんなにカメラがあるって知らなかっただけど・・・撮ってどうすんの?」って。すると梶山さんが「これねぇ、プロモーション用に。TVに流したりするんですよ」って。大歓声です。「DVDで販売する予定はないんですね?」「えぇ~!」って。販売してほしいなぁ。「今日はちゃんと録音もしてるんですよ。それは何につかうんですか?」って。すると梶山さん「老後の楽しみ♪」って。「いや、そうじゃなくてビデオの音声に少しでもいい音でお届けしようと」って。「いつかはみなさんのお手元に届く日もないこともないかもしれません。それはこれからのみなさんのご支援にかかってます」って。もちろんお客さん大歓声で応えます。「俺たちの2枚目が聴きたいか!そしてもう一度この場所で逢いたいか!」って。「Thank you Tokyo!Jewels!」

 13曲目は「Jewels」。アップテンポのパーティロックンロール系の明るいノリノリ♪の曲です。 そして本編ラスト14曲目は「My destiny」。強力なファストナンバーのメロディアスヘヴィメタル、最高です。場内が揺れてます。「Thank you!ありがとう!ありがとう!」
 曲が終わると、大拍手大歓声のなかメンバーはお客さんに向かって手を振りながらステージ袖へ・・・もちろん場内はアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。時折「アニキ~!」って歓声も。
 しばらくするとステージ中央にスポットが。そして下山さんのみ登場です。で、中央にセットしてあるイスを見て・・・ご不満の様子。「きったねぇイス出してきやがったなぁ」って。客席からは見えなかったけど、よっぽどボロの椅子だったんでしょうね。「もうちょっとマシなのなかったのかね。これだったら床に座ったほうが・・・やめとこ」って。爆笑です。で・・・アルバム「Into The Deep」は全曲演奏してしまったのでもうネタがない、と。そこでアンコールは各自ソロをやることになったとか。「30分くらいやっていいって言われたけど、そんなにはやらないから」って。で・・・今回、下山さんはタバコを吸わないので楽屋は個室を与えられたそうで。でその楽屋の前には“下山様”って書いてあって。「“下山様”って、いいねぇ」って。でその楽屋でエアコンをガンガンかけてたそうで。札幌ではクーラーがある家はセレブで、クーラー持ってるヤツはイジメられるとか。ほんとかな? そうそう下山さんはラジオのレギュラー番組をもっているそうですね。その宣伝もちょこっと。今回のライブを録音してその番組で流したいって。それと今度の<SUPER TIGER>のライブの宣伝も。そしてはじまった15曲目は「Singer」。下山さんの弾き語りのとっても素敵なバラード曲。ソフトにはじまってラストはめっちゃパワフルに。魂こもったアツい熱唱に感動しました。

 曲が終わるとバンドメンバーがステージに。そして今度は梶山さんがMCを。アンコールではそれぞれ思い出の曲をやることにしたとか。するとあるお客さんが「プレシャス!」って。「よく覚えてるねぇ」って梶山さんもビックリ。で・・・梶山さんはJoe Lynn Turner氏のソロアルバムに参加していますが、そのために初めてニューヨーク・マンハッタンのスタジオに行ったときのエピソードを。スタジオには「日本から“アキラ”が来る」ってことで大勢のミュージシャンや音楽関係者が待ち構えていたそうです。で梶山さんが到着すると・・・なんだか雰囲気が・・・そちらの皆さんは”アキラ“ということで、あのLOUDNESSの”高崎晃さん“が来るものと勘違いしていたそうで。「どうも、梶です」って。場内爆笑です。そしてレコーディングがはじまると、あのアル・ピトレリさんが、梶山さんの目の前に座ってずっとギターソロを食い入るようにみていたとか。そしてソロが終わるたびに日本語で「ヨクデキマシタ!」って言ってたとか。ずいぶんウザかったことでしょう。で梶山さんが初めてさんかしたMr,Joeのアルバム「Holyman」のなかから16曲目は「Anything」。とってもメロディアスなラヴソング。すごく好きな曲だったのでこれは嬉しかったっす。ギターソロがこれまたいいんですよねぇ。ただやっぱりこの曲はMr,Joeのヴォーカルで聴きたいかな。

 曲が終わるとメンバーはステージ袖へ・・・各自のソロってことで、てっきりこのあと<GERARD>の曲も聴けるんじゃないかと期待してたんですけど、残念ながらなかったですねぇ。でもまだアンコールに応えてくれるはず、とお客さんはアンコールを求める手拍子を。
 しばらくすると大拍手大歓声のなかメンバー再び登場!するとみなさん今回の「Into The Deep」のロゴの入ったTシャツすがたです。お互いに「似合ってるねぇ」って褒めあって。ところが・・・梶山さんだけは同じ黒系だけど違う衣装で。「あれっ、なんで?」って下山さん。すると「いや、次やる曲の雰囲気をだすのにね」って。そう、70年代後半のRainbow時代にあのRitchie様が着てたようなステージ衣装に似てます。「ってことはギターも壊すの?」って下山さん。お客さんは大歓声で煽ります。「いや、ギターは壊さないけど、雰囲気だけね。」って。そして永川さんが聴き覚えのあるキーボードソロを。これって<Rainbow Rising>じゃん!17曲目はキーボードソロからはじまるRainbowの「Tarot Woman」。です。これにはビックリ!この曲をやるとは思わなかったもんね。RainbowをやったとしてもSpotlight KidsかAll Night Longかと思ってたし。で、あとから他サイトのレビューを見て思い出したんですけど、数年前にCozy Murakamiって日本人ドラマーがカヴァーアルバムを発表したんですけど、そのアルバムで下山さんがこのTarot Womanを歌っていたんですね。それで納得です。イントロの永川さんのソロも聴けたし、なんか得した気分♪ ただ、ちょっとリズムが重く感じたかな。オリジナルはCozy Powell氏の「俺について来い!」的な前ノリ超強力ドラムなだけに、そこだけ物足りなかったかも。

 曲が終わるとすぐドラムソロがはじまって、そしてオーラス曲に突入。最後18曲目はDeep Purpleの「Fireball」。これまた意外な選曲でビックリ!DPならBurnとかHighway StarとかあるのになんでFireballなの?って。でもこの曲にはベースソロがあるんですよね。長谷川さんのヘヴィなソロ、かっこよかったっす。それに永川さんのオルガンソロも最高!そして・・・終盤では下山さんと梶山さんの掛け合いも。下山さんの歌うフレーズを梶山さんが弾いて、梶山さんの弾くフレーズを下山さんが歌って、と昔のDPのRitchie様とGillan氏の掛け合いを彷彿とさせます。そして梶山さんと永川さんのソロバトルもちょこっと。大いに盛り上がりました。
曲が終わるともちろん大拍手大歓声!下山さんはステージ前にきた各メンバーとハグを。そして梶山さんといっしょに最前列のお客さんと握手&タッチ。そしてメンバー全員で肩を組んでお客さんにいっせいにお辞儀。そして手を振りながらステージ袖へ消えていって・・・

 時計を見ると20時37分。ちょうど2時間半のアツいライブでした。CDでは物足りなかった演奏も、ライブで、しかもGERARDという超強力なバックで最高に楽しめました。下山さんのヴォーカルも梶山さんのギターもその強力なバックに支えられてよりいっそうパワフルにエモーショナルに力を出し切ったのではないかと。音のバランスも悪くなかったと思います。そしてなんといっても、下山さんの歌を生で聴くのは今回が初めてだったんですけど、中高音ベースながらパワフルで迫力もあって良く出ていて素晴らしかったですね。一部の噂で“くどい”って悪評も聞いてましたけど、そんな風には感じなかったです。お客さんのノリは、アルバムが先月発売されたばかりで、なじみのない曲ばかりですから、最初はおとなしめだったかな?でも後半からそれなりに盛り上がっていたと思います。この「Into The Deep」のライブがこの1回こっきりとはなんとももったいない話ですな。この梶山さんと下山さんのコラボレーションが継続することを願っております。そうそう、次のアルバムではもう“打込みドラム”は止めてほしいっす。ちゃんと生きたドラマーに魂こめて叩いてもらってほしいっす。

Hiroyuki Ishizawa & IO

2008-07-27 08:12:38 | ジャパン・プログレ
 中世風のなんともマニア心をくすぐるジャケットに思わず惹かれてしまいます。メルヘンチックなシンフォ・プログレを聴かせてくれるそうなので、チャンスを待ってGET!しちゃいました。このアルバムは1990年に発表された<Hiroyuki Ishizawa & IO>の「Glass Castle」です。このバンドには以前紹介させていただいた<KALO>の<上村正弘さん>が参加されていました。メンバーはプロジェクト名の通り、<イシザワ・ヒロユキさん(ベース&ヴォーカル)><ヒラガキ・アキコさん(ヴォーカル)><イナバ・ヒカルさん(ドラムス)><イシダ・カツヒサさん(キーボード)>、そしてギターの上村さんの5人です。このプロジェクトの詳しいことはまったく分からないもので、さっそくアルバムのほうへ。
 1曲目は「Dream Dust」。綺麗なキーボードリフからはじまり、哀愁を感じるギターのメロディが。そしてとっても可愛らしい女性ヴォーカルがはいってしっとりとした歌を聴かせてくれます。サビではハイトーンで歌い上げて。間奏ではテクニカルなキーボードソロと、情感こもったメロディアスなギターソロが。ミドルテンポのパワーバラード風ですね。でもヴォーカルが澄んだ良く通る声です。ラストは劇的にFin。
 2曲目は「Night Wings」。きらびやかなキーボードリフがパワフルにはじまります。ヴァースはピアノをバックに可愛らしい声で聴かせてくれ、サビでは男性ヴォーカルと掛け合いでパワフルに歌い上げます。間奏ではメロディアスでハードなギターソロが。ラストでも激しいギターソロを聴かせてくれます。
 3曲目は「Glass Castle」。美しいピアノの調べからはじまり、激しいドラムが。しかしヴァースにはいるとゆったりとしたテンポでメロディアスなヴォーカルが。それがテンポアップして盛り上がっていきます。間奏ではエモーショナルなギターソロが。アップテンポでドラマティックにどんどん展開していく8分を超えるメロディアスハードな大作です。
 4曲目は「Big Hand」。いきなりパワフルなリフからはじまりハードなギターソロが。そしてパワフルなドラムにのってベースが唸り、ハードでアグレッシブなギターが炸裂!そしてパワフルでテクニカルなベースソロ、激しいドラムソロへ。それぞれのソロを織り込んだアップテンポのパワーインストです。
 5曲目は「Variations of Arpeggio」。美しいピアノのリフレインが繰り返されるインスト曲です。
 6曲目は「Love Songs」。綺麗なメロディのギターからゆったりとはじまり、ヴォーカルがしっとりと歌い上げます。間奏ではメランコリックなギターソロが聴け、ラストでもメロディアスなギターソロが。
 7曲目は「Saisei」。力強いピアノのリフレインからはじまり、それが繰り返されます。その後ドラムがはいって、ヴァースへ。間奏ではパワフルでテクニカルなベースソロが。そしてテンポアップしてヘヴィなギターリフがはいって、ヴァースへ。パワフルなヴォーカルを聴かせてくれます。エモーショナルなギターソロのあと、再びイントロのピアノのリフレインに。ラストはピアノをバックに優しくしっとりと1フレーズ歌ってFin。 
 ヴォーカル曲はアドヴェンチャーアニメの主題歌みたいな感じですね。不安定なようで実はしっかりしている女性ヴォーカルに不思議な魅力を感じます。それと、間奏のソロはほとんどギターなんですよね。よく考えたらキーボードのソロがあまりないんですね。シンフォ・プログレではちょっと意外かも。でもでもなんといってもやはりギターが素晴らしい!
 アルバムはこの1枚だけで、その後は<Fairy>というバンドに移行してしまうんですね。<Fairy>のアルバム、機会があれば聴いてみたいです。手にはいるかな?

HERETIC

2008-07-25 06:59:10 | ジャパン・プログレ
 先日、とあるCD店のサイトを見ていたときに偶然見つけて、ジャケットになんとなく惹かれて、下調べすることなく買い物カゴをクリックしてしまって購入したのがこのCDです。<HERETIC>の「1984-88」。<HERETIC>は1984年に<河原博文さん(vil,Gt,Key)>と、<太田亨さん(Syn,Gt,)>、そして<森卓さん(Cello,Syn,Per,)>のお3方で結成されたそうです。河原さんは結成前は<Ain Soph>の<山本要三さん>ともセッションされてたとか。85年に自主制作で1stアルバム「Interface」(LP)を発表。その後、<浦沢美奈子さん(Voice)>と、<Robbin Lioydさん(Per,B、)>が加入されたとか。そして88年に2ndアルバム「Escape Sequence」(LP)を発表されますが、こののちには活動休止されたようで。
 このアルバム「1984-88」は、タイトルの通り、84年から88年にかけてのバンド活動のなかから9曲を抜粋して1994年にCD化されたようです。ライナーノーツを河原さんが書かれていることから製作には河原さんが携わったようですね。内容は1-3が1stアルバムから抜粋、4-8が2ndアルバム全曲、そして最後が未発表曲です。
 1曲目は「Excerpts From Interface Part1」。この曲は太田さんと河原さんのお2人で演奏&プログラミングされたそうです。叙情的な雰囲気で静かにゆったりとはじまり、打ち込みドラムとメロディアスなギターサウンドが響きます。そして透明感のあるキーボードサウンドがそれらを包んで。中盤ではヴァイオリントーンのギターサウンドが響いたあと、再びメロディアスなギターが。終盤では幻想的なシンセサウンドをバックに再びヴァイオリントーンのギターが波の音とともに。綺麗な曲ですね。
 2曲目は「Excerpts From Interface Part2」。この曲もお2人の作品です。リズミカルなギターリフからはじまり、シンセのきらびやかなサウンドが響いて。キーボードソロのあとは、情感こもったエモーショナルなギターソロが。中盤に一旦リズムが止まって、ゆったりとした幻想的な雰囲気に包まれます。一旦Finしたあと耳をすませて聞かなければならないほど小さなサウンドが神秘的な雰囲気でかすかに響いてFin。
 3曲目は「Excerpts From “El Rayo De Luna”-月影-」。この曲は河原さんがバンド結成以前にお一人による多重録音のプロジェクト<Osiris>で作曲した「月影」からです。ダークな雰囲気から静かにゆったりとはじまって、伸びやかなヴァイオリンのようなサウンドが響いて、暗い夜が徐々に明るくなっていくようなおごそかな雰囲気ですね。終盤になってようやく情感のこもったギターの音色が響いて、そのあと静かにFin。 この3曲は残念ながらオリジナル曲を部分的に抜粋したものです。これはぜひとも1stアルバムを完全版で再発して欲しいところですね。せっかく作った曲をブツ切りなんて、河原さんも断腸の思いだったことでしょう。
 4曲目は組曲「Do Heretic」。a),create b),modify structure c),quit この曲はギターに様々なエフェクターを用いてギター演奏の可能性を追求し、そしてテープコラージュも駆使されたとか。この曲にはAin Soph等のドラマー<Taiquiさん>が参加されているそうです。かすかな音色から静かに厳かにはじまります。暗い水の中のようなダークで神秘的なサウンドが響いて。3分くらいから琵琶のような音色のギターのザクっとしたリフがはいり、そして不気味なヴォイスも。6分くらいからはヴァイオリンの音色も。かなり前衛的な要素が強いですね。苦手な分野です。夜中に真っ暗な部屋で聴いたらトリップしてしまいそう。9分くらいからサウンドがガラッと変って金属系の激しいパーカッション音が。それが徐々にスピードアップしてキィーンって高い音に。12分すぎにようやく静まると、断続的にノイズが。14分過ぎくらいからはシンセのオケサウンドのリフとパーカッションのボレロリズムが。16分くらいからは人の歩く足音が聞こえてきて、そしてスネアのボレロリズムにのってギターのアヴァンギャルドなソロが。曲自体も段々と盛り上がっていき、ギターソロも激しくなってエンディングを迎えます。ラストには人の悲鳴のようなサウンドも。ヤバいっす。
 5曲目は「Fail Safe Error」。太田さんの作曲で、映画「Fall Safe」の仮想サントラとして作られたとか。英語のナレーションからはじまって徐々にシンセサウンドが響き、そして変拍子の打ち込みドラムのリズムが。それがアップテンポのリズムを刻み、シンセの攻撃的でスリリングな効果音が。スペースアドベンチャーっぽい雰囲気ですね。中盤は一旦落ち着いて幻想的でスペーシーな雰囲気につつまれて再びナレーションが。それが徐々に緊迫感を増していって再びスリリングな戦闘モードに。アグレッシブなギターソロが響きます。
 6曲目は「Anonymous」。名古屋の<Anonymous>というバンドの曲で、レコーディングにもメンバーのお2人が参加されているそうです。静かにゆったりとかすかに聴こえるくらいのサウンドからはじまって、徐々に音量アップしていって。素朴な雰囲気のヴォーカル曲です。間奏は叙情的でメロディアスで。
 7曲目は「Tripping On Waves」。この曲は山本要三さんが作曲され、ギターも山本さんが演奏されたそうです。アップテンポの打ち込みリズムと、TELの呼び出し音&ヴォイスからはじまって、ギターが入って。透明感のあるリズミカルでおしゃれな雰囲気ですね。中盤からはギターソロが。そのあとナレーションのようなヴォイスがはいって、今度はパワフルでアグレッシブなギターソロが。ラストも弾きまくりです。
 8曲目は「m・a・f・o・r・o・b・a」。この曲では森さんの弟さんが弾いたピアノソロにエフェクトをかけたそうです。ゆったりとした、透明感のある幻想的で美しい曲ですね。
 9曲目は「Resource」。この曲は88年3月に行われた東京でのライブの翌日にスタジオでセッションした音源だそうです。メンバーは、河原さん、太田さん、Robbinさん、Anonymousの竹内さん、ChihiroSさん、長沼武司さん、Victor Wellsさんの7人だそうです。シンバルとアヴァンギャルドなギターサウンドからはじまって、パーカッション&ドラムがリズムを刻んで。ギターが弾きまくりで、リズム隊が暴れて。白熱のインプロビゼーションセションが収録されています。
 この後、96年にミニアルバム「弥生幻想」が発表されます。メンバーは、河原さん、太田さん、Robbinさんです。このミニアルバムには「弥生幻想」という30分を超える大作と、CD-EXTRAとして映像も収録されています。

矢野沙織さん 1

2008-07-23 07:01:52 | ジャズ
 その綺麗でかっこよくてSEXYなジャケットに目を奪われ、しかもDVD付きということもあって、つい衝動買いしてしまいました。<矢野沙織さん>は、9歳のときに友人と一緒に小学校のブラスバンドに入ったそうです。で、ジャンケンで負けてA・Sax担当になったとか。11歳のときにお父様所有のJAZZアルバムコレクションのなかの「ドナ・リー」という曲を聴いて衝撃をうけて、そのときからJAZZにのめりこんでいって独学で研究されたそうです。14歳のときにビリー・ホリデイ氏の自伝を読んだそうですが、そのなかでビリーさんは14歳でプロ歌手として活動していたことに感銘をうけて、なんと14歳・中学生という身でありながら自分で東京中のJAZZクラブを訪ねて出演交渉をされたとか。もの凄いバイタリティですねぇ。さすがになかなか出演させてくれるところはなかったそうですが、西新井の某所でやっと許可をもらえ、そこから徐々に活動範囲を広げていったそうです。そして中学生の美少女Sax奏者の噂が広まり、15歳のときに某レコード会社のプロデューサーにスカウトされ、なんとCDデビューが決定したそうです。16歳になると今度は単身ニューヨークへ。そこでジャズセッションに参加し、デビューアルバムをこの年、2003年9月に発表。鮮烈なデビューを飾りました。その後もライブにアルバムに世界中で大躍進大活躍!2004年には報道番組のテーマ曲も演奏。そして20歳となった2007年にはその美しい容姿もあって、某メーカーの”ASIENCE“のキャラクターに抜擢され”アジアン・ビューティ“として音楽だけでなくCMにも出演。そしてそのCMタイアップ曲と、これまでの4枚のアルバムから抜粋された13曲で構成されたベストアルバムがこの「矢野沙織BEST~ジャズ回帰~」です。ジャズの王道”ビ・バップ“を追求している沙織さんの美しく、しかもパワフルな演奏がたっぷり! 
 まず1曲目は「Donna Lee」。前述の沙織さんがJAZZに傾倒するきっかけになった曲です。いきなり早いパッセージからはじまるハイテンポのパワフルな曲。Sax・ペット・オルガンと短いソロが続いてラストはユニゾンで。
 2曲目は「砂とスカート」。沙織さんのオリジナル曲です。美しいピアノの調べからはじまるミドルテンポのムーディな曲。テーマのあとはソフトなギターソロ、ムーディかつパワフルな感じのSaxソロ、華麗なピアノソロと続き、途中ドラムとの掛け合いも。
 3曲目は「Crazy He Calls Me」。スタンダードナンバーです。ゆったりと静かにはじまる、艶っぽいムードたっぷりのSaxメロが楽しめます。まずは甘い音色のギターソロ、そしてSaxソロ、オルガンソロと続き、再びギターソロ、そしてSaxソロと甘い音色を聴かせてくれます。
 4曲目は「Rizlla」。沙織さんのオリジナル曲です。アップテンポのリフからはじまる軽快で爽やかな曲。まずは軽やかなSaxソロ、そしてテクニカルなピアノソロ、そして今度はパワフルなSaxソロ。ここではテナーとのバトルが楽しめます。
 5曲目は「In A Sentimental Mood」。デューク・エリントン氏の曲です。ムーディで深い味わいのSaxソロからはじまるスローテンポのまったりとした曲。前半はSax、後半はピアノが美しいメロディを奏でて。
 6曲目は「Manteca」。ガレスピー氏の曲です。リズミカルなリフからはじまるビッグバンドJAZZっぽいパワフルな曲。リフが落ち着くとまずはピアノソロ、続いて素朴な音色のフルートソロ、やや抑えたペットソロ、そしてピアノをバックに爽やかでリズミカルなSaxソロがテナーと交互に。その次はトロンボーンのソロへ。ラストはテーマに戻ってパワフルに。
 7曲目は「I & I」。沙織さんのオリジナル曲で、これがCMタイアップ曲です。Saxの早いパッセージから始まるアップテンポの軽快な曲。パワフルでアグレッシブなSaxソロや、テクニカルなピアノソロやドラムソロも。
 8曲目は「Greenism」。沙織さんのオリジナル曲です。ドラムとベース、そしてSaxからリズミカルにはじまるアップテンポの軽快で楽しい曲。Saxソロのあとはピアノソロ。どちらもとても軽やかです。そのあとはパワフルでド迫力のドラムソロが。
 9曲目は「My Ideal」。ピアノから始まるスローテンポのトワイライトムードの曲。ムーディでシブい音色のSaxソロ、そしてエモーショナルなピアノソロを聴かせてくれます。
 10曲目は「How To Make A Pearl」。沙織さんのオリジナル曲です。軽快でパワフルなSaxリフからはじまるアップテンポのリズミカルで楽しい曲。テクニカルなSaxソロ・ピアノソロとつづき、その裏でもテクニカルなベースを聴かせてくれてます。
 11曲目は「Lover Man」。スタンダードナンバーです。憂いなピアノからはじまるスローテンポのムードたっぷりの曲。前半は艶っぽいSaxソロ、後半には美しいピアノソロが。
 12曲目は「Tico Tico」。ラテンの名曲です。軽快なドラムからはじまるハイテンポの楽しい曲。めっちゃテクニカルなSaxソロ、続いて軽やかなギターソロ・オルガンソロと続いて、終盤にはドラムソロが。
 13曲目は「Open Mind」。同世代のピアニスト松永貴志さんの曲で、この曲の松永さんとの共演バージョンが報道番組のテーマ曲につかわれたそうです。ミドルテンポの落ち着いた感じのおしゃれな曲ですね。ギターソロ・ピアノソロと続いてSaxソロが。クールでかっこいいですねぇ。
 おまけのDVDには5曲分の映像が。ジャケットの写真では大人の女性のお色気たっぷりで、クールな印象の沙織さんですが、映像では素顔の沙織さんも。それが笑顔がめっちゃ可愛くてチャーミングで・・・もうおぢさんデレデレです。
 日本JAZZ界の若手のホープとして大活躍中の矢野沙織さん、今後の活躍もすっごい楽しみです。

08.7.20 人間椅子

2008-07-21 18:43:23 | ライブレポ HR/HM
◇ 2008/7/20 高円寺Show Boat
<Show Boat 15th Anniversary・・・Sold Out LIVE!>
 高円寺のライブハウス<Show Boat>が今年15周年を迎えたそうです。で、7月から9月初旬まで15周年記念ライブの企画が続くようですが、そのなかで7月20日の日曜日に<人間椅子>のワンマンライブがある、とのことで楽しみにしてました。ところが・・・自分はファンクラブの先行販売でチケットを買ったからよかったけど、一般販売がなんと即日完売だったそうなんです。行きたくてもチケットを買えない方も多かったようですね。3連休の中日ということもあって地方のファンの方もチャンスとばかりに期待してたんでしょうに。それにしても・・・昨年までは当日でも余裕だったのに、いくらShow Boatがハコが小さいとはいえ即日完売とはビックリです。やはりイカ天特集の影響なのかな?人間椅子の人気、上昇中なんですねぇ。
 とはいえ、完売ということはただでさえ狭いハコに人が押し寄せるわけですから、ギューギュー詰めになっちゃうのかな?ただでさえ暑い時期に狭いとこでアツくなったら、熱中症とか酸欠とかちょっとヤバそうですね。これは自分のようなおやぢはフロアー中央は避けて後ろのほうでおとなしくしてたほうがよさそうですな。どのみちShow Boatはステージが低いから演奏者はほとんど見えないのよね。でも各所にモニターが設置されてるのでステージの状況はなんとかわかるもんね。そんなこんなで期待と不安が入り混じって。

 さて当日。朝から所用でS岡市に行ってたもので、14時にS岡駅を出発して、JRと小田急線を乗り継いで高円寺へ。(小田原~新宿は小田急のほうがはるかに安い!) 18時半開演なのよね。17時40分に高円寺に到着。荷物をコインロッカーに預けようとしたら300円のBOXが全部使用中。すると近くにいた人たちが「これって全部<人間椅子>のライブ観にきてるひとが使ってるんじゃない?」って。いきなり普通の人から<人間椅子>の名前が出てきてビックリしました。しかたなく隣の400円のBOXに荷物を。で、先に軽く食事でもしようかな?って思ったけど、まずは現地確認。するとすでに会場の前に長蛇の列が。これはヤバいと思い、食事はあきらめてすぐ並ぶことに。
 別途ドリンク代(630円!)を払ってフロアーへ。もう前半分はいっぱいです。自分は予定通りに後ろのほうへ。どんどんお客さんが入ってきてあっという間に満杯。中に入れないお客さんも。冷房ははいっているんでしょうけど、もうお客さんの熱気でかなりアツくなってます。大丈夫かな?

 18時37分ころ、それまで流れていた音楽のヴォリュームが少し上がって、そしてフロアーの照明が暗くなって、SEがオルゴールとギターのような楽器で奏でられる綺麗だけどちょっと不気味なサウンドがながれて・・・いよいよメンバー登場です!大歓声で迎えられます。そしてチューニングのあとはじまった1曲目は「爆弾行進曲」。ヘヴィなギターリフのアップテンポの曲です。♪つっこめ!つっこめ!って最初から超盛り上がり!凄いっす!中盤ではリフのあとに「ヘイ!」って掛け声をあわせて。続いてミドルテンポのヘヴィなリフからはじまる2曲目は「九相図のスキャット」。リフを弾きながら和嶋尊師が「Evelybody, Clap your hands!みんな手拍子を!」って。♪チュッチュル、チュッチュッチュッチュゥイェイ~って懐かしめのヨコノリです。ギターソロの前には「ワジマ!」って声も。

「ありがとう~!人間椅子でぇ~す!今日はShow Boat15周年記念に、よ~うこそおいでくださいました!」って研ちゃん。「15年といえば昔なら元服ですよ!」って和嶋尊師。「大人になったShow Boat、よろしくお願いします」って。人間椅子はもうすぐ20周年だそうです。「やっと打ち上げでお酒が飲める」って研ちゃん。爆笑です。で、客席を見渡して「こんなに人が入って・・・あ、具合が悪くなったら言ってくださいね」ってお客さんを気遣う研ちゃんです。そして「こんなに人が入って・・・人間椅子じゃないみたい」って。再び爆笑!そして和嶋尊師「大変ですよ暑いし。今日はいつもより曲数多いですから、熱中症にならないように」って。お客さん大喜びです。
 そうそう、このShow Boatは柱があってステージが見れない部分があるんですよね。研ちゃんは先日ノブさんが叩いてるバンドのライブを見に行ったそうですが、塀のかげでノブさんがぜんぜん見れなかったのであきらめたとか。なので後ろのお客さんにも気を遣っています。「人のライブを観にいくとお客さんの気持ちもわかるよね」って和嶋尊師。そしてステージが低いこのフロアー「そうだ!お客さんきっとノブ見えないですよね」って研ちゃん。そう、ドラマーは全く見えないんです。トップシンバルがちょこっと見えるだけ。するとノブさんが立ち上がって、そして椅子の上に立ってアピールを。大拍手です。「中島ノブくんです」って和嶋尊師。「さ、これで後ろのひとは最初で最後のノブくんです」って研ちゃん。爆笑です。
 で、今日は暑いから目でも涼しんでもらおうと浴衣を着てきた、という和嶋尊師です。「で、じつは腰にウチワを差してるんですけど、これはノブくんにしか見えません」って。でも後ろを向いてウチワを見せてくれました。

 3曲目は重い和風リフからはじまる「羅生門」です。これライブで聴くのって初めて!リフがOzzyさんの某曲に似てるのはご愛嬌ですね。スローテンポで不気味に、そして中盤からアップテンポでパワフルに。続いて4曲目は「青年は荒野を目指す」。アップテンポのストレートビートの曲。スライドギターのソロ、冴えてますねぇ。3ヴァースの♪ライララライララ~は前方のお客さんはしっかり合わせてましたね。さらに続いて5曲目は「のれそれ」。ミドルテンポのお祭りソングです。前方のお客さんは両手をあげて踊りまくり。途中からテンポアップして♪ジャンカジャンカ~の阿波踊りリズムに。踊りがよりいっそう激しくなります。「ア、ソレ!ア、ドシタ!ア、ヨイショ!」って煽って。すっごいお祭り状態っす。

 「ありがとう!」「踊り狂っています!」って。「暑いですね、具合悪くなったら挙手してくださいね。川端くんの介護付きですから。」って研ちゃん。「今日はワンマンだからゆっくり行こうかな」って研ちゃん。リハでは寒いくらいだったそうですけど、これだけお客さんが入ると熱気が凄いもんね。「もうちょっと冷房を効かせてくれないかな」って。で、スタッフの方が冷房を少し強めにしてくれて。「燃え尽きる夏ですよ!バーニングサマーですよ!ツーサウザンドエイトですよ!」って和嶋尊師。すると研ちゃん「2008と言えば、今年はやけに夏フェスライブが多いけど、どうして人間椅子が呼ばれないんでしょうねぇ?」って研ちゃん。爆笑です。「20年やってて一度も呼ばれたことないね」って。「そういえばボクも平成2年からずっと不思議に思ってた」って和嶋尊師。「たぶん真昼の太陽の下には合わないんじゃないかな」って。「どうしたら呼んでもらえるんでしょうね?」って研ちゃん。すると、「まず外見を爽やかにしないといけないんじゃないかな?」って和嶋尊師。「そういう理由なんですかねぇ?事務所がないのが良くないんじゃないかなぁ?」って研ちゃん。う~ん、たしかにああいうのは事務所の力でしょうねぇ。フリーは難しいでしょうねぇ。レコード会社がなんとかしてくれれば・・・ト○マさん、がんばってくださいよ!
「再三、人間椅子のライブでは“中島ノブ強化曲”としてノブが1回もやってない曲を1曲づつ入れてますが・・・」って研ちゃん。そうでもしないと昔の曲を忘れちゃうって。「“なまけ者の人生”っていっても、そんな曲あったっけ?」って研ちゃん。「“なにゃどやら”弾けって言われてもオレ弾けないよ」って和嶋尊師。アルバム14枚で160曲くらいあるとか。「キャリアでいったらB‘zと一緒」って和嶋尊師。大拍手です。「今日もレアな曲いっぱいで緊張してやってます」って。

 そしてはじまった6曲目は「盗人賛歌」。ゆったりとしたテンポではじまってヘヴィなリフが。この曲たしかに初めて聴く曲です。ヴァースは研ちゃんが朗々と歌い上げて。パワーバラードっぽいっす。中盤はテンポアップしてパワフルでスリリングな展開に。サビのコーラス、綺麗ですねぇ。つづいて7曲目は「白日夢」。和嶋尊師の歌うゆったりとした幻想的な曲。さらに続いて8曲目はこれまたレアな「マンドラゴラの花」。いかにもって感じのスローテンポでダークでヘヴィな曲。研ちゃんの不気味な歌い方、たまらないっすね。中盤のベースフレーズはBlack Sabbathを彷彿とさせます。最後は徐々にテンポダウンしていってFin。

 「ありがと!」「少しは休憩できたでしょうか?」って研ちゃん。「ゆっくり聴ける曲を選びました」って和嶋尊師。そして暑いものでウチワで扇いでます。それを見た研ちゃん「自分だけウチワですか?」って羨ましそうに見る研ちゃん。すると和嶋尊師は研ちゃんを扇いであげて。
 「まだまだ曲いっぱいありますからね!」ってノブさん。先日のリハでは4時間かかっても終わらなかったって。でも曲だけでなく雑談も多かったとか。今回はルナ○○の話で盛り上がったそうです。でも一般の方にはお話できないような内輪話らしいです。
 ここで和嶋尊師が近況を。最近菜食に徹しておられるそうです。肉食だと胃がもたれるそうです。ラーメンでももたれるとか。で、しばらく菜食してたんですけど、クラッときてこれはイカンと、ノブさんと焼き鳥を食べにいったそうです。肉のうまみが身体にしみわたったとか。でも菜食は続けていて、先ほど楽屋でも“納豆”をたべていたそうです。「楽屋で納豆たべるってなかなか出来ないよね」って研ちゃん。「ロックと納豆って合わないよね」「なんかジジイみたい」って和嶋尊師。

 9曲目は“愛欲の空しさ”を歌ったという谷崎潤一郎氏の世界の「痴人の愛」。ミドルテンポのヘヴィな曲で、うねるベース、めっちゃかっくいいっす。続いて10曲目は「死神の饗宴」。タイトル通りダークでヘヴィな曲。研ちゃんのパワフルなヴォーカル、凄いっす。中盤からテンポアップして盛り上がって。Judas Priestの某曲にちょっと似てますねぇ。

 「もしかしたらねぇ、温度じゃなくて酸素が足りないのかもしれない」って研ちゃん。そしてフロアーで疲れ気味のお客さんを見て「大丈夫?休んだようがいいよ。そんなに無理しないで、人間椅子ごときで・・・そんなにがんばらなくても」って。「人間椅子にはいつでも逢えますよ」って。「それならここで次の予定を」って和嶋尊師。「人間椅子は夏フェスには全く呼ばれませんでしたけど、青森の六戸町から村おこしのイベントにでませんか?って依頼がきまました」って。大歓声です。但し11月だそうです。「六戸町って青森県人でもどこにあるかわからない」って研ちゃん。で、そこには旅館が2軒しかないとか。「旅館では僕らと雑魚寝ですよ、風呂も混浴ですよ!」って和嶋尊師。「オレは男の人だけでもいいんだけど・・・」ってノブさん。「男の人のほうが好きかなぁ」って。ノブさんって“ソッチ”系だったの?「アニキ!」って声が。「それでやたらボクらの前で脱ぐのかぁ」って研ちゃん。バンド練習中でも脱ぐ必要がないのにやたら脱ぐそうで。マッチョなボディを見せたいのかな?
 それと9月のノブさん企画の<ノブ博>でも人間椅子のライブがあるそうです。それも楽しみですね。そして和嶋尊師がおもむろに「マーシーが出所するんですね」って。「もう出所したんです」って研ちゃんがツッコミ。「今度記者会見するそうですね」。「それ今日です」ってまたツッコミ。それと某死刑囚のお話も。「また暗い話になってしまいました。口を開けば暗い話題しかでてきません」って和嶋尊師。なにか思うところがあったようで。で、あの秋葉原の現場にも行かれたそうです。

 で、その辺の“青春の屈折”等のことについて歌ったという11曲目は「黒い太陽」。これもミドルテンポのダークでヘヴィでパワフルな曲です。 つづいて12曲目は「悪霊」。スローテンポのさらにダークでヘヴィな感じではじまって、すぐにアップテンポでパワフルなモードに。もうノリノリです。アグレッシブなギターソロもかっちょいいっす。さらに続いて13曲目は「どっとはらい」。ミドルテンポのヘヴィな曲。もう定番というかおなじみになりましたね。♪どっとはらい、どっとはらい~ってサビも大合唱。お客さんのノリも凄いっす。

 「大丈夫?あともう少しだから」って。「あぁもうぶっ倒れそうだって人のために言えばあと4曲です」って研ちゃん。「えぇ~~!」って不満の声も。ここでノブさんが。「ほんとに、たくさんの人が入ってくれてメンバー大喜びです!楽しいです!」って。で、人間椅子ももう20年近くになるそうですが、即日Sold Outというのは初めてだそうで。ちなみに今回230人くらいだとか。「これで“人間椅子のチケットがとりにくい”ってうわさが広まれば、次のツアーも楽しみでしょ!みんなSold Outになりますよ!」って。「目標はサマーフェスだね」って和嶋尊師。「ここにいる約230人のみんなが署名運動とかすれば・・・」ってノブさん。「ま、オレとしては、1回でもやってみたいのが“刑務所慰問”やってみたいんだよね、マジで」って和嶋尊師。「“人間失格”とか“地獄”とか?」「曲、選びますよね。コエ~!」「“盗人賛歌”とかもヤバいよね」って。「“刑務所がいっぱい”が1曲目ですね。明るい曲を」って研ちゃん。

 ここでノブさんが「どうですか、みなさん、少し楽になりましたか?」「まだまだ暴れたいというひと!」「まだまだノリノリでイケるひと!」「体力残さないでいこうぜ!」って煽って。そしてはじまった14曲目は「猿の船団」。アップテンポの超ノリノリの曲。もう踊りまくりです。場内が揺れてます。もちろんサビは♪猿の船団、猿の船団~って大合唱。「Yeah!Thank you!」ってノブさん。 つづく15曲目は「賽の河原」。スローテンポでダークでヘヴィなリフからはじまって研ちゃんの不気味なヴォーカルが。Bメロは和嶋尊師が、サビはコーラスをキメて。中盤からはテンポアップしてノリノリモードに。 さらに続く16曲目は「恐怖!!ふじつぼ人間」。ミドルテンポでヘヴィにはじまって、サビではスラッシュモードで。 本編ラスト17曲目は「天国に結ぶ恋」。イントロはダークでヘヴィですがすぐにアップテンポの楽しいノリノリの曲調に。ラストのギターソロはもちろん和嶋尊師弾きまくりです。

 曲が終わると大拍手大歓声!そのなかをメンバーがお客さんに手を振りながらステージ袖へ消えていって。もちろんお客さんはアンコールを求める手拍子を。そしてそのうちに「アンコール!アンコール!」って声もあがって。
しばらくするとステージにメンバーが戻ってきて、大拍手大歓声で迎えられます。「ありがとうございます。柱のかげの方も見えないのにありがとうございます。後ろのひともノブくんが見えなくてごめんなさい」って研ちゃん。するとノブさんがステージ前へ。「アニキ!」ってコールも。
「だいぶ暑さになれてきましたね」「でも外出ても暑いですよ」「風邪ひかないように気をつけて帰ってくださいね。まだ終わりじゃないけど」って研ちゃん。「次の曲は休めますよ」って。「そうなんです、休める曲を用意しました」って和嶋尊師。そしておもむろに演奏がはじまったのが・・・う~ん、知らない曲。70年代のハードロックだと思うんだけど。でもすぐに演奏が止まって、「お遊びはこれくらいにして」って和嶋尊師。

 はじまった18曲目は「幻色の孤島」。ミドルテンポのヘヴィな曲です。後半のアルペジオのソロが幻想的ですねぇ。 続いてはじまった19曲目はアンコール定番の「針の山」。もう超ノリノリ!場内が揺れてます。おもいっきりヘドバンしてるひともいっぱい!自分もしたいけどもう無理っす。
「ありがとう!」って研ちゃん。曲が終わるともちろん大拍手大歓声!「ベース、鈴木研一!いつもに増して白いです!」「頼りになるアニキ!中島ノブ!」って和嶋尊師が紹介。そして「涼しい浴衣にムサいヒゲ、和嶋慎治!」って研ちゃんが紹介。研ちゃんは「ハラへった~!」って。そして手を振りながらステージ袖へ。もちろんお客さんは再度のアンコールを求める手拍子とコールを。

 しばらくすると再びメンバー登場!大拍手大歓声で迎えられます。和嶋尊師はグリーンのTシャツで、研ちゃんは前回のライブでも着てたガクランで。もちろんおなかのボタンは開いたままで。そしてさらにメガネをかけますが、「曇って見えない」って。「和嶋くん、いつもメガネかけてよくやるね」って。ノブさんもメガネだもんね。
「いやぁ、暑いなかありがとうございます。この次の曲で終わりです」って研ちゃん。「えぇ~~!」ってお客さん。「達成感あった!って感じに・・・」「最後の曲、一緒に行きましょう」って。「Show Boatのお祝いなので、15周年を祝って、そして最後まで付き合ってくれたお客さんのご健康をお祈りいたしまして・・・はい!さん・さん・ななびょうし!」ってオーラス20曲目は「地獄風景」です。

 狭いハコで、しかも超満員で、めっちゃ暑くて、しかも女性も多いライブ、ということもあってか、お客さんがエキサイトしすぎないように、ミドルテンポの地味目な曲を多く配置した、お客さんへの気遣いが伺えるライブでしたね。(もっとも最後に約1名倒れたようですが、無事だったそうです) ファストナンバーが好きな方には物足りなかったかもしれないけど、でもでもマニアックなファンにはレアな曲も多くて充分楽しめたことでしょう。たぶん今回初めて人間椅子のライブを観にきた方も多かったんでしょうね。だからこそSold Outになったんでしょうけど。となると次回のライブはいったいどのくらい動員できるのかな?9月21日の<ノブ博>の対バン、そして11月8日の青森でのライブはちょっと観にいかれそうにないですが、その後も楽しみにしています。

 そうそう、先日にはアルバム「踊る一寸法師」が再発売され、そして廃盤になっていたアルバム「無限の住人」も再発売が決まったそうですが、そのことには全く触れなかったし、その2枚のアルバムの曲は演奏しなかったですねぇ。なんかあるのかな?いまは別のレコード会社だから、宣伝しちゃマズいのかな?公式サイトにもなにも書かれてないし。ちょっと残念です。

水野正敏さんDUO-G

2008-07-19 07:27:04 | ジャズ
 JAZZ・フュージョン界等で幅広く活躍されている個性的ベーシスト<水野正敏さん>。同じ2004年に今度はギタリストお2人とのDUOアルバムも発表されています。タイトルは「DuoDuo-G」で、そのギタリストとは<VALIS>の<布川俊樹さん>と、<Fragile>の<矢掘孝一さん>の凄腕お2人です。ベースとギターだけっていうのも、意外とあるようでないような気もします。こちらもとっても楽しみ。全10曲のうちの奇数番号が布川さんで、偶数番号が矢堀さんで、お互いに5曲づつです。ではアルバムのほうへ。
 1曲目は「Junkanoo」。布川さんです。ゆったりとしたメロウなギターからはじまって、段々リズミカルになってベースがはいって、ギターと掛け合いのように弾き合います。アップテンポでの軽快なバトル、聴いていてとっても楽しいですね。 2曲目は「睡蓮」。矢掘さんです。コーラスを効かせたギターサウンド、とっても新鮮ですね。この曲もとっても軽快でウキウキしてきちゃいそうです。ギターもベースもリズムにのって弾きまくりで楽しそう。
 3曲目は「4辛カレー6杯目」。布川さんです。ロマンティックなリズムでダンサブルに軽やかなサウンドを聴かせてくれます。前半はギターメインで後半はベースメインで。
 4曲目は「Slum Dance」。矢掘さんです。重いベースリフからはじまって、アコースティックギターのメロのあと、ミドルテンポのギターのリフをバックにベースソロ。中盤ではニゾンで。後半はベースラインにのってテクニカルなギターソロ。ラストは再びユニゾンをキメてFin。
 5曲目は「Swingin’ 2 Bananas」。布川さんです。リズミカルなギターリフからはじまり、スウィングビートで心地よく聴かせてくれます。終盤ではユニゾンも。 6曲目は「Dolphin Dance」。矢掘さんです。ハービー・ハンコック氏の曲。アコースティックギターのゆったりとしたほのぼのムードからはじまって、すぐにリズミカルで軽快な感じに。中盤ではめっちゃテクニカルな早弾きも。後半からはベース弾きまくり。
 7曲目は「Dolphin Dance」。同じ曲を今度は布川さんが。前半にギターリフにのってのテクニカルなベースソロが。中盤からはギターメインで。アコースティックギターの音色が心地いいです。
 8曲目は「Hemlock」。矢掘さんです。アップテンポのリズミカルなリフからはじまる、軽快な曲。心地よいリズムで軽やかに奏でられて、しかもめっちゃテクニカルで。
 9曲目は「First Flush」。布川さんです。メロウな雰囲気のギターからはじまる、ゆったりとしたおだやかな曲。前半はギターメインで、後半にはパワフルなベースソロも。 10曲目は「扇風機森田君」。矢掘さんです。ミドルテンポのスウィングモードからはじまる、優雅な雰囲気もするテクニカルな曲ですね。前半はギターメインで、後半はベースが心地よいメロディを奏でて。終盤は再びギターメインでロマンティックなフレーズを。
 休日の午後に紅茶でものみながらゆったりと聴いてみたいような、軽い感じの心地よいアルバムですね。こういうのもいいかも。

水野正敏さんDUO-P

2008-07-18 00:18:11 | ジャズ
  JAZZ・フュージョン界等で幅広く活躍されている個性的ベーシスト<水野正敏さん>。その水野さんが2004年に発表したこのアルバム「DUO DUO」。タイトル及びジャケットの通り、このアルバムは水野さんが<難波弘之さん>と5曲、<青柳誠さん>と5曲DUOをした演奏が計10曲収録されています。ピアノとベースだけの音空間、いったいどんなサウンドを聴かせてくれるのかすっごい楽しみです。
 1曲目は「In Your Own Sweet Way」。青柳さんと。ピアノの早いパッセージからはじまります。そして軽快で爽やかなメロディを奏で、ベースはリズミカルに軽やかな感じで。後半はベースメインで、テクニカルに弾きまくりです。
 2曲目は「Labyrinthos」。難波さんと。優雅なピアノソロからはじまり、中盤からは複雑なリズムながらもアップテンポで軽やかに。後半にはベースのパワフルでテクニカルな演奏も。ラストは優雅なピアノでFin。
 3曲目は「Noir」。難波さんと。跳ねるようなベースリフからはじまり、爽やかでリズミカルなピアノリフが。そして透明感のある綺麗なメロディを奏でて。後半はテクニカルながらメロディアスなベースが楽しめます。ラストは再びテーマリフに戻って。
 4曲目は「Circle Beeds」。青柳さんと。ジャジーな雰囲気のピアノからはじまります。軽快で心地よいアフタヌーンJAZZみたいな。優雅で軽やかでいいなぁ。後半は軽やかなベースプレイが楽しめます。
 5曲目は「Talkin’ To Myself」。青柳さんと。ゆったりと静かにはじまります。そしてベースのリズミカルなリフが。そのリズムにのってピアノが自由にはねまわって。
 6曲目は「Girl From Ipanema」。難波さんと。ロマンティックなピアノとベースのユニゾンリフからはじまって、ダンサブルな雰囲気で綺麗なメロディが紡がれて。後半にはリズミカルなベースソロが。
 7曲目は「Anonymous」。難波さんと。メロディアスなピアノからはじまり、それがリズミカルに軽やかに。ワルツ調かな?とっても心地よいです。後半には力強いベースソロがちょこっと。
 8曲目は「Rails」。青柳さんと。ゆったりと静かにはじまります。ピアノのインプロソロがたっぷり。後半はベースのインプロソロが。両方ともゆったりとした“間”が、なんとも心地よいです。
 9曲目は「Third Scene」。難波さんと。ゆったりとしたロマンティックな雰囲気で穏やかな感じの曲。ときに優しく、時に力強く、心地よいフレーズを聴かせてくれます。ラストにはテクニカルなベースもちょこっと。
 10曲目は「Blanc」。青柳さんと。軽やかなピアノリフから静かにはじまり、優雅なピアノソロが。それが段々軽快にリズミカルになっていきます。後半はピアノリフにのってベースが自由にはねて。ラストは静かにFin。
 アコースティックピアノとコントラバスだけのピュアでクリアな音空間。透明感あふれる綺麗な世界は格別ですね。

ザ・ダブラーズ 2

2008-07-17 07:00:00 | フュージョン
 5年後の2005年。<ザ・ダブラーズ>の2ndアルバムが発表されます。水野さん・ほーじんさん・東原さん、そして今回キーボードには<小川文明さん>が参加されています。ジャズ・フュージョン系の青柳さんに代わって、プログレ系の小川さん。どんなサウンドになるのかすっごい楽しみです。アルバムタイトルは「続ザ・ダブラーズ登場!?「宝」。今回は海賊ドクロに輝く金貨のジャケット。そしてCDはルーレット模様。「聴きあきた際には、ルーレットとしてご活用ください。」って。んなアホな・・・でも、こういうセンスっておもろいなぁ。
 アルバム1曲目は「Nitpicker」。シンセのきらびやかなサウンドにツインベースがうねって、新感覚のサウンドが楽しめますね。変拍子気味のアップテンポで、ノレそうでノレないようなポップな不思議感覚です。透明感のあるキーボードソロのあとは、お待ちかねのベシベシチョッパーソロ。
 2曲目は「Snapping Finger」。テクニカルなドラムとチョッパーベースからはじまり、パーカッシブなドラムソロのあと、ヘヴィなオルガンリフがファンキーなツインベースリズムにのって。そしてハードなオルガンソロ、ドラムソロと続きます。終盤は短いベースソロのあと再びキーボードソロに。カリビアン調の楽しい曲です。
 3曲目は「Aurora Noise」。パワフルなドラムからゆったりとはじまるグルーヴィな曲。キーボードソロ、そしてベースとのユニゾン、再び綺麗なサウンドのキーボードソロと続きます。
 4曲目は「So far, So Close」。美しく幻想的なキーボードサウンドからはじまり、ゆったりと伸びやかで綺麗なフレットレスベースサウンドによるフレーズが響いて。中盤からはアップテンポの軽快なリズムがはいって爽やかで軽やかなサウンドに。後半には再びゆったりテンポで透明感のある綺麗なシンセソロが。
 5曲目は「Come Hither」。ブラシドラムから始まる軽快でジャジーな曲。軽やかなキーボードにぶっといベースの裏メロが心地いいですね。そしてそこに軽い感じのベースがからんで。終盤にはパワフルでテクニカルなドラムソロが。
 6曲目は「March of Unity」。唸るオルガンからダイナミックにはじまり、そしてめっちゃパワフルなドラムと重いベースのリズムにのってミドルテンポのキーボードソロが。テクニカルな曲です。
 7曲目は「Trembling」。パワフルでファンキーなベースからはじまるミドルテンポの曲。ベースソロたっぷり、そしてキーボードもたっぷり。
 8曲目は「After of The Land」。スネアロールからはじまる、ゆったりとしたとっても爽やかな曲。おおらかな感じですね。ほのぼのとした綺麗なメロのシンセ、そしてフレットレスベースのソロがたっぷりと楽しめ、終盤にはソロのように叩きまくるドラムも。ドラマティックな曲です。
 ダブラースとしてはアルバムはいまのところこの2枚のようですね。またいつか復活するかな?

ザ・ダブラーズ 1

2008-07-16 06:54:44 | フュージョン
 <Portfolio>でもの凄いず太いツインベースサウンドでシビれさせてくれた<水野正敏さん>と<江川ほーじんさん>のベースコンビが<Portfolio>解散後に組んだあらたなツインベースバンドが<ザ・ダブラーズ>です。メンバーは水野さん・ほーじんさんに、あの<ナニワ・エクスプレス>のドラマー<東原力哉さん>と、キーボードの<青柳誠さん>というこれまた超強力なお二人です。これにはもうめっちゃ期待してしまいます。でもでも・・・この<ザ・ダブラーズ>のCDがなかなか手に入らなくて参りました。中古で売ってはいたんですけど、高額でとても手が届かなくて、もうほとんどあきらめてました。そんなときにたまたま某オクでなんとか買える金額で落札できて超ラッキー!やっと手にはいりました。
 まずは2000年4月に発売された1stアルバム「ザ・ダブラーズ登場!?」です。桜に虹と派手派手豪華絢爛のジャケットで、CDの帯には「ガハハハハハハ!!以上」って。最初から笑わせてくれます。そしてジャケット隅には“商売繁盛”“魔除け”って。魔除けにはなるかも?CDには「聴きあきた際にはコースターとしてご使用下さい」って書いてあります。そんなことしませんよぉ~!
 で、さっそく中身のほうへ。1曲目は「Alchemist Boogaloo」。ミドルテンポのパワフルでヌケのよいドラムからはじまり、ツインベース全開!曲はちょっぴりファンキーでオシャレなフュージョンって感じかな。お二人ともテクニカルなベースソロもかましてくれます。そして透明感のあるキーボードソロも楽しめます。ラストにはベースリフをバックにちょっとだけドラムソロも。
 2曲目は「Pedal Blow」。タイトなドラムからはじまるミドルテンポの明るくパワフルな曲。前半は爽やかで軽快なピアノソロを聴かせてくれ、中盤は短いベースソロのあとに、パワフルなSaxソロが。そしてベースリフとSaxの掛け合いに。そのあとはチョッパーベースとSaxのバトルが。
 3曲目は「Triplers」。ハイハットからはじまり、ベースがウネウネと。そこにオシャレなキーボードが入って心地よいフュージョンサウンドに。メロディアスで爽やかなベースメロ、そしてトロピカルなキーボードソロを聴かせてくれ、後半にはキーボードをバックにパーカッシブなドラムソロが。
 4曲目は「WANI Determinant」。重いベースと静かなリズムからゆったりとはじまり、Saxの爽やかな音色が響くも、いきなりヘヴィなベースが。めっちゃグルーヴィな曲ですね。地を這うような地響きベースがたまりません。ヒステリックなSaxはがジャングルの雰囲気を醸し出してますね。
 5曲目は「Boogie House Part1/Part2」。マーチングスネアからリズミカルに躍動感たっぷりにシンフォニックにはじまります。そしてパワフルなファンキーミュージックに。ピコピコ電子音とトーキングモジュレーター効果のベースサウンドも。後半には某有名ハードロック曲のちょっとヒネったリフもでてきたりして。とっても楽しい曲です。
 6曲目は「SENGEN-YAMA」。オシャレなオルガンサウンドのトロピカルでジャジーな曲。フレットレスベースのムーディなサウンドもたっぷり。終盤にはキーボードリフにのったパーカッションソロも。
 7曲目は「Pleasure Trip」。リズミカルなベースリフからはじまるアップテンポのパワフルで躍動感あふれる曲。中盤はアップテンポのままテクニカルなベースソロを聴かせてくれ、それがそのままアグレシブなキーボードソロへ。ラストは超パワフルなドラミングでFin。
 8曲目は「Hon-Gei」。ファンキーなベースからはじまるシャッフルビートのノリノリの曲。めっちゃパワフルなSaxソロのあと、幽玄なベースソロが。ラストは元のテーマに戻ってパワフルに。
 9曲目は「Spa-Francorchamps」。アップテンポのツインベース全開のノリのいいファンキーな曲。おふたりのベースソロもたっぷり、ピアノソロもたっぷり。そしてベースとピアノのユニゾンのフレーズも。
 想像していたよりもオシャレでスマートな印象かな。でもでもめっちゃかっくいいサウンドですね。ツインベースもたっぷり楽しめます。 
このあとにボーナストラックとしてなんとライブそのままのメンバー4人のMCが収録されていておもいっきり笑わせてくれます。