三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

イレブンミリオンプロジェクト

2010年03月16日 | 2010年
Jリーグから「2010 J.LEAGUE PROFILE」が
送られてきました。
100ページ以上にもなる冊子です。

Jリーグの理念・組織・各事業や
ホームタウン活動、マネージメントデータなど
盛りだくさんな内容です。

Jリーグは様々な印刷物を出していますが、
私の記憶では同様の内容で
これほどのボリュームのものは初めてだと思います。

これを読めば、Jリーグの全てが分かるくらい
歴史から現状までよく整理されています。

その中で大きなテーマとなっているのが
「イレブンミリオンプロジェクト」です。

「2010年に年間入場者数を
イレブンミリオン(1千百万人)にしよう」と
2007年に掲げたものです。

昨シーズンは9百61万9千689人でした。
1千百万人まで、あと138万人余。
J1、J2合わせて37クラブで割ると
3万7千305人増えればクリアできます。

当初、達成は難しいいのではないかと予想していましたが、
この数字を見ると目標まであと一歩。
ぜひ、達成して欲しいものです。

1993年にJリーグがスタートする前の理事会で、
入場者数をどのようにカウントするかという話がでました。
それまでの試合の観客数は
例えばこんな感じで決まりました。

報道陣
「今日の観客数は何人くらいにしますか?」

日本サッカー協会担当者
「そうですね~、3千500くらいでしょうかね」

報道陣
「じゃあ、4千でいきましょう」

「プロリーグたるもの、
こんないい加減なことじゃいけない」ということになり、
実数で発表することにしました。

ここで一つ問題がでてきました。
どうやって数えるかです。
傑作なアイディアがある理事から出されました。
「“野鳥の会”の会員に、数えてもらったらどうか」というのです。

以前、NHKの紅白歌合戦で、
“野鳥の会”の会員が会場の観客をあっという間に
数えるシーンがあり、こんな案になったのです。

結局、この妙案は採用されず、
チケットの半券を1枚ずつ人手で数える方法となりました。
入場者数の発表がハーフタイムの後になるのは
そんな事情があるからです。

今でも同じ方法で数えているのだと思いますが、
そんな細部へのこだわりが
Jリーグの歴史を作ってきました。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
コメント
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