三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

カネメのモノは身につけておく

2011年10月31日 | 2011年
久しぶりに会う人に、
「足の具合はどうですか?」と聞かれます。
今は痛みを感じることはほとんどありません。

骨をつないでいるボルト2本と
くるぶしを補強しているプレートを取り出さなければならないのですが、
また手術をして皮膚のトラブルをおこす可能性があると思うと
どうしても気が向きません。

私より2年ほど前に自転車で転んで
同様に足首を複雑骨折した小野清子さんは
「カネメのモノは身に着けておくの」といってボルトを入れたままなので、
私もしばらくは“先輩”に倣っています。

「小野清子さん」とは、東京オリンピックで活躍された体操選手。
現役を引退後、慶応大学などで体育を教えていましたが、
その後、参議院議員となり国土交通大臣などを務められて政界を引退。

とはいえスポーツ界では肩書も多く、
最近までtotoの“胴元”である日本スポーツ振興センター理事長、
現在は笹川スポーツ財団理事長などをされています。

私が雑誌のインタビューで初めてお会いしたのは30年ほど前。
しばらくして米国WSF(女性スポーツ財団)の年次総会が
ワシントンで開催されるというので、
私がお誘いしたのがお付き合いのキッカケです。

以前は時々お食事をしたりしましたが、
議員になられた後はその機会がありません。

小野さんは、私が評議員や理事を務める団体の理事長や会長であることが多く、
会議の席でご挨拶する程度なのですが、
去年から挨拶代りの話題はもっぱら「足の骨折」です。

果たしてボルトを体内に入れたままにして良いものか-。
気にはなっているのですが、特に支障はないので
「身に着けておく」ことで意見が一致しています。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表



コメント (4)
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おいでませ!山口国体

2011年10月11日 | 2011年
山口県で国体が開催されています。
「へえ~、知らなかった」と答える人の方が多いかも知れませんね。
10月1日から始まっています。
この土曜日に1泊でいってきました。

私の目的は競技観戦というより、国体用施設の視察です。
20年ほど前から10年間、
私は山口県阿知須(あじす)干拓地の活用計画から、
県のスポーツ振興計画策定までアドバイザーとしてかかわり、
その後、国体用の陸上競技場コンペの審査員をしました。

そんな縁が続いた山口での国体です。
東京生まれで「田舎」を持たない私にとって
山口は第二の故郷のようなものかも知れません。

これまでの仕事では、
いつも県庁の担当者が空港まで出迎えてくれていたのですが、
今は県の肩書がないので出迎えはありません。

一人で空港からバスに乗り維新百年記念公園の「競技場前」で下車。
コンペの時に目にした「完成予想図」を思い出し、
ドキドキしながら陸上競技場へ。

スタジアム正面の入口上に掲げられた
「おいでませ! 山口国体」の文字が目に飛び込みました。
競技場だけでなく周りに設置されたテントエリアも
賑わっています。

いざ、競技場の中へ。
フィールドの鮮やかな芝の緑が目に沁みます。
9レーンのトラックでは「少年女子800メートル準決勝」が
行われていました。

地元山口県の選手は残念ながら決勝進出はなりませんでしたが、
スタンドからは温かい拍手が送られていました。
私が座ったスタンドの前方は「車椅子エリア」。
年配の女性が家族と共に観戦していました。

メインスタンド上には三日月型の屋根がついています。
日本のスタジアムでよく見かけるデザインですが、
両端の細くなった部分の下の座席が
雨にぬれるのではないかと心配です。

この競技場が建設された公園は
もともとテニスコートなどがあり賑わっていました。
大会後の活用も心配ないのではないかと見ています。

翌日はJR宇部線の阿知須駅で下車して
徒歩約20分の「山口きらら博記念公園多目的ドーム」へ。
ホッケーの試合会場となっているはずですが、
2両編成の電車から降りたのは
私の他、たったの2人。

1人は大会を取材にきたカメラマン。
駅横の案内所で「会場で弁当を売っていますか」と質問しています。
もう1人は自治体の人のようです。
来年の国体開催県の担当者かもしれません。

駅前の真正面から向こうに延びる道路の前方に
ドームの白い屋根が見えます。
念のため道順を聞くと
「この道をまっすぐ行くと道の駅がありますから、その先です」

国体の幟の立つ駅前や
まちの様子をデジカメで写しながら歩いていくと
フェンスの向こうにドームが見えるのに、
行けども行けどもドームに近づくことができません。

ガラ空きの駐車場やサッカー場を越えて、
ようやく目指す多目的ドームに到着しました。
大会パンフレットの地図には徒歩「約20分」とありますが本当でしょうか。
私の時計で50分ほどかかりました。

ドームの中ではホッケーの「成年女子」準決勝が行われていました。
スタンドに近いところが練習場になっていて、
試合コートはその向こうにあります。
なぜ、スタンド側に試合コートを設置しなかったのでしょう。

グラウンドの中央に設置された仮設の客席まで行って試合を見ました。
客席の中央部分が周囲より高くなっていて(VIP席?)
コートの角の部分がその陰に隠れて、プレーが見えません。

入場無料なので文句はいいませんが、
有料だったらお客は怒りますよ。

そろそろランチの時間。
ドームの外に「うどん」の幟を立てたバンが停車しています。
発泡スチロールのドンブリが風で飛んでいるところを見ると
食事というよりオヤツ程度のうどんのようです。

駅に戻れば周辺にお店があるかも知れません。
駐車場のボランティアの人に道を尋ねると、
私が来た道で間違いないといいます。

山口の「約20分」は私の時計で50分と諦めて
炎天下、汗をかきかき阿知須駅に戻りました。
駅長さんに確認したところ、
往復とも道を間違えていることが分かりました。

「道の表示がなくて、係員の説明も分かりにくいということですね、
23日に反省会があるので報告しておきます」とのこと。
(ヨロシクお願いします。)

山口といえば、萩や秋吉台などの名所がありますが、
会議で訪れる度にあちこち案内してくれたので
ほとんどの名所はこれまでに行っています。

そこで今回は残りの時間を利用して常盤(ときわ)駅で下車して
常盤公園、石炭記念館を見学しました。
あちこちで道順を聞いたりしたのですが、
皆、とても親切で改めて人の温かさを実感しました。

今、思い出してみても
バス停で隣に座っていたオトウサン、
和食レストランの受付のオバサン、
生涯センターの事務所のオジサン、
無人駅の待合室にいたオニイサン、
自転車で通りがかった野球チームの少年たち、
私の質問にみな優しく丁寧に答えてくれてくれました。

「まちづくり」で大切なのは、
そのまちに住む人々のホスピタリティーです。

今回の国体の名称は「おいでませ!山口国体」ですが、
改めて「おいでませ!」(ようこそ、いらっしゃいました)と
キャッチフレーズに付けなくても
山口は、もともとそんな「まち」のようです。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表

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