三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

最近、読んだ本から

2011年08月23日 | 2011年
先週の雨から、東京は涼しい日が続いています。
夏休みということで、読書に精を出すのもいいかもしれませんね。

今日は、ここ数か月で私が読んだ本(仕事以外の本)を
順番にご紹介します。

東海林さだお『おにぎりの丸かじり』
山崎豊子『沈まぬ太陽』(一)
東海林さだお『そうだ、ローカル線、ソースかつ丼』

山崎豊子『沈まぬ太陽』(二)
佐々木紀彦『米国製エリートは本当にすごいのか?』
東海林さだお『おでんの丸かじり』

山崎豊子『沈まぬ太陽』(三)
今泉耕介『帰ってきた「はやぶさ」』
ジャレド・ダイヤモンド『銃・病原菌・鉄』(上)

私の乱読ぶりを知る友人は
「いったいどういう嗜好の人なんだ」と呆れています。

山崎豊子は社会派の作品を書く小説家であることは知っていましたが、
読むのは初めてです。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
『沈まぬ太陽』の主人公は、日本航空の社員がモデル。
舞台となっているのは「殿様体質」の日航です。

今から10年以上前に書かれた小説ですが、
現在の経営破綻が予見できる体質が、
そのまま書かれています。

山崎豊子は毎日新聞の学芸部記者として、
上司で後に作家となる井上靖にしごかれたそうです。

先日、読み終わった第三部は
ジャンボ機墜落事故がテーマでした。

墜落現場でバラバラになって散在していた遺体の惨状や、
遺族が遺体に面会する光景が緻密な取材をもとに記され、
当時の報道からはうかがい知ることのできなかった
多くのことを伝えています。

ノンフィクションでは伝えきれないものを伝えられるのが
フィクションだと改めて思いました。

ここでいう「フィクション」とは単なる「創作」ではなく、
事実をつなぎ合わせ、
それを「より真実に近づけるために創作した作品」という意味です。
今更ながら山崎豊子という小説家の力量に感心しながら読んでいます。

電車で読み始めると、よく乗り越してしまいます。
近くの本屋さんで品切れの第四部、第五部も楽しみです。

上記の本の全てコメントすると長くなりますので
もうひとつだけお勧め。
東海林さだおデス!

親戚の病気見舞いに買ったのですが、
その前に読んでみたら、これが傑作。
東海林さだおはもともと漫画家なのですが、
漫画より数倍も面白いのがエッセイです。

発想の意外さ、大胆さ。
奇想天外とは彼のことか--。
とにかく、「そんな見方があったのか」と驚くばかり。

頭が固い人、視野が狭い人には、是非、お勧めします。
もちろん「普通」だと自認している人にも。
(最近、会う人ごとに勧めています。)

面白すぎて、つい笑ってしまうので、
電車の中で読むときは注意した方がいいかも知れません。

もし、面白くない1日だったら、
寝る前に東海林さだおを読むと楽しい気分で寝られます。

===========================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「スポーツとまちづくり」ゼミ

2011年08月01日 | 2011年
8月というのに、東京は梅雨のようなはっきりしないお天気で
気温もあがらず涼しい日が続いています。

さて、法政大学のホームページでは各学部のゼミを紹介するコーナーがあり
今日から私のゼミが取り上げられています。
8月半ばくらいまでなら、フロントページの写真をクリックすると
文章を読むことができます。

学生に囲まれて真ん中で座っているのが私です。
ゼミが始まったばかりの時間で、まだ気合が入っていないせいか
大人しそうにしています??

しばらくお会いしていない人は
「ちょっと白髪が増えたんじゃない?」という感想を
持たれるかも知れません。

いつも通っている美容院の美容師さんによると、
「抗生物質」を摂取すると一気に白髪が増えるのだそうです。
去年の骨折の時と、炎症を起こした時に、
連日、使っていましたから仕方ないですね。
(ちなみに私は髪を染めるのが好きではありません。)

ところで、ゼミのテーマは「スポーツとまちづくり」です。
内容はサイトを読んでいただくとして、
学生は現在、3年生が9人、2年生が17人います。

本来なら4年生もいなくてはならないのですが、
我がスポーツ健康学部は3年前にできたため
最高学年が3年生となっています。

相談できる上級生がいないのが、ちょっとかわいそうです。
昨年、ゼミを始めるに当たって最初に思い出したのは
私自身の大学時代のゼミでした。

「マスコミ論」の生田正輝先生のゼミです。
とても人気があり、同じクラスの男子も受けたのですが、
残念ながら入れませんでした。

「生田ゼミは、女子なら誰でも入れるんだ」とふてくされていた様子が
今でも忘れられません。

「女子なら誰でも」という言葉が引っ掛かりましたが、
それ以上に、マスコミの勉強をしたいという意欲を持った彼が
ゼミを落ちて意欲を失ったことが
何とも気の毒に思えました。

そんな昔のことを思い出して、
私のゼミを希望する学生は全員入れてあげたいというのが、
正直な気持ちです。

かといって学生が多すぎると、きちんと指導することができません。
私には助手もいないので、全て一人で対応しなければならないからです。

そこで3年生が2年生の指導をするようにしているのですが、
経験のない3年生は自分たちのテーマに取り組むのが精一杯で
下級生の指導まで手が回っていないのが現状です。

人に言われてやるのではなく
自分でテーマを見つけて研究させる――。

これが先生の役割だそうですが、
この役割を果たせているかどうか、自問しています。

===========================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする