三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

女性理事を増やすには

2013年02月21日 | 2013年
2月も中旬を過ぎて、近所の家の紅梅が花をつけ始めました。
とはいえ、ここ数日、寒さが厳しく、
叔母にもらった毛皮のコートを引っ張り出したりしています。

スポーツの話題といえば、「柔道女子選手による体罰告発問題」が
大きな注目を浴びていますね。

絶対的な上下関係が当たり前の世界で、
よくぞ選手たちが行動を起こしたと思います。

かつてスポーツの現場を取材していた頃、
「スパルタで鍛えている」と評判の監督に何人も会いましたが、
スパルタ指導の現場を見たことはありませんでした。

昔だったらどんな理不尽なことがあっても
それに耐えることで根性がつくなどと理屈をつけていました。
しかし、今はそれが通じなくなりました。

やはり今時の若い世代だからこその行動だといえます。
彼女たちを後押しした山口香さんの存在も大きいですね。

インタビューを一度でも聞いた方はお分かりかと思いますが、
山口さんの理路整然とした語り口は小気味よく、
思わず拍手したくなるほどです。

全柔連には一人も女性理事がいないことも指摘されています。
まずは山口さんを理事にすべきだと以前から思っているのですが、
問題の核心を突く彼女の主張は正論であるからこそ
全柔連は反論の余地がなく、
結局は敬遠される結果となっています。

女性理事がゼロといえば、大騒動のレスリングもそうです。
女子選手の活躍と組織役員の女性活用が全く関連していないのが
現状なのです。

従来のアマチュアスポーツの世界では、
組織の役職は男性にとって名誉職です。
「女性理事を増やせ!」というと、
男性理事は自分の居場所が無くなるため反対します。

女性は男性を押しのけて理事になりたいというのではなく
女性を取り巻く問題を自分たちで解決したいがために
理事になる必要があるのです。

各団体は、理事などの役員数を規約で決めています。
その中で女性を入れようとするのは無理があります。
ならば、規約を改定すればよいのです。

枠を増やしてそれを女性枠とすれば、
男性を押しのける心配もありません。
私なりにグッド・アイディアだと思うのですが、
いかがでしょう。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表


コメント (2)
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