三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

みだれ髪?!

2013年11月14日 | 2013年
マスコミでは2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会に絡めた話題が続いていますね。
遅ればせながら、私がインタビューアーを務めた記事が
月刊「Voice(ボイス)」12月号に掲載されています。

スポーツ総合メーカー・ミズノの前社長で
招致委員会委員会CEOとして奔走された水野正人さんに
活動の裏舞台についてお話をうかがいました。

招致決定後は取材が殺到し、
受けていただくのは至難の業と聞きました。
幸い水野さんとは30年以上も前から面識がありますし、
現在は同社がバックアップしている「ミズノスポーツ振興財団」の
選考委員ということもあり、ご多忙の中、時間をいただくことができました。

先日、雑誌が届いたのですがページを開いてガッカリしました。
というのも顔写真が出ている私の髪がクシャクシャに乱れていたのです。

雑誌の取材や対談の前には、鏡を見ることが大事だとは
経験上よく知っていたのですが、
習慣になっていないため、このようなことになってしまいました。

水野さんはしっかり髪を整えてこられていたので
一層、恥ずかしい状況です。
編集担当者に伝えたら「あまり気になりませんよ」という返事。
つまり、いつもこんなみだれ髪なのかと、さらにガッカリしました。

そういえば以前、他の雑誌のインタビュー写真もみだれ髪でした。
編集長が私の友人だったので、そう伝えると
「三ッ谷さん、いつもと変わらないよ」と言われたことを思い出しました。

サイトに掲載されている写真はまだマシだと思います。
インタビューの内容も含め、ご興味のある方は雑誌を買っていただくか、
以下のサイトでも見ていただけますので、どうぞ。

http://shuchi.php.co.jp/article/1678
http://shuchi.php.co.jp/article/1679

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       三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
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オリンピックのレガシー

2013年09月16日 | 2013年
東京オリンピック・パラリンピック招致決定をロンドンで知りました。
7日夜の英国BBCテレビのニュースでは、
「日本は政治的・経済的に何の問題もない」というコメントでトップの扱いでした。

IOC総会のプレゼンテーションで
安倍首相が福島第一原発の放射能汚染水問題について
「状況はコントロールされている」と自信たっぷりに語る部分がVTRで流され、
外国の人たちに力強いメッセージとして伝わったようです。
(実際には問題がないわけではありませんが。)

今年の春ごろから、
「三ッ谷さんもブエノスアイレスに行かれるんですか?」とよく聞かれました。
現地の様子に関心はありますが、
それはマスコミに任せればよいことと考えていました。

私が同じ時期に目を向けていたのはロンドンです。
「オリンピック・レガシー国際会議 ―都市におけるメガイベントのインパクト」
8月中旬にこんなタイトルの会議があることを知りました。
9月4日~6日、会場は東ロンドン大学です。

4年前に、私はロンドンのオリンピックパークを視察しました。
昨年の大会を終え、今、そこがどうなっているのか、
ずっと気になっていたのです。

プログラムを見ると、2日目にオリンピックパークの視察があります。
「ロンドンオリンピックの代表的なレガシー」を確認する絶好の機会です。

「会議」の趣旨は次のようなものでした。

「この国際会議は、研究者や政策立案者、大学院生、
その他のオリンピック・パラリンピックという
メガイベントを招致することから生じる都市開発に関する問題に従事した者が、
それぞれの知識を共有し、情報交換する場所を提供するものである。」
(intelligence 130815)

分かりやすくいえば
「オリンピックのような大きな大会に関連する都市開発の問題について、
様々な立場の人たちが集まって情報交換をしようじゃないか」ということです。

巨大スポーツ施設は「まちの誇り」になることもあれば、
大きすぎて使いづらく、「まちのお荷物」になることも少なくありません。

私が東京オリンピックに関連してずっと気になっていることの一つが、
新国立競技場の大会後の利用についてです。

国際的な設計コンペを開催して決まったデザイン案は、
曲線を多用したユニークなものです。
デザインが好きか嫌いかは別にして、
大会後の利用に関連して大きな問題が2つあると考えています。

1つ目は「屋根付き」の屋内施設であること。
天候の心配はなくなりますが、
巨大屋内施設は光熱費が非常にかかります。

また、サッカーの試合は天然芝のピッチが必要です。
公表されている画像を見ると中央部分が開閉するデザインですが、
天然芝にとっては直射日光と風通しが必要です。

Jリーグ開幕以来、スタジアムのピッチは1年中緑でなければなりません。
それまでは、冬は枯れ芝のピッチで試合をしていました。
現在では夏芝・冬芝を巧みにミックスして、
日本のスタジアムは美しい緑のピッチを維持しています。

新スタジアムの画像の屋根は、透明の素材に見えますが、
太陽光不足で芝の張り替えが必要になるのではないかと心配です。
透明の屋根付きスタジアムであるオランダのアムステルダム・アレナは、
太陽光が足りないため年に何度か、芝を張り替えています。

2つ目の問題は8万人収容というスタジアムの規模です。
通常のイベント施設としては大きすぎです。

現在の国立競技場は約5万4千席ですが、
満員になるイベントは年にいくつあるのでしょうか。
それが8万席に増えるのです。

施設の大小を問わず、イベント開催時に客席がガラガラでは
いくら優れたイベントでも白けてしまいます。
誰もが一度くらい体験したことがあるのではないでしょうか。
イベント施設に限って言えば「大は小を兼ねない」のです。

ロンドンのオリンピックパークの整備は、
ロンドン東部の再開発計画の一環として位置づけられたものです。
8万人収容のスタジアムは、
現在、5万5千席を撤去する工事をしています。

「2万5千人収容のスタジアム」に生まれ変わります。
これまでもオリンピックスタジアムの座席の一部が
仮設席として造られた例は珍しくありませんが、
3分の2も座席を外してしまった例を、私は知りません。

ロンドンのメインスタジアムはまちのサイズに合わせて小ぶりになり、
他のスポーツ施設についても、
大会後の活用方法がしっかり計画されていました。

東京の新スタジアムは、
最新のハイテク機器が設置されることになるでしょう。
これまで見たこともないような素晴らしい演出が可能ですが、
その分、使用料も素晴らしく高くなると思います。

年間の施設維持費も気になります。
例えば、2002年サッカーワールドカップのスタジアムは3億円~9億円。
屋根で覆われている札幌ドームは、2倍の18億円と聞いています。

スポーツ施設は、規模が大きくなるほど採算を取るのが難しくなります。
大会後の活用や施設運営への配慮が見られない施設は
「まちのお荷物」になりかねません。

ところで肝心のロンドンの国際会議です。
これまでのオリンピック開催都市だったバルセロナ、アテネ、北京の他、
招致活動のライバルであるマドリードとイスタンブールからの参加もあり、
英国を入れて23か国から約180人が集まりました。

日本人の参加者は私を除くとたった1人。
南アのサッカーワールドカップをテーマに研究発表された
一橋大学准教授の鈴木直文さんだけでした。

オリンピックを開催することで、
開催都市には様々な「レガシー」(遺産)が残されます。

3日間、朝から夜まで真面目に(!)講演や発表を聞き、
各国の参加者と意見交換をすることができました。

そして、改めて認識させられたのは、
「レガシー」とはスポーツ施設だけでなく、
社会、経済、文化、環境など有形・無形を問わず、
多様な分野に広がっているという事実でした。

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       三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
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「日本サッカーに捧げた両足」

2013年08月23日 | 2013年
木之本興三さん。
Jリーグにかなり関心のある人でも
木之本さんの名を知る人はそれほど多くはないと思います。

その木之本さんが先頃、「日本サッカーに捧げた両足」(ヨシモトブックス刊)
という著書を出版されました。
サッカーは足でボールを蹴るので、「日本サッカーのために頑張った人」と
思われる方がいらっしゃるかも知れません。

Jリーグは今年、開幕20周年を迎え、新たなJリーグのあり方を模索中です。
マスコミでは20年を振り返る企画が目につきます。
しかし、報道されるのはJリーグの一面でしかありません。

木之本さんの著書の副題は「真実のJリーグ創世記」。
Jリーグ設立前から設立後の「真実」について記しています。
それにしても「日本サッカー」に「両足を捧げる」とは?

先月20日、出版記念パーティーが
幕張のホテルニューオータニで開催されました。

木之本さんは日本サッカーが低迷していた30年前から
日本サッカーリーグ(JSL)の事務長・総務主事を務め、
プロ化推進の中心的存在としてJリーグ設立を実現した
最大の功労者といってもいいでしょう。

20代でグッドバスチャー症候群という難病におかされ、
余命5年と告げられました。
肝臓を摘出して週3回の人工透析を続け、
Jリーグ設立後は大看板の川淵三郎チェアマンの片腕として、
リーグ運営を側面から支えました。

私はJリーグ理事として理事会や懇親会の席でお会いし、
お話をする機会もよくありました。
10年ほど前、木之本さんは再び難しい病気(バージャー病)で、
入院を余儀なくされました。

翌年、Jリーグ専務理事を退任。
私が最後に木之本さんにお会いしたのは、
ワールドカップ日韓大会の頃でした。

出版記念パーティーの会場で、
木之本さんは車椅子に座っていました。
両足を膝上から切断するという
過酷な闘病生活を過ごされていたことを
この著書で初めて知りました。

理事会の案件もいくつか取り上げられていて、
今更ながら舞台裏の事情を知ることもありました。

著書は木之本さんの体験と考えが貫かれた内容ですが、
川淵チェアマンとの確執については、
木之本さんの考え方が理にかなっているように思いました。

「壮絶」としかいいようのない闘病生活を送りながらも
日本サッカーのために仕事に取り組まれた木之本さんの姿勢には
ただただ深く頭を垂れるのみです。

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       三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
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政治家の姿勢

2013年07月01日 | 2013年
先日、はじめて国会議員のセミナーに行ってきました。
スポーツ基本法が国会で成立する前、
超党派の議員連盟主催でアドバイザリーボード会議が開催されました。

その際、私にも声がかかり、2回ほど会議に出席しました。
この時にお会いした国会議員からご案内をいただいたので、
ご挨拶かたがた出かけてみました。

都心のホテルのあまり大きくない宴会場。
参加者は閣僚経験者やスポーツ関係者、出身地の関係者など200人ほど。
森元総理など5~6人の来賓挨拶のあと、
ご本人がマイクの前に立ちました。

「セミナー」と銘打っているので、
何がしかのスピーチがあるのかと期待したのですが、
5分ほどのお礼の言葉で終わってしまい、後は懇談会でした。

政治家のパーティーを「集金パーティー」と呼んだりします。
政治活動には経費もかかりますから、財源確保の機会も必要でしょう。
しかし、せっかく大勢の人が集まっているのですから、
自分の考えを伝える場として活用しないのは、あまりに勿体ない。

帰りにいただいた紙袋の中は出身地の名産品だけで、
パンフレットの1枚も入っていません。
言葉を武器にしているはずの政治家が、
何のメッセージも発しない姿勢に、
大きく失望しました。

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       三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
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先生合格?

2013年04月03日 | 2013年
昨日来の雨で、満開を過ぎた桜の花びらが
冷たい地面を覆い尽くしています。

10日前、桜が満開の下で卒業式がありました
学部が出来て初めての卒業生。
1年生で会った時の印象のまま、
女子は袴姿、男子はスーツを着こなして。

私の大学時代を思い出しました。
前日にヨーロッパ旅行から戻ったばかりでした。
時差ボケのまま睡魔と闘いながら
卒業式に出たような記憶があります。

卒業証書は1,2年生の時のクラスで
担任だったU先生から手渡していただきました。
早く社会人になりたい気持ちが強く、
ようやく卒業できたという思いでした。

今度は私が先生として、学生たちに卒業証書を渡しました。
その後は、携帯電話を使っての“撮影会”が
そこここで始まりました。

「一緒にいいですか」と何度も声をかけられ、
学生たちと一緒に笑顔を作って写真におさまりました。

「大変お世話になりました」と深々と頭を下げ
お礼をいってくれる学生もいました。
まだ彼女もいない学生が、「僕の結婚式に来てください」と
早々と予約をしてきました。

4年前に彼らと一緒にスタートした私の大学「教員」生活。
今でも「大学教育とは?」と試行錯誤の日々です。

それでも学生たちは、教員としての私に
何とか「合格点」を付けてくれたように感じました。
とても嬉しく、励みにもなった一日でした。
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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
「スポーツとまちづくり」アドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表


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ふくしま浜街道・桜プロジェクト

2013年03月07日 | 2013年
3月3日、福島県浜通りで桜の植樹をしてきました。
大震災と原発事故で分断されている160キロの道路に
2万本の桜を植えようという何とも壮大な計画の一環です。

「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」と銘打ったこの計画は
NPO法人ハッピーロードネット理事長の西本由美子さんが
実行委員長として進めています。

お正月あけにJヴィレッジを案内してくれた際、
「三ッ谷先生、是非きてくださいね」と声をかけられました。
西本さんのご自宅は、避難勧告が解除された広野町にあるのですが、
「町民5千人のうち、10分の1の500人しか戻ってきていない」そうです。

「戻ってきていない家が多いので、夜は真っ暗。
このままでは復興もおぼつかないのでいろいろ考えました。
そして、子どもたちが自慢できるまちにしようと
日本一の桜並木を作ることにしたんです」と説明してくれました。

前夜に、いわき市内で交流会が行われました。
当日は大型バスが用意され、30分ほどかけて
楢葉町下小塙の「記念植樹祭」会場に到着しました。

大きなテントの中に並べられた椅子の最前列には
福島県出身の国会議員など来賓に交じって
地元の小中学生が座っていました。

除染されて放射能の心配はない場所なのですが、
子どもたちの出席をためらう親御さんも少なくなかったと聞きます。

来賓のスピーチはいずれも心のこもったものでしたが、
最も私の印象に残ったのは、子どもたちに語りかけながら挨拶をした
西本さんの言葉でした。

「出席したみんなは、学校に戻ったらお友達に今日のことを話して欲しい。
そして30年後、結婚して子どもが出来ていたら、
家族みんなで一緒にお花見をして楽しんで。
それまで、みんな頑張ってください。
オバサンも頑張るから」

「オバサン」こと西本さんは、
常磐道を応援する女性の会代表として様々な活動をされ、
その後も地元の高校生と道路のゴミ拾いをしたり、
地域活性化をテーマにシンポジウムを開催するなど
子どもたちを巻き込んで様々な取り組みをされてきました。

今回のプロジェクト実施に当たっては、
立ち入り禁止区域を含む沿岸部の道路を管理する
国、県、市町村の全てと直談判して
160キロの使用許可を取り付けたそうです。

西本さんのそんな頑張りがあったからこそ
実現への第一歩が踏み出されたのです。
子どもたちに語りかけた「頑張って」は、
そのまま西本さんご自身の覚悟のように聞こえました。

当日は道路脇の斜面に
150人ほどが100本の枝垂れ桜を植えました。
急な斜面をよじ登って私が植えたのは3本です。

毎年、桜の季節にウオーキングを楽しんでいる仲間と一緒に
いつかこの桜並木を愛でたいと思っています。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
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女性理事を増やすには

2013年02月21日 | 2013年
2月も中旬を過ぎて、近所の家の紅梅が花をつけ始めました。
とはいえ、ここ数日、寒さが厳しく、
叔母にもらった毛皮のコートを引っ張り出したりしています。

スポーツの話題といえば、「柔道女子選手による体罰告発問題」が
大きな注目を浴びていますね。

絶対的な上下関係が当たり前の世界で、
よくぞ選手たちが行動を起こしたと思います。

かつてスポーツの現場を取材していた頃、
「スパルタで鍛えている」と評判の監督に何人も会いましたが、
スパルタ指導の現場を見たことはありませんでした。

昔だったらどんな理不尽なことがあっても
それに耐えることで根性がつくなどと理屈をつけていました。
しかし、今はそれが通じなくなりました。

やはり今時の若い世代だからこその行動だといえます。
彼女たちを後押しした山口香さんの存在も大きいですね。

インタビューを一度でも聞いた方はお分かりかと思いますが、
山口さんの理路整然とした語り口は小気味よく、
思わず拍手したくなるほどです。

全柔連には一人も女性理事がいないことも指摘されています。
まずは山口さんを理事にすべきだと以前から思っているのですが、
問題の核心を突く彼女の主張は正論であるからこそ
全柔連は反論の余地がなく、
結局は敬遠される結果となっています。

女性理事がゼロといえば、大騒動のレスリングもそうです。
女子選手の活躍と組織役員の女性活用が全く関連していないのが
現状なのです。

従来のアマチュアスポーツの世界では、
組織の役職は男性にとって名誉職です。
「女性理事を増やせ!」というと、
男性理事は自分の居場所が無くなるため反対します。

女性は男性を押しのけて理事になりたいというのではなく
女性を取り巻く問題を自分たちで解決したいがために
理事になる必要があるのです。

各団体は、理事などの役員数を規約で決めています。
その中で女性を入れようとするのは無理があります。
ならば、規約を改定すればよいのです。

枠を増やしてそれを女性枠とすれば、
男性を押しのける心配もありません。
私なりにグッド・アイディアだと思うのですが、
いかがでしょう。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
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Jヴィレッジは今

2013年01月23日 | 2013年
Jヴィレッジに行ってきました。

現地の様子をどう伝えたらよいのか。
「筆舌に尽くしがたい」「想像を絶する」などの言葉を考えたものの、
そんな月並みな表現では太刀打ちできない状況が広がっていました。

それでは映像で見ていただこうと、
新しいパソコンにデジタルカメラのドライバーをインストールしたところ
なんと操作ミスで映像データが全て消失!

同行した3人のゼミ生が撮影していたので
それを使わせてもらうこともできるのですがショック…。

時間の経過と共に現地視察とデータ消失の二重ショックから立ち直り
視察の様子をお伝えすることにしました。

私たちをJヴィレッジに案内してくださったのは、
NPO法人ハッピーロードネット理事長の西本恵美子さん。
最初にお会いしたのは福島県「スポーツの里」づくり事業の委員会です。
私は外部事務局の責任者、西本さんは地元委員という立場でした。

西本さんについては改めて詳しくご紹介しますが、
現在は「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」を立ち上げ、
2万本の桜を植えて「30年後の故郷に贈ろう」と活動されています。

前置きが長くなりました。
さて当日、西本さんが乗用車でいわき駅から
Jヴィレッジまでの往復の足を引き受けてくれました。

私が初めてJヴィレジを視察したのは竣工年の1997年、
当社の「マーケティング研究会」でした。

その後、山口県スポーツ振興プラン策定協議会のトータルアドバイザーとして、
委員の方々を「先進施設」として紹介するためお連れしたこともあります。
「スポーツの里」づくり事業でも何度か訪問しました。

いわき駅からは車で40分ほど。
8年ぶりの訪問で懐かしさが先立つのですが、
「原発事故の除染作業の拠点」という、
想像さえしたこともない変貌ぶりに言葉が浮かびません。

無農薬で育てられていた自慢の天然芝ピッチは巨大駐車場に、
海側のピッチの芝は枯れてヘリポートに。

400mトラック付人工芝ピッチの上には分厚い鉄板が敷かれ
巨大な白いテントが張られています。
20キロ先にある福島第一原発の除染作業から帰ったバスは
放射能に汚染されているため、このテント内で除染作業が行われます。

宿泊棟にある160人収容のコンベンションホールは、
作業員への説明会で毎日、使用されているそうです。
プールの水は抜かれて板が張られ、
除染関連会社の合同事務所になっています。

宿泊棟をはさんで反対側にある屋根付き雨天練習場には
コンテナとブルーの大袋が積み上げられています。
中は全て使用済み防護服です。

手前には放射線残量を検査する機器が設置され
(シャワーで流す)除染所となっています。

東京電力は1月1日から東北本社をここに置いています。
代表の石崎芳行さんと、Jヴィレッジ副社長の田豊治さんに
ご挨拶することができました。

これまでの私の人生で見たことも、聞いたこともない光景の連続に
「大変ですね…」などと場違いな?言葉しか発することができませんでした。

西本さんによれば、震災直後は迷彩服の自衛隊員が行き交い、
戦車や装甲車が並んでいたそうです。

「震災前は子どもたちが元気にボールを蹴って、
お母さんたちが楽しそうに見守っていた場所だったので、
現実に起こっていることとは思えなかった」といいます。

「2年たってようやく現実として受け入れることができるようになった」と西本さん。
帰りに、立ち入り禁止区域の境界線までいってみました。
周辺は無人となった地域が広がっています。

グシャッとつぶれた消防車。
1階が津波に流されて空洞になった2階建ての家。
枯れたセイタカアワダチソウをかき分けると家の土台だけが残っています。

無傷のように見える家の玄関前に車が止まっていました。
2階のガラス窓にレースの白いカーテンが見えます。
どこでも見かけるような家。

でも、誰も住んでいないのです。
隣の家も、その隣の家も、さらにその先の家も、見えるところは全部…。

同行していた学生たちに西本さんが声をかけました。
「あなた達、しっかり見ていってね」。
日本人として絶対に忘れてはならない重い現実がここにありました。

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その後のJヴィレッジ

2013年01月02日 | 2013年
私は元旦に初詣でをすることはほとんどありません。
しかし、昨日はお天気も良かったし、
今年は真面目にやろうなどと思い、
お昼過ぎに世田谷八幡宮に出かけてみました。

数年前、2日の夕方に行ったことがあるのですが、
この時はガラガラでした。
ところが昨日は元日ということもあり、
行列が道路にはみ出し、さらに長く続いていました。

じっと並ぶこと1時間以上。
やることもないので、お賽銭でも用意して…。
お財布から100円玉を1つ出して準備していたら、
前列の若夫婦は10円玉を2つ。

100円では多すぎかな、と一瞬かんがえたものの、
いい年をして10円もないかと思い返し
そのまま賽銭箱に投げ入れました。

箱の中をチラと見ると
10円玉が目立ちましたが、千円札もチラホラ。
ふと、高校時代の同級生E君を思い出しました。

目黒の有名な神社の跡取り息子(現在は神主)なのですが、
お正月の神社では、お賽銭を預かるために
裏で銀行の人が待っているのだそうです。

高校生の時に神社の裏方を手伝ったF君が
そんなことを言っていましたっけ。
ご利益はほとんどあてにしていませんが、
いいことがあると嬉しいかなと思い、お祈りしました。

さて、年明け早々に、ずっと気になっていたことを
実行することにしました。

Jヴィレッジの視察です。
東北大震災直後から、Jヴィレッジは復興の拠点となっていました。

無農薬で育てていた自慢の天然芝のピッチはアスファルトで舗装され
原発事故対応の駐車場になっているそうです。
昨日からは、東京電力の福島本社が設置されています。

Jヴィレッジの現地責任者である高田豊治副社長は、
必ずJヴィレッジとして復興させると宣言されています。

以前のブログにも書きましたが、
Jヴィレッジのある福島県双葉郡は、
以前、当社がスポーツによるまちおこしの青写真を作成し
「スポーツの里ふたば」として提案した地域なのです。

大震災がなければそろそろ成果が出始める頃でした。
残念です。

でも兎に角、どんな状況なのか
自分の目で確かめこようと思います。

追記:世田谷八幡宮の写真をアップしたのですが、
レイアウトがうまくいきません。時間がある時に研究します。

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明けましておめでとうございます

2013年01月01日 | 2013年
どんなお正月をお迎えでしょうか。

去年もブログの更新回数が少なく
ご愛読いただいている皆様には、
失礼な年となってしまいました。

私が怠けている間も、
読んでくださる方がかなりいらっしゃいます。
さらにコメントも寄せていただいています。
回答が遅くなり申し訳あません。

怠け癖は今年も治りそうもありませんが、
「たまには読んでやろう」という方がいらしたら
どうぞお付き合いください。

ところで年齢を重ねると、
1年が経つのがとても早く感じますね。
何故だと思いますか?

私なりに考えたのは、
生まれてから現在までの年数によるのではないか、
ということです。

1年間という時間の長さを意識する場合、
20歳ではこれまでの人生の20分の1。
60歳にとっては人生の60分の1です。

したがって還暦の人の1年間は、
20歳の頃の3分の1にしか感じられない…。
自分なりにこう考えて納得していますが、
いかがでしょうか。

こんな具合で、また、あっという間に1年が
経ってしまいそうですが、
本年もよろしくお願いいたします。

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