三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

プレミアリーグの行方

2010年03月30日 | 2010年
今日の日経新聞で、編集委員の吉田誠一さんが
リバプール大学のローガン・テイラー教授に
イングランドのサッカーの現状をインタビューしています。

イングランドやドイツのように
サッカーの歴史が長い「オールド・フットボール・ワールド」と
日本・米国などの「ニュー・フットボール・ワールド」がある
という説明は初めて知ることでした。

また、特に強く印象に残ったのは、プレミアリーグのクラブが
次々と外国人投資家に買収されている現状に対するコメント。

「問題なのはオーナーが外国人だからということでなく、
サッカーが分かっていない人間がクラブを買っていることだ」といいます。

テイラー教授は、このままでは5世代にわたって愛されてきたクラブが
壊されてしまう、という危機感を持っています。

それを食い止めるには、
「クラブ買収に関するきちんとした規則をつくるべきだ」

これには納得ですが、
「実行力のないプレミアリーグ幹部には期待できないので、
政府に介入してもらう必要がある」という結論。

これは市民の立場から見ると、抵抗があるように思います。

市民の力で育ててきたクラブに
国が介入するということがいいのかどうか。

投資の対象になってしまったサッカーを救う手段が他にないのであれば、
「それもやむを得ない」という選択をするのかどうか。

しばらくはサッカーの母国の先行きが気になるところです。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部)代表
コメント
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