三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

カシアスJrの活躍

2009年07月30日 | 2009年
28日から高校総体が始まりました。
普段はあまりチェックをしていない大会なのですが、
朝日のボクシング記事が目に留まりました。
「カシアスJr.猛攻 2冠へ好発進」

「カシアスJr」とは、
東洋ミドル級王者だったカシアス内藤の長男・内藤律樹選手のことです。
3月の高校選抜大会でライト級のタイトルを取り
この大会で高校2冠を狙っているそうです。

私が思い出すのは、父・カシアス内藤を指導した
トレーナーのエディ・タウンゼントです。
藤猛、海老原博幸、ガッツ石松、井岡広樹などの世界チャンピオンのほか、
赤井英和、カシアス内藤など多くの選手を育てました。

1988年に73歳で亡くなりますが、
私は生前、インタビューをしたことがあります。
弁護士だった米国人の父と日本人の母との間にハワイで生まれ、
アマチュアボクサーとして活躍しました。

力道山に乞われ、トレーナーとして来日します。
その後の実績は前述のとおりです。
インタビューは、確か東京・下北沢の
「金子ボクシングジム」だったように記憶しています。

当時は60代半ばだったと思いますが、
細身の体で「今も階段を上るときは一段おきですよ」と
現役トレーナーとしての生活の一端を
ソフトな口調で語ってくれました。

私はよく小田急線を使っています。
新宿に向かう電車で、線路の右側が見える場所に立つと、
下北沢駅を少し過ぎたあたりの線路際に
「金子ボクシングジム」が見えます。

いつも窓越しにジムの中をのぞきこんで、
エディ・タウンゼントという、人間的にも素晴らしいトレーナーが
多くの少年達を指導していたことを思い出すのです。

今朝の記事で“孫弟子”が活躍していることを知りました。
これからは、カシアスJrこと内藤選手にも
注目していこうと思います。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時と共に変化するサッカー

2009年07月29日 | 2009年
「オシムの言葉」の著者・木村元彦さんが
21日付の大分合同新聞に「シャムスカ現象を検証する」と題して、
大分トリニータを解任されたシャムスカ監督のことを書いています。

2005年のJ1降格の危機を救い、
昨年度のJリーグ・ナビスコカップ優勝に導いたシャムスカ監督ですが、
14連敗という不成績のため解任されました。

「シャムスカは先を見越しての強化施策については上手くないが、
希代のモチベーターであり、
日本人のメンタリティーに即して、
『やる気』を引き出すという手法は見事である」と分析しています。

木村さんは連敗中に練習場に通い、愕然としたことがあります。
ミニゲームを中心とした練習メニューが
4年前とほとんど変わっていなかったのです。
これでは日進月歩で進化しているサッカーでは勝てないと指摘しています。

これはサッカー以外にも当てはまる真理です。
「常にトップに居つづけるために必要なものは何か」。
私が仕事を通して常に自問してきたことでもあります。
その答えは「時代と共に変わること」。

そのために五感を研ぎ澄ませて時代の空気を読み、
人間の本質とは何かを考え続けてきました。
そこで「不易流行」という言葉も知りました。

スポーツにおいて変わるべきもの、変わってはいけないもの。
時々、深く考えます。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界を目指すためにすべきこと

2009年07月28日 | 2009年
宮里藍が高校生プロゴルファーとして注目されていた頃、
男子プロゴルフの関係者が
「男子にも“宮里藍”がいたら」と
羨ましがっていたのを覚えています。

その後、石川遼が高校生としてプロデビューし、
日本のゴルフ界を牽引しています。
今や、男子プロゴルフ界は“明けても暮れても石川遼”。

今朝は、日経新聞の4面カラー広告にビックリさせられました。
ヨネックス、ANA、信用金庫、山本光学と並んだ4社の広告。

紙面の上半分には「遼くんをはぐくんだ石川家の教育」と題して
父親の勝美さんがインタビューに答えています。
「石川遼くんへQ&A」では簡単な質問に答え、
誕生から現在までが「これまでの軌跡」として
年表になっています。

これだけの広告価値を持つ石川選手ですが、
先日、首をかしげたくなる記事が目に入りました。
「記念館」を造るという話です。

大会のトロフィーなどを飾って
ファンに見てもらう構想だそうです。

先の全英オープンではタイガー・ウッズと同じ組で回り、
スコアが上回ったことが大きなニュースとなりましたが、
結局、予選通過はなりませんでした。

大きな期待を抱かせるには十分な選手ですが、
いくら何でも「記念館」の話は早すぎでしょう。
これから世界を目指すためにすべき大切なことが
忘れられています。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続・挨拶の大切さ

2009年07月27日 | 2009年
Kさん、コメントありがとうございます。
「挨拶の大切さ」に関連して、
Kさんの体験談を知らせていただきました。

「非公開でお願いします」とありましたので、
皆さんにご紹介できないのが残念です。

先週、私は学生を連れて、
西が丘の「ナショナル・トレーニングセンター」の見学に行きました。
今は名称が「味の素トレーニングセンター」になっています。
(略称は「味トレ」というそうです。)

当日は、ユース年代からトップレベルまで、
様々な競技の選手たちが各施設で練習をしていました。
私たちの姿を見ると、必ず「コンニチハ」と
大きな声で挨拶してくれました。
挨拶は本当に気持ちがいいものだと、つくづく思いました。

そんな私ですが、実は我が身を振り返って
反省することもあります。
近所のスーパーでエレベーターに乗った時のことです。

2階から1階に下りるために、エレベーターに乗りました。
通常、ドアに近い人が率先して
「1」のボタンを押すことになっています。

6人ほどで満員になり、
私は一番奥の位置で、誰かが「1」を押してくれるのを待ちました。

エレベーターに乗っている位置からすると、
右前に立っている中年の女性が
それを担当するのだろうと、皆、予想していました。

ところがとうにドアは閉まっているのに、
女性は立っているだけで何もしません。
「スミマセン、ボタンを押してください」と私。

それと同時に左側からにゅっと男性の手が出てきて
「1」のボタンを押しました。
女性は「あっ、私でしたね」と、
小さな声でつぶやきました。

考え事でもしていたのか、
気付かなかったようす。
時に、人はそんなこともあるものです。

1階に着いてドアが開きました。
あっ、ボタンを押してくれた男性に
お礼をいうのを忘れていました。

気付いたのは、男性がエレベーターを降りてしまった後。
女性の反応に気をとられていたからです。
お礼をいえなかった、ある日の出来事・・・。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

退屈なマシン

2009年07月24日 | 2009年
「フィットネスクラブでの運動で
本当はしたくないのに、やっているのは何ですか?」

こんな質問をフィットネスクラブの体験者に質問したところ、
63%もの人が「ジムエリアの運動」と答えました。
具体的には「ランニングマシン」や「筋トレマシン」などです。

「単純で面白くない」
「同じ運動を繰り返すのが苦」
「ただただ走るのがつまらない」といった理由が並びます。

このように退屈な運動はしたくない、というのが本音のようです。
先日、スポーツ産業に関するミーティングで話題になりました。
フィットネスを20年以上つづけているある企業の社長は
「やっぱり皆、本音では我慢してやっているんですよね」と納得顔。

「だったら、楽しくやる方法を考える必要がありますよね」という
結論になりました。
私はフィットネスはやりませんが、
退屈そうだということは、容易に想像がつきます。

たまたま今朝の産経新聞に「ランニングマシン」のことが出ていました。
英語では「treadmill」(トレッドミル)という単語の方が
一般的だそうです。

この単語は、刑罰として囚人に課した踏み車を意味し、
「繰り返しばかりの単調な活動」という意味もあるとの説明がついていました。

ランニングマシンが退屈なのは、当たり前といえば当たり前なんです。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

挨拶の大切さ

2009年07月23日 | 2009年
日経新聞に、月に1回折り込まれてくる「THE NIKKEI MAGAZINE」。
大学ノートを開いた大きさ(B4サイズ)で、
32ページのオールカラー。

1年半ほど前から発行されています。
「MAGAZINE」の名前の通り、
写真が多くデザインも洗練され、
ちょっとした雑誌という印象です。

毎回、取り上げられるテーマが興味深く、
資源ゴミにまわすには惜しくて、何冊か保存してあります。

当初は超高級品の広告のオンパレードで驚きました。
リーマンショック後は広告の勢いがなくなり、
紙質も下がりましたが、
相変わらず読み応えのある記事が少なくありません。

7月号の特集は「マナー」。
東京メトロのマナーポスターの“歴史”が5ページ。
さらに興味を引かれたのが「ジェントルマンへの回り道」という記事。

早稲田大学と明治大学のラグビー部が取り上げられています。
前文には、こうあります。

「くしくも今年、大学チャンピオンに輝くために同じ目標を掲げた。
それは、部員の日常生活の見直し―。」

早稲田の部員約130人に週に一度、一斉に届く携帯メールのタイトルは
「今週のジェントルマン目標」。
中竹竜二監督が打ち出した今年のテーマが
「ジェントルマンシップ」だそうです。

挨拶や掃除といった身近なことに気を配り
「紳士」を目指すというものです。

一方の明治。
1年目の吉田義人監督が復活のために示したのが
「礼儀」から始まる5カ条。
初のミーティングで、部員に挨拶や礼の重要性を訴えたとあります。

私は、この4月から大学で「基礎演習」のクラスを担当しています。
前期の授業を通じて最も力を入れて学生に伝えたのが
挨拶の大切さです。

“くしくも”先生一年生の私も、
教室でマナーの大切さを説いていたわけです。
若者のコミュニケーション能力を問われる今日、
挨拶がその第一歩だからです。

落語家の金原亭世之介が挨拶について書いた新聞記事を参考に、
実験もしました。

「元気良く挨拶をすると、体の柔軟性が高まる」というので
実際に学生にやらせてみたのです。
「実感できた」のは半数もいませんでしたが、
それでも挨拶の大切さが、
少しは理解できたのではないかと思います。

今日から前期試験期間に入りました。
その後は長い夏休み。
元気のよい挨拶を忘れないよう祈っています。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Jリーグに必要なもの

2009年07月22日 | 2009年
「Jリーグは全く見ませんね。
ヨーロッパに比べたら、やっぱりレベルが低いですよね」
サッカー好きの人から、時々こんなことを言われます。

「そんなこといわないで、一度見てくださいよ。
昔に比べたら、結構、うまくなってるんですから。
レベルが低くたって、それなりにどのチームも頑張ってるんですよ」。
私はこう弁護してきました。

そもそも、レベルが低いと試合は面白くないのでしょうか。
高校野球を考えてみてください。
プロ野球に比べるとレベルは低いのに、
春と夏には、野球ファンは熱くなって見ています。

高校球児の真剣勝負に、手に汗握ることも珍しくありません。
ひた向きなプレーは、感動を呼びます。

2002年のサッカー・ワールドカップでのこと。
アイルランド代表チームが、最後まで諦めずひた向きに戦い、
日本人に感動を呼び起こしました。
決勝トーナメント進出はなりませんでしたが、
アイルランドファンが一気に増えました。

こんなことを思い出したのは、
「Jリーグの観客数 前年比1.6%減 中間報告」という記事を
朝日新聞で目にしたからです。

Jリーグは、年間総観客数を1100万人にするという
「イレブンミリオン・プロジェクト」に取り組んでいるのですが、
中間報告では前年度割れして、今年も達成できない状況です。

“最強サポーター”を誇る浦和でさえ、
1試合あたり4万4545人で、5400人減。
33クラブ中、15クラブが減少しています。

「原因を調査しているが特効薬はない」と
鬼武チェアマンは説明していますが、
私は、選手たちが最後まで諦めず
ひた向きにプレーを徹底することこそ、特効薬だと思います。

入場料を払ってスタンドに足を運んでくれたファンに
感動を与えるプレーをすること。
どのチームも、ファンの心をつかんできたのは
そんなプレーだったはずです。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログの裏話

2009年07月21日 | 2009年
週末はブログを書かなくていいというのが、何とも気楽です。

とはいえ最近は初対面の人から「ブログを読んでいます」といわれる事が多く、
万人(?)に失礼がないように書かねば、などと
気を引き締めることも度々です。

ブログを書きながらいつも思うのは、
新聞や雑誌など印刷媒体との文章の違いです。
ブログは文章を「読み流す」という感覚です。

ですから書き手としては「読み流す」読者を想定して、
文章を短めに分かりやすく、
通常の文章では使わない表現もします。

いちばん悩むのが「テーマ」と「オチ」。
時にはパソコンの前で2時間以上も粘り、寝不足になります。

などと書きながら、今日は大したテーマもオチも見つからず、
つまらない内容となってしまいました。
愛読者の皆様には申し訳ないことですが、
今日のところはこれで失礼します。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワールドカップとスタジアム問題

2009年07月17日 | 2009年
「JFA ニュース」(日本サッカー協会機関誌)7月号が届きました。
「トップインタビュー」は田嶋幸三専務理事。
テーマは「2018/2022 FIFAワールドカップ招致]です。

2002年のワールドカップでは、
私たち日本人は、世界最大のスポーツイベントを
十分に楽しむ余裕も経験もありませんでした。

フーリガン騒動を警戒しすぎたため、
会場周辺の商店街がシャッターを下ろしてしまい
大会ならではの賑わいや盛り上げに欠けた地域があったのも
その一例です。

その後、多くの日本人サポーターが
海外で開催されるワールドカップに出かけていき
本場の楽しさを味わいました。
そんな経験が、次回の日本開催で役立つはずです。

オリンピック同様、ワールドカップで私が最も気にするのは
大会会場となるスポーツ施設です。
大会用に建設されるスタジアムなど巨大施設を
大会後にどう活用するか、です。

インタビュー記事の田嶋さんの話では、
2002年当時より“一回り”大きなスタジアムが要求されるとのことです。

「開幕戦と決勝戦が8万人収容、準決勝が6万人収容、
それ以外の試合は4万人収容のスタジアムが必要で、
こうしたスタジアムが12ヵ所は必要」だそうです。

決勝戦が8万人収容。
2002年の決勝会場だった「日産スタジアム」は7万人ですから、
決勝はできません。

巨大スタジアムといえば、
2002年の大会招致を目指していた頃のエピソードを思い出します。
横浜市が7万人スタジアムの青写真を掲げたとき、
隣の川崎市は隣市に負けてはならじと
「10万収容スタジアム」構想を打ち上げました。

バブル時代に生まれた採算無視のイケイケ計画です。
結局、このプランはいつの間にか消滅しましたが、
いつの時代も、身の丈に合わない施設は造るべきではありません。

どこに造るか、場所も重要です。
大会後の活用について事前に十分に検討し、
施設設計に落とし込んでおくことが必要です。

こんなことを2002年の招致活動の頃に、
講演やシンポジウムで語ったり、
当社が「21 SPO-LEX(スポレックス)研究会」を開催して
関連企業や招致自治体担当者を対象に50回のセミナーで訴えてみましたが、
結果的にはほとんど影響を与えることはできなかったように思います。

しかし、今は2002用に建設したスタジアムの集客に
頭を痛めている自治体が少なくありません。
つまり、施設計画の大切さを体験的に理解している人がいます。

今度こそ、大会後のスポーツ振興につなげるスタジアム計画を
立てて欲しいものです。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スポーツ基本法

2009年07月16日 | 2009年
連日、衆院の解散時期がらみの話題が
トップニュースとなっています。
しかし、国民にとって重要なのは解散の時期ではなく、
国民の生活をより良くするために
どのような政治が行なわれているのか、です。

スポーツ関係者が、東京オリンピック招致と並んで
注目しているのが、「スポーツ基本法」の制定です。

超党派のスポーツ議員連盟が推進してきた骨子案作りでは
アドバイザリーボードの一員として私も意見を述べてきました。

自民・公明は14日、これを議員立法として
衆院に提出しました。

スポーツ振興を国家戦略として位置付け
スポーツ庁の創設も盛り込まれています。

不安定な政局の下、法案成立の行方が気になるところですが、
朝日と読売は全く反対の見通しを持っています。

<朝日新聞 15日付>
 10行余のベタ記事は、次のように結論づけています。

 民主党が与党案には乗らず、今国会での審議にも応じない構え。 
 審議されないまま衆院が解散され、廃案になる見通し。

<読売新聞 15日付>
 5段を使い解説付き力が入っています。
 本文の結びはこうです。

 麻生首相が解散を表明し、
 民主党など審議拒否の姿勢を示していることから、
 今国会で成立する可能性はない。

朝日と似ていますが、「廃案」とまでは書いていません。
解説ではさらに前向きです。
 
 成立する見込みはないものの、
 今国会に提出されたことで「スポーツ立国」実現への第一歩が
 踏み出された。

 (中略)衆院改選後に改めて法案が提出される見込みで
 「政権がどうなってもスポーツが大切なことには変わりはない」と
 JOCの福田富昭副会長。

ということで、朝日のように「廃案」ではなく、
「再提案」を予想しています。
そして、こう結んでいます。

 日本スポーツ界が新たな道を歩み始める日は、
 そう遠くない。

法律の成立過程について、私はよく知らないのですが
果たしてどちらの予測が的中するのか、
ずっと気になっている重要な話題です。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

車内マナー

2009年07月14日 | 2009年
「学生さん! これは貸切バスではありません!
他のお客さんの迷惑になります。
静かにしてください!」

一瞬、何ごとかと静まり返る車内。
「運転手さん、よくぞ注意してくれました」と
心の中でつぶやく私。

午後7時に大学キャンパスを出発したバスの中は
いつにも増して女子学生の甲高い笑い声と
それに負けじとボリュームアップする男子学生の声が充満し、
ウンザリしていたところでした。

この週末、浜松から乗った新幹線で、
向かい合わせにした座席に若い女性6人が座っていました。

通路をはさんで反対側の席の私は、
不運を嘆いたのですが、それは杞憂に終わりました。
彼女たちは話し声を抑え、笑い声を押し殺し、
大きな身振りで楽しそうにシリトリのようなゲームをしていました。

甲高い女性の声は、周りの迷惑となりがちです。
それを知っている彼女たちの態度に関心しました。

そんな光景がまだ脳裏に焼き付いている私にとって
今日の“騒音”は、耐え難いものでした。
運転手さんの一声は、まさに救世主でした。

下車する際、運転手さんに声をかけました。

「私は法政大学の教員です。
注意していただきありがとうございます。
これからもよろしくお願いします」

ハンドルに手を置いてこちらに向けた顔は
20代と思われる若い運転手さんでした。

4月以降、学生たちには挨拶をしつこく指導してきましたが、
車内の会話にマナーがあることも、教えなければなりません。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バレーの小田勝美選手

2009年07月13日 | 2009年
この週末、浜松で開催された「日本スポーツ産業学会」で
とても懐かしい人に会いました。

小田勝美。
バレーボールに詳しい方なら覚えているでしょう。
新日鐵の大型アタッカーで、全日本チームのメンバーとして
モントリオールオリンピックにも出場しています。

その小田さんが、グレーのスーツ姿で学会の基調講演に登壇しました。

演題は「新しい企業スポーツ像を目指した歩み
  ~地域共生型チームを目指して」

小田さんの現在の肩書きは
「株式会社ブレイザーズスポーツクラブ常務取締役事業部長」です。

90年代の不況時、多くの企業チームが休部に追い込まれる中、
新日鐵バレーボール部は会社から独立し、
地域密着のスポーツクラブとして、再スタートを切りました。

チーム存続のため舞台裏で奔走したのが、小田さんでした。
お手本はJリーグのクラブ経営だったそうです。
自らJリーグやbjリーグのクラブを訪問しました。

私の記憶にある小田さんは、
198センチの長身で黒ぶち眼鏡でプレーする姿。
高校生の時に、私はインタビューしたことがあります。

エースアタッカーとしての素質に注目した新日鐵が獲得を決めた頃。
まだニキビが目立つ少年でした。

懇親会で挨拶してそんな話をすると
「そうですか~、覚えていません」という返事。
何度も取材していたわけではないので、当然でしょう。

それにしても講演での堂々とした話しぶりは
企業人としての長いキャリアを感じさせるものでした。
見上げる小田さんの頬にニキビはなく(これも当然ですが)
ミドルエイジの立派なビジネスマン。

確か小田さんは高校時代、国立大学にも入れるほどの学業成績だったと、
原稿に書いた覚えがあります。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

期日前投票

2009年07月10日 | 2009年
週末は出張なので、
今朝、都議会議員選挙の投票をしてきました。
帰り道、地図を手に道に迷っている女性の二人連れ。

中学校を探しているとのことです。
「それなら、この道ではなく逆の方向です。環八沿いですよ」と私。
インターネットから取ったカラーの地図に、通りの名前は見当らず、
間違えるのも無理はないと思いました。

「助かりました。これから中学校の先生に
知人の投票のお願い行くんです。
よかったら○○っていうんですけど、お願いします」

道を教えたら投票を頼まれたなんて、
あまり聞かない話です。
期日前投票をしてきたというと、
ちょっぴりガッカリしているようでした。

それにしても今度の都議選、
自民対民主の結果がいつも以上に気になりますね。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オタワで考えたこと

2009年07月09日 | 2009年
天皇皇后両陛下が滞在されているカナダのオタワ。
私が初めてオタワを訪れたのは、
1976年のモントリオールオリンピック開幕直前のことでした。

西のバンクーバーから、東のニューファンドランド島セントジョンズまで
2歳の息子を連れ、カナダを列車で横断した際に立ち寄りました。
国会議事堂はヨーロッパの中世のお城のような、
立派なゴシック建築の建物でした。 

特に強く印象に残っているのは、市内を流れるリドー運河の風景です。
両岸の斜面はよく手入れされた芝が敷き詰められ
市民がゆったりと日光浴をしたり、
ピクニックを楽しんだりしていました。

スーラの「グランド・ジャッド島の日曜日の午後」の雰囲気にそっくりでした。
運河でゆったりとカヌーを漕いで楽しむ人たちの姿に、
「豊かさ」とは何かを考えさせられました。

当時の日本は石油ショックを乗り越え、
高度経済成長を唯一の指標としていた頃。
豊かに暮すカナダの人々に囲まれながら
はるか東方の島国日本を思えば、
「いったい日本人は何のためにアクセク働いているのだろう」という
疑問が浮かぶばかりでした。

30年以上も前の体験を思い出させてくれた、
両陛下のニュースです。

=============================
 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勇気あるサポーター

2009年07月08日 | 2009年
南アフリカのコンフェデレーションズカップから帰ってこらた山本浩さんに
「ところで、どうでした」と一斉に質問が。
一番聞きたいのは、やはり治安のことです。

山本さんは長くNHKでサッカー中継を担当され、
「サッカー実況のカリスマ」とも呼ばれています。

この4月から法政大学スポーツ健康学部教授として
「コミュニケーション論」等を教えられていますが、
ラジオやテレビにも時々出られています。

昨日、会食の場でお会いしたので、
現地の治安状況を聞いてみました。

たとえば車で走っていると、
交差点ごとに物乞いが寄って来るのだそうです。
貧しい国ではよく見る光景ですが、
彼等にどう対応するかで、身の安全度が決まるといいます。

山本さんたちが取材で走り回った自動車の白人運転手は
黒人の物乞いに対等に挨拶して信頼関係を作り、
危険な目にあうことは無かったとのことです。

サッカーを通じて他国の人と知り合あう楽しさを体験した人は、
それを味わいたくて、ワールドカップ応援のリピーターになります。
日本が初出場したフランス大会以来、
万の単位で開催国に押し寄せていた日本人サポーター。

来年は、一体どれだけの人が勇気を持って出かけていくのか、
試合の行方だけでなく、この点がとても気になります。

=============================
株式会社スポーツ21エンタープライズ】 
  代表取締役 三ッ谷洋子
  スポーツビジネスコンサルタント
  スポーツビジネスプロデューサー
  地域づくりアドバイザー
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする