鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2012.3月取材旅行 「宮原~上尾~桶川~鴻巣」 その1

2012-03-19 06:15:17 | Weblog
前月は上尾まで歩きましたが、埼玉新都市交通伊奈線加茂宮(かものみや)駅近くでバイパスに入ってしまい、旧中山道から外れてしまったため、今月はJR高崎線の宮原駅で下車し、上尾や桶川を通過して鴻巣まで歩きました。『江戸近郊道しるべ』の著者村尾嘉陵は、江戸から桶川宿の入口まで中山道を歩いてこの日のうちに江戸まで戻り、崋山は江戸から1日で鴻巣宿まで歩きました。崋山は1日で52km以上を歩き、そして嘉陵は、往復で単純計算をしてもなんと90km近くを歩いています。大宮の氷川神社の長い参道も往復しているから、少なくとも90kmは歩いているのではないか。嘉陵は午前4時半頃に自宅を出発し午後8時過ぎに帰宅しています。計算すると時速6kmほどで15時間歩いていることになります。崋山も健脚ですがその時の年齢はまだ39歳(数え)。しかし嘉陵はその時還暦を迎えていたと思われるから60歳の高齢者でした。そのことを考えると驚くべき健脚です。今の私たちから考えると「驚くべき健脚」ですが、むかしの人々(成人男性)はいざとなれば1日でそれぐらいの距離は歩き続けることができたのでしょうか。以下、鴻巣までの取材報告です。 . . . 本文を読む