山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

よく見る蛾の仲間~木津川河川敷

2009-07-09 20:11:05 | 昆虫
木津川河川敷周辺の雑木林を歩くと草むらに住む色んな蛾の仲間が見られます。

蛾は蝶に比べ種類が多く、名前を調べるのも結構厄介ですが、個性的な色や形には興味深いものがあります。

蝶は綺麗だけど、蛾は気持ち悪いという人がほとんどだと思いますが、国によっては蝶と蛾は必ずしも

区別されず、鱗翅目として一様に扱っている国も有る様です。

今日は、私が普段木津川の野歩きでよく見かける蛾を何種類か取り上げてみました。



タケカレハ<鱗翅目 カレハガ科>

名前が示す様に、竹藪の周辺でよく見かける蛾の仲間、中々愛嬌のある顔をしています

しかし幼虫はかなり悪質な「毒毛虫」として有名、この毒毛が皮膚の柔らかい部分に触れると

激しい炎症を起こし、治るのに1週間~10日位かかるそうです。




クロハネシロヒゲナガ<鱗翅目 ヒゲナガガ科>

体長1㎝ほどの小型の蛾、しかし体の4倍以上もある長い触角を持っています。

飛んでいる時には、白い触角だけが飛んでいるように見えます。




マドガ<鱗翅目 マドガ科>

昼間に色んな花の間を飛び回り吸蜜します。生活型はどちらかと言うと蝶に近い蛾です。




<未同定調査中>

かなり調べましたが種類の特定はできませんでした。

まるでステルス戦闘機のようなスタイルと幾何学的な模様が綺麗な蛾です。

木津川河川敷ではよく見かけます。

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キキョウソウ(桔梗草)

2009-07-07 06:31:17 | 双子葉合弁花

キキョウソウ<キキョウ科 キキョウソウ属>


この花と最初に出逢ったのは、私達一家が京都市から現在の城陽市に移り住み、散歩コースとして

木津川河川敷を歩くようになった頃です。

当時はこの花も珍しかったものですが、いまでは河川敷を歩くと探すまでもなく目に止まるほどの

繁殖振りを見せています。

北アメリカ原産の帰化植物で、1931年に横浜市で最初の生息が報告されています。

このキキョウソウは春から5月にかけて、茎の下部に閉鎖花を形成し、その中で種子を造ります。

その後、6月初めから上部に開放花を咲かせて遺伝子交換を行いますが、これは普通の花

とは全く逆のパターンです。





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ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)の花

2009-07-05 21:38:38 | 双子葉離弁花

ヨウシュヤマゴボウ<ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属> 別名アメリカヤマゴボウ 

9月の中頃になると実が赤黒く熟し、潰れると手や衣服が汚れることで敬遠されるヤマゴボウ

しかし花の時期の今なら話は別、よくよく見ると形も色も中々のものです。

別名が示す通り、北米原産の帰化植物で、明治の初めに輸入され、栽培されていました。

果汁は強い染料で手や衣服に付くと簡単にはとれません、このため原産地アメリカではインクベリー

と呼ばれ、ワインの着色料として使われていましたが、有毒性があるため今は使われていません。

市街地の空き地や河川敷、都市に近い低山などで雑草化し、都市近辺の低山歩き

などで見られるヤマゴボウのほとんどが本種です。

花には花弁がなく、5個の赤味を帯びた白色の蕚片が花弁のように見えます。

尚、在来種にはヤマゴボウとマルミノヤマゴボウがあります。



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ムラサキシキブ(紫式部)

2009-07-04 19:49:34 | 植物(木本)
ムラサキシキブ<クマツズラ科 ムラサキシキブ属>


秋になると紫色の美しい実をたくさん付けて人の目を引くムラサキシキブの花です

さほど目立つ花ではありませんが、これも中々趣のある美しい色をしています。

その気品に満ちた美しさを、平安時代の天才女性作家、紫式部に例えたという説が一般的ですが

一方では、紫色の実が重なるところから、紫重実(ムラサキシキミ)、これが転訛して

ムラサキシキブとなったという二つの説があります。

何れが正しいのか、真偽のほどは定かではありませんが、平安時代に生きた聡明で美しい女性の

イメージをこの花に重ねて見るのもいいのでは・・・





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イヌコモチナデシコ(犬子持撫子)

2009-07-04 09:47:02 | 双子葉離弁花

イヌコモチナデシコ<ナデシコ科 イヌコモチナデシコ属>

木津川河川敷の砂地でよく見かける花、ヨーロッパ原産の帰化植物です。

よく似た植物にコモチナデシコがありますが、どう違うのか画像を検索してもよく判りません。

ただ、数の上では圧倒的にイヌコモチナデシコが多いので、これもその中の一つだと思います

コモチというのは無性生殖子によって増える植物によく付けられる名前ですが、この花の場合は

種によって繁殖します。花が開く時間が短いので、誤解されているようです。

名前の前につく「イヌ」は、劣る、ありふれている、つまらないなどの意味がこめられています。





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ササユリ(笹百合)

2009-07-03 06:27:05 | 単子葉類

先月、予定では信楽の笹が岳に見に行こうと思っていたササユリですが、思っている内に7月を迎えてしまいました。

今年はササユリの花には縁がなかったなぁ~・・・などと考えながら近くの大正池グリーンパークの畔を歩いていると、

夢か幻か、道から少し離れた所にササユリがたった一輪だけ咲いているではありませんか。

このあたりでササユリが咲くというのも聞いたことがない、よく「縁は異なもの味なもの」といいますが

縁とはその人についてまわるものらしい。

ただしお金につてはどういう訳かこの歳になっても未だに縁がありません。





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ネムノキ(合歓の木)

2009-07-01 22:01:49 | 被子植物離弁花

ネムノキ<マメ科 ネムノキ属>

木津川河川敷に咲いていたネムノキの花です。

漢字で書くと「合歓の木」となりますが、この名前は、夜になると小葉が閉じて垂れ下がる様子からだそうです。

庭木や公園樹としてもよく植えられていますが、どちらかと言うと河川敷に自生するものが多いようです。

高さが10㍍以上の巨木になるものもあり、著名なものでは、日立グループのCMソング「日立の樹」に登場する

モンキーポッドツリーもこのネムノキの一種で、俗名をアメリカネムノキと呼んでいます。

分類上、マメ科に属する植物ですが、この花を見る限り、他の豆科植物の花とは似ても似つかぬ

不思議な形です。でも同じマメ科のオジギソウに似ているといえば似ていますね



一つの花に見えますが、なんと10個以上の花が集まっています。赤く見えている部分は、雄蕊の花糸
この花は雄蕊先熟で、雌蕊は雄蕊が枯れかけた頃に出てきます。

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