珍しくスッキリ晴れた日曜日の今日、朝早くから滋賀県今津町弘川にあるザゼンソウの自生地へ行ってみました。
ここのザゼンソウは国内自生地の南限と言われていますが、その規模の大きさはかなりのものです。
発見されたのは1981年(昭和56年)で、地元の中学生が理科学習の野外観察時に見つけたもので、
それ以来、現在まで大切に保護されて数を増やしてきたそうです。
しかし農村都市とはいえ、少しづつ都市化が進む高島市の住宅地のすぐ傍ですから、当時はかなりの
驚きであったに違いありません。
1986年(昭和61年)には環境庁の自然環境保全基礎調査で「特定植物群落」に指定され、
現在は滋賀県環境保護条例によって、「緑化環境保全地域」となっています。
花の名は、葉がのびないうちから咲く花序を、法衣を被った僧侶が座禅を組んだ姿に見立てたもので、
外側の暗紫色の部分を仏像の光背に見立てて、仏炎苞と呼び、その中心部の棒状のものが花序です。
葉は花後に40㌢位まで伸びますが、切断すると強い悪臭を放つそうです。
またこの花は、外気温が0℃以下でも花穂の温度を20℃前後に保つために、花穂に発熱細胞と温度センサー
という、特異な機能を備えていることが知られています。
ザゼンソウ<サトイモ科 ザゼンソウ属> 別名ダルマソウ