山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

アオバアリガタハネカクシ~湿地の毒虫

2010-03-03 06:57:23 | 昆虫
3月6日は暦の上で啓蟄、土の中に眠っていた色んな虫達が這い出てくる日・・・

そしてこんな良からぬ虫も蠢動を始めました。

アオバアリガタハネカクシ・・・皆さんも一度位は聞いたことのある名前かも知れません。

体長6~7㍉ほどの小さな虫で、日本全国に分布し、山野を問わず湿気のある所なら何処にでも居て

雑草や落葉の下などに潜んでいます。

この虫は困ったことに、体に止まった時、毒物質ペデリンを含む体液が分泌され、それが皮膚に付着すると

「線条皮膚炎」と言う炎症を起こします。

症状は体液が付着してから2時間位で痒みを感じ、徐々に発赤して水膨れになり、やがて火傷をした

時のような激しい痛みに変わります。

注意しなければならないのは、もしこの虫が腕などに止まっているのに気付いた時、蚊を殺す時のように

掌で叩いて潰してはいけないということです。

先ずは小さな虫ですから、息を使って吹き飛ばすのが正しい対処のしかたです。

そしてその次に念のため、止まった場所を水筒の水などで洗いながしておくのが無難です。

誤って叩き殺した場合、その場所の炎症がかなり酷いことになるのはもちろん、体液の付いた手で、

首筋など他の場所に触れると、そこにも症状が広るので、くれぐれもご注意ください。

以上、アオバアリガタハネカクシの危険情報でした。




アオバアリガタハネカクシ<甲虫目 ハネカクシ科 アリガタハネカクシ亜科>

頭部がアリに似て黒色で、胸部が橙色、鞘翅が藍色、腹部は橙色で末端部が黒色という

特徴ある色彩、湿地の草むらを頻繁に動き回ります。





コメント (5)
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