平安時代、人が亡くなった時に着る喪服の色は「鈍色」(にびいろ)と呼ばれる鼠色で、喪の重さにより
黒に近い色から薄鼠色まで何段階かに染め分けられていたそうです。
妻の喪は3か月、夫の場合は1年間濃い色の喪服を、また故人との関係が深いほど濃いものを着たといいます。
この鈍色を出すのに使われたのは、主に矢車(やしゃ)などのタンニン系染料で、原料にはタンニンを多く含む
このヤシャブシの果穂やクヌギの樹皮が用いられていた様です。
化学染料が主流の現在では、このヤシャブシが染料に使われることはほとんどありません。
ところが近年になって、このヤシャブシは別なところで注目を浴びるようになりました。
それはこのヤシャブシが、今や国民2人に一人と言われ、国民病となった感のある花粉症の一翼を担い始めたからです。
特に関西では阪神地区で砂防や緑化に植栽されたものが多く、数年前から住民に花粉症被害が出ています。
ヤシャブシ花粉症の主な症状は果実アレルギーで、リンゴやモモなどバラ科の果実を食べると「かぶれ」が出るので
要注意です。なお五倍子(ふし)というのはウルシ属のヌルデにできる虫瘤から作る黒い染料のことです。
夜叉五倍子はその代用品で、果穂を夜叉に見立てての命名と思われます。
ヤシャブシ <カバノキ科 ハンノキ属>


黒に近い色から薄鼠色まで何段階かに染め分けられていたそうです。
妻の喪は3か月、夫の場合は1年間濃い色の喪服を、また故人との関係が深いほど濃いものを着たといいます。
この鈍色を出すのに使われたのは、主に矢車(やしゃ)などのタンニン系染料で、原料にはタンニンを多く含む
このヤシャブシの果穂やクヌギの樹皮が用いられていた様です。
化学染料が主流の現在では、このヤシャブシが染料に使われることはほとんどありません。
ところが近年になって、このヤシャブシは別なところで注目を浴びるようになりました。
それはこのヤシャブシが、今や国民2人に一人と言われ、国民病となった感のある花粉症の一翼を担い始めたからです。
特に関西では阪神地区で砂防や緑化に植栽されたものが多く、数年前から住民に花粉症被害が出ています。
ヤシャブシ花粉症の主な症状は果実アレルギーで、リンゴやモモなどバラ科の果実を食べると「かぶれ」が出るので
要注意です。なお五倍子(ふし)というのはウルシ属のヌルデにできる虫瘤から作る黒い染料のことです。
夜叉五倍子はその代用品で、果穂を夜叉に見立てての命名と思われます。
ヤシャブシ <カバノキ科 ハンノキ属>

