山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ヤドリギ (寄生木)

2008-12-29 22:42:11 | 植物(木本)
源氏物語と宇治茶で知られる宇治市では、この季節に宇治川畔などにある桜や榎などの落葉高木に
着生しているヤドリギが多く見られます。

ヤドリギは半寄生性の常緑樹で、宿主の木が落葉した後にも葉は緑を保っているため、冬になると
俄かに存在が目立ってきます。

ヤドリギ <ヤドリギ科 ヤドリギ属>


よく見ると、この一株は果実を付けている様です。約6㎜ほどの小さな果実で、果肉は強い粘性を持つ液果
で中に一つの種子があります。

果実を鳥が食べた後、種子は糞に混じって体外に排出されますが、この時果肉に含まれる粘液によって他の木に
付着し、そこから寄生根を出して幹に食い込ませ再び着生します。

自分以外の木に寄生して、そこから水分と養分を採る吸血鬼の様な植物ですが
ヨーロッパでは、クリスマスの飾りに使われる縁起物で、ヤドリギの木の下では誰にでもキスをしてかまわない
という風習が有り、これを「ヤドリギの下のキス」と呼んでいるそうです。

コメント (1)
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