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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

侮れない「茨城豚骨」 八王子『美しょう』

2024年06月27日 | ラーメン、つけ麺など
前回、立川近隣の駅チカにある、九州・福岡スタイルの豚骨ラーメン店を紹介したとき、一応、3つ先の八王子駅周辺も探索していた。
『六角堂』ナンたらというお店に行ってみたら、なぜか営業しておらず、どうやら先日閉店した模様。
豚骨ラーメン店はもう一軒あったけど、そこは「博多じゃない、久留米でもない」と非九州をアピールしていたので除外。
そのお店は『美しょう』という屋号で、コンセプトは、個人的には初耳の「茨城豚骨」
外壁に貼ってあるポスターでは、提供商品やポリシーについて説明しているのだが、


上記部分には「茨城豚骨」の大文字のあとに、さきほど記したように、


“博多じゃない。久留米でもない。鹿児島でも、熊本でも、長崎でもない。 これが茨城の男たちがつくった「茨城豚骨」です”のコピーが躍る。
茨城が全国有数の養豚地であることを語り、業務用スープやインスタントラーメンがはびこる現勢を嘆き、
そんな世に訴えるべく、日々努力し作り上げたのが、地元茨城県産の食材で作る「感動の一杯」=こちらのラーメンのようだ。

美しょうというお店は、ここ八王子店だけのようだが、母体の会社は茨城で、別名のラーメン屋を数店舗経営している。
初の東京進出店ということで、茨城豚骨を全面に押し出す宣伝文句も理解できるが、提供しているラーメンを調べてみたところ、
麺は細麺で、具材はチャーシュー・ネギ・キクラゲ、薬味に高菜、紅生姜、ゴマなどを使い、麺を食べ終えたら替玉…と、
「博多じゃない~(略)」と言いつつ、内容はほぼ、九州・福岡の豚骨スタイルを踏襲・模倣している。
唯一、福岡系との違いを感じたのが、一番安いラーメンが900円もすること。
「替玉」は100円で、券売機には以前、「このご時勢にこの値段」と記されていたが、ラーメン自体が高いので割安感はない。 

HPを見てみると、「麺は完全自家製 スープは15時間掛けて炊き上げた~(後略)」という白文字が目に付くが、
すぐ下の説明では、「茨城産の豚頭を丸1日以上かけて炊き上げ丁寧に仕上げた」と、いきなり齟齬が生じている。
文章を書くのが不慣れな個人店のHPや、頭の悪い食べロガーの雑文ならまだしも、数店舗経営している会社で、このような食い違いは珍しい。
HPは制作会社に丸投げしたのかもしれないが、任せっきりではなく依頼者側も文面はチェックすべきだ。チェック漏れの可能性もあるが。

資本系やチェーン店、高価なラーメンを好まず、誤字誤記にうるさい(自分の文章はさておき)私には、このお店に魅力を感じなかった。
一応、愛読しているラーメンブログで、美しょうの最新情報をチェックしていたところ、  ※HPは更新が途絶え、新情報はなし
私好みの新商品を発売したことを知り、先日初訪問してきた。いつもと同様、前置きが長くてスマン。

お店の場所は、JR八王子駅北口から歩いてすぐ。繁華街ゆえ、いかがわしい呼び込みもうろついている。
まずはお店メニューを紹介。さっきのポスターでは判読不可能だろうから、券売機の画像を掲載したが、これも縮小しているので見づらいか。


こちらの主要メニューは、基本の「まる」、辛口の「かく」、味は不明の「新味」の3種のようで、


さらに具だくさんバージョンの「特製」などがあり、あとは餃子、ご飯もの、ドリンクも用意。
あとから加わったのが、「うめとんこつ」「つけ麺」「まぜそば」に「チャーハン」、そして、私の目当てである「鬼濃厚」である。
愛読ブログによると、かなり濃厚らしく、以前私も食べた、『天下一品』の「こってりMAX」をも凌ぐとか。
いきなり鬼濃厚から食べてもいいのだが、まずはベーシックのまるラーメン900円を試してみることに。

店内にはカウンター席がいくつかあり、さらに奥まったところに、個室のようなテーブル席もある。


あと、白いノレンの向こう側にも座席があるのだが、訪問時は従業員の休憩所になっていた。


厨房は綺麗で豚骨臭は皆無。働いているのも、既出の「茨城の男たち」ではなく、若い女性ふたり。
母体がある茨城の工場か店舗で炊いたスープを、八王子の店舗で再加熱していると思われる。
ラーメンが届く前に、卓上のニンニクの皮を剥き、クラッシュの用意をする。皮つきで置いてあるニンニクは珍しい。


数分後、まるラーメンが登場。福岡系よりもスープの色が濃い。


さっき、「具材はチャーシュー・ネギ・キクラゲ」と書いたが、ネギは万能ネギと長ネギの2種を使用し、さらに海苔も入っている。
まずは豚骨スープを、レンゲですくうと、ポタージュのような粘度があり、


ひと口すすってみたら、やっぱり濃い! なので細麺ともバッチリ絡む。


ここまで濃い豚骨スープはなかなかなく、しいて挙げれば、奈良発祥の濃厚豚骨ラーメン『無鉄砲』に近いか。
もっとも、無鉄砲よりは獣臭を抑えており、マイルドで食べやすいといえる。
具材は、万能ネギはいいけど、普通のネギはいらない気もする。あと、薬味の紅生姜が、妙に乾いていた。


ただし、上記画像でわかるように、茨城豚で作ったチャーシューは、分厚くてなかなかイケる。
もう一軒立ち寄るつもりだったので、替玉はしなかったが、もっと食べたいと思わせる私好みの味で、
主張どおり九州とは異なるが、じゅうぶん満足できる豚骨だった。「資本系」と侮って申しわけない!
“八王子一濃厚”と自称していた、西八王子『かなえ』は閉店したが、代わりになりうる濃厚ラーメンのお店が見つかってうれしい。

数日後、茨城豚骨の神髄である(?)、鬼濃厚ラーメン1050円を味わうために再訪問。
チャーシューごはんマニアゆえ、「叉焼丼セット」400円も注文。セットということは、麺類と一緒に頼まないとダメなのだろう。
前回と同様、ラーメンが提供される前に、ニンニクの皮を剥いておく。正直メンドくさいので、市販のおろしニンニクの方がいいな。


まずは叉焼丼が登場。細切れチャーシュー、佃煮風チャーシュー、ネギに、万能ネギと糸唐辛子を少々。


細切れチャーシューは、炙ってあるので温かいが、佃煮の方は冷蔵庫から出したばかりなのか、冷たかった。
普通のネギは辛く、できれば万能ネギだけにしてほしいが、原価の問題もあるからね。
その後、メインの鬼濃厚ラーメンが登場。さっそくニンニクを絞り、食べ始める。


見た目は、前回のまるラーメンと同じだが、レンゲですくうとスープの違いは歴然。
とにかく粘度があり、レンゲを傾けても、スープがこぼれるのが遅い。


「まる」スープは一応液体だったが、鬼濃厚のスープはほぼ固体。たとえるならば「フルーチェ」か。
濃度は確かに、テンイチのこってりMAX以上で、大阪の堺筋本町で食べた、『どろそば将』の「鬼どろ」レベル。
これまた画像では伝わらないだろうが、麺にもねっとり絡みつき、スープがどんどんなくなっていく。


あと、前回は気付かなかった(折りたたんだのかな?)が、横幅の長い海苔は、切れていないので食べづらい(苦笑)。


麺を2/3ほど食べ進めたところで、店員さんに百円玉を渡し、「替玉」をカタで注文。


上記説明によると、切り刃26番を使用とのこと。26/30=約1.15ミリだから、替玉麺は最初の麺より細いようだ。
すぐに替玉が届いたので、さっそく丼に投入したのだが、


ただでさえ麺がスープを吸うのに、叉焼丼にもレンゲ2杯分乗せて食べたりしていたら、


丼のスープがなくなってしまい、見てのとおり油そばのようなビジュアルに。


わずかに残ったスープと旧麺を、替玉と混ぜて食べていく。
左が替玉麺で右が旧麺。確かに替玉の方が細いね。なお、さっきから普通に使用しているが、「旧麺」なんて言葉はない。


水分を補給するため、ダメ元で紅生姜と一緒にラー油も加えてみる。ラーメンダレもあったが、しょっぱそうなのでやめておいた。


結局、食べ終えたときは、レンゲ1杯分の豚骨フルーチェ(?)が残ったのみ。


よくない見栄えなので、読者の皆様は、「ナニを見せられているんだ!」とご立腹だろうが、
撮影していた私も、「オレはいったい、ナニを撮っているんだ…」とウンザリしていた。
見た目はともかく、味自体は悪くなかったが、やはり濃すぎるのも困るので、鬼濃厚はしばらく遠慮しようと決意(笑)。

多摩地区屈指の濃厚豚骨ラーメン店として、美しょうさんには今後もお世話になりたいのだが、
私が訪問したのは、初回が平日19時台、2度目は日曜18時台だったが、とにかく客がいない
お陰で、券売機や麺リフトの撮影が堂々とできたし、白ノレンの向こう側を休憩場所にしているのも納得。
駅チカゆえ家賃も高いだろうし、私が訪問した日以外も、さみしい客入りが続いているとしたら、ピンチのはず。
母体があるので、即閉店とはならないだろうが、もう少しお客が増えてほしいので、
このブログの読者の皆さんにも、どうかお店に足を運んでください! とお願いしておく。
ついでに、退店直後の私をおっぱいパブに勧誘した呼び込みの男、お前もたまには美しょうでラーメンを喰え!



茨城豚骨 美(み)しょう
東京都八王子市三崎町2-7
JR八王子駅から徒歩約3分、京王線京王八王子駅からも歩ける
営業時間 11時~22時、金、土は翌1時まで営業
定休日 なし
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2 コメント

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Unknown (ningtong28)
2024-07-08 01:25:53
母親方が茨城なのですが昔は養豚日本一だったらしく養豚場と農協印のサイロを見かけました。最近はよくわからないのですが、ローズポークという地豚(?)があります。
返信する
Unknown (明正強)
2024-07-08 15:18:46
ningtong28さま、
コメントありがとうございます。

私がガキの頃は、埼玉が日本一だった年もあったと記憶しています。
関東地方は、養豚が盛んだったのでしょうね。
豚骨ラーメンだけでなく、豚肉自体が大好きな私としては、
ローズポークも味わってみたいものです。
返信する

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