栃木県から茨城県において、「経験したことの無い大雨」として「大雨特別警報」
が出され、大量の雨が降り、多くの被害が出た。
「大雨特別警報」というのは、50年に一度くらいの雨の警報で、直ちに避難しなけ
ればならないほど命が危険な雨とされている。
9月9日から10日にかけて、龍ヶ崎市でもかってないほどの大雨が降り続いた。
これまでも短時間、非常に強い雨が降ったことはあるが、長時間降り続くのは初めてで、
今回は、深夜から12時間程度に渡っていた。
いつまで続くやらと屋内にとどまっていたが、昼頃になり徐々に雨が弱くなり、
間もなく止んだ。相変わらず厚い雲がかかっていたが、市内の様子を見るために
午後1時半~3時頃、自転車で見て回った。
まだ厚いい雲が垂れ込め、また降り出しそうな不安があった
牛久沼はいつもより水位が1メートル以上高まっていた
水辺公園に白鳥が集まっており、白鳥も不安そうに見えた
小貝川は、水位が上がっていたが堤防にはまだ余裕があった
しかし、河川敷のコルフ練習場などは水に浸かっていた
小貝川の上流の流域に振った雨はそれほど多くはなかったようだ
文巻橋も交通は平常のようであったが、下の水位は高くなっていた
牛久沼からの排水機場はフル稼働し、小貝川は河川敷が全て水に浸かっていた
日頃、運動場となっているところや、雑草地も水に浸かっていた
排水機場の前は、湖のように見えた
収穫期の水田地帯も一面に水浸しになり、未収穫の田も多く見られた
その日の夕方の小貝川は両堤防の間、満々と水が流れ、大河となっていた
堤の上の道を国土交通省の車が巡回、監視していた
一方、北方30kmほどの常総市では、その日の午後、鬼怒川の堤防が50メートルくらいに
渡り決壊し、濁流が市内へ流れ込み、多くの家が流され、市の中心部は深い泥水に浸かって
しまった。道路や鉄道、建物が破壊され、収穫期の多くの農作物も壊滅した。
茨城県の降水量は300mmくらいであったが、上流の栃木県では600mmくらい降り、
茨城県で雨が上がった頃に、上流からの水で川の水位が上がり、堤防を水が越えるようになり、
やがて崩れて決壊するに至った。
今回の決壊は、川の容量以上の水が流れてきたためで、決壊箇所の堤防を部分的に強化
しても他からあふれ出すため、ほとんど防ぎようがない。
最近、地球温暖化などに伴い、過激な気象現象が頻発する傾向があり、このような雨も
今後は多くあると予想されている。それに対して、今回のような大雨に対して決壊を防ぐような
堤防の強化はほとんど進んでおらず、今後もほとんど不可能であり、予報が出たときには早く
避難するのが最善の策のようである。
今回も、多くの所で大被害が出たが、同程度の豪雨でも、大都市で起こると、わが国の通常の
社会活動が麻痺するほどの遙かに大きな被害になると予想される。今回のような豪雨、大震災、
スーパー台風など、要因はいろいろある。近い将来起こらないとはいえない。
人間の力は、自然の前では無力であると感じさせられた。