最近、建造中の東京スカイツリーの高さが東京タワーを抜いて340m以上になっている。2、3週間ほど前、東京西部の高尾山から東方を望遠レンズで撮った写真が発表され、新宿高層ビル群とほぼ同じ高さにスカイツリーが写っていた。
最終的には、634mになり、関東一円から見える877mの筑波山には及ばないものの、空気の澄んだ時には、かなり遠くからも見えるはずである。
3ヶ月ほど前、スカイツリーがまだ270mくらいの時、JR常磐線の松戸近くの江戸川鉄橋の電車の窓から十分に見えたので、現在では、見える範囲はさらに広がっていると思われる。
遠くのものが見えなくなる理由は、対象物の視角が小さくなることと、地球が球体であることによるが、日本一高い富士山でも、300kmほど離れた和歌山県や福島県から見えるのが限度のようである。
龍ヶ崎から向島のスカイツリーまでは約41kmであり、その中間の中央付近で、1周4万kmの地球の平面との差は33mであり、それによってスカイツリーが隠れる高さは66mである。
しかし、中間、中央に高さ60mくらいの20階建てのビルがあると、それによってスカイツリーの下部120m分が隠れる。
両方の影響を考えると186mくらいが隠れることになるが、それでも現在の340mのスカイツリーの上部が154mくらいは見えるはずである。また、ほぼ0mの標高に建ったスカイツリーを20mくらいの標高の地点から見ると、見える部分はさらに増える。
4月13日、近くの高台から、望遠レンズを付けたカメラで、東京方面を覗き、高い塔らしいものを数枚撮ってみた。それをパソコンに取り込んで遠方の小さな塔を拡大してみたが、スカイツリーは見当たらなかった。見えていた塔は、いずれも送電鉄塔で、柏や松戸付近のものと思われる。
その日は、少し春霞がかかっていたので、あまり期待はしていなかった。これからも空気中に水蒸気の多い季節であり、よほどでないと龍ヶ崎からスカイツリーを見ることはできないかも知れない。
それでも、たまには運の良い条件が重なることがあるかも知れないので、それらしい方向に注意を払っていたい。
龍ヶ崎ニュータウンの平台より見た西方
遠方の小さな塔は送電鉄塔だった
翌日、地図で方角を調べ、コンパスと双眼鏡を持って、昨日より展望の良い高台へ行った。西南の方向に狙いを定めて、双眼鏡で探した。春霞ではっきりとしなかったが、形がスカイツリーらしいものがあった。その写真は次のようである。
龍ヶ崎市の平台から西南を見ると
スカイツリーと思われる塔が見えた ・ 矢印の塔
拡大してみると輪郭は似ている
さらにその翌日、早朝に降雪のあった午後、前日見た地点とその近辺で、西南の方向を覗いたが、前日見た塔は送電鉄塔のようでもあり、はっきりしない。
中間の障害物(丘や建物)が、同じ高さでも見る人に近い場合には、対象物が隠れる部分は多くなり、また、スカイツリーは先端が細くなるので見えにくくなることも考えられる。
その後、見通しの良いチャンスはなかなか無く、24日に小貝川の堤防の上から探したが、やはりはっきりしなかった。しかし、遠方の塔の中で、数秒おきに閃光を発している塔があり、高い建造物はそのようなことが義務づけられるので、あるいはそれだろうかと思われた。
2月25日夕方、自宅の窓から筑波山が見えたので、多少見通しは良いかと思い、龍ヶ崎の標高最高の41mの地点のタツノコ山に登ってみた。しかし、見えると予想していた方角には、丘の上の流通経済大学の校舎があり、その方角はほぼ完全に遮られていた。また地平線近くはかなり靄っていた。残念ながらその日も、それらしいものを見つけられなかった。
その後、4月10日、松戸へ行ったついでに江戸川堤を散歩した。葛飾橋から下流方向にスカイツリーが見えた。既に400mくらいになっていると思うが、それほど高く感じられなかった。その日は靄っていたせいか、かなり近いのに見えにくかった。龍ヶ崎からは無理ではないかと思われた。
5月13日は快晴で、初夏の日中にしては珍しく、富士山も見えていた。小貝川の堤防の上から探したが、スカイツリーと思われるものは見つからなかった。遠方からは、高さだけではなく、面積もないと、見える高さであってもわからないと思われるので、スカイツリーを龍ヶ崎から見ることは難しいかも知れない、と思い始めている。
今後も、空気の澄んだ日には探し続けたいと思う。
追記 : 上記の富士山について、概算によれば、300kmの距離がある時、中間点の地球の平面からの膨らみは1767mとなり、隠れる高さは3534mである。標高3776mの富士山もそのほとんどが隠れることになり、300kmくらいが見える限度であることは、妥当と思われる。
7月28日夕方、龍ヶ崎大橋下の牛久沼岸辺から沼越しに南西方面を200mmレンズで写真に撮り、パソコンに取り込んで拡大してみると、シルエットが近くから撮ったスカイツリーと同じと判断された。私にとっては、初めて、龍ヶ崎からツカイツリーが見えることが確認できた。
龍ヶ崎大橋近くの牛久沼の岸辺から見た南西方向
拡大するとスカイツリーのシルエットと同じである。
9月18日現在
一段と高くなっていた
今後、さらに鮮明な写真を撮りたいと思う。
このところ低温の日があったので桜開花の進捗が遅れていたが、4月8日、好天に恵まれ、暖かくなって、若柴界隈の桜は、一気に満開となった。
そこで、早朝の散歩時、空の青さが増して白い雲が流れる昼頃、近隣を桜景色を求めて廻ってみた。
それぞれの桜のビューポントには、三々五々、家族連れ、仲間同士で、人が出ていた。カメラを持った人も多く、三脚を据えたり、鞄をぶら下げた本格的らしい人もいた。保育園の子供達も引率者に連れられて来ていた。
若柴公園
日の出前の東方の空
日中の桜
松葉小学校の堤の桜
上からみると桜のトンネルのように見える
愛国学園
樹齢70年余の染井吉野が100本以上
近隣では大木が最も多くある
北竜台公園
背が高いものもあるが、若いものが多い
ひよどりが花を啄んでいる
小柴から大羽谷津への道
住宅街の縁にある
星宮神社の桜
これは既に葉が出ており、種類が違うようだ
若柴の民家の桜
山桜とのこと ・ なかなか立派
これは小さな枝垂れ桜 ・ 庭先に納まっている
ちょっと1時間ほど歩いただけでも、こんなにいろいろな桜がある。
3月31日、龍ヶ崎の名所の一つ、般若院の桜を見に行った。
このところ、少し低温の日が続き、花の進み具合がわからなかったが、その日は、5,6分咲きといったところであった。
平日で、薄曇り、少し冷えていたので、出足はイマイチであったが、三々五々、見に来ていた。
花は、長く垂れた蔓のような枝に並んで可憐に咲いていた。未だ十分に咲いていないせいか、少し元気がないせいか、花が少なめに見えた。
樹齢400年ほどのエドヒガン桜であり、かなり高齢であるが、もっと高齢で、元気の良い桜も他にはあるので、この桜にも末永く元気でいて、毎年、我々を楽しませてくれることを願っている。
根を保護するため、周りの柵を一回り大きくしていたが、それだけでは安心できないので、樹木医にも診て貰って、もっと元気を取り戻して貰いたい。