今年も牛久沼で新しい白鳥が誕生した。
冷気のせいか43日ほどの長きにわたり5つの卵を温め続け、ようやく4月29、30日頃、
ひとつづつ3羽孵った。
残された2つも数日温めていたが、あきらめたようである。
牛久沼の水辺公園へ行くと、脇の入り江のフエンスから下をのぞき込んでいる人たちがいた。
巣のまわりの水路を親と一緒に泳ぎ回り、生まれたばかりの白鳥がいた。
子もちゃんと泳いでいた。
生まれると数日で、広い沼に出ていくが、今年はなかなか出て行かない。
5月4日、沖に白鳥一家が居るのが見えた。母親について3羽の子が泳いでいた。
たまたま同じ日に、牛久沼の水門出口近くに集まっていた10羽以上の成鳥が、
沼の上を飛んで行った。これまで数羽で飛ぶのは見たが、これほどが一緒に飛ぶのは
初めて見た。
5,6年前までは、牛久沼では毎年、4か所くらいで、それぞれ5羽ほど、合計15~20羽が生ま
れていた。
しかし、その後、4,5月頃、水田への水供給のためか、水位が上げられ、よっぽどしっかりした巣
でないと水没してしまうようになり、最後まで残る巣が1,2か所くらいになり、牛久沼の子の誕生が
少なくなった。
今年も、今のところ、水辺公園わきで生まれた3羽しか確認されていない。これでは、牛久沼の白
鳥がだんだん減ってしまいそうだ。
一方、龍ヶ崎市の旧小貝川には別の番がいて、今年は5羽が生まれた。
親子、のびのびと泳いでいる。
こちらも、元気に育つことを願っている。
5月19日、牛久沼に流れ込む根古屋川の根古屋橋の下に、まだ生まれて一週間にもなっていない
子6羽を連れた白鳥一家がいた。2、3年前までは、橋から見えるところに巣があったが、最近、巣は
見えない。もう少し下流で生まれたようだ。
あまり人に馴れていないようで、パンをちぎって与えたが、関心を示さず、遠ざかって行った。
とにかく元気で育てばと思う。