某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

パリ惨劇の犠牲者にロバート・エメットの兄の子孫

2015-11-18 01:26:30 | つらい話
 先週金曜のパリの惨劇で多くの方の命が奪われた。その中に、Valentin Ribet(26)というフランス人の若手弁護士がいる。彼はBataclanコンサートホールで銃乱射の犠牲になった。
 彼はダブリン蜂起(1803年)のリーダー、ロバート・エメットの兄トマス・アディス・エメットの5代目の子孫だとアイリッシュ・タイムズ紙は報じている。ユナイテッド・アイリッシュメン蜂起(1798年)の後を受けた1803年のダブリン蜂起でロバートは逮捕され処刑される。兄のトマスは1798年の蜂起に加わり逮捕されるが1802年に解放されパリに逃れる。翌年弟は処刑される。兄はその後アメリカに渡り、1812年ニューヨークの検事総長になる。その孫は同名のトマス・アディス・エメットで医者だがアイルランド系アメリカ人として指導的な活動家になり、1903年にはエメットのダブリン蜂起百年記念にアイルランドを訪れ、エメットの墓を探している。彼は1919年に91歳で亡くなる。始めアメリカで埋葬されるが、1922年にダブリンのグラスネヴィン墓地(独立運動の志士が多く葬られている)にうつされた。
 パリで先週殺されたヴァレンティンはその孫。娘の息子で、企業などの不正摘発に腕をふるう若手弁護士として信望を集めていたという。
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