某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

老人の性

2015-05-31 20:45:11 | 健康
 (途中まで書いて止めておいたら変になりました。あらためて書きます)
 国民投票で同性結婚が合法的になったアイルランドでは、早速色々な反応が出てきた。その一つは、あの大量の賛成票はカトリック教会の「人間的自由」「人間性」への干渉に対する反発だとするもの。アイリッシュ・タイムズに載った「老人の性」に関する記事はその良い例のように私には思える。
 投票から一週間たった5月28日に「独身の高齢者もセックスが好き」Single elderly people like sex too.という記事と、「独身高齢者にダブル・ベッドはみとめません」No double beds allowed for unmarried elderly. という記事が載った。どちらも、ダブリンに国が新設し、カトリック住宅援助協会が運営をはじめた高齢者用集合住宅でダブル・ベッドが禁止されているのはおかしい、というもの。
 先の記事は、アイルランドでは今やゲイは結婚出来る,独身または寡婦・寡夫の高齢者もセックスが好きだという事を我々はみとめよう、というもの。それを、映画「7年目の浮気」seven-year-itch をもじって「70歳のうずき」 70-year-itchと表現している。感情も欲望も若いものと同じなのだ、セックスは若い人だけのものじゃない、と。しかし、爺の性は汚く、老女の性は卑しいとされ、高齢者の婚外セックスをカトリック教会は全否定している、だからダブル・ベッドをゆるさないのだ、と。これを批判して、新聞の記事は老人病学者の説を引き、Use it or lose it,と江戸時代から日本で言われている「用不用の説」のようなことを書き、性生活のある老人は生き生きと長生きしている、と説く。
 また、学生ならいざしらず、65歳を過ぎてシングル・ベッドというのは、そこでセックスをするかどうかに関係なく、窮屈で良くない、ともいう。論点が二つになっている。セックスの話ばかりでは具合が悪いと、格好を付けたのかもしれない。「ダブル・ベッドを求めて戦おう、我々も皆いつかその年になるのだ」と結んでいる。
 二本目の記事では、入居者が既にダブル・ベッドを用意したのにシングルに取り変えさせられたことを伝え、管理者の、シングルの方が部屋が広く使えて訪問者にも好評だという話や医療上必要があればダブル・ベッドを認めていることを紹介しているが、管理者がカトリック教会で本当は老人の性を否定しているのだ、という論調は変えていない。
 日本ではどうなのだろう。カトリックではないが同じように見られているのだろうな。全世界的偏見か。スカンジナビアだけは別で、老人同士のそうした親密さを施設でも奨励し、設備も整えているという。

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