某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

白髪の幼児

2012-04-23 17:40:08 | ぼやき
 unicef news という日本ユニセフ協会の情報誌がある。先日 春季号が送られてきた。表紙にグアテマラの小さな女の子の笑顔があった。かわいい笑顔なのだが、頭の真ん中の部分がすっかり白髪になっている。両脇は濃い茶色だから余計目立つ。グアテマラは資源が豊富で商業的にも活気のある国だというが、貧富の格差が激しく、5歳未満児の慢性栄養不良率は年々悪化し2002年には49.3%にまで達したという。その後も改善はみられない。幼児の2人に1人は慢性栄養不良状態にあることになる。表紙の幼児の白髪がそれを物語っている。
 政治的騒乱や干ばつなどでアフリカでは凄まじく多数の人々が難民化しており、そうした人々の写真を私なども見るが、その中に白髪の幼児の写真を見たことはなかった。私が気がつかなかっただけかもしれないが。
 学生の頃、中国に「白毛女」という話があることを知った。凄まじい恐怖体験などをすると一夜にして白髪になる、という話は聞いている。しかし、栄養不良で白髪になった幼児の写真は始めて見た。どれほど多くのちっちゃい子らがそのような辛さを経験させられているのだろう。
 たまたま、19世紀中葉のアイルランドの大飢饉を学期始めに講義したばかりなので、この写真には参った。昔も今も犠牲になるのは先ず貧乏人の子供、ということだろうか。

コメント
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