児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

ピアノトリオのアウトリーチ

2008年01月31日 | アウトリーチ
 ピアノトリオというのは面白くもあり、弦楽四重奏とはまた別の苦労もある。
特にソリストという人種が3人も揃うのだからいろいろと気をつかうのだ。芸術家を世に活かす役割を背負っている役柄として考えると相手が若かろうが、キャリア充分であろうがあんまり関係ないとも言える。
 アウトリーチフォーラムはある意味ではアーチストの育成事業であるが、同時にコーディネーターの育成事業でもある。今回、高岡での合宿でははじめ少し話しをした以外はしばらくスロースタートを決め込んだので、当然準備は間に合わず心配をした人が多かったような気がする。申し訳ない。もう一つ申し訳なかったのは、はじめに行ったアウトリーチ先の子ども達。5割の出来ではすこしかわいそうだったかも知れない。しかし、演奏家という人種は芸術に関わることでは自分らが納得しないと決して良い形では動かない。大きな方向は事業の趣旨に近いところに置きつつ、むやみに動かないでじっと機がいたるのを待つと言う心境、というのが今回の状態だろう。アシスタントはきっとやきもきしていたはずだ。
 本当の喜びは苦しみの向こうにしかない。外国で勉強をしている人たちのメンタリティはある程度理解しているつもりなのだが、今回はなかなか一筋縄ではいかなかったなあ。 とはいえ、室内楽とは、一通りの困難の先にまた別の試練があるといったものなのであろう。まだまだ途半ば。でも面白いよ、アウトリーチフォーラム。最近、年齢とともに、現場的な仕事でも達成感の有り様が変化してきているのは間違いないか。プロデューサー(ディレクター)として、これを堕落というか成長というかは判らないが・・・
写真は、トリオ・エトワールの射水市でのアウトリーチ


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