児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

7月26日いわきでの浜さんのアクティビティ(学校の先生のための)

2013年08月07日 | いわき
 何度も言うけれど、いわきアリオスでは、震災のあといろいろな課題がある中で、こどもに対するアプローチを明確にしていこうという合意のもとに事業を進めている。もちろん今の社会にはいろいろな問題が存在する。それを無視していいと思っているわけではないけれども、文化芸術の分野では、普段からは必ずしも顕在化していないかもしれない子供の精神的な環境をきちんとフォローする施策に力を入れる、ということにしたのだ。そのためにいくつか事業を組み替えることも行ってきた。実際、いわき市に住むと言うことは、選挙直後の水漏れの問題に代表される「小出しにすれば目立たないであろう」とでも言うような様々な電気関係の情報が日常的に人間の精神を苛むのは事実である。これはきわめて精神衛生上良くない。特に子供の生育環境はきわめて良くないと考える方が自然。もちろん子供はそれを日常的に表に出すことはないだろうけれども、アリオスが日常的に子供に目を向けること、そのメッセージを発していくことが数少ない出来ることだ、と言うのが考えていることだ。
 学校へのアウトリーチは、震災前から特に方針を変えてやっているわけではないが、中でも市や市民から一番支持されている事業だろうと考えている。欲を言えば色々あるけれど、これは他のものに代えがたいものだと思っている。別に震災があったからだけではない。
 そんなこともあって、震災前から学校の先生にアウトリーチの手法を見てもらうことは意識して音楽部会とかにアプローチをしてきた。先生の研修会でこのような少人数のアウトリーチ手法を浸透させないと長く続けるには困難があるとおっ持っていた。ありがたいことに、いわき教育委員会では、毎年夏に音楽にかぎらず教員の研修会をすることになっていて、4年前に音楽部会長からその研修会にアリオスからモデルになるようなアウトリーチを見せてくれる演奏家を派遣できないか、と言う話があって渡りに水とお願いをすることになった(不足の謝礼はアリオスで負担をしている)。震災の年はさすがに出来なかったが今年は4回目で、「今年は打楽器」という希望があって浜まゆみさんが同じマリンバの金丸寛君と一緒に来てくれた(研修会場にピアノがないという問題があったので)。

 プログラムは以下
・剣の舞  A. ハチャトリアン
・熊蜂の飛行  リムスキー=コルサコフ  arr. M.レス
・アンダーソンメドレー   L. アンダーソン
・カスケイディーズ   S. ジョプリン  arr. P. サルチック (+ Body percussion)
・ボレロ   M. ラヴェル
基本は変わらないけれど、会話力が強化されているのと、新しいアイデアが入ってきていて、その辺は偉いなと思う。

私のいわきアリオスもあと数年になってきたので(多分)、今のうちに、子供への愛情にあふれた、心のあるアーチストをなるべく紹介しておきたいと思うのと、いわき由来や地元の演奏家を育ててアリオスとアウトリーチをやりつつ他の活動もするようになって欲しいというのは、とりあえず大事な二つである。他のことは、スタッフが力をつけてきているので(多分)そのまますすめていけるだろう。

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