いわきアリオスは2年前からNHK交響楽団の定期演奏会として毎年一回の演奏会を行い始めたところだ。今年の3回目は9月に予定していたが、そんなときのこの大震災。N今日は震災の翌日にアメリカツアーに出かけたので、帰ってきてから連絡を取って今日挨拶に出かけた。まあ挨拶と言ってもいわきの状況をおはなしする以上のことは今やりようもない。
ただ、情報というものがなかなか正確に伝わっていかないのが、こういう非常事態のときに起こることである。これだけ情報がたくさん流れる時代であっても(と言うよりはだからこそ)、やはり正確かつ責任のある情報というのは本当に少ないので、このように顔を合わせて話すことは非常に重要である。それとともにその重さも背負うことになるのはやむを得ないだろう。
いわきの中でも、様々な情報と意志が飛び回っているように思える。焦っても、ゆっくりでもいけない、というなんだか不思議な状態のなかにいるのだけれども、方向さえしっかりしていれば大丈夫なのだろうけれど・・・
さて、九州のある演奏家から、何日か前にメールをもらった。大意は「地元で震災支援のチャリティコンサートをやろうと思っているのだけれど、自分は地元でアウトリーチを勉強してとても意味あることだと思ったので、これから自分のように地元で地域復興のためにアウトリーチとかをするような活動に対して寄付をしたい。それもある程度長期に考えたい。こういうことを受けてくれるところはないでしょうか」ということ。考えてみれば、アリオスが昨年度一年をかけてやってきた地元演奏家のアウトリーチのセミナー(研究会と言っているけれど)の趣旨を今回の震災への対応として出来ればぴったりかも・・・と思ったのだけれど、実は直営館のアリオスにはこのように目的を明確にした寄付を受ける受け皿がないみたいなのだ。このような活動をしてくれるNPOとかあると良いのだけれど。なんか良い方法はないものかしらん。